青年の異世界珍道中〜僕のヒーローアカデミア〜   作:クロイツヴァルト

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第十一話

 

 

 「さて、今日のヒーロー基礎学だが、俺とオールマイトそしてもう2人が入っての4人体制で見る事となった。」

 

 「(先日のアレ対策か)」

 

 「はーい!何するんですか!?」

 

 「災害水難何でもござれ人命救助(レスキュー)訓練だ!」

 

 「レスキューか、今回も大変そうだなぁ」

 

 「ねー!」

 

 「バカかオメー!これこそヒーローの本分だぜ!」

 

 「水難なら私の独壇場ケロケロ」

 

 「おいお前ら、まだ途中だぞ」

 

 相澤の言葉に反応する上鳴が反応し、芦戸が合いの手を入れる。そうして数名の生徒が騒がしくしそうな所で委員長の戒翔が相澤の気配を感じて止めに入る。

 

 「委員長が注意したから俺からはとやかくは言わんが、説明をしっかり聞いておけ。で…だ。今回の授業におけるコスチュームの着用は各々に任せる。中には活動を制限するコスチュームもあるだろうからな。今回授業で使う訓練場は少し離れた場所にある為、バスで行く。以上準備開始」

 

 リモコンを操作して壁がスライドしてコスチューム入りのトランクが収納された状態でせり出してきた。

 

 ーーーーーーーーーーーー

 

 「アレ?デクくん体操服なんだ。」

 

 「あ、うん。前の戦闘訓練でコスチュームボロボロになっちゃたから」

 

 「なら今度の訓練は回避重視にしておこうか。あぁ、難易度は久々の回避重視だから…いや、個性有りは初だからノーマルじゃ優し過ぎるか…hardモードで行くか。」

 

 「「ガタガタガタガタガタ」」

 

 「ちょッ、デクくん大丈夫!?」

 

 「おい、爆豪までどうした!?」

 

 戒翔の何気ない一言に過去の訓練という名の地獄を思い出したのか突如震えだし一部のクラスメイトが慌てる。尚、爆豪は前回の戦闘訓練で色々と課題が出た事に対して復習の為に後日デクと一緒に戒翔に扱かれるのである。

 

 ーーーーーーーーーーーー

 

 「私思ったことすぐに言っちゃうのよ、緑谷ちゃん、戒翔ちゃん。」

 

 「あ、はい蛙吹(あすい)さん」

 

 「梅雨ちゃんと呼んで」

 

 「俺にちゃん付けするな。呼び捨てで構わん」

 

 「分かったわ。それで緑谷ちゃん、貴方の個性ってオールマイトに似てないかしら?」

 

 バスの中で蛙吹が告げた言葉に出久は内心でドキリとする。

 

 「待てよ梅雨ちゃん。確かに同じような個性に思えるけどそもそも増強型はどうしても似たり寄ったりになるんじゃないのか?」

 

 「まぁ切島の言うように似はするだろう。そして出久はオールマイトのコアなファンでもあるからどうしても技を繰り出す時にオールマイトの様な技名を叫ぶ癖があるな。」

 

 蛙吹の言葉を否定するような切島の言葉に戒翔が言葉を付け足す。

 

 「しかし増強型のシンプルな個性は正直羨ましいな。出来ることが多い!」

 

 「俺の個性〝硬化〟はガチガチに硬くなるだけで対人には有利だけどいかんせん地味なんだよな。」

 

 「そんな事ないよ。僕はすごくかっこいいと思うよ。十分にプロにも通用する個性だと思うよ。」

 

 「そもそも切島お前はどんなヒーローになりたいのだ?お前の個性を生かすも殺すもお前次第だ。敵に対してなのか人命救助に行くのか…まぁ、切島だけではなくヒーロー科における課題でもあるがな。己の道は己で見つけるしかない…が、時には友人同士で相談するのも良し。もしくは教師に教えを乞うのもアリだしな。」

 

 戒翔の言葉にバスに乗っているクラスメイト達は何かを考える様な仕草をする。その中で八百万が戒翔に質問をする。

 

 「でしたら戒翔さんはどんなヒーローになりたいのですか?」

 

 「ん、俺か?俺は」

 

 「おい、そろそろ着くぞ」

 

 答えようとしたところ、相澤から到着目前だと声がかかる。

 

 「残念、時間切れだ。この話の続きはまた今度だ」

 

 「残念ですわ。」

 

 苦笑する戒翔の言葉に八百万は本気で残念がるのであった。

 

 ーーーーーーーーーーーーー

 

 「スッゲー!」

 

 「これがUSJかよ!?」

 

 「これがUSJ…流石は雄英。災害救助訓練一つにしても規模が大きいな。」

 

 クラスメイトが騒ぐ傍らで戒翔は施設の大きさに感嘆する。

 

 「水難事故、土砂災害、火災、交通事故、崩落事故etc」

 

 「あらゆる災害を想定し僕が作った演習場その名も」

 

 「嘘の災害や事故ルーム(USJ)!!」

 

 戒翔達を待っていたのは宇宙服を着た教師は告げる。

 

 「スペースヒーロー『13号』だ!災害救助でめざましい活躍をする紳士的なヒーロー!」

 

 「私好きなの13号!」

 

 憧れのヒーローを前にいつもの出久が説明をしてくれる。

 

 「13号、オールマイトがまだ来ていない様だが?ここで待ち合わせの予定だが」

 

 「先輩、それが」

 

 教師2人が小声で話をしているが、他の生徒には聞こえていないが常人よりも色々と強化されている戒翔の耳にはこの場にオールマイトが来ていない理由が聞こえてしまう。

 

 「不合理の極みだなオイ」

 

 「確かにその通りだな」

 

 相澤の言葉につい相槌を打ってしまう。

 

 「仕方ない始めるか。」

 

 ため息を吐きながら相澤はそう決断する。教師1人のためには勿論だが来ることが出来ないのであれば待つ意味もないと判断する。

 

 「えー、では始める前にお小言を二つ、いえ三つ、いや四つかな?」

 

 「「「なんか増える!」」」

 

 「皆さんもご存知の通り僕の〝個性〟はブラックホール。どんなものでも塵に変えて吸い込んでしまいます。」

 

 「その個性でどんな災害からも人を救いあげるんですよね!」

 

 「…えぇ」

 

 緑谷の言葉に13号は神妙な声で答える。

 

 「確かに人を助ける力ですがその反面、簡単に人の命を奪う事もできる力です。皆の中にもそんな〝個性〟がいるでしょう」

 

 13号の言葉に一同は息を呑む。

 

 「俺の超能力(ESP)もそれに該当するだろうな。」

 

 「戒翔くんの〝個性〟の詳細は僕も知りませんがそういった〝個性〟を厳しく管理し資格制にしたのがこの超人社会です。しかし、一見規律正しく成りったっている様に見えますがその〝個性〟は一歩間違えれば人を殺せる〝いき過ぎた個性〟を個々が持っている事を忘れてはいけません。」

 

 「相澤さんの体力テストで自身の力が秘めた可能性を…オールマイトの対人戦闘でそれを人に向ける危うさを知ったはずです。しかし、そこで心機一転!人命のために使う〝個性〟をどう活用するかを学んで行きましょう。」

 

 「君たちの力は人を傷つける為の力では無く、救ける為の力であるということを心得て帰ってくださいな」

 

 「現場仕込みのヒーローが言う言葉はやはり重みが違うな」

 

 「以上!ご静聴有り難うございました」

 

 13号の言葉に戒翔はポツリと呟く。しかし次の瞬間、戒翔の意識が切り替わる

 

 「相澤先生!」

 

 「全員一かたまりになって動くな!13号は生徒を守れ!!悪いが戒翔は前に出ろ!」

 

 眼下にある噴水広場の前に突如として現れた黒渦は以前、戒翔が目撃したものと同じものであった。すなわち

 

 「なんだありゃ?また入試の時みたいな」

 

 「切島、その口閉じて動くな。これは訓練ではない…本物だ」

 

 「敵だ!!!」

 

 相澤が告げるのと同時に黒渦を通って大勢の敵が現れるのであった。

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