青年の異世界珍道中〜僕のヒーローアカデミア〜   作:クロイツヴァルト

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第九話

 

 

 「さて、オールマイトの件と先日の戦闘訓練お疲れ様。戦績とVは見させてもらった。やはりだが、この中じゃ頭一つ二つ抜きん出ていたのは入試一位の御坂だったな。コレに限らず慢心せずに励んでくれ。」

 

 「はい。」

 

 翌朝の教室で戒翔達は教師の相澤先生のホームルームを受けていた。

 

 「さて、本題のHRだが」

 

 (また臨時テストか!?)

 

 「学級委員長を決めて貰う。」

 

 「学校っぽいのキターーーーーー!!!!」

 

 相澤先生の一言に一部を除くメンバーが一斉に騒ぎ始める。

 

 「喧しいわ!やりたいなら多数決で決めれば良いだろうが一々騒ぐなってんだ。」

 

 しかし、そこで戒翔が一喝して騒ぐメンバーを宥める。

 

 「た、確かに」

 

 「至極まともな意見だ!」

 

 結果

 

 「俺と出久が同票で八百万が二票か。」

 

 「ぼ、僕じゃ無理だからか、戒翔君にお願いするよ。」

 

 という事になり

 

 「ま、選出されたんなら頑張りますかね。」

 

 「く、悔しい気持ちも有りますが、御坂さんなら納得ですわ。」

 

 そして昼頃

 

 「なーんで敵が敷地内にいるんだろーね?」

 

 「雄英の子供か。情報と違うじゃん。始まる前からとか即ゲームオーバーとかつまんな」

 

 庭の一角で戒翔は身体中に手首だけのオブジェを付けた男と相対していた。

 

 「まぁ、あれだ。報告される前に殺せばいいじゃん」

 

 「何が目的か知らんけど、こっから先は行かせんよ!」

 

 「はッ!実戦も知らない子供が粋がるなよ!」

 

 そう言って男が一息で戒翔に接近するが

 

 「アメェ!」

 

 突如突風にでもあったかのように男がはじき飛ばされる。

 

 「チッ、やっぱヒーローがいるとこなだけに強個性は厄介だな。風でも操る個性か?」

 

 「敵にそう簡単に教える馬鹿がいるか?頭大丈夫か?」

 

 悪態を吐く男に対して戒翔は相手を小馬鹿にして煽る。それを聞いた男の雰囲気が一瞬でガラリと変わる。

 

 「調子に乗るなよ…殺すぞ!」

 

 「おいおい、こんな言葉遊びで一々怒るなよ。沸点低すぎじゃねぇか?」

 

 先程よりも速度を上げて突貫する男が戒翔に向けて手を突き出して接近する。

 

 「アンタ、個性を使ってこないのは接触型って事だろ?しかも掌でって事はその五指で触らないと発動しない。そのデメリットみたいなのを加味してもその能力は強力な物と見て良い訳だ。」

 

 戒翔は迫る手を軽々避け、能力で呼び出したプラスチック板を男の手に当たるようにして個性の把握までする。

 

 「チッ、これだから強い奴は…でもま俺達(・・)の目的は別だけどお前だけは絶対に殺す!」

 

 「そう簡単に殺されるかっての!近接特化の相手には遠距離からのタコ殴りが鉄板ってなぁ!空弾(エア・バレット)全弾発射(フル・バースト)!」

 

 「なッ!ぐぅ!?クソがっ!」

 

 尚も迫ろうとする男に向けて能力で生み出した空気の弾幕で男に向けて撃ち続けるが、男はなんとかその弾幕の途中で物陰に隠れる。

 

 「なんだ、その程度か?単身で来たのなら観念しな。複数いるのならお仲間の事を教えてもらおうか。」

 

 「くそ、くそくそくそくそぉおおぉ!黒霧ぃぃ!!!!サッサとゲートを出せぇ!!」

 

 「やはり仲間がいたか。」

 

 そう呟く戒翔は警戒を一段上げるが、その甲斐もなく突如として男の背後に黒い渦のような物が現れて男を包み込む。

 

 「顔は覚えた。次に会った時にはその綺麗な顔をグチャグチャにしてやるよ!このチート野郎…!」

 

 そう言って男は黒い渦と共にその場から消える。

 

 「……逃げたか。しかし、破壊系の個性に希少な転移系の個性が敵側にあるか。」

 

 敵の気配が無い事を確認して戒翔は警戒を解きながら先程の出来事を思い返す。

 

 「今回の侵入で敵が何を目的にしていたのかが不明瞭だが…大方あの平和の象徴の関連か。何事も無くは問屋が卸しちゃくれないか…な。」

 

 1分と少しの戦闘があったにも関わらずその場は敵と戦った痕跡など無く、初めから戦闘など無かったかのような静けさを残すのであった。

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