作品内時間は1915/10/07ですね。
「“反射閃々・純正十速”」
香が虚空に向かってかなり早い二撃を放った。
「今のが反射閃々の最高速。十速が使えるようになったらまた別の技教えるけど…」
香が下ろしていた木刀を斬想鬼の断面へと納めた。
「とりあえず、かかってきて?仁の今の状態が知りたいから。」
「だ、だが…俺は鉄で香は木だろ?」
「大丈夫。簡単にやられるつもりはないし。」
香がそう言うと、仁が持っていた刀を構えた。対して香は木刀の柄を握るのみ。
「…構えないのか?」
「抜刀の構え。一応これでも構えはできてるよ?…それはいいとして、全力でかかってきてね。」
仁は少し困惑した状態で香に切りかかった。香はそれを軽く避ける。
「…なるほど、本気でかかっていいんだったな?」
「いいってば。」
「分かった。」
そういった瞬間、仁の速度が上がる。
「…シッ!」
「三速か。“反射抜閃・純正三速”」
香は抜刀し、縦方向への二閃で仁の反射閃々・純正三速を受け切った。
(防がれた!?でも相手は木だ、刃物には弱いはず…!)
仁はそう思考しながら反射閃々・純正七速を連続で放った。
(…へぇ。反射閃々の連携か…単純ではあるけどその攻撃だけって侮れない方法かな。)
「ッ!!」
「!?」
(昨日見たよりも初動が速い!それに…!)
速度が乗っている仁の刀をよく見ると、やや刃毀れしてきていた。
(刀が技の連続行使についてこれてない!仁の心意強度が足りないんだ!!あのままだと技が終わった直後に技の力が暴発して砕け散る!なら…!)
香が軽く斜めに構えた。
「“バーチカル・アーク ver.sonic”ッ!!」
(技の途中で威力を中和させながら刀を叩き折るっ!!)
仁の刀が香の目の前にきた瞬間、香の木刀から放たれた縦二撃が仁の刀の腹を直撃した。
ぱきっ
小さい音とともに仁の刀が中ほどから折れた。
「は?」
「ふぅ…」
戸惑う仁と安堵した表情の香がそこにはいた。
「何があった?」
「技の途中で刀を叩き折ったの。危ない状態だったから。」
「危ない状態?」
仁の言葉に香は頷いた。
「私が教える技…ほとんどがイメージの力が必要なんだけど。技が終わったときにその時に入れられた技のイメージの力を発散させるの。でも、何らかの要因でその発散ができなかった場合、使ってた武器もろとも壊れるとともに爆発するの。」
「え…」
「まさか連続行使使うとは思わなかったから教えなかったんだけど…」
予想外すぎるよ、と香は呟いた。
「……なぁ、香。」
「うん?」
「その刀…木だよな?なんで切れてないんだ?」
仁の言うとおり、香が持つ刀は一切傷がついていなかった。
「あぁ…それね…」
香は軽く自分の持つ木刀を見せた。
「今は木刀の形をとっているけど、もともとは斬想鬼なのはわかるよね?」
「あぁ…」
「まぁ、材質が木っていうのもあって鉄よりは弱いんだけど…でも、それは無強化状態の話。強化すればそれだけ強くなる。」
「えっと?」
「斬想鬼はイメージを伝えられる。以前に納刀状態の時じゃないと伝えにくいって言ったけど…伝えにくいだけで伝えられないわけじゃない。」
「…」
「私がやってたことは結構単純。“刀身にイメージの膜を張って耐久度を強化していた”。ただそれだけだよ。」
「戦闘中に…か?」
「うん。もっと高度なことになると“傷がついていない状態の武器のイメージを常に送り続けて破損の上に上書きして状態を維持する”、なんてのもあるけど、こっちは本当に強いイメージが必要になるからおすすめしないね。」
仁はそれを聞いて頭を押さえていた。
「…それ、俺もできるのか?」
「多分?それは仁の努力次第。とりあえず、複数の思考を同時に行えるようにしないときついかな?」
その言葉を聞いて仁の動きが止まった。
「…それ、できるのか?」
「鍛えればいくらでも増やせるらしいから。最低でも10の分割思考を使ってその全てでソードスキルに耐えられる武器の耐久性を実現できるような心意強度で練れるようにしないと結構きついよ?」
「…嘘だろ。」
「ほんと。それから今は両手刀しかほぼほぼ使えないから、刀系統の四種類、“短刀”、“片手刀”、“両手刀”、“太刀”。この四種類をいつでも呼び出せるように練習しないとね。」
「……香は」
「うん?」
「香はいつも…どれくらいの武器のイメージを持ってるんだ?」
「ん~…」
香はそこで考え込むような動作をした。
「最低でも20かな?私、分割思考は80以上あるし。」
香のその言葉に、仁は絶句していた。
「まぁ、私の場合は特殊だし。あまり気にしちゃいけないよ?」
「あ、あぁ…」
「実際、分割思考しておかないと戦闘中は状況に対応できないことが多いよ。」
「…」
「かといって無理するのもだめだし。自分のいいと思った方法でやるのが一番いいだろうね。」
「自分がいいと思った方法か……」
「そ。…さ、今日はここまで。具現化もだけど技も結構な体力使うからね。しっかり休んでおいて。」
「…なぁ、一つ聞いていいか?」
「ん~?」
「もし、その分割思考が10使えないとしたら、どうすればいいんだ?」
仁の問いに香が少し首を傾けた。
「多分難しくなるとは思うけど、会話用の思考一つと体操作用の思考一つ、それから武器への出力用で一つの計三つの思考を用意して、その思考を高速集中処理特化にすれば…多分同じようなことはできるんじゃないかな。」
「そうか…」
「どっちも共通点として、高い演算処理能力が必要だから気を付けてね。」
「あぁ…」
「お~い、終わったか?」
屋敷の方から男の声。灯純だ。
「一応終わったよ、お父様。」
「じゃ、一応話しておきたいことがあっからちとおめえらこっち来い。」
仁と香はそれに従って屋敷の中に入っていった。
そこで仁達は聞かされることになる。
香達が起きた次の日にだまりとりんねの融合状態第二段階を封じていたこと。
最近鬼導術で滅したような悪鬼の骸が存在しているということ。
そしてなにより、その骸に残されていた記録の中にかつての鬼導隊一番隊隊長の白陽と黒陰、さらに鬼導隊二番隊隊長の
はい、時系列考察のお時間です。
昨日の本文にあった時間計算の文を覚えているでしょうか。
9/8(選抜試験)+16=
9/24(日輪刀受取)+1=
9/25(少女消失町到着)+2=
9/27(浅草到着)+1=
9/28(麹町寄り道)+2=
9/30(鼓屋敷戦)+21=
1915/10/18(骨折治癒)
今ここに書きましたが、括弧で囲ったのはその時に炭治郎さんが何をしていたかです。考察wikiの力も借りて何とかここまで設定しました。
選抜試験会場から鱗滝さんのいる山まで1日と仮定。日輪刀の受領で15日かかります。
そこから炭治郎さんは最初の任務で北西へと向かいますが、次の任務の地が浅草になる関係上、それは関東のどこかとなるわけです。ならば鱗滝さんのいる山も必然的に関東になるはず。で、現在の地理に当てはめ、作中で炭治郎さんが言っていた“空気が薄い”と言うところから恐らく標高が炭治郎さんたちの住んでいた場所より高いと仮定。そうしたところ、群馬の方にそれらしき山を見つけました。草津白根山、標高2171m。炭治郎さん達の住んでいた場所が東京の方の雲取山という場所なので、標高2017m。結構ぎりぎりなのですが、それでもまぁ空気は薄くなるだろうと。で、そこから町まで行って1日(これは明記されてないので私の単なる予測)。その町から2日ほどで浅草についていることから大体40時間かかるらしい鱗滝さんのところから近い場所を選択。
浅草に到着した後は無惨様を追いかけ、その他もろもろしていて1日が経過。
で、ここがオリジナル展開なのですが、微量に鬼の気配を感じた炭治郎さんは麹町に寄り道。
その後、二日かけて鼓屋敷に行き、我妻善逸さんと嘴平伊之助さんと出会う。
その後に藤の家(以前間違えましたね)に行き骨折の治癒。調べたところによると肋骨の治癒には3週間かかるそうな。
ということで、1915/09/26に香達が来て、09/24に玉藻さんが来ているというわけですね。…って、玉藻さんが来ている日が結構ぎりぎりですね。
とまあ私の考察は以上になります。
…ちなみに、私が無惨様のことを無惨“様”って呼ぶのってとある動画投稿者さんが原因だったりします。
それでは長文失礼しました。