鬼ヲ狩ル者達之交差【休載中】   作:Luly

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模擬戦です。今回あまり想像が膨らまなかったので短めです。


第肆拾陸話 風柱と香の模擬戦

屋敷の方に全員集まり、元居た場所には香と不死川だけが取り残されていた。

 

「…すみません、私の武器を返していただいても?」

 

「ほらよ」

 

隠の1人が香の斬想鬼を投げた。

 

「わっとっと。…ありがとうございます。」

 

香は斬想鬼を片手に持ったまま不死川と向き合った。

 

「……しのぶ。この模擬戦、どちらが勝つと思う?」

 

屋敷の方では耀哉が模擬戦の勝敗について聞いていた。

 

「……不死川さんが勝つ、と言いたいところですが。正直なところ、香さんが勝つでしょう。」

 

「「「「「なっ!?」」」」」

 

「ふむ…理由は?」

 

「まず、彼女の特異性。彼女は今、私達のような全集中の呼吸は使えないのでしょうが、代わりに属性を用いた攻撃を使います。私が見たのは花のみですが…恐らく、まだ隠しているでしょう。…次に、彼女の速さ。仁君を追うことのできなかった私達に彼女の本気を追うことは不可能でしょう。」

 

「多分、香は本気出さないぞ。自分と相手の力量は把握しているはずだ。」

 

灯純がそう呟いた。

 

「他には?」

 

「鬼の存在です。あの鬼が、何をするのか、私も分かっていません。」

 

「ふむ…」

 

心配しないでも何もしないわ。

 

不意に声が聞こえたと思うと、そこには香に憑いていたりんねの姿があった。

 

「あなた…」

 

りんね。

 

「?」

 

私は“りんね”っていう名があるのよ。…それより、始まるわよ。

 

りんねはそう言って香達の方を見つめた。

 

「……行けるかな。“剣式・両手刀・変在───」

 

香は斬想鬼の継ぎ目に手をかけた。

 

「───真作(しんさく)”」

 

ぱきん

 

そんな音と共に香の開いた斬想鬼から剣の柄が現れた。それを引き抜くと、その刃が()()()()()()()()()()()()と感じた。

 

「…さて、やりましょうか。」

 

「…それでは、始め!」

 

合図とともに香が高く跳んだ。

 

「シイアアアア」

 

「……独特な呼吸音。全集中の呼吸、ね…」

 

「“風の呼吸 肆ノ型 昇上砂塵嵐”」

 

地上から上空に向けて大量の斬撃が繰り出された。

 

「…なるほど」

 

香は納刀し、その斬撃を全て避けきった。

 

spell act:system.id stand up fire shooter

 

香は詠唱し、自身の前に赤色の光の玉を出現させた。その光の玉を技の中心に投げ込んだ。

 

break spell:break.id effect finisher burst hollow!!

 

すかさず詠唱を繋げ、そのまま光の玉を爆発させた。

 

「これは…火属性?」

 

仁がそう呟いた。

 

そうね。そもそも香は火属性が苦手なだけで使えないわけじゃないわ。しかもあれはそこまで細かい制御をせずに爆発させる魔法。あの程度なら十分に扱えるわよ?

 

「魔法、か…」

 

開始宣言の“spell act:system.id”。自動化処理の“include:auto control.id”。終了処理の“break spell:break.id”。これらを組み合わせて、香の魔法は成るのよ。

 

りんねが軽く解説している間に、香の周囲に様々な色の光の玉が出現し、香の指示で射出されていた。

 

「その術の弱点は分かってんだよ!言葉を発さねぇと何も起きないんだろォ!?」

 

「……」

 

香は無表情で次々に放たれる斬撃を回避していた。

 

「安全な場所から攻撃するしかできない、そんな奴はいらねぇんだよ!!」

 

「……」

 

香は不死川の言葉を聞いて少し呆れたような表情をした。

 

「はぁ。地上で戦えと?鬼が自分と同じ土俵で戦ってくれるとでも?」

 

「あァ?」

 

「一つ言いますけど、自分の得意な領域で戦うのはどんな存在でもできるであろう普通の手段です。例えば空中、例えば地中、例えば地上、例えば海底、例えば…そうですね、空気の薄い場所。戦いにおいて必要なのは、如何にして自分の得意な領域で戦うか…違いますか?」

 

「…ッ!」

 

「私を地上に下ろしたいなら叩き落しなさい。それくらい出来なくてどうするのです?」

 

「……どクソが!!」

 

不死川は呼吸を使いながら高く跳躍した。

 

「“風の呼吸 弐ノ型 爪々・科戸風”」

 

「…へぇ」

 

香に4つの斬撃が打ち下ろされた。3つ避けたが、最後の1つに当たり、香は地上に叩き付けられた。

 

…あれ、わざと当たったわね。力を測るためかしら…

 

りんねが呟いた時、香が起き上がり、不死川も降りてきた。

 

「……はぁ。時間もあまりありませんし、そろそろ終わらせましょうか…」

 

「あァ!?」

 

「大体技量は測れたし…っと」

 

「…殺すッ!」

 

(さてと…久しぶりにあれでも使ってみるかな……使えるといいけど。)

 

不死川が香に突進しようとしている中、香はそんなことを考えながら抜刀した。

 

「シイアアアア」

 

「……風の呼吸、ね。」

 

香は刀の腹を不死川に向けた。

 

「“風の呼吸 壱ノ型 塵旋風・削ぎ”」

 

言葉と共に香に向かって地面を抉りながら突進してきた。

 

「死ねェ!」

 

物騒な言葉とともに、香の首元に当たるギリギリの時間。

 

「ふー……()()()()”」

 

香は不死川の攻撃が届く直前、確かにそう言った。

 




香の武器が“贋作”から“真作”になってましたね。当然ですが贋作よりも真作の方が強いです。

香の秘密を話す時期はいつがいいですか?

  • 無限列車直後
  • 遊郭前
  • 刀鍛冶の里前
  • 刀鍛冶の里直後
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