新生怪獣王戦いの歴史   作:surugana

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入院中ですので時間だけはあるわけなのです…今回も投稿いたします。

一回目の流星人間ゾーン編も残すところ後わずか。
人類VS侵略宇宙人の全面戦争の行方は如何に…?




第43話

ガンヘッド。

U.S.C.X.F.が開発した対特殊生物戦闘用可変戦車。

火力と機動性に優れた戦車形態のタンクモード、汎用性と走破性に優れた人型形態のスタンディングモードへの変形機能を持ち、TA-32を改良した耐熱合金TSAC-65Dを装甲材に採用。

理論上はゴジラの熱線に8発まで耐えることが出来る。

多数の重火器を搭載し、背面のバックユニットを換装することで様々な戦況、作戦に対応可能な新機軸の兵器だ。

車長とガンナーの二人乗りで操縦され、複雑化した火器管制の補助のために推論型コンピュータ、即ち自ら思考するAIを搭載している。

 

隊長機。車長のバング・チョウは、小さく悲鳴を上げる臆病な新人ドライバー、ジェシュリー・”ボンベイ”・ハルマの尻を叩きつつ、指揮官仕様ガンヘッド、コマンドヘッド510で指揮下に3両のガンヘッドに攻撃指示、Dロラに向けて驀進する。

 

4号車、重火力仕様のヘヴィーヘッド509を駆るバラバ・バノンザ中尉は車両後方、後部左右無限軌道側面の9連装地対地ミサイルランチャーを全弾斉射する。

相方であるソフィア・”ブーメラン”フィッシャーズ少尉の操縦は鮮やかで、発射と同時に速やかに車両を移動させ、攻撃の個所をつかませない。

 

ビルの陰からDロラに向けて殺到するミサイル。Dロラはそれに気づくとバニティホールを発生させ、ミサイルを亜空間に吸収、反射する。

建築物に向けて反射されたミサイルを前に、ヘヴィーヘッドの左右を縫って二両のガンヘッドが進み、ミサイルを待ち受ける。

 

 

ビアンカ・バージンガー少尉、通称ベベのガンヘッド508、そしてブルックリン・タカヤマ少尉のガンヘッド507だ。

二両はタンクモードからスタンディングモードに走行しながら変形する。

車両前方部分が立ち上がって二本の主脚となり、車両後方の履帯ユニットはロケットブースターが接続された腰部後方ユニットを構築。

後ろ向きに折り畳まれていた手腕が前方に向かって展開され、主砲に隠れていたバイザー状のセンサーフェイスが露出することで変形が完了した。

 

二体のロボットとなったガンヘッドは、地面を滑りながらバックパック左部に搭載された500万Vメーサーキャノンを発射。

広い射角を持つメーサーキャノンはミサイル全弾の撃墜を果たし、スピードを殺さないまま左右に散会する。

 

ベベは507号車の射撃の遅さを叱責しつつ、相方であるデヴィッド・”ボクサー”・サリバン少尉の操縦の元、508号の主砲である150mmレールキャノンを連射する。

 

Dロラを挟み込む位置からメーサー砲を発射しているのはガンヘッド507号。

車長のランジ・”ブルックリン”・タカヤマ少尉とガンナーのニムロッド・ブレンダ・バーキン少尉の新人コンビは、口喧嘩を挟みながらも抜群の連携でブラスティングダストの爆発を搔い潜っていく。

 

 

陸上部隊がDロラの周囲を走り回って攪乱するなか、航空機部隊も連動して攻撃を仕掛ける。

ミサイル、機銃、爆弾、ビーム。ナイチンゲールの編隊が持てる限りの火器を撃ち込み、最後方に陣取ったランブリングがチャージを完了したマグナムメーサーキャノンを発射した。

 

 

通常の7倍近い威力のプラズマメーサービーム。ミサイルや砲撃すらものともしないDロラも、この攻撃には優先してバニティホールを開いて防御行動を取らざるを得なかった。

反射されたメーサー攻撃をランブリングは寸前で回避、更にホワイトラドンが接近して翼の一撃をDロラに仕掛ける。

 

地上と空からの連続攻撃。冷静に戦況を見守っていたランブリングのゴードン艦長は、Dロラの亜空間反射ホールは一回に一つしか形成できない事を見抜く。

そしてその制御は背部にあるもう一つの頭部が行っていることも。発動と形成の瞬間、後方の頭部面前に小型の亜空間が開き、瞳が赤く明滅している現象が必ず起きているのだ。

 

確実に攻撃を命中させるには、あの亜空間による防御を突破する必要がある。集中的かつ連鎖的な攻撃で防御を突破し、後方頭部を破壊しなければいけない。

 

 

グレン率いる航空機隊はDロラの注意を惹くため、再び包囲攻撃を開始。幸いにしてDロラに遠距離を攻撃する光波熱線武器はない。

伸縮自在な鞭と、バニティホールによる死角からの奇襲にさえ気を付ければ、百戦錬磨のパイロットたちからすれば恐れる相手ではなかった。

 

ゴードン艦長はクルーに可能な限りのメーサー火器とマグナムメーサーキャノンの連射を命じている。

オーバーヒートによる爆発の危険性を副長のリック・タイソンが指摘するが、ゴードンは固辞する。

ランブリングの火力はDロラのバニティホールを釘付けにする為に必須だ。無理は承知の上、それでも全うしなければならない。

モニター越しにテラービーストを見つめるゴードン艦長の考えにリック副長も覚悟を決め、艦のコンディションを何としても維持することを下命するのだった。

 

航空機部隊の攻撃の隙を縫ってホワイトラドンが攻撃を仕掛ける。

スイーパーアームズによる反撃を翼で跳ね飛ばし、フォーミダブルサイズの斬撃をかわして、死角から、上方から、鋭い牙と爪を使った攻撃を仕掛け、確実にダメージを蓄積させる作戦だ。

 

動きを封じられたDロラは反撃に出る。

バニティーホールで吸収したマグナムメーサーキャノンやプラズマメーサー砲のエネルギーを、ランブリングや航空隊ではなく、ホワイトラドンに向けて解き放ったのだ。

 

至近距離で高エネルギーを受けたホワイトラドンは吹き飛ばされ、バンク・オブ・アメリカプラザ等の高層ビル群をなぎ倒しながら地面に叩きつけられる。

 

Dロラは真っ先にホワイトラドンを始末する事にしたようだ。

墜落したホワイトラドンをスイーパーアームズで滅多打ちにし、周囲からの攻撃はバニティーホールで受け流し続けて無視している。

 

ホワイトラドンの窮地を救うため、Dロラの背面に集結したガンヘッド部隊が反撃に出る。

火力重視のヘヴィーヘッドを中心に4両のUHEDシリーズが集結し、その火力をDロラ背面の頭部に集中したのだ。

対特殊生物用に開発された最新の大口径レールガンはプラズマを纏った特殊金属性弾頭をマッハ8まで加速させる。

マグナムメーサーの防御に亜空間フィールドが開かれ、防御が手薄となったその瞬間、メーサービームと対艦級ミサイルも含めた4両の全攻撃が後方第二の頭部に直撃した。

 

亜空間エネルギーを司る頭部の一本角が砕け折れ、頭部自体も半分が吹き飛び内側の有機機械類が露出する大ダメージだ。

 

 

最大の武器が破壊され、両腕を振り回して苦しむDロラ。

バリア潰しが成った今こそ反撃の好機。

ランブリングがマグナムメーサーキャノンを発射する。冷却機構、制御系が限界を迎えているため、これが正真正銘最後の一撃だ。

薙ぎ払うように放たれたメーサービームの奔流は振り上げられたスイーパーアームを直撃し、根元から千切れ飛ぶ。

 

響き渡るDロラの絶叫。力を振り絞り、痛みに耐えたホワイトラドンが飛翔する。

 

急上昇、体内に蓄えた熱エネルギーを全身に行き渡らせ、更にボルカニック熱線のエネルギーがそこに注がれる。紫のエネルギーを全身から迸らせ、紫焔の不死鳥となったホワイトラドンがDロラに突撃。

 

気づいたDロラは唯一残った左腕のフォーミダブルサイズでホワイトラドンの超速熱旋破砕波を迎え撃つ。

 

振り下ろされる鎌、激突するラドン。

紫の光子が世界を照らし、一瞬の邂逅の末、フォーミダブルサイズを粉砕したホワイトラドンがそのままにDロラの上半身を打ち砕いた。

頭頂部に存在していた反陽子動力炉も当然巻き添えに爆発しており、下半身だけが残ったDロラがゆっくりと地面に沈む。

 

我々の勝利だ。

ゴードンの宣言を皮切りに、ランブリングのブリッジに、戦車隊の、航空機隊の通信を歓声が埋め尽くす。

ガンヘッドのコクピット、操縦服のポケットに忍ばせていたシガレットケースからニンジンのスティックを取り出し、バリバリとかみ砕いていくブルックリン。

開け放たれたハッチから見上げる空をバンクするようにホワイトラドンが飛んでいく。笑顔を浮かべ、ブルックリンはそれを敬礼とともに見送るのだった。

 

 




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