そうそう、この作品のUAが10,000を突破しておりました。しばらくUA関係の話をしておりませんでしたが、ありがとうございます。お気に入り登録してくださっている方も20名ほどいるようで。評価みると☆1がついてましたが、別に私はそれを気にするつもりはありません。私なんかの作品を読んでいただいているだけでもありがたいのです。…まぁ、感想あるとそれが原動力になったりもしますが。ただ、今は夢の話を書き終えたところで気力が尽きたので何とも言えませんが…これからもよろしくお願いします。
その日。虹架はどこかの屋敷にいた。歩いていく虹架を止める者がいる。
「に、虹架様!!今は会議中です!!」
「分かってるよ。…通して」
虹架から感じた明確な怒気。それが止める者達を一歩下がらせた。
「聞こえなかった?…通せ、道を開けろ!!」
「「……っ!」」
以前までの虹架とは思えない言葉の扱いと鋭い視線、そして強い怒気に止める者達が腰を抜かし、崩れ落ちた。
「……」
静かだが、見たものが逃げ出す程怒気が強い。屋敷内の誰も、虹架に近づこうとする者はおらず、虹架は一つの襖の前にたどり着いた。
「失礼します」
虹架が襖を開けると、そこには一人の子供と八人の人物がいた。
「何用だ!!」
「…お館様。」
「はい、いいですよ」
「感謝します」
お館様と呼ばれた子供が許可すると、虹架は八人の人物に向き直った。
「…縁壱くんが、鬼殺隊を追放されたと聞きました。」
「当然だ。鬼舞辻を逃し、身内から鬼を出したのだから。」
「それにだ。考えられるか!?その身内は隊を抜ける際に先代のお館様の首を持って行ったのだぞ!?」
「そう。雄哉くんの訃報に関しては知ってる。巌勝くんが鬼になったのも知ってる。だけど───」
そこで、虹架の怒気が膨れ上がった。
「…誰?縁壱くんに自刃を求めたのは。一体どこの誰だ!!!」
虹架の大声、そして虹架の周囲の空間を歪ませるほどの凄まじい怒気にその場にいた全員が怯んだ。その一瞬、その時に虹架が周囲を見渡すと口を開いた。
「あんたらか…
「なっ…」
「そんな証拠がどこにある!?」
「そうだ!!」
名指しされた人物たちが声を上げる中、虹架はため息をついた。
「黙れ。私の“虹の呼吸 伍拾肆の型”を忘れたとは言わせない。」
「伍拾肆…」
「“虹の呼吸 伍拾肆の型
虹架はお館様の言葉に頷いた。それを聞いて全員がはっとなった。
「縁壱くんの功績を忘れたの?貴方達に“剣技の呼吸”の基礎を教えたのは誰?誰が今まで鬼を散々狩ってきたと思ってるの?誰が負傷者を私達のもとへ連れてきた?誰が技を強くしたの?全て縁壱くんだよ。それなのに自刃せよと迫るですって!?ふざけるな!!恥を知りなさいこの大馬鹿者共が!!」
その声が空間を震わせる。まるで、虹架がその空間の支配者かのように。
「貴様!!言わせておけば!!」
「ただじゃおかぬ!!」
「やめろ!!相手は虹架殿だぞ!!」
「師範を敵に回したら危ないということはよく知っているだろう!!」
二人の男が風柱と響柱を押さえつけた。
「知ったことか!!私を馬鹿といったのだぞ!!人間か鬼かも定かではないこの小娘がっ!!」
「…そう。それがあなたたちの本音?」
「当たり前だ!!怪しげな力を使い、怪しげな技を使い戦うなど!!それは鬼そのものだろうが!!貴様のような鬼擬きは今すぐにでもここで八つ裂きにしてやりたいくらいだ!!」
「……貴様等ぁっ!!」
「師範の悪口を言うな!!」
虹架のことを師範、と呼ぶ男は拳から水を出して響柱に殴りかかり、虹架殿と呼ぶ男は風柱を殴り飛ばした。その響柱と風柱は気絶していた。
「…そう。
「い、いえ…」
「…お館様。」
「なんでしょう?」
虹架は息を吐いてから口を開いた。
「私を、柱にしてください。…縁壱の跡を、継ぎます。」
「「「「「「!?」」」」」」
「う~ん…」
お館様は少し悩むような声を出した。
「…いいでしょう。ですが、あなたは日柱ではありません。」
「…では、なんと?」
お館様は目を閉じてから言った。
「…“
「…承知、致しました。虹柱の名、お受けいたします。」
「……あと、僕のこと名前で呼んでくれませんか?虹架お姉ちゃんにお館様って呼ばれるの慣れません。」
その言葉で周囲の空気が一瞬で緩んだ。
「……はぁ…分かりました、
「敬語と様付け禁止!!今まで通りにして!!」
「…わかったよ、拓哉くん。」
「よろしい!お姉ちゃん、撫でて撫でて~」
「全くもう…」
先程までの緊迫したような空気と凄まじい怒気はどこに行ったのか。拓哉の頭を撫でる虹架からは穏やかな気配が流れていた。
「…お館様も、まだまだ子供なのですね…」
炎柱が微笑みながらそう呟いてたという。
暫く撫でた後、虹架はとある屋敷に来ていた。
「…あ、師範!」
「ん~?」
虹架の元に白い髪の少女がきた。
「おかえりなさいです!」
「ただいま、“雪女”ちゃん。どう?“雪の呼吸”の方は。」
「少しずつですが安定してきています!…それで、その…お兄ちゃんは…?」
「元気そうだったよ、水面くんは。会議中守ってもらっちゃった…」
「あはは…雨柱でしたっけ、お兄ちゃんは。」
「そそ。まったく、水面くんもたまには帰ってくればいいのに…」
そういうと雪女が苦笑した。
「ほんと…そうですよ…」
「…好きな人が心配?」
「なっ…///!は、はい……///」
顔を真っ赤にした雪女に虹架はクスリと笑った。
「今度会ったら強めに言っておこうか。」
「…あの、虹架さん…」
「うん?」
「兄妹なのに好きになるっておかしいんですかね…?その…異性として。」
その問いに虹架は悩む声を上げた。
「いいんじゃない?」
「え?」
「昔から“好き”の形は人それぞれだよ?兄妹で好きになったとしても、女の子同士や男の子同士で好きになったとしても。それはその人の好きの形。雪女ちゃんはお兄ちゃんが好きなんでしょ?だったらそれは雪女ちゃんの好きの形だよ。好きの形は他人に強制されるものではないと私は思うよ。」
「虹架さん…」
そう言っていると、屋敷内から1つの人影が出てきた。
「あ、虹架さん!」
「こんにちは、“春華”ちゃん。皆はいるの?」
「はい!全員お料理とか作ってお待ちですよ!!虹架さんの虹柱就任祝いですから!」
「日継と夜張から聞いたんだね?」
「はい!」
「だと思った…」
そう呟いて虹架が屋敷の中に入ると16人の少年少女がいた。
「ただいま、
「「「「「「「「「「「「「「「「「「お帰りなさい、師範!」」」」」」」」」」」」」」」」」」
一斉に言われ、虹架が笑った。
それから中に入ってご飯を食べていると、不意に屋敷の門が叩かれた。
「…?誰だろ。見てくるね。」
そう言って虹架が屋敷の外に出ると、二つの人影があった。
「おかえり、水面くん。それと…」
「ただいま戻りました、師範」
「…こんばんは。」
「…いらっしゃい、煉獄くん。」
屋敷に来たのは、炎柱と雨柱だった。
「…上がって?」
「…それでは、お言葉に甘えて。」
炎柱:
「あ、おかえり…お兄ちゃん!」
「雪女!」
水面の姿を見つけた途端に抱き着きに行く雪女。その様子を、煉獄以外の全員が暖かい眼で見ていた。
「虹架殿…お食事中だったのですか?」
「ちょっと、ね。」
「それは…失礼しました…」
「煉獄さんならいいよ?煉獄さんと、たっくんと、縁壱さんなら。」
そう言ったのは月魅。今日の料理をほとんど作った女の子である。
「そう…ですか?」
「うん!」
「…とりあえず、座ったらどうですか?私はお茶用意してきます。」
虹架はそう言って屋敷内の台所に向かい、自分の属性を使ってお茶を淹れた。
「…お待たせしました。粗茶ですが。」
「申し訳ない…」
「師範のお茶…懐かしい気分です。」
そう言って煉獄と水面は茶を啜った。
「…それで。わざわざここまで来るなんて、何か御用ですか?」
虹架がそう言うと、煉獄が頭を下げた。
「…申し訳、ありません。」
「え?」
「嫌がっていた貴女を、柱にさせてしまい。」
「あぁ…」
虹架は納得がいったように頷いた。
「今からでも遅くありません。柱になるのをやめてはいかがでしょう。」
「だめ。」
「風柱達には二度とあのようなことを言わせません。…どうか。」
「…煉獄くん。貴方は一つ勘違いしているよ。」
「え…?」
煉獄はその言葉に顔を上げた。
「私がこれまで柱になるのを拒否していたのは、縁壱くんがいたからだよ。縁壱くんがいたからこそ、私は彼に任せておけたの。…でも、今はもう縁壱くんは鬼殺隊にいない。だから私は柱になると言ったの。第二の始まりの呼吸の使い手として、ね。」
「第二の始まり…」
「そう。縁壱くんの“日の呼吸”は“剣技の呼吸”の始まり。私の“虹の呼吸”は“属性の呼吸”の始まり。今まで鬼殺隊には二人の呼吸の始祖がいた。でも、もしも縁壱くんが欠けた時、私はその穴埋めをする。もしも私が欠けた時、縁壱くんは“七色の記憶”をまとめる。それが私と縁壱くんの間で交わされた約束。」
「…そんなことが」
「まぁ、結果私が穴埋めになったんだけど。それでも前から決めていたことだから、煉獄くんは気にしないでいいよ。」
「…そうですか。」
そう言って煉獄は茶を啜った。
「…あの、一つお聞きしてもいいですか?」
「うん?」
「その…」
煉獄は言いづらそうにしてから虹架の側によった。
「…虹架さんが技を教えている子達は、虹架さんが鬼であるということを知っているのですか?」
「私が鬼だってこと?うん、知ってるよ?ね、皆。」
その虹架の声に全員が頷いた。
「…では…皆さんは虹架さんが怖くないのですか?」
「ないよ?」
鳴海がそう言った。
「だって、師範、優しいもん。確かに鬼は倒すべき存在なのかもだけど、師範はどう考えても倒すことなんてできない。だって、私達を助けてくれたんだから。」
その言葉に全員が頷いた。戸惑いの表情を浮かべる煉獄に水面が口を開いた。
「煉獄さん。ここにいる人たちは、皆何かしらで師範に助けられているんです。恩人を斬れると思いますか?」
「別に私が何かしたわけじゃないんだけどね。なんか慕ってくるから属性の呼吸を教えてるの。ただそれだけ、かな。そしたら慕ってくる子たち全員属性使い。それぞれの属性の偏りはあるけど、それは私が方法を変えて教えればいいだけだし。確かに人を狂わせる技とかあるけど、そんなの使ってないし第一使ってたらこんな普通にしゃべってないよ?」
「そうなのですか…」
煉獄はそう呟いた。
「…ね、煉獄くん。縁壱くんと連絡、とってるよね?」
「え?え、えぇ、まぁ…」
「じゃあ、伝えてくれないかな?“とある型が完成した、それとあなたに見せたいものがある。”って。」
「は、はぁ…」
「…ま、縁壱くんのことだからこれだけ言えば暫くしたら来るでしょ。」
「…そういえば、縁壱殿は貴女の呼吸が完成するのを楽しみにしておりましたね。」
「そうだったんだ…私も楽しみなんだけどね、縁壱くんの呼吸が完成するの。」
「そうですか……それでは、今日はこの辺で失礼します。」
「あ、うん。ごめんね、わざわざ。」
「いえ…」
そこで煉獄が思い出したような表情をした。
「それにしても、先代のお館様から聞かされるまで、虹架さんが鬼だなんて思ってもみませんでした。」
「あ~…“属性使い”と呼ばれる人間たちのことは知ってたんでしょ?」
「はい。噂、というか昔話としては知っておりました。それが、虹架さんだけならともかく、虹架さん以外にも“属性使い”が確かに存在したという昔からの文献を見た時、本当に虹架さんは人間なのだ、と思いましたから。」
「まぁ、実際、今は鬼なんだけどね。あの子たちは人間、それは私が断言するよ。」
「えぇ……それでは失礼します。」
「うん、じゃあね。」
そう言って煉獄は屋敷を後にした。
ちなみに…
になります。時間かけてこの子たちの名前考えた割にはもうほぼほぼ出ないのです…
ちなみに“属性の呼吸”と“剣技の呼吸”。虹架の虹の呼吸を基礎とした呼吸達は“属性”を使った技なのに対し、縁壱さんの日の呼吸を基礎とした呼吸達は純粋な“剣技”のみで構成されています。少し前に劇場版見てきたのですけど、属性が存在しないはずなのに炎や水のエフェクトがほんっとすごい……あれただ描写として書かれてるだけで実際は剣技なんですよ…言ってしまえばソードスキルのライトエフェクト。それがあの炎とかの描写なんですよね…月の呼吸と風の呼吸のエフェクトは実際に攻撃判定あるらしいですけど。
あと鬼のはずの虹架を教わっている子達が殺せない理由に関してはかなり適当です。
そしてなんかこの話に既視感が……なんだろ。誰かの作品に影響でもされましたかね…