Justice Shield   作:田中おにぎり

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リコンを抱え、帝国の城へと戻ったヴォイスとレギウス。
二人による緊急治療が始まった。


第13話 知恵と勇気

レギウスは自分の手に持っている宝石のようなものに魔力を込める。

その宝石はみるみる光はじめ、リコンの体に向かって飛んでいく。

心配そうにヴォイスが見ていると、

「大丈夫だ、傷は深くない。この程度ならあと20分もすれば元通りにできる。問題はあいつらをどうするかだ。」

レギウスは腕利きの魔導師であり、医師としても優秀だ。仲間の治療をしながら、二人は謎の二人の男の正体について考える。

ヴォイスは過去の出来事を思い出した。先代国王のガルファが口にしていた言葉、世界を破滅に追いやる存在のことを。

「俺の親父が言ってたんだ。何かはわからないけど、未来で世界を破滅においやる存在がなんとか…って。」

もちろんこの話は誰にもしたことがない。信じてもらえるわけないからだ。しかし心当たりはそれしかない。王国の領土を奪うことに反対していたにも関わらず、国王となったことで任務として王国との戦争をしていたヴォイスはレギウスに本音を打ち明ける。

「俺は本当は戦争なんて望んでいなかった…。今までその気持ちを殺してきた。でも、王国の騎士団長、ガクトだったか。あいつは襲撃の時、俺を倒そうとしたけどどこか迷いがあった、本当は俺と同じで、停戦協定を結ぼうとしているんじゃないかって思ったんだ。」

レギウスはため息をつき、笑った。すると腕を組みゆっくりと椅子に腰掛けた。

「武力の国、とまで言われたこの帝国でそんな思想を持つ奴が国王になるなんてな。でも、悪くない。王国が俺たちを信用してくれるかは別だけどな。」

当たり前だ。過去に襲撃し、一度襲撃をしてしまった帝国を簡単に信じるわけがない。もちろん警戒されている。それに謎の二人の男のことも何も解決していない、どうするか悩んでいると、リコンが目覚める。

「ごめんごめん…。助かったよ、ありがとうレギウス!」

明るくそう言うと、三人はほっとしたように目を合わせた。時間を稼いでくれているフェイカーのためにも王国と手を組む方法を考えなくてはいけない。

幸いにも帝国の頭脳担当のリコンとレギウスがこの場にいてよかった。そう思い作戦会議をしていると、フェイカーが王国の方へ走っているのが見えた。

「フェイカー…まさか俺と同じことを考えたのか!?」

ヴォイスは驚いてすぐに後を追おうとしたが、リコンとレギウスが止める。

今の状況で帝国の幹部が全員で王国へ行っても怪しまれるだけだ。ほかに信用してもらえる作戦を考えたほうがいいと話していると、リコンが呟く。

「僕の変身魔法で王国騎士団になって潜入するよ。」

あまりにも無謀だ。もし信じてもらえず正体がバレて殺されたら意味がない。

しかし悩んでいる猶予はない。リコンを送り出したヴォイスとレギウスはフェイカーとリコンの帰りを待つことにした。




急いでフェイカーを追いかけ、無事合流したリコン。
二人は停戦協定を持ち掛けるため、王国へと向かった。
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