アインズ様がNPCに感謝を伝えて慰労しようとする話(仮題) 作:冥咲梓
ほとんど情報がないのでかなり捏造だらけですがお楽しみいただければ幸いです。
本日のアインズ番メイドが来訪者の名前を告げる。
「ティトゥス・アンナエウス・セクンドゥス様でございます」
「そうか。入室を許可する」
「――ティトゥス・アンナエウス・セクンドゥス、お呼びとのこと。参りました、アインズ様」
「ふむ。よく来たな、ティトゥスよ。では面談を始める前に――これは面談を行う者全員に行っているのだが、私の許可無く私に触れたりしないと誓えるか?」
アインズが問いかけると、ティトゥスは優雅に胸に手を当てて頭を下げ、応える。
「はっ。アインズ様の許可無くアインズ様に触れたりしないと誓います」
「よろしい」
アインズは人払いをし、ソファ席に移動する。まずアインズが座り、向かいの席に座るように勧める。
「失礼致します」
「うむ。まずはティトゥスよ、改めてお前の働きに感謝する。そしてこのような時間を持てることを嬉しく思う」
「光栄にございます。また、このようにアインズ様とのお時間をいただけること、私にとりましても僥倖にございます」
「・・・今日は支配する者とされる者ではなく、できれば親子のような対話ができればと思う。よろしく頼む」
「はっ。畏まりました」
「さて、お前のレポートによると、以前ドワーフの所で手に入れた伝承の類の書物が興味深かったとの話だったが」
「はっ。ドワーフの文字の研究の一環としてではございましたが、
「あぁ、この大陸の中央にあるビーストマンの国の話、だったか?」
「はっ」
「うむ、うむ、あれは私にとっても興味深い記述であった。伝承であっても真実を含む場合も多分にあるであろうしな」
「ご賢察の通りでございます」
「あれは確か
「はっ、お手数をおかけいたします」
「何を言うのだ。わが子の願いを叶えるのが親というものだろう」
「ありがたき幸せ」
「しばし待て。・・・アウラよ」
『はい、アインズ様!どうなさいましたか?』
「うむ、以前お前にやった
『はい、あいつがどうかしましたか?』
「うむ、少し聞きたい事があってな。今借りても良いか?」
『アインズ様がお望みならもちろん、と言いたいところなんですけど、今はシャルティアに貸しているので、シャルティアに確認してみます』
「あぁ、そうだったな。一応あれの主であるお前の許可をもらおうと思ったのだ。シャルティアには私から確認するので問題ない」
『よろしいのですか?』
「二度手間になっても良くないからな」
『畏まりました』
「・・・さて、シャルティアよ」
『アインズ様!どうなさいんしたかぇ?』
「うむ、アウラからお前に貸し出されている
『あのドラゴンでありんすかぇ?・・・間もなくエ・ランテルに到着予定となっていんす』
「そうか、少し聞きたいことがあるのだが、暫し借りても問題ないか?アウラの了承は得ているのだが」
『エ・ランテル到着後は休みとなってありんすによりて、問題はないと思いんす』
「そうか、ありがとう。ではその者が到着次第エ・ランテルの私の居城に来るように伝えてもらえるか?」
『畏まりんした!』
「お前ならば今の私の言葉で大体理解したであろうが、例のドラゴンだが間もなくエ・ランテルに到着するそうだ。移動するか」
「畏まりました」
指輪で地上へ転移し、指輪をログハウスに預け、エ・ランテルの居城近くへ転移する。転移阻害の場をこれだけの為に解除するのはリスクが多いし手間だからだ。
謁見用の広場で簡易玉座に腰掛け暫く待つとやや太めの――以前よりは少しスリムになった――
いつもならアインズ番メイドが声をかけるが今はいないので直接でもいいだろう。知らない仲でもないしな。
「ヘ――」
「
「ははーーっ!」
ヘジンマールはさらに平伏する。
「アインズ様、何かおっしゃいましたか?」
「ん?何も言っていないぞ」
「さようでございましたか」
自分が直接声をかけるのはまずかったらしい。うまくごまかせただろうか。
「さて、ヘジンマールよ、久方ぶりだな」
「ははぁ!魔導王陛下におかれましてはご機嫌麗しく!!」
「うむ、息災であったか?」
「ははぁ!お陰様で!」
「今日はお前に少し聞きたいことがあってな。今日はこれで業務も終了だというのにすまないな」
「何をおっしゃいますか!私でわかることでしたら何なりと!」
「後で残業手当を渡すように言っておくので受け取るように。さて、本題だが、その前にこの者の紹介が必要だな。彼は
「ははぁ、セクンドゥス様、よろしくお願い致します!」
「よろしく頼む」
「さて、以前ドワーフの元王都でお前から受け取った書物があったであろう。それにこのティトゥスがいたく興味を示してな。他にもあのような書物を、もしお前が手に入れているなら貸してもらいたいのだが」
「ははぁ!先日竜王国に参りました際に手に入れた書物がございますので、取って参ります。暫しお待ちいただいてもよろしいでしょうか?」
「うむ、構わないぞ。ちなみにこのエ・ランテルには興味深い書物はあったか?」
「ここですか?人間達用の店は入れないので分かりませんが、私たちの居住区にある店では目新しいものはございませんでした」
「ふむ、そうか。わかった、では行くが良い、ヘジンマールよ」
「ははぁ、御前失礼致します」
「さて、ティトゥスよ」
「は。いかがなさいましたか?」
「後でこの町の店に行ってみないか?」
「アインズ様がそれをお望みならば」
「そうではない、そうではないぞ、ティトゥスよ。今は親子だと言ったであろう」
「は、失礼致しました」
「うむ、まぁ、仕方がないか。おそらくここには目的の書物はないかもしれないが、どういう書物がどのように売られているのか興味がないか?」
「それは確かに興味はございますな」
「そうだろう。まだまだ私は恐れられてはいるが、普通の市場にも出入りするというところを見せるのも悪くないからな」
暫くするとヘジンマールが再び舞い降り平伏する。
そして先ほどと同じやり取りが繰り返された。
正直面倒くさい。が、受け入れなくては。
「魔導王陛下、こちらでございます!!」
「うむ、済まなかったな。感謝する。では暫し借りるぞ」
「ははぁ!いかようにも陛下の思し召しのままに!」
ティトゥスが受け取り、アインズに渡す。素直に礼を言えないのが苦しいところだ。
ヘジンマールが去るのを見送り、次はパンドラズ・アクターに書物を扱っている店の場所を聞かなくては。
あまりうろうろするのも町に混乱を招きかねない。
護衛も必要だ。流石に町に出るのに二人だけでは皆が納得しないだろう。
だが、できるだけ二人を邪魔しない方法は・・・と考え、超位魔法で天使を喚ぶこととする。
中庭に移動すると一時的に生み出したアンデッドに、パンドラズ・アクターを呼ぶように伝え、装備の一部を変更し、超位魔法を発動する。
声も変えなければならないのだった。また一時的にアンデッドを生み出しヌルヌル君を持ってくるように伝える。
ティトゥスは無口だがこの沈黙も悪くないと思える。
暫く待っているとパンドラズ・アクターが現れ膝をつく。
「至高の御君、我が創造主アインズ様には―――」
「挨拶は不要。わざわざ来てもらって済まないな」
「何をおっしゃいますか!!シモベたるもの、お呼びとあらば即座に参るのが当然の事でございます!!」
「あぁ、わかった。それで書物を売っている店の場所だが」
「はっ。地図をご用意致しました。また、最も効率よく廻れる行き方を御伝え致します」
「ふむ、仕事が早いな。流石だ。助かるぞ」
「亜人地区の店も廻れるルートをこちらの地図に記載致しました」
「そうだな。そちらも見てみるか」
そうして話しているうちに超位魔法が発動し六体の天使が降臨する。ティトゥスとアインズを守るように伝えるとヌルヌル君を装着し、パンドラズ・アクターに見守られながら出発した。
「行ってらっしゃいませ!!!」
「うむ」
アインズ達は通りを堂々と歩く。練習した、支配者に相応しい威厳に満ちた歩き方だ。
モモン、ナーベと共に歩く時と同じく、皆道の端に寄ってこちらを窺っている。まるで無人の野を行くようだ。
ティトゥスはアインズの基本種族と同じ
あれは誰だろう、という潜められた声も聞こえてくるが極力気にしないようにして歩調を合わせ歩く。
まず一軒目にたどり着いた。さて、普通に扉を開けていいものか。
暫く躊躇するが、天使に開けさせるのもどうかと思う。
ままよ、とアインズは扉を開き店の中に踏み込んだ。
―――ナザリック地下大墳墓 アインズの私室
アインズは報告書を書いていた。
報告書といってもむろん誰かに見せる為のものではない。
面談はすれば終わりというものではない。
良かった点、悪かった点を洗い出し、次に生かさねばならないのだ。
アインズは今日のティトゥスとの面談を思い出す。
最初に入った店は大通りに面したかなり大きな店だった。
書物だけではなく、様々なマジックアイテムも扱っているようだ。
「こ、これは魔導王陛下!よくぞお越しくださいました」
見渡せば皆固まってこちらの様子を伺っている。
「ふむ、今日はプライベートだ。そう畏まる必要はないぞ」
「しかし・・・」
普通に店の品物を見たいのだがやはりアインズでは難しいようだ。
どうしようかと思っていると扉が開く音がし、そちらを振り向くと・・・
「これは魔導王陛下、このような所でお会いするとは」
「あぁ、お前は確か魔術師組合長のテオ・ラケシルだったか」
「私めの名前を陛下に覚えていただけているとは光栄にございます」
モモンとしては吸血鬼騒動の時に初めて会い、その後地図の融通など親しくしているが、アインズとしてはアインザックを通じ冒険者組合に協力してもらっているという立場だ。
アインザックほどは親しくはない、と言えるだろう。
「陛下、こちらへはどのようなご用件でお越しなのでしょうか?」
「うむ、こちらの――ティトゥス・アンナエウス・セクンドゥスは
「なるほど、さようでございましたか。失礼ですが、アッシュール・バニパルとはどのような所なのでしょうか」
「古今東西の様々な書物や、書物の形をしたマジックアイテムを保管している」
「マ、マジックアイテムでございますか!?」
(そういえばこの男はマジックアイテムに目がないのだったな。少し対応を誤ったか?)
「そうだ。そういうお前はここには何の用できたのだ?」
「はい。ここには稀覯本が入荷したという連絡を受けまして参りました」
「ほう・・・稀覯本か。それを見せてもらう事はできるか?もちろんこの場で見せてもらった後はすぐに返そう。どうだ?」
「畏まりました。先に私がさっと目を通してもよろしいですか?」
「良い。もともとお前のものなのだからな」
「では少々お待ちください」
「アインズ様、思わぬ収穫でございますね」
「そうだな。稀覯本というからには面白い事が書かれていると思うのだが」
「陛下。お待たせいたしました。こちらでございます」
「うむ。ティトゥス」
「はっ。アインズ様」
ティトゥスが受け取り、アインズに渡そうとしてくるが、アインズに渡されても字が読めないので困る。
ここはうまくごまかさなくては。
「ティトゥスよ。お前が読み、後程私に教えてくれ」
「さようでございますか。畏まりました。暫しお待ちを」
「うむ」
ティトゥスが書物を読むのを横から見守る。
瞬く間に読み終えたようで、ティトゥスはふぅと――息はしていないが――息をつき、パタンと書物を閉じた。
アインズがつい息をつくような仕草をしてしまうのは人間の残滓があるからだが、ティトゥスがそのような仕草をするのはどういう事なのだろう。
「アインズ様、読み終えました」
「流石だな。では次の店までの道中にどのような内容だったか教えてくれ。テオ・ラケシルよ。済まなかったな」
「いえ。陛下のお役に立てたなら何よりでございます」
「では行くか」
「はい、アインズ様」
店を出るとなぜかラケシルもついてきた。
「どうした。何か用か?」
「いえ、用というほどの事はございませんが、陛下はこれからどうされるのですか?」
「これからか?ティトゥスと二人でこの街の書物を扱っている店を回るつもりだ」
「さようでございますか。私もお供させていただいてもよろしいでしょうか?」
「ふむ・・・ティトゥス、どう思う?」
「アインズ様の御心のままに」
そもそもこいつは何故俺たちについてこようとしているんだ?暇なの?
ひょっとしてマジックアイテムか?
吸血鬼騒動の時には都市長の前で醜態をさらしていたが、さすがに俺の前では自重したのか、一瞬食いつきかけたがやめていたしな。
俺たちについてくればマジックアイテムの話が聞けるかもしれないと考えたとかか。あり得るな。
二人きりではなくなってしまうが、この店での様子を鑑みるに、二人で店を回るというのはまだ難しいようだ。
それならばこいつについてきてもらったほうが良いかもしれない。
「ラケシルよ。私たちは亜人地区の店も回るつもりだがそれでも良いか?」
「は。私の方では問題ありません」
「そうか。では供を許そう」
「ありがとうございます」
本来なら次の店への道中でティトゥスから先ほどの稀覯本の内容を聞くはずだったが、それは後にするべきだろう。ではどのような話題が良いか・・・考えているうちに次の店の前に到着する。
「アインズ様」
「うむ。着いたようだな。ラケシルよ。次はこの店に入りたいのだが」
「は。畏まりました。暫しお待ちください」
テオ・ラケシルが先に店に入っていく。いきなりアインズが入るよりはワンクッション置いた方がいいだろう。
「お待たせいたしました。どうぞお入り下さい」
「うむ。では行くぞ、ティトゥスよ」
「は」
今回は先ほどよりはかなり小さいが、書物のみを扱っている店のようだ。
さっと店内を見渡すと一つ目を引かれるものがあった。
吸い込まれるようにその書物の前に立ち手に取る。
それは絵がふんだんに描かれ様々な言葉でその絵の説明がなされているようだった。
「これは・・・」
「はい。周辺諸国の文字を網羅した語学の教科書でございますね」
「なるほど・・・ふむ、これを一つもらおう」
「これでよろしいのですか?」
「うむ、こういうのは直感が大事なのだ。最初に目に入った。それだけだがな」
「畏まりました」
「ティトゥスはどうだ?何か面白いものはあったか?」
「は。残念ながらございません」
「そうか。では次の店に行くか」
その後いくつかの店をまわったが、残念ながらティトゥスの興味を引く書物はなかったようだ。
そしていよいよ亜人地区に入る。
「ラケシルよ。これより亜人地区の店に行くぞ」
「畏まりました。亜人地区は不案内ですのでよろしくお願いいたします」
「うむ。では行くか、ティトゥスよ」
「はっ」
まずは小さい種族用の店だ。ドワーフが多い。ほとんどのドワーフは魔導国の国民ではないが、道路工事などで滞在している者も多くいる。
「これは魔導王陛下。亜人地区へようこそ。こちらへはどのようなご用件でお越しに?」
「うむ、こちらのティトゥスと共に書物を扱っている店の視察、といったところだな」
「さようでしたか。この店は陛下方には少し小さくて狭いでしょうが良い店ですぞ」
「そうか、教えてくれて感謝する」
「なぁに、陛下からいただいた恩義に比べればこれくらい大したことはありませんですじゃ」
先ほど話しかけてきた者はルーン工匠だったのだろうか。ほとんどカルネ村から出ることはないはずだが。
それとも単に彼らの王都を奪還した事を言っているかもしれない。
残念ながらアインズにはほとんどのドワーフの見分けはつかない。
重要な職務についている者はあの時必死に覚えたから見分けはつく、と思いたいところだが自信はない。
ラケシルが少し驚いたような顔をしてこちらを見ている。おそらく人間達と違いドワーフが気さくに話しかけてきたことに驚いているのだろう。
「どうした?」
「いえ・・・」
「ふむ・・・彼らドワーフとは幸運な出会い方ができたからな。わだかまりがないのだろう」
「さすがは陛下。よく私たちの心をお読みになる」
「これも経験だ。ただ間違っていたら言ってくれ。私は人ではないからな」
「以前アインザックが申しておりました。陛下は非常に寛大で理知的でいらっしゃる。そのお顔がまるで仮面であるかのように。少しモモン殿に似た雰囲気を感じると」
「そうか?私はな、理想郷を作ってやりたいのだ。数多の種族が笑って過ごせるような。永遠に魔導国の国民でいたいと思えるような、な」
「アインズ様は大変慈悲深いお方。そのような理想郷を作り得るのはアインズ様を他においてございません」
「もちろん
「ご謙遜を」
「いや、私一人ではやはり難しいだろう。私は
「ありがたき幸せ。なお一層の忠勤を誓います」
「失礼ですが陛下。理想郷とおっしゃいましたが、陛下はいったい何年先まで見据えていらっしゃるのですか?」
明日の事すらわかりません、などと言えるはずはない。
アインズはどういったら己が王らしく思われるだろうと考える。その時、ふと、かつてのユグドラシル時代のギルド名が浮かんだ。
千年王国というギルドだ。
千年も国が続いたらいいな、という思いからだったのだろうが、派生して記憶が蘇る。
なぜかそのギルドの旗印は鶴なる鳥だったので、やまいこに聞いた事があったが、鶴は千年生きるということわざ由来だと教えられた。その時同時に亀は――
「――万年」
思わず言葉にしてしまい、アインズは無い眉を顰める。少しスケールを大きく言い過ぎてしまった。慌てて、言い直そうとラケシルを見るが、時すでに遅いことを悟る。
「ま、まさか。そのスケールで?」
ラケシルが目を見開き、口もぽかんと開いている。
その横のティトゥスを見ると、当然という雰囲気を出していた。
(あ、まずい)
「冗談――」
「さ、さすがは魔導王陛下。我々とはスケールが大きく違いますね」
「そうだ。アインズ様は遥かなる未来を見越して行動をされている。お前たち命あるものはアインズ様を信じ生を謳歌するが良いのだ」
――ふと、以前もこのようなやり取りがあった気がした。
しかし一週間前の事も覚えていないようなアインズに思い出せるはずもない。その場のノリや思いつきで答えた言葉なら尚更だ。
たとえ同じような事を言っていたとしても相手はさすがにラケシルやティトゥスではないはずだ。
問題ない――よな?
やや不安に感じながらもティトゥスとラケシルが打ち解けた様子を見せるのに安心する。
その後大きい種族用、中くらいの種族用と見て回ったがティトゥスの興味を引く書物はなかったようだった。
しかし、スクロールの作り方の違いなど、ラケシルと話していたようなので無意味ではなかったと思いたい。
―――ナザリック地下大墳墓 アインズの私室
「今日は有意義な時間を過ごすことができた。感謝する」
「何をおっしゃいますか!!私こそ至福の時間を過ごすことができ感謝の念に堪えません」
エ・ランテルからナザリックに戻り、いよいよ面談も終了の時を迎えようとしていた。
「最後に一つお願いがあるのですがよろしいでしょうか?」
「なに?願いだと?良かろう、言ってみよ」
「それでは、次に
「そうか、わかった。考慮しよう」
「は。ありがたき幸せ。ではこれにて失礼致します」
「うむ。息災でな」
ティトゥスは最後に特大の爆弾を落としていった。もちろんティトゥスにそのようなつもりはない事はわかっている。
アインズがこっそり本を借りている事がばれていたとは。顔から火が噴き出―――すほど恥じる思いはもはやない。ただ、じわりじわりと燻されるように悶えたくなってくる。特にアインズがわざわざ〈
次に借りに行くハードルが上がってしまった。
とりあえず無難な書物を借りる時だけ声をかければ良いだろうか。毎回声を掛けろと言われたわけではないのだから。
考えてみれば
さらに在庫の管理などをすれば誰かが書物を借りた事もわかってしまうに違いない。
ということはアインズがあんな本やこんな本を借りた事もばれてしまっているということだ。
アインズにとって謎なのはそこまでばれていながら、なぜ「深淵なるお考え」という風になるのかだ。
(ティトゥスとは一度腹を割って話す必要があるな)
何を借りたかがばれているのなら、それぞれの本をなぜ借りたのかを正直に説明すれば、アインズの評価は下がるかもしれないが、逆にどういう本を借りれば良いか相談できるようになるかもしれない。
そうすれば少しは脳みそを削るような生活がましになるかもしれない。
次にティトゥスと面談をするときにはこちらから相談をすることにしよう。
そう決断をし、報告書を完成させるのであった。
ジッキンゲン男爵様からのリクエストでした。
もともと書きたかったのですが、内容が思い浮かばないという相談をしたらリクエストをいただきました。
珍道中・・・というのはクリアできた気がしません。申しわけない。
図書館に行っているのがばれている、というのは最後に持ってきました。
図書館巡りは図書館というのがあの世界にあるのか微妙だったので書物を扱っている店巡りに変更しました。
エ・ランテルとナザリックの行き来をどうしているのか不明なので、移動方法は間違っているかもしれません。独自設定ということでお願いします。
エ・ランテルの亜人たちが住めるようにした区域の名称はわからないので勝手につけました。
当然書物を扱っているお店があるかも不明なので捏造です。
ヘジンマールが竜王国に行ったとか、フロスト・ドラゴンがエ・ランテルに住んでるとかも独自設定です。
ティトゥスとアインズ様の会話は書籍版にはないので、ウェブ版を参考にしました。
あまり特徴がなくて・・・
大きい種族との謁見をどうしているのかも不明なので、謁見用の広間ではなく広場を作ってしまいました。
いきなり舞い降りるのってどうなんだろうとは思ったのですがドアをノックというのも想像できなくて。
タイトルはどうしたらいいでしょうか
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今のタイトルの(仮題)を外す
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一瞬だけ使用した「感謝と慰労」にする
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まだ(仮題)のままにしておく