青年の異世界珍道中〜僕のヒーローアカデミア〜   作:クロイツヴァルト

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第五話

 

 

 「最下位除籍って理不尽過ぎる!」

 

 「あのなぁ、自然災害や大事故……身勝手な敵達。いつどこからくるかわからない厄災」

 

 「この日本は理不尽にまみれている。その理不尽を覆していくのがヒーローだ。」

 

 喚く生徒に相澤は呆れながらも告げる。

 

 「放課後にマックで談笑したかったのならお生憎」

 

 「これからの三年間、雄英は君達に全力で苦難を与える。それもとびきりのな」

 

 「Puls Ultra(さらに向こうへ)さ。全力で乗り越えて…来い!」

 

 そう言って相澤は生徒達に発破をかける。

 

 「さて、デモンストレーションは終わり。こっからが本番だ。」

 

 その言葉に生徒達は決意と共にこの最初の試練を乗り越える決意をする。

 

 「へぇ、流石はエンジン、速いな」

 

 「そう言う戒翔くんは問題ないよねアレがあるし」

 

 最初の1組目…飯田天哉と蛙吹梅雨の50メートル走を見た感想を戒翔はこぼし、それに苦笑する出久。

 

 「まぁ、俺のは半ば反則のような物だしな」

 

 「ESP(超能力)だもんね。具体性が無い分その応用性は本人のイメージによる所が大きいんだったよね?」

 

 「そう言う事…ま、イメージが出来て使うってなると反復練習に努力も必要だわな。」

 

 「やっぱ反復しないとあそこまではいかないよね。」

 

 「当たり前だ…っと俺の番か。」

 

 「いってらっしゃい。」

 

 出久と会話しながらも他のクラスの走り方や個性の使い方を見ながら会話をしている中で戒翔の番がくる。

 

 「さっさと終わらすか」

 

 《スタート》

 

 《0秒50》

 

 「「ッ!?」」

 

 機械音声の言葉と同時に戒翔は瞬間移動(テレポート)を使いゴールする。

 

 それを見ていた幼馴染の出久と爆豪は驚かなかったものの他のクラスのメンバーは驚きを露わにする。

 

 「はっ、あんなモンでビビってるようじゃ意味がねぇ…アイツにとっちゃこんな物序の口だっつうの」

 

 「かっちゃん、言い方」

 

 それを傍目に見て位置に付いている爆豪の言葉に隣にいる出久は苦笑をする。

 

 「デク、手加減なんかしやがったらぶっ殺すからな!」

 

 「うん、まだ調整はうまくいかないけどかっちゃんには負けないつもりだよ」

 

 「けっ、精々気張れや」

 

 そして、爆豪の記録は4秒ジャスト。対して出久は4秒28と僅差のタイムであった。

 

 続いて握力測定

 

 「「あ」」

 

 「おい、二人揃って握力計壊すんじゃねえよ」

 

 出久と戒翔が力を入れ過ぎて仲良く握力計を壊して相澤に怒られ、それを横で見ていた爆豪は腹を抱えて笑っていた。

 

 「御坂って奴もスゲーけど緑谷って奴もパワースゲーな」

 

 「「うんうん」」

 

 そして他の立ち幅跳びや反復横跳び等もこなしていく。長座体前屈や上体起こしはあまり個性は意味は無くどれも同じ様な結果におさまる。そしていよいよ最後に残ったのはソフトボール投げである。

 

 「流石に飛距離∞ってすごいな。無重力の個性って思ったよりも凄いな」

 

 「確かにこの記録は誰にも抜けないよ」

 

 茶髪のオカッパの女子、麗日お茶子の記録に思わず苦笑が出る出久と戒翔

 

 「さて、出久よ。取りはお前だからな…頑張れよ」

 

 「うん!戒翔くんも頑張って」

 

 次々にボールを投げて記録を出すクラスの面々を見ながら戒翔と出久はお互いに言葉を交わし、戒翔はボールを投げる為に円の中に入る。

 

 「相澤先生、質問良いかな?」

 

 「なんだ、くだらん事なら答えないぞ?」

 

 「いえ、今から全力で個性使うので大丈夫かなっと」

 

 「なに?」

 

 戒翔の言葉に相澤は怪訝な表情をする。

 

 「一応ですけど計測機には個性で防壁貼るつもりですけど」

 

 「なら大丈夫だ。それと周りに被害が出るようなことの無いように」

 

 「おい、デク」

 

 「あ……コレヤバいやつだ」

 

 相澤と戒翔の会話を聞いていた出久と爆豪は慄き安全と思われる位置まで下がる。

 

 「緑谷くん?」

 

 「飯田くん、皆をボク達のいる所まで退がらして多分だけど近くにいたら吹き飛ぶかも」

 

 飯田と緑谷の言葉を聞いた生徒と相澤は出久達がいる所まで下がる。

 

 「ねぇ、あの子が今からやるのってそんなにヤバいの」

 

 「黙ってろ、見てりゃわかる」

 

 麗日の言葉に爆豪は苛立たしげに告げる

 

 「さて、みんなは出久達の辺りまで退避した事だし色々と付与してこうか。」

 

 そう言って戒翔は先ずは計測機に風を纏わせる。そしてボールの下に噴射口をイメージして空気を溜める。その際にジェットエンジンさながらの甲高い音が鳴り響く。そしてその中で戒翔は氣を体全体に行き渡らせ、肉体強化(ビルドアップ)を使い更に肉体の強化をする。

 

 「さて後は一方通行(アクセラレータ)によるベクトル操作で全ての運動量を投げる方へ設定して…飛べ!」

 

 宙に浮くボールがとんでも無い爆音と共に一瞬でその姿を消す。しかしその爆音に比例しない程に衝撃はこっちにこない事に相澤は驚愕する。

 

 「アレほどの規模の物が衝撃も無しであの距離を出すか」

 

 相澤の手元に表示された記録は超電磁砲を使った時以上の飛距離が出ておりその距離何と秒で10キロを軽く超える。

 

 「「10キロ越え⁉︎」」

 

 相澤の手元の端末を一緒に見ていたクラスの者達は驚く

 

 「流石にレベルが違い過ぎると言うか目標は遥か遠くって感じだね」

 

 「はっ、そうじゃなきゃ意味がねぇよ。俺らの目標はアイツに追いつくことじゃねぇ、追い抜いて勝つんだ」

 

 苦笑する緑谷の言葉に爆豪は残心の姿勢でいる戒翔を射抜くようにして睨みつけるのであった。そして

 

 「んじゃ、パパッと総合成績を発表します。」

 

 「トータルは単純に各種目の評点を合計したものだ。口頭で説明するのは時間の無駄で面倒だから一括開示する」

 

 そう言って相澤は手元の端末を操作して全員に見えるように順位表を表示する。

 

 「やっぱり戒翔くんが一番か。ボクは5位だね。」

 

 「俺が3位か」

 

 順位としては戒翔が総合1位で次に八百万が2位、そして爆豪が推薦入学の1人を抑えて3位に食い込み緑谷は少し落ちて5位の位置にいた。

 

 「オイラが最下位」

 

 それを見て絶望的な表情をするクラスの中で一際背丈の小さい男子がいた

 

 「因みに除籍は嘘な」

 

 「君らの最大限を図る為の合理的虚偽」

 

 「あんなの嘘に決まってるじゃ無い……考えればわかるはずですわ」

 

 相澤の言葉に信じ切っていた数人の生徒が発狂する。それを見ていたポニーテールの女子がため息を吐きながらそう言いため息を吐く。しかし、戒翔だけは違った。

 

 「(いや、あの目は本気だった。あの教師はマジで見込みが無かった場合一切の躊躇無しに退学させる気だった)こりゃこれから三年間は気が抜けないな」

 

 「そう言うことだ。これにて終わりだ。教室にカリキュラム等の書類があるから目を通しておけ」

 

 そう言って相澤は踵を返すが

 

 「あぁ、御坂は後で俺のところに来い。ちょっと聞きたいことがある。」

 

 そう言って今度こそ相澤はその場を離れるのであった。

 

 「相澤先生が聞く事って」

 

 「十中八九俺の個性についてだろ」

 

 「御坂君の個性?個性届けは教師も目を通している筈だが」

 

 「俺の個性は漠然とし過ぎるんだよ」

 

 「漠然…どう言う事だ?」

 

 「簡単に言えば超能力染みた能力なら行使可能な個性って事だ。」

 

 「それは…確かに漠然としすぎているな。」

 

 飯田の言葉に戒翔が返答し、その言葉に飯田も流石に困惑する。

 

 「切島や他の奴らも見ていたと思うが先ずは雷等が使える電撃使い(エレクトロマスター)で50メートル走で使ったのが瞬間移動(テレポート)で握力計では肉体強化(ビルドアップ)で最後のボール投げには複数の能力を使ってあの距離を叩き出したって訳」

 

 「いや、言われてみると反則染みた能力だぜ。才能マンかよ」

 

 「おい、そこの。この個性は最初からこうだった訳じゃねぇよ。」

 

 「と言うと?」

 

 「イメージだよ。俺の個性ESP(超能力)はそのままじゃ意味をなさない。本人のイメージがあって初めて能力が発動する。」

 

 戒翔の言葉に理解したのはポニテの少女だけであった。

 

 「それは私の個性に似ていますわね」

 

 「お前さんの個性?」

 

 「はい。あ、私は八百万百と言います。それで私の個性ですが創造と言い、知識がなければ創造する事すらできません。」

 

 「専門的な知識がいるって事か。確かに似ているっちゃ似ているな。」

 

 八百万の言葉に戒翔は納得する。

 

 「って事は小さい時からずっとイメージってのをしてきたって事なのか?」

 

 「まぁな。色々と超能力系の本を片っ端から読んでは頭ん中でイメージの繰り返しさ」

 

 男子生徒の言葉に戒翔はそう告げるのであった。

 

 「それで、お前の個性に付いて聞きたいんだが」

 

 「あ、それならそこに隠れている人も交えて答えますよ。」

 

 ところ変わって空き教室で対面している相澤と戒翔だが戒翔の言葉に相澤は顔を険しくし、徐に教室の扉が開き

 

 「ごめんごめん、盗み聞きする気は無かったんだがボクも気になってしまってね」

 

 「オールマイト、彼は担任である俺の生徒なんだが」

 

 「ごめんよ相澤君。だけどボクも彼の個性に疑問があるんだよ。」

 

 「個性は通常一つ…だが俺のは見る限り複数の個性を使っているように見えるって事でしょ?」

 

 オールマイトの疑問に戒翔は平然としている。

 

 「俺の個性は幼馴染の爆豪と出久は周知だがクラスの皆にも先程グラウンドで説明したんですよ。」

 

 「俺の個性ESPは超能力一般的に知られているのは念力とかでしょうか…で俺の個性は確固たるイメージをした超能力を使うことができる個性って事です」

 

 「マジかよ」

 

 「なに?」

 

 戒翔の言葉に瞬時に理解した2人は驚きを露わにする。

 

 「俺の個性は色々と危うい面を持っている事も理解しています。ですから個性届けの方にも超能力とだけしか書いていないんですよ。」

 

 「なるほど、あの要領を得ない申請書はそう言うことだったのか」

 

 担任である相澤は戒翔の個性を申請書を見て知ってはいたがその詳細は不味いなんて物ではなく下手をすれば危険な個性だとも考えついた。

 

 「相澤先生の考えている通りこの個性は危険な物ですよ」

 

 「っ!?」

 

 「今のは読心術(リーディング)という心を読む能力です」

 

 「おいおいマジかよ」

 

 戒翔の言葉に心の内を読まれた事に絶句する相澤に戒翔の個性がいかに規格外な個性がいかに異常なのかを認識するオールマイト

 

 「まぁ、規格外な個性とは認識していますよ。」

 

 「まぁ…確かに一つの個性で複数の能力を使うってのは確かに規格外だよね。」

 

 「あぁ、取り敢えずお前の個性については分かったが今使える中で危険性のある能力は後日でいいから俺達教師陣にだけ報告できるか?」

 

 「わかりました。ただしその情報は」

 

 「分かっている厳重に管理する。こんなモノ外に漏れでもしたら危険なんてモノじゃ済まないからな」

 

 そして戒翔が職員室から退室するのを見てオールマイトが口を開く

 

 「しかしあの御坂少年は凄まじい個性を持っているね。入試の時には電撃の能力」

 

 「先程のテストの時には瞬間移動や肉体強化、極め付けは先程の読心術…どこかの誰かさんのように存在自体がデタラメですよ」

 

 そう言って相澤はオールマイトを見る

 

 「取り敢えず御坂の事を贔屓する訳じゃ無いですけどこの個性は」

 

 「あぁ、一つ間違えれば危険極まりない個性だよ。」

 

 「我々がしっかりしなくてはいけないね。」

 

 「取り敢えずこの事は次の職員会議にでもアイツの個性の事を報告しとかないとまずいですね」

 

 そう言いながら相澤は先程の会話とテストで判明した能力をパソコンにまとめて行くのであった。




最後の方は説明回みたいにグダッてしまいましたが読んでくださりありがとうございます。
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