Justice Shield   作:田中おにぎり

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シルは魔力塊を指さし、その正体を明かす。


第10話 大賢者

「これはこの島に伝わる大賢者オーラ。正確にはこの中にいるって感じなんだけどね。」

「ほ、本当!?校長先生がよく話してる大賢者って、実在したんだ…。」

「彼女をここから解き放つには願い、五大元素が同時にそろわないといけないんだ。でも今ならそれができる。」

魔力塊の前で手をかざす。

ルリナは炎。ヴォイスは雷。シルは風。ディアは水。リザは氷。手をかざして魔力を込め、願いを込める。

しかし魔力塊は動かない。すると地下室へと黒い鎧を着た男が入ってくる、彼は顔を隠しているため姿がわからなかったが、魔力塊に手をかざす。

「六大元素…。闇魔法が足りていないんだ。」

すると魔力塊は割れ、中から美しい女性が出てきた。男はすぐにその場を立ち去る。

「僕の知らない元素…。彼は一体…。まぁいい!オーラ様が復活したんだ!」

「願いは届きました…。世界のために、私はあなた達とともに戦います。ディア、あなたの祈りはちゃんと届いていましたよ。よく頑張りましたね。」

その慈愛に満ち溢れた笑顔で、ディアは大粒の涙をこぼす。

全員は今日の夜、クラウンと戦いに行くことを決意し、作戦を決めた。

 

いつものように魔物の大群を生み出している彼のもとに立ちはだかる。

「おやおや!ディア!我に歯向かうというのかね?ルリナもそんなところじゃなくてこっちに来たまえ。」

「黙れ!アタシは…世界のために…家族のためにアンタを殺すと決めた!」

ディアとルリナ、シルとオーラがクラウンのもとを目指す、それ以外は魔物の大群と戦っている。

 

そして戦いが始まった。

 

「僕の風魔法で彼を拘束します!その間に全力を叩き込んでください!」

シルは詠唱を始める。彼の詠唱はすぐに終わり、クラウンは大量の竜巻に囲まれた。巨大な風の渦は彼をその場に拘束し、一切の行動が出来なくなった。

シルはかなりの魔力を消費しているようで消耗している。

「ディア。ルリナ。私に合わせてください。私の光魔法にあなた達の水と炎の魔法を融合させるのです。」

「わかりました!オーラ様!」

「いつでも大丈夫です。合図はお任せしました。」

二人は返事をした後、魔法を放つ準備をする。

「一撃で決めます…!ハイライト!!」

大きな一筋の光がクラウンの元へと放出される。二人はすぐに続いて魔法を放つ。

「ディープマリン!!」「紅き煉獄!!」

光に混ざって渦巻くように水と炎が交わる。やがて巨大な竜巻と一つになり、クラウンはなす術もなく魔法を受ける。

「そんな…!バカな!!こんなあっけなく!終わっていいはずないんだああ!!」

彼のそんな言葉は虚しく。彼の体、紫の結晶は跡形もなく消え去った。

気がつくと夜は明け、周りにいた彼が生み出した魔物も全て消え去り、フィルゲイラ島には平和が訪れた。

「終わった…のね。私…やりましたわ!お父様!お母様!」

すると空から二つの羽が落ちてきた。羽はディアの前に落ち、ディアは手にして前を向く。

「アタシ、アンタ達に着いていくわ。この世界の平和のために、必要なんでしょ。戦力が!」

「俺は大歓迎だ。だけどその前にこの街の復興が先だな、最低限でよければ俺たちも手伝うからさ。」

ガクトはそう言い、一行は街の復興へと勤しんだ。

 

1週間後

 

出発の日が来た。いよいよ本拠地である本島へと向かう。

「世話になったな。何かあった時はまた呼んでくれ。」

「こちらこそ、大賢者オーラも復活させることができたし、僕としても助かったよ。こちらも必ず君たちの戦いに力を貸そう。」

ガクトとシルは固い握手を交わし、全員は船へ乗る。

「おい、俺様にあんまくっつくんじゃねぇ!」

「いいじゃない!ヴォイスはアタシの1番の師匠なんだから!」

一行は呆れた顔をしてから港へと顔を向ける。

フィルゲイラ島の人々は感謝の気持ちを込め、全員で手を振って一行を見送った。

 

その頃本島では

 

「ようやくこの時が来たか…。頃合いだな。」

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