「ワンピース」の世界に来たと思ったら『最悪の世代』にされたんですけど(半ギレ)   作:闇野サバス

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少し書き方変えてみました。


6話 キノコ最強だわ

家に帰った後、じいちゃんにたっぷりと叱られました。

 

朝までどこをほっつき回ってたんだって言われて、何て言えば良いか分からなかったよ。あんだけ禁止されてた街に勝手に降りたわけだし。

 

まあ隠しててもしょうがないからどこに行ったか話した。

 

「・・・そうか、降りたか」

 

そしたら何故かじいちゃんまでバツが悪そうな顔をしてきた。どうしてだ?

 

「気にするな。儂の問題じゃ。・・・あと、これから街へ行く時は儂に言うんじゃぞ」

 

「え!?街に行って良いの!!」

 

やったぁー!こそこそ行かずに済むぞー!

 

何か思い直したらしく、街に行くことを許してくれた。これからもまた会えるよ、姉さん。

 

次に悪魔の実を食べた事も教えた。

 

「それは・・・能力者の力か・・・!」

 

「うん。酒場に行ったときに、その、色々あってな。まだ能力に慣れてないし、どうすればいいか分かんないんだ」

 

「酒場で何があった?」

「・・・・・・」

「言え」

 

「・・・・・・酔った勢いで食べました・・・・・・」

「・・・馬鹿者が」

 

ホントニゴメンナサイ。

 

「ともかく、お前が能力者になった以上ソレを使いこなせるようにならなきゃならん。方法はひとつ。鍛錬じゃ」

 

「鍛錬?」

 

「悪魔の実の力は、手に入れただけでは使いこなせん。どう言った能力か理解し、己の身体の一部であるかのようにするんじゃ。六式を教えた時と同じよ」

 

ふーん。ワンピースの能力者ってそうなってんのか。俺よく知らなかったから助かるわ。

 

「これからは六式に加え、能力の制御も鍛錬に加える。今まで以上にキツく行くぞ」

 

「えっ!?」

 

今まで以上って。まって勘弁して欲しいんだけど。

 

 


 

 

という事で能力の鍛錬が始まった。

 

この能力の事を大体理解したと思う。

 

出てくるキノコは俺の認識に依存しているんだ。

例えば美味しいキノコが食べたいなって思ってると食べれるキノコが生えてくる。

逆にアイツを苦しめたいなって思ってると毒キノコが生えてくる。

 

この特性を掴んだ上で様々なキノコが生やせるように鍛錬した。

 

それでまあ、色々出来るになったぜ。

 

まず、「紅茸(べにだけ)」。

これは相手の体に生えるキノコで、1度根付くとそこからガンガン血を吸い取る。

最初は白色だけど、血を吸って真っ赤になるからこういう名前にした。

まあ、大抵のザコはこれで片付く。試しに狼に生やしてみたらあっという間にカサカサのミイラみたいになった。怖っ。

 

次に「猪断茸(いたちだけ)」。

キノコの傘が回転ノコギリみたいになってズパズパ切り裂く。あと気円斬みたいに飛ばせる。

これがあれば木を切るのも楽だし山生活だと重宝するんじゃないか。まあ俺は木ぐらいチョップでいけるからいいけど。

 

そして「花火螺茸(はなびらだけ)」。

桃色のキノコで、投げつけると破裂して攻撃出来る。

それが文字通り花火みたいでちょっと綺麗なんだ。まあその胞子毒なんだけどな!

 

これ以外にも沢山覚えたけど全部話すとキリがないので省略。

 

いや、以前の俺の発言撤回するわ。

 

この能力超使える。

 

ただキノコ生やすだけかと思ったら無茶苦茶応用効くじゃん!誰だよこれを使えないとか言ったやつ!

鍛錬積むとここまで変わるなんてな。きっとエースとかも同じ苦労してたんだろうな。

 

ただ1つ問題が生まれた。

能力の練習しすぎたせいで山の至る所にキノコゾーンが生まれてしまった。

キノコ自体は消しても残ってた胞子が根付いてしまったらしい。

よく見ると変な虫とか止まってるし。完全に生態系変えちゃったな。

これだけ規模デカいと多分いっぺんに消すとかも無理だし、ほっとこう。

 

「じゃあじいちゃん、また街に行ってくるわ」

 

「おう、ハメは外すなよ?」

 

「はーい」

 

「・・・そう言って何回酔い潰れながら帰ってきた?」

 

「アーアーキコエナーイ」

 

そして今日も鍛錬を終わらせた俺はまた例の町に繰り出すのだった。

ここ最近はずっと通いづめだなー。またブライトと腕相撲してみようか?今度は先に4杯飲んだ状態でやってやる。

アッシュも誘おう。最近また忙しくなったらしいけど。

街に降りるようになってもう数ヶ月だったけど、アイツと飲んでる時が1番楽しいんだよな。まあ居なかったらしょうかないか。

 

よーし、今日も飲むぞー!

 

 

 

 

 

と、思ったら。

 

 

 

 

 

「ハッハッハッ。よく来たな嬢ちゃん。残念だがこの店は今日は店じまいだぜ」

 

「うぅっ・・・」

 

酒場は荒らされていた。

グラスやテーブルは散乱していて。

ミリー姉さんは床に倒れていた。

何だアイツらは。何で笑ってんだよ。

 

「全く、お前もいい加減吐いたらどうなんだ?悪魔の実は、どこにある?」

 

「だ、だから、知りませ・・・」

 

「嘘をつくな!散々探し回ってやっとこの場所を探し当てたんだ!ここ以外あり得ねえ!」

 

そう言っで男は姉さんを蹴り飛ばした。

 

「がっ!あぁ・・・」

 

「くそ、こうなったのもあの商人がドジ踏みやがったせいだぜ。酒によってそのまま忘れたなんてよ・・・」

 

・・・・・・・・・・そうか。

 

そういう事だったのか。

 

だからあの時あんな所に・・・

 

「あ?お前さっきから何見てんだぁ?」

 

「ぶっ殺されたくなきゃさっさと帰れガキがよぉ!」

 

ミリー姉さん。

そんなになってまで俺との約束を・・・

 

俺なら大丈夫なのに。

こんなやつら簡単に捻られるのに。

 

「それとも何だ?俺たちの相手してくれるって事かぁ?」

 

「ハハハッ。そりゃあ名案だ。ちょうど溜まってた所だ。良いガス抜きになるぜ」

 

ありがとう。ミリー姉さん。

 

 

 

後は任せろ。

 

 

 

「ぐわアッ!」

 

「ぎゃぁぁぁぁ!」

 

まずはうるさい2人の腕を握り潰す。

そいつらの腕は簡単にひしゃげて、嫌な方向に曲がった。

 

「ッ!」

 

あの男が振り返った。

 

「おい。ゴミ野郎ども」

 

そして全員が振り向く。

 

「お前らの探してる悪魔の実はここにあるぜ」

 

そして腕を変化させ、やつらに見せてやる。

 

「欲しけりゃ、俺を殺してみろ」

 

「ッッッッッッ!お前ら、やれぇ!!!」

 

「「「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!」」」

 

一斉にかかってくる。

だがすぐには動かない。

やつらがすぐ近くまで寄ってきたタイミングで『紅茸』の胞子を浴びせて脱出する。

 

「何だこりゃ?」

 

「ぐっ!がああああああああああ!」

 

「血が!血が吸われるぅぅぅぅぅ!」

 

血を吸われて萎んでいくアイツらを尻目に、他の船員に接近する。

最低限にしたから死にはしないはずだ。

 

「くっ、来るなぁぁぁぁぁぁ!」

 

撃ってきた銃の弾丸を目で見てから(・・・・・・)避けてやる。

 

「ひっ」

 

そのまま腹を蹴り飛ばして壁に叩きつける。

 

「が、あ、あ」

 

壁に亀裂を作りながら倒れる。

すぐさま振り向いて次の相手に。

 

「何だアイツ!化け物だ!」

 

「やめろぉぉぉぉぉぉぉ!」

 

次の相手に。

 

「くそがぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

次の相手に。

 

「死ねぇぇぇぇぇぇぇ!」

 

次の相手に。

 

「助けてぇぇぇぇぇぇ!」

 

次の相手に。

 

「やだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

次の相手に。

次の相手に。

次の相手に。

次の相手に。

次の相手に。

 

 

 

・・・ははっ。

 

なんだよ。こんなものか。(・・・・・・・)

あまり大した事ないな。(・・・・・・・・・・・)

 

「お前ぇ!動くなあ!」

「うあぁっ!」

 

ん?

 

「少しでも動けばコイツの首を切る!」

 

あの野郎ぉ。

ミリー姉さんを人質にしてやがる。

所詮は三流海賊だな。

 

「ケ、ケイトちゃん・・・」

 

ああ分かったぜ。怪我はさせたくない。

動かないでやるよ。

 

「ハハハッ。動くなぁ。動くなよぉ」

 

ミリー姉さんを片腕で掴みながらジリジリと近づいてくる。

 

「くたばれぇ!」

 

そして剣を振りかぶった。

 

その瞬間、俺は胞子に変化して(・・・・・・・・・)攻撃を避ける。

 

「えっ?」

 

間抜けな声をあげてるうちに背後に回り込んで脳天にかかと落とししてやった。

 

バキィ!

 

「ゴベス!」

 

気絶して倒れる前にミリー姉さんを救出した。

 

「大丈夫か?姉さん」

 

「う、うん・・・」

 

よし、そうか。

 

よかったー!もうあの時呆然としていた俺とは違うんだぜ!

まさに大勝利!!一件落着!!

 

「それよりも・・・」

 

うん?

 

「店が・・・」

 

店が?

 

あ、ホントだ。

壁中ヒビだらけだわ。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

よし。

今度こそ弁償だな。


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