幼馴染がVTuber始めたら友人Aちゃんと呼ばれるようになった件   作:すばう

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我が名はスバタカ!1万ものお気に入り登録をされているVTuber小説があると聞いてこの地にやってきた!
子猫系幼馴染と言うのはまことか!!(お気に入り1万ありがとうございます!!)


幼馴染がホラゲーをやるようでして

「お゙じゃ゙ま゙」

「普通に入れんのかあんたは」

 

久々に小夜が私の部屋に来た。

理由としては、Twitterで次やるゲームのアンケートを採った結果、ホラーゲームに決まったからだ。

 

この子怖いの苦手だった筈だけど、大丈夫なのかしら……。

 

「あーちゃんのお部屋久々だぁ!」

「あんたの部屋にお邪魔してばかりだったからねぇ」

「とおっ」

「人のベッドにダイブしないの、あんたが私のベッドに飛び込んだら、下手したらぶっ壊れるわよ」

「その時は弁償してキングサイズのベッド買うね!」

「部屋に入らんからやめい」

 

キングサイズのベッド買われても持て余すわ……。

さて、とりあえず何のゲームを貸すのがいいかしらねぇ……。

 

「で、どんなゲーム借りたいの」

「極力怖くないホラゲーを!」

「そんなホラゲで大丈夫か」

「1番怖くないホラゲを頼む」

「おk」

 

怖くないやつねえ……あれが全然怖くなかったわね確か、貸してやろっと。

ここにあったはず…っと、あったあった。

うん、パッケージもそんな怖くない。

 

しばらくやってなかったから、だいぶホコリ被っちゃってるや。

今度の休み、ゲームの掃除でもしましょうかね。

 

「はい、これ貸したげる。とりあえず説明書とか無くさないでね」

「ありがとうあーちゃん!大丈夫大丈夫、無くさないからっ」

 

ま、いつもちゃんと返してくれてるし、心配しなくても大丈夫か。

んー、しかしホラゲー配信か……苦手なジャンルもやらなきゃいけないのが、VTuberの辛いところよねぇ。

 

「てか、部屋狭いわね…」

「おっきくてごめんね!?」

「ほんとよ、縮め」

「辛辣すぎる!?」

 

すごい久々に小夜が来たもんだから、部屋がすごく手狭に感じてしまう。

私がいつも小夜の家に行っている理由の一つでもある。

 

色々ゲームを置いたりしていて私の部屋は意外に狭い。

ベッド、机、テレビも置いてあるため尚更狭い。

なのであまり人を呼ぶのに適していないのだ。

 

その点、小夜の部屋は私の部屋よりかはスッキリしている。そのため集まるなら小夜の部屋と自然となってしまった。

 

「ま、私の部屋来てもゲームしかないから、このまま帰る?」

「んー……もうちょっと居る」

「さいで…」

 

今回は小夜にベッドを占領されてしまったため、椅子に座ってスマホを弄る。

……うっわ、私の立ち絵のツイートめちゃくちゃ伸びてるじゃない……。

 

そんな感じでグダグダと過ごし、小夜は帰って行った。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「こんリーン!鈴科リンだよ☆」

 

コメント こんリン!

コメント ホラゲ配信きちゃー!

コメント やってんねぇ!

コメント 待ってたぜぇ、この時をよぉ!

 

はー……ついに来ちゃったかーって感じ。

ホラゲーは苦手なんだけどなぁ…でも避けては通れないよねっ。

こんな事もあろうかと、あーちゃんに怖くないホラゲーを借りたんだからっ。

 

「今日はこのホラゲーをやってくヨ☆Aちゃんにそんなに怖くないホラゲー借りちったっ」

 

 

コメント あ…っ(察し)

コメント うーんww

コメント これはAちゃん狙ったか……?w

コメント (私は)あまり怖くなかったってやつ??

 

あっれぇ……?なんかコメントの雲行きが怪しい……。

あ…そう言えば、Aちゃんホラゲーつよつよじゃん!?

うー……忘れてたぁ……っ!

 

「も、もしかしてこれ…めちゃくちゃ怖い……?」

 

コメント 結構怖いゾ

コメント 窓に、窓に……!

コメント SAN値ピンチなヤツいて草

コメント 評価的には怖い部類に入る

 

やらかしたぁぁ!?

Aちゃん基準だと怖くないやつだったぁ!うぐぐぐぐ……っ、これはシンプルにやらかしたやつぅ……。

 

い、今から変更……出来るわけないよねえ……。

 

「Aちゃん基準で怖くないだと、私的にはめちゃくちゃ怖い事に!?」

 

コメント Aちゃんナイス

コメント おいおいおい、死んだわこれ

コメント しょんぼりしないで

コメント 頑張って

 

「ホラゲー……じだぐ、な゙い゙っ゙」

 

コメント めっちゃ拒否るじゃんww

コメント 未だかつてこんなよわよわリンちゃんを見たことがあっただろうか

コメント こいつぁ音量注意かな?

コメント 今のうちに下げとこ

 

「うー……っす、少しだけ……頑張り、マス……」

 

観念し、ディスクをハードに入れて電源を入れる。

懐かしいゲームロゴが現れては消え、ゲーム制作会社のロゴが出て、次の瞬間には、おどろおどろしい音楽とゲームタイトルが流れる。

 

もう始まりから挫けそうなんだけどお!?

 

「う〜〜…」

 

コメント がんばえ

コメント リンちゃんなら行けるでっ

コメント コメ欄あったけぇ

コメント そらリンちゃんの人望よ

 

「が、頑張るぅ……」

 

とりあえず開始ボタンを押し、プロローグが流れ始める。

要は屋敷の中を探索し、脱出するゲームという事を説明された。

 

探索中、怨霊が追いかけてくるため隠れて捕まらないようにしなければならないらしい。

 

びっくり系かなあ……心臓バクバクいってて気持ち悪いぃ……。

 

始めからうだうだとしていられないので、我慢しながら先へ進む。

チュートリアル的な説明も終わり、いよいよ本格的なプレイが始まる…。

 

「ひえ……い、今なんか、悲鳴みたいなのが…っ?」

 

コメント 気の所為気の所為(にっこり)

コメント 気合いで突っ切ろう!

コメント 後ろ見たらアカンで

コメント 後ろ見たら自分の不細工な顔写ってたで

 

「お、おぃ…で、デュエル……り、リンとデュエルし、しろよ……っふぅ、ふぅ……っ」

 

コメント 何で霊に対してそんな好戦的なんだww

コメント リンちゃんはデュエリストだった…?

コメント 雰囲気怖いのに今の発言でお茶吹いたww

コメント 相手アンデット系デッキ使って来そう

 

ゆっくりゆっくり進んでいくと、一室にたどり着いた。

恐る恐る中に入れば、そこは書斎だった。

机の上には日記らしきものが置いてあり、近づけば読むというコマンドが現れる。

 

読めばこの家の元主さんの日記であった。

内容的にはここは元々いわく付きであり、そこに家を建てたら色々と起こり始めた、との事。

 

日記を読み終わり、元の画面に戻った瞬間……。

 

「ぴぃいいぃいぃい!?」

 

画面にドアップで血塗れの霊の顔が写り、悲鳴をあげてしまった。

いや、ずるい!?これはずるくないかな!?誰でもびっくりするよこれ!

 

「あ、ああ、あぁ!ば、ばかちーん!そんなの誰でも驚くじゃん!ばかばかばーか!えーっと、えーっと、あほー!!」

 

コメント 口悪わるになってるww

コメント なお語彙力はないもようww

コメント まだ序盤でこの荒ぶりようww

コメント 鼓膜ないなった

コメント 悲鳴たすかる

 

「悲鳴助からない!!」

 

えぇ……もーむりぃ……詰んだ、はい詰んだー……。

はあ、はあ……心臓がやばい…う、うぅー……っ。

こ、こんな時はぁ……っ

 

スマホを手に取り、LINEを開いて通話をかける。

荒くなった息を整えながら、相手が出るのを待つ。

 

『はいはい…ま、こうなるわよねえ……』

「A゙ぢゃ゙ぁ゙ん゙!!」

『うわうっさ……』

「ごわいぃいぃい!!」

『え、嘘でしょ……ガチ泣き……?』

 

コメント Aちゃんに逆凸ww

コメント 頼みのAちゃん

コメント 何故同期にいかないww

コメント ノ ル マ 達 成

 

「もーむりぃい!お家来てえぇ…っ」

『えー…今から?通話じゃダメなの…?』

「傍に、傍にいてえぇ……喋らなくて良いからぁぁ…っ」

『はあ……はいはい…じゃああんたの部屋でじっとして見ていてあげるから、とりあえず落ち着きなさい』

「あ゙い゙、ぐず」

 

コメント 泣かないで

コメント リンちゃんホラゲガチでよわよわなんやな

コメント かわいそ可愛い

コメント Aちゃんは淡々とプレイしてびくりともしなさそう

コメント ↑分かる

 

あーちゃんとの通話を切り、しばらくコメントを眺め雑談しながら落ち着きを取り戻す。

それから数分して、あーちゃんからLINEが送られてきた。

 

家の前に来たので開けて欲しいとの旨が来たため、下に降りて鍵を解錠してドアを開ける。

 

「ん、大丈夫?」

「あーちゃん、あ゙ーぢゃぁ゙ん゙……っ」

「ぐえ……くる、くるし……」

 

あーちゃんを見た瞬間すぐさま抱きつきそのまま引きずり込むように家の中に入れる。

あーちゃんの匂いを嗅いでとりあえず落ち着きを取り戻したため、あーちゃんを部屋に招く。

 

 

「Aちゃん来てくれたぁっ!」

 

コメント 勝ったな

コメント Aちゃん(最強装備)

コメント 家が近い幼馴染と言っても結構遅い時間なのに来てくれるとかええなあ

コメント そらAちゃんだからよ

 

「Aちゃん来たから、もう少し頑張って進めてみる…」

 

あーちゃんを膝に座らせ、後ろから抱きしめる形でプレイを再開する。

あーちゃんが終始こちらをジト目で睨んできてたけど、気にしない気にしないっ。

 

喋れないことをいい事に、あーちゃんを膝に座らせてぬいぐるみみたいに抱きしめながらゲームしちゃった。

 

配信終わったら、怒られちゃうかな?

うへへ……ホラゲーは苦手だけど、こうやってプレイ出来るなら、全然怖くないなぁ…。

 

びっくりしたりする箇所は沢山あったけど、さっきみたいに悲鳴なんか上げず、どんどん進めていく。

 

1時間くらいして、ようやくキリがいい所まで進んだため、セーブをしてゲームを終わらせる。

 

「え、えへへ☆キリがいいので、今日はこれで終わーリ!」

 

コメント Aちゃん来てからめちゃくちゃつよつよプレイになっててワロタ

コメント Aちゃんを装備したリンちゃんは無敵なんやな

コメント Aちゃん強すぎる

コメント たまにびっくりしてるの可愛かったで

 

「Aちゃん来てくれて良かった〜…ありがとうAちゃんっ☆あ、いたい…足バタバタしないで…あぅっ、わ、悪かったよお…ずっと膝に座らせててごめんってばあ!」

 

コメント まーたそうやって視聴者を喜ばす、誇らしくないの??

コメント 小一時間膝に座らせられてじっとしてるAちゃんマジで猫

コメント 犬に寄り添う子猫やな

コメント Aちゃんどんな気持ちで見てたんだろww

 

「不満そうな顔で、ジト目で睨んできてたけど、私はAちゃんと居れたので悔いはないよ☆あいた…っ」

 

べちんと太ももを叩かれてしまった。

ひぃん……ヒリヒリして痛いよお……。

そ、そんなに怒らなくても、あ、あー……降りちゃった……。

 

あーちゃんはそのままベッドに横たわり、スマホを弄り始めてしまった。

 

「Aちゃんが怒っちゃったので、今日はここまで!また明日配信するから、よろしくネ☆」

 

コメント おつリン!

コメント 明日もみるで!

コメント 定期的にホラゲしておくれ

コメント お疲れ様です!

 

締めの言葉を言い、配信をしっかりと切る。

念の為マイクの電源も落としておく。

 

よし、ちゃんと切れた…っ。

あの日以来、ちゃんとチェックは怠らないようにしているのです、ふんすっ。

 

「あーちゃんありがとう〜っ」

「はいはい、どいたまどいたま」

「でもあのゲームチョイスしたのは許せぬ!」

「全然怖くないじゃないあんなの……」

「めちゃくちゃ怖かったんだけど??」

「う……近い、顔近い…」

 

横になってるあーちゃんに覆いかぶさり、じとーっと顔を近づけながら見つめる。

ホラゲーに弱い私も悪いかもだけど、だけど何か納得いかないーっ。

 

「今日は一緒に、寝よ……?」

「……はあ…はいはい、分かったわよ」

「ん…うへへ…」

 

諦めたようにぐったりとしながら、気だるげに伸ばされた手で、優しく頭を撫でられる。

私はあーちゃんの小さな手が大好きだ。

 

細くて小さな、華奢な手。

それなのに触れられると、とても大きいように感じる。

目を細めながら大人しく撫でられれば、すっかりと落ち着いてしまった。

あーちゃんの手は魔法の手だなあ…。

 

「あーちゃん、一緒に寝る事になるの分かってた?」

「なんでよ」

「あーちゃん、寝間着だもん、分かるよ?」

「……ま、たまたまよ、たまたま。寝る前に配信見てたんだもの、自意識過剰よ」

「うへへ…それでもいーもーん。じゃ、おやすみあーちゃん」

「ん…おやすみ」

 

部屋の電気を消し、互いに一緒のベッドで眠りにつく。

小学生の頃から変わらない、私達の日常だ。

夜寝る時、隣にあーちゃんが居て、朝起きて隣を見れば、やっぱりあーちゃんが居る。

 

ああ……やっぱり、あーちゃんと一緒に配信をしてみたいなあ……。

そうしたら、きっと、もっと…VTuberが楽しくなる。

いつか一緒に配信できる、そんな日を夢見ながら、今日も私は眠りにつくのだった。




ド葛本社のアソビ大全の七並べがオススメだけど、悪いことは言わねぇ、全編見とけ。
ん〜、僕も僕も〜ww

ケモ耳女装生意気ショタというのはまことか!!(リクエスト受付中)

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