Justice Shield   作:田中おにぎり

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各々が戦いを繰り広げていた中、ガクトとリザは。


最終話 新世界グラム

「モア…。お母様を!この世界を!返してもらいます!」

自分の母親を殺されたリザは復讐のためにもモアと戦う。

「悪いなアイシャール。俺はメシアに乗ったんだ!そのためにもこの世界には死んでもらわないと困る。」

お互い話合う気などもちろんなく、言いながらも魔法を詠唱し始めていた。

モアの炎魔法とリザの水魔法が激突する。

「ずるいよなぁ…王族ってのは。どんな魔法でも簡単に使えてよ!!」

モアは指で炎の線を描き、衝撃波のようにリザへ飛ばす。

すぐに魔法障壁で防ぎ、魔法攻撃をした。

華麗に彼女の魔法を躱し、すぐに火球を投げつける。

「やっぱり…強い…。」

「当たり前だ!俺はお前とは魔法の歴が違うんだよ!なんたって元ハインスラシア王国の守護召喚獣だからなぁ!!お前の無様な母親とは違うんだよ!」

リザを挑発し、続けて炎を浴びせる。

「それ以上、お母様を…侮辱しないで!!」

リザが魔法障壁の後ろに立ち、祈りを捧げる。

「お母様…力を貸して…。」

するとリザの体に光が集まり、背中からエイリーンの影が抱きしめるように光った。

「な、なんだこれは…!」

モアは驚き、後ずさりする。

「私の本気。見せます…!」

リザの手から巨大な魔法陣が現れる。そのままモアへ向けて光の柱を放つ。

「やべぇな…そろそろ時間だろうし一旦引くしかないか…!」

炎の壁を作ってメシアの元へ逃げた。

リザはすぐに後を追う。

 

 

ガクトはすぐに立ち上がって盾を召喚する。

「俺は…みんなを守らなきゃいけないんだ!」

目の前にはメシアとカルナが立ちはだかる。

メシアはカルナを前に出し、大きな声で叫んだ。

「俺は忙しくてな!リン!カルナ!相手をしてやれ。」

メシアがそう言った途端、くノ一のような恰好をした女が走ってくる。

カルナとリンを残してメシアは兵士達がいた方へと走る。

「待て!!」

ガクトがすぐに後を追おうとするとリンに足止めされた。

後ろ側にはカルナが剣を構えて立っている。

「なるほど…お前たちを倒さないと先には行けないってことか。カルナ、俺のせいで…。」

そんな心配も空しくカルナは剣を振る。

リンは手に持っていた苦無を地面に刺し、炸裂させる。

巨大な盾でそれを防ぎ、反撃を始めた。

しかしリンのスピードには追い付けず、盾の攻撃は空を切る。

「くそっ!速い…!」

そこに次いでカルナの猛攻が来る。

あまりの手数に防ぎきれない。しかしエイリーンとした国を守る約束を思い出し、自分を奮い立たせる。

「俺は守らなくちゃいけないんだ!絶対に!」

おもいきり盾を振りかざす。

「二度も同じことを言うな!!」

リンは盾を避けて苦無を投げる。

ガクトの肩に直撃したが、まったく効いている様子はない。

「そんな攻撃効かねぇよ…!」

はっとした顔で油断した隙をついてリンに盾が直撃する。

「うっ!!」

しかしダメージを受けたリンをカルナがすぐにカバーする。

「俺の仲間に手を出すな…。」

彼の目は妖しく紫色に光っていた。

「悪いな…俺のせいで、必ず元に戻す!」

カルナの剣を盾で防ぎ、盾を押し出してカルナを弾く。

そのまま倒れた二人に向かって盾を振り下ろした。

「こんなこと、ヒーローがすることじゃねぇけど…。今はメシアのところへ行かなきゃいけない!」

動けないリンとカルナに追い打ちをしかけ、気絶させてメシアが逃げた方向へ走った。

そこにヴォイスが走ってくる。

「ガクト!メシアのところに行くのか…!」

「あぁ。カルナを正気に戻すためにも、それに市民や仲間の兵士達も危ないだろうからまずはそれが先決だ。」

二人はすぐにメシアが走った方向へと向かった。

 

 

時は少し戻り、ルリナとルミナスは。

「こいつ…強いですよ、団長。」

二人はすでにかなり傷を負っていた。

「あぁ…。市民や兵士達は逃げられたのか、我々がこうしてる間に…。」

そんな期待を裏切るようにアイザが走ってくる。

「残念だけど手遅れね!詠唱はもう始まってるわ。」

麻酔によって気絶させられた兵士や市民の元にメシアが向かい、世界を作り変える魔法の詠唱が始まっていた。その効果範囲はハインスラシア王国とルーヴェティア帝国など余裕で覆える範囲。このままではメシアの望む新世界が誕生してしまう。

「そんな馬鹿な…。」

ルリナは絶望し、その場に崩れる。

「諦めるのはまだ早いぞ!」

長い間騎士団長を務めた男の激励が響いた。

再び剣を構えるが、どうしたらいいのかわからない。

「団長…。どうしたらいいんでしょう…。」

「こいつらは私が止める。だからこいつが来た方向へ急ぐんだ。そして息子と共に詠唱をやめさせるんだ!」

ルミナスは二人の攻撃を受けながらもそう伝える。

「でも!一人で二人相手なんて無茶じゃ…!」

すると彼の目つきが変わり、剣を地面に突き刺す。

その瞬間地面を伝って光が放たれた。

「はやく行け!私なら大丈夫だ。」

彼の目を見て頷きすぐにアイザが来た方向へと走る。

しかしすぐにカズマとアイザが止めに向かう。

でも二人は動けなかった。

「無駄だ。これは魔法結界。私が死ぬまでお前たちは動けん!」

アイザとカズマは二人がかりでルミナスと戦った。

 

 

そして倒れた大量の市民や兵士達の元にメシアが現れる。

「生まれ変わるんだ。この世界のことなど忘れて…。」

両手を空に掲げ詠唱を始めた。

そこに歩いてきたステラ、転移してきたコクウ、逃げてきたモアがやってくる。

「おい!まだかよ!!」

モアが焦って急かすと

「あと少しだ、彼らの記憶は書き換えられ世界は生まれ変わる…!!」

三人は世界が生まれ変わるのを待っていた。

そこにガクト達が合流し駆け付けた。

「やめろ!!」

走って盾を構え殴りかかるが三人に足止めされる。

ヴォイスとルリナとリザは足止めしてきた三人を止めようとするがその瞬間メシアが口を開く。

「時は満ちた…!新世界グラムの誕生だ!!」

メシアがそう言った瞬間周りは巨大な闇に包まれたのだった…。




咄嗟に転移魔法で近くに居たガクト、ヴォイス、ルリナを連れて魔法の範囲外である大陸の端へと逃げたリザが目を覚ますと、そこには小さな小屋があった。
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