もし社長が現実のOCGを見たら。

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やったぞ、ヲーのよく死ぬ竜はラーの翼神竜に進化した!
というかラー本体自体が、開発が原作テキストの解読に失敗したか、後々他モンスター、魔法カードや罠カードとして別々で売り出す計画だったとしか思えない不完全さ。

他作品の合間に思いついてささっと2時間で書き上げました。ではお楽しみを。


もし海馬社長が現実の遊戯王を見たら

「な、なんだここは!?」

 

 唐突にデュエル界から現実世界へとやってきた海馬社長。周りはコスプレかなとかユニークすぎる衣装をバカにしまくっているが、そんなこと全く気にしない社長。

 

 衣装や周りの目などよりももっと気にするべき点が彼にはあった。

 

「なに!? この世界にもデュエルモンスターズはあるというのか!?」

 

 そう、デュエルである。

 彼はデッキをいつでも携帯しているので、その気になれば、いつでもどこでも異世界でもデュエルが可能なのだ。

 

「おい、そこの店員」

 

 まず彼が足を向けたのは携帯ショップ。

 

「この店で一番良い携帯をよこせ。さっきの電気屋を見るに、この世界にもネットやパソコンはあるのだろう? 通信機能も一通り説明してもらおうか」

 

「は、はい。かしこまりました〜(なんだこいつ……)」

 

「金なら好きなだけくれてやる」

 

 海馬社長は常時身から離さないスーツケースからありったけの金を取り出した。

 

「ぎゃあああ、マジですかぁぁ!? ちょ、店長! 店長ぉぉ!!」

 

「なんだどうした……って、そのお金どうしたぁぁぁ!?」

 

 彼の街は現代日本をモデルにしているため、お金は一緒。ケースいっぱい、諭吉さんだ。

 

 

 *****

 

「ふん……なるほど。巷では遊戯王オフィシャルカードゲーム……通称OCGか。パックはどうなっている? 一体どれくらいの普及率だ?」

 

 Google先生に次々と情報をうちこんで情報収集。この社長は遊戯王があるならばどうあってもブレない。

 

「……。なんという体たらくだ……! 他のカードゲームに遅れをとっているではないか……! 一時の栄華にうつつを抜かしたか……!! なんたる不始末!!」

 

 ちなみに、検索したら出るのかと試しに弟のモクバの名前もうってみるが、画像は出てくるものの本人の居場所はわからなかった。

 

 自分のいた街の名前も検索するがないのだと分かると、もうここは、自分のいた世界と似た別の世界なのだと気がついた。

 

「近くの店はここか」

 

 海馬が足を踏み入れたのは昔からあるおもちゃ屋だった。

 

「えぇと……いらっしゃい。なにかお探しかな?」

 

 初老の男性がカウンター越しに話しかける。どうやら驚いているようだ。それもそうだろう、いきなり変な風貌の男がおもちゃ屋に入ってきたりもしたら。

 

「この店に遊戯王オフィシャルカードゲームのパックはあるか?」

 

「あぁ……遊戯王ね。その棚にあるよ。ちょうど最新のもあるよ」

 

 老舗にしては品揃えはかなり良い。今ではネットでしか取り扱っていないパックやデッキセットも箱単位で売られていた。

 

 期待してはいなかった故に喜びも大きかった。

 

「ふん。悪くない品揃えだ。店主、この店のパックを全てよこせ」

 

「へぇっ!?」

 

「金ならここにある。ついでに開けられる場所も用意しろ」

 

 あ、あんた一体、と怯む店主に、早くしろと急かす海馬。

 

 完全に我が道をゆく社長である。

 

「ほう、俺と遊戯王のパックも出ているのか。……ほう。バトルシティのも」

 

 まずはパックの表紙を一通り撫で回すように見る。

 

「リンク……ペンデュラム、エクシーズ……シンクロ……ええい多いわ!! これではユーザーが離れていくのも当然ではないか!! それになんだこの効果や召喚コストは!? ふざけているのか!? リターンが大きすぎるではないか!」

 

 複雑化した現代遊戯王に悲鳴をあげる海馬社長。

 

 特にブルーアイズやブラックマジシャン関連のカードが入っていると判明した際には高笑いをあげていた。

 

「ははははは! 遊戯、俺はさらなる高みへと上り詰める! いずれ貴様にも俺と同じ土俵で────」

 

 と……機嫌が最高に良くなった際には独り言を言っていた。もう大声で言うそれはつぶやきと言うよりも見えない誰かに話しかけているレベルだった。

 

「うつくしい……」

 

 ちなみに機嫌が最高に良くなったのは、青眼の亜究極竜を引いた時である。

 

「ドロー!! ドローッ!!」

 

 テンションが高くなりついにはドロー感覚でパックを剥く。

 

「あんさん、ブルーアイズ好きなんね」

 

 店主が楽しそうにパックを剥く海馬に話しかける。

 

「当然だ。なにか俺に用か? 今は忙しい」

 

「はは、いやぁそんなに買ってくれる客なんて今までいなかったもんだからね。つい嬉しくて。……これ、あげるよ。おまけだ」

 

 店主は『青眼の白龍』のカードを差し出す。

 

「この世界ではブルーアイズもただのノーマルカードか。俺のブルーアイズは世界に四枚しかなかったと言うのに……」

 

 海馬はさも当然のように店主からカードを受け取る。店主へ文句を一つも言わないあたり非常に気に入ったのだろう。

 

「これは……このブルーアイズは……!」

 

 カードにはブルーアイズだけではなく、海馬も描かれていた。原作者のサイン付きだ。

 

「雑誌のおまけ。世界に四枚しかない奴よりはノーマルだけど……普通のよりは希少だよ」

 

「店主……これは。いいのか。こういう希少なカードはデュエルで俺が勝ってから渡すものだぞ」

 

「わし、デッキもっとらんしね」

 

「そうか……ん?」

 

 店の中ではちょうど小さなデュエル大会が開かれていた。

 

「おれのターン! ドロー!」

 

「うわっ!? ちょ、おいなんだそのパワーカード! チートじゃん!!」

 

 参加しているのは十代前半ほどの子供たちだった。

 

「……少ないな。それになぜデュエルディスクがない?」

 

「いや、まぁあるにはあるんだけどね。ソリッドビジョンみたいなのはないのよ」

 

「なに!? ……いや、あれは我が社独自の特許技術……奪われるはずも、そう簡単に出るわけもないか……」

 

「実現するための技術力はあるけど、必要とはされないんだろうね」

 

「どういうことだ?」

 

 店主はよっこらせっと席に腰を下ろす。

 

「今は携帯ゲームがあるからさ。グラフィックがすごくてね。もうカードを見て想像する時代は終わっちゃたのさ」

 

「……」

 

「カードゲームもまだ買う人はいるけど……もっと映像技術が進んで想像する意味もなくなっちゃたら……カードゲームなんてすぐに廃れそうだね」

 

 そしたら需要なんてないでしょ? と店主は笑う。

 

「他のおもちゃも……役割がなくなっちゃうのかな。なんか悲しいね」

 

「……店主、俺はこれから行かねばならぬところがある」

 

「あぁ、悪いね。長く話しすぎたかな?」

 

「ケースの場所を開けねばならないからな。これを置いていくぞ」

 

 ケースから大量の金を出してカウンターへと置いていく。

 

「えぇ!? ちょ、あんちゃん!?」

 

「カードの礼だ。これで店を大きくしろ。潰させるなよ」

 

 *****

 

 

 海馬はコナミへと向かった。

 

「おい、ここに社長はいるか」

 

「な、なんだお前は!?」

 

「通せ。文句が山ほどある」

 

「怪しい奴め。警察に突き出すぞ!」

 

「貴様、俺を誰と心得る!!」

 

「知らねーよ!?」

 

 海馬はデュエルディスクを展開しブルーアイズを召喚。ソリッドビジョンにより半ば実体化したブルーアイズを前に社内は大騒ぎ。

 

 とまぁ、色々あり。

 

「リンクモンスターの意味がどこにある!? ルールではなくカードを見直せ!!」

 

「新規ユーザーのために新たなカードシステムを導入しろ。もうこれ以上召喚方法を増やすな」

 

「より昔のカードテーマも追いつけるようにしろ。特にブルーアイズと神を重点的にだ」

 

「デュエルディスクの開発をより加速させろ。スマホゲームに遅れをとるな!」

 

 海馬はデュエルモンスターズの開発における実権を全て掌中にしたとさ。

 

 結果、遊戯王に新デュエルルール、ラッシュデュエルやデュエリストパックなどの過去テーマをより重点的に扱うようになったとか。

 




個人的にはラッシュデュエルは英断だったかと思いマウス。

ただしレッドアイズドラグーン。お前はダメだ。即制限・後禁止行き、蘇生・召喚制限付きエラッタだ。

なんだその小学生が考えた俺の作った最強のカード効果は?
ヴェルデアナコンダ制限? そんなものよりもまずはお前だ。

友人がこれ出した瞬間にやめようとか思いたくなりますよ(泣
城之内と遊戯の友情のカードがインスタントラーメンみたくポンと出てたまるかよ畜生。しかもこんなデュエリストを容赦なくぶん殴るようなカードでたまるかよ! 絶対に認めないぜ! お前なんか大嫌いだ!

だけどレッドアイズは悪くない! 大好き!

マリク強化あざーっす!!
さて、新たなラーデッキを作らねば!

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