ハイスクールD×D 〜鏡花水月とともに〜 作:bad boy
UA数が2万を超えました!みてくださる方ありがとうございます!
今回少し短めとなっておりますがご容赦ください。
それでは第六話どうぞ!
黒歌とお互い腹割って話して本当の家族になってから2年がたった。
黒歌と家族になってからは色々なことが変化した。
まず、俺の食生活を気遣ってか黒歌が料理をするようになった。黒歌も料理なんてしたことなかったのか最初は失敗を重ねていたが、今の黒歌の作る料理はとても美味しい。今となっては家に料理系雑誌が沢山ある。
時々スッポン鍋だったりおかずが牡蠣ばっかりだったりする特殊な時があるが、翌日の鍛錬の調子がいいのでありがたい。
そして黒歌からのスキンシップがやけに増えた。朝起きるとベッドに入り込んで隣に寝ていたり、不意に後ろから抱きついてきたりする。
正直俺も男であるため理性を保つのが大変だが、黒歌も長い間一人で過ごしてきたため家族の温もりに飢えているのだと考え特に注意などはしていない。それに夜抱きついて寝てるのには理由があるらしく、こうすることで仙術で俺の体を癒すことができるらしい。これは俺としても非常にありがたい。
黒歌は優しいやつだし、俺が寂しがっていたのを知って気を遣ってくれているのかも知れない。
黒歌は大事な家族だから俺がしっかり守ってやらないとな。
そして鍛錬の成果については、駒王町のような広い範囲は無理だが戦闘時のような狭い空間では鏡花水月の二重使用ができるようになった。これは俺が魔力制御を覚え、不必要に魔力を使うことがないようになったからだと推測する。
黒歌が使う仙術に関しても教えてもらおうと思ったのだがどうやら俺には不向きだったらしく良い結果が得られなかった。だが強くなるためには習得すべきだと思うので今やっていることがひと段落したらもう一度挑戦しようと思う。
最近は制御した魔力を習慣的に一箇所に集中させることにより攻撃力・防御力を強化することができないか試している。それと鬼道の威力増加と魔力の節約のための鍛錬だ。
そしてあと2つ大きな変化がある。1つ目は俺の容姿がほぼ
それによりこの街にかけていた完全催眠が1つ解除された。外に出るときも本来の容姿のままになった。もちろん俺や黒歌の魔力の誤認や、黒歌の容姿の誤認の催眠はかけるが。
だがこの約10年で染み付いてしまったのか、家の外では今までの態度でいるし、不必要に人と関わろうとはしていない。
正直今は黒歌がいることで寂しさはないし、まだ俺に複数の人を守れる自信はないため今まで通り外では仮面を被ろうと思っている。いざという時切り捨てることができずに以前のように全てを失うなんてのはごめんだ。
せっかくできた家族を失うリスクと天秤にかければ仮面を被るくらいなんてことはない。
そしてもう1つの、一番大きな変化は先日俺が駒王学園に入学したことだ。
その目的は黒歌と妹の白音ちゃんを再会させる機会を作るため、そして何かあった時に白音ちゃんを守ることができるようにするためだ。
入学するのは鏡花水月を使えば簡単なことだった。
しかし今更学生生活はきついものがあった。なにせあまり人との関係を深めたくないためヨン様の仮面を被っているのだが、これが女子うけがいいらしくやけに色々な生徒から話しかけられる。
その度に当たり障りのない会話をして特定の誰かとつるまないようにするのはなかなかに気をつかう。うわべでは問題ないように生活し、かつ怪しまれないために孤立しないようにするのは匙加減が難しい。
そしてこの学園には悪魔が多い。これは数少ない原作知識から元々知っていたことだ。重要人物が多くいる中彼らとも関わりすぎないようにするのは大変だ? しかも彼らは魔力制御の鍛錬をこなしていないのか、魔力がダダ漏れだ。気にしないようにするのにも骨が折れる。
そういえば黒歌は原作の登場人物なのだろうか? 本当に重要なところと大まかな流れしか記憶していなかったため黒歌は俺の原作知識には引っかからなかった。妹の白音という名前も覚えがなかった。
こんなところだろう。この2年間で色々と変化があった。
そして俺はいつも通り朝の鍛錬をするために5時に目を覚ました。右腕に重みを感じるとやはり黒歌がいた。
「黒歌〜起きろ〜鍛錬の時間だぞ〜」
「んにゃ? おはようにゃ惣右介」
こいつは本当に無防備だな。普通男にこんなことするかね? まあ家族だし俺が何もしないって信頼してくれているのだろう」
「ああ、おはよう黒歌。鍛錬行くぞ」
「ほんと惣右介は修行バカだにゃあ。もう少しこのままでもいいのに」
バカとはなんだ。俺はお前を守るためにはもっと強くならねばならんのだ。それにこれ以上このままでいるのは流石に理性が持たない。
そうして朝の鍛錬を終え、黒歌が用意してくれた朝食を食べ、学校へと向かった。
ちなみに黒歌も猫の姿で時々学校についてくる。最初の頃は家にいたのだが暇だと言ってついてくるようになった。もちろん鏡花水月を発動してある。学校では基本俺のリュックの中にいる。
「よう藍染!」
「やあ、おはよう兵藤君」
教室に入って声をかけてきたのは兵藤一誠という生徒だ。最初会った時は驚いた、なぜなら彼は原作の主人公だったからだ。確か彼はドラゴン系の神器を宿しているはずだ。微かにドラゴンの気配がする。
彼は原作主人公でこれからの話の中心になる人物のため他の生徒よりかは話している。そのため懐かれてしまったようだ。
黒歌に不思議がられたが、ドラゴンの気配がするからと説明したらなんとか納得してくれた。
「お前放課後暇か? ナンパしに行こうぜ! お前がいるだけで絶対成功率跳ね上がるからよお!」
「悪いね兵藤君、それには参加できないよ」
ただ、問題なのはこいつ変態すぎるということだ。正直原作主人公でなければ絶対に関わりたくない人種だ。ハーレムを作るためにこの学校に入ったなどと意味がわからなすぎる。
「ちょっと兵藤! 藍染君をそっちの道に引きずり込まないでよね!」
「そうよ! 兵藤離れなさいよ!」
「くっそー! お前ばっかりモテやがって! やっぱりイケメンは敵だあ!」
そういって兵藤一誠は教室から出て行った。おーい、もう直ぐ授業始まるぞー。
「藍染君! 好きです! 付き合ってください!」
「すまないね、僕は今そういう人を作るつもりはないんだ。君ならば僕よりもきっと良い人物がいるはずだ。悪いけど諦めてもらいたい」
今は昼休み。黒歌に作ってもらった弁当を食べようとしていたら一人の女子生徒に呼び出されて今に至る。
最近はこういうことが多い。男としては嬉しいのだが今は黒歌以外に親しい人間を作るつもりはないので毎回断っている。
それにもし誰かと付き合うにしてもその人には仮面の俺ではなく、本物の俺を知っていて受け止めてくれる人間がいい。
なのでこの学園の人間にいくら告白されてもOKを出す日はこない。
そして教室へと帰り、今度こそ黒歌の弁当を食べようとすると、
「おい藍染! お前今告白されたんだろ!? 返事はどうしたんだ?」
「いや、断ったよ」
「なんでだよさっきの子隣のクラスで結構可愛いって人気の子なんだぞ!」
「僕は彼女のことを知らないし、彼女も僕のことを知らないだろう? 申し訳ないが流石にそれでは良い返事は返せないよ。それにそもそも僕は今そういう人を作るつもりはない」
「くっそー! 余裕見せやがって!! 彼女なんていつでも作れますってか! やっぱりお前は敵だー!!」
そう言って兵藤一誠はまた泣きながら教室を出て行った。はあ、疲れるなこいつの相手をするのも。
「おい、本当に今日ナンパ一緒に行ってくれないのか?」
「すまないね、一緒に行くことはできない」
「そうか、残念だけどしょうがないな! じゃあまた明日な藍染!」
「ああ、すまないね兵藤君、また明日会おう」
その日の授業が終わり今は放課後、兵藤はまたナンパに誘って欲しいと行ってきたが丁重にお断りした。
あいつ顔はそこまで悪いわけじゃないんだからあのオープンな性癖をどうにかすればそれなりにモテると思うんだがなあ。だがそれ言っても聞いてくれないので何も言わない。
毎日あいつのエロ話を聞かされるのは正直きつい。
「惣右介また告白されてたにゃ」
学園から帰ってきて黒歌がなぜか不機嫌そうに言ってきた。
「いつも言っているだろ? 俺はこの学園で恋人とかを作る気なんてないって」
なんで不機嫌そうなんだろう、家族を誰かに取られるような気がして嫌なのかな?
「知っているけど、なんか嫌なんだにゃ」
「だから安心しろって、俺は今のところ黒歌以外に親密な人を作ろうとは思わないし、黒歌が俺の真実を知って受け入れてくれてるだけで満足だよ」
そう言って安心させるように黒歌の頭を撫でる。こうしてくれると黒歌は機嫌を直してくれる。
「わかったにゃ。……ずるいにゃ惣右介」
黒歌はそうそっぽを向いて言う。最後の方の言葉は小さくて聞き取れなかった。
すると黒歌は後ろから俺に抱きついてきた。
「ちょっ! なんだよ急に!」
「なんでもないにゃ、なんとなくこうしたかっただけにゃ」
元々が猫の妖怪だから家族にこういう風に接するのが当たり前なのかもしれないが、正直俺の理性が保つか心配だ。
「そうかいわかったよ、ったく」
平常心! 平常心だぞ俺! これは家族の触れ合い、家族だから当たり前。普段仮面を被り続けている俺ならば平常心の仮面を被るくらいわけないはずだ!
「それじゃ、夕飯作るから惣右介は風呂にでも入ってくるにゃ」
「ああ、サンキューな」
そう言って黒歌は俺から離れキッチンへ向かい、俺は風呂場へと向かう。
危なかった……。平常心でいるのも大変だな。
そうして高校生活1年目は特に大きな事件もなく終わり、とうとう原作開始予定の高校2年性へと突入する事になる。
はい!というわけで次回からは原作へと突入していきます。
主人公がどのようにして物語へと絡んでいくのか是非お楽しみに!
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