戦姫絶唱シンフォギアUF   作:あたまくら

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七話:神と人

 「どうして……、ですか」

 

 無理矢理に絞り出したような、震える声で、立花響は目の前の存在に問いかけた。目の端に捉えた、風に散りゆく灰の粉に、そのあどけない顔を歪ませながら。

 対峙する青年は、一切の感情の読み取れない、抜け落ちたかの様な無表情を崩すことなく、口を開く。

 

 「―――甘いな」

 

 瞬間、世界が切り替わった。

 わずか一言、僅か四文字。ただそれだけの言葉が、凄まじい重圧を伴って響にのしかかる。重厚な声、ではない。ただただ重く、しかし薄いのだ。

 

 (ここ……、どこ?)

 

 まるで中身を限界まで詰め込んだ背嚢を背負い、吹雪の吹きすさぶ高山を歩いているような、そんな錯覚が唐突に視界を支配する。

 否、視界だけではない。吸った息に含まれる酸素の濃度は余りにも小さく、全身に行き渡ることなく尽き果て、ただ肺を凍らせる。吹き荒れる冷たい風は、瞬く間に体温を奪っていく。五感すべてが、その光景をリアルに捉えていた。

 

 「ハァッ、ハァッ……」

 

 足りない、足りないと何度も悲鳴を上げる脳に突き動かされ、身体は必死に呼吸を繰り返し、結果的に極寒の冷気を取り込む。冷える身体を温めるための反射的な行動が、ますます身体を冷やしていく悪循環。

 供給の途切れたエネルギーが底をつき、凍えて棒のようになった脚が力を失い膝をつく。だんだんと意識に霞がかかり、ぼやけた視界が狭まった。

 まぶたが閉じる、意識が消える、倒れ伏して眠りにつく。急降下する体温、弱まる鼓動、その先に待つのは―――

 

 (―――凍、死)

 

 「立花ぁ!!」

 

 その声で、死から引き戻される。胸と腹に感じる圧迫感と、眼前に迫った地面が、顔を打つ寸前で翼に支えられたことを如実に示していた。

 

 「大丈夫か!?」

 

 困惑と心配の入り混じった視線が、青い瞳から注がれる。響がそれに頷いたのを確認すると、彼女は視線をゼロに移し、困惑を押し隠しながら厳しい声で尋ねた。

 

 「何が……、目的ですか?」

 「問答をする気は無い」

  

 対するゼロの反応は、どこまでも冷めきっていた。ため息を吐くでも無く、呆れの色を顔に滲ませることも無く、ただ無感動に言葉を紡ぐ、

 向けられる黄金と翠緑の輝きに圧され、装者達は反駁を返すこともできず、ただ彼の言葉を感受する。

 

 「俺はお前達の前に立ち塞がる。選択肢は二つだ。俺を殺すか、月の欠片に人類諸共滅ぼされるか」

 

 ―――選べ。

 

 突き付けられる無慈悲な二択。薄氷を思わせる冷たさと鋭さを孕んだ声に、不可解なほどの圧迫感を感じながら、装者達は息を呑んだ。

 

 「そんな、そんなのって……」

 

 張り詰めた緊迫感に耐えかねたのか、響が悲痛な声を漏らした。和解をなした相手を目の前で無残に砕かれ、更にはそれを行ったのが、信じ憧れていた人物だった。

 その事実が彼女の精神に深刻な損傷をもたらしていたのだ。無意識に現実からの逃避を試み始めていた響。それに本人が意図するかは別として、喝を入れたのは―――

 

 「零!!」

 

 ―――二課司令、風鳴弦十郎だった。

 

 「俺の聞き違いか? 今何と言った!!」

 

 握りしめた拳を今にも振り下ろさんばかりの気迫で以て、彼は己が部下に問いかける。対する零の返答は、無言と、彼の目の前に出現した、紫色の光の壁だった。

 あっという間にドーム上に広がり、装者達と弦十郎ら職員を隔てた光壁は、邪魔をするなと言う彼の意思を雄弁に語っている。すぐさま弦十郎が破壊を試みるが、それは巨岩すら砕く彼の拳ですら罅一つ入らず、また地下にまで張り巡らせられるという周到ぶりであった。

 

 息つく間もなく固まっていく状況を前にして、焦燥だけを募らせていく響に、どうにか動揺を押し殺し、瞳に決意の色を浮かべた翼が諭すように話しかけた。

 

 「落ち着け、立花。口惜しいが、今の零に話は通じない。なんとか取り押さえ―――」

 

 ―――取り押さえるしかあるまい。

 その言葉を紡ぎ終えるより早く。

 

 彼女は、肉の絶たれる音を聞いた。

 

 血飛沫を上げて宙を舞う、自分と他の装者の首。回転する赤に染まった視界が、形容し難いほどの激痛が、数秒後の絶命を告げる。

 

 「――ッ!?」

 

 胴体から切り離されたというのに、どうしてか明瞭な意識に違和感を覚えたその直後、彼女は我に返った。

 

 (幻、覚……?)

 

 しっかりと繋がっている首に、しかし僅かに感じる衝撃と、鮮明に刻まれた凄惨な光景。すぐ傍らには、自分と同じ様に驚愕に目を見開き硬直する、後輩の姿があった。

 

 「いいのか?」

 

 ついで、背後から声がかけられる。心臓が猛スピードで鼓動し警鐘を上げ、背筋に強烈な悪寒が走った。

 振り向いた先、先程の立花と全く同じ表情を浮かべる奏とクリスの後ろに立つのは、銀色の影。握られた翠緑の刃が、反射した夕陽の光をかき消す程に眩く煌めき、その存在を主張する。

 あの凶器が、首筋皮一枚のところを通り抜けていったのだと、翼は直感した。だが、それだけ、それだけであれほど鮮明な錯覚を、四人同時に見ることなどあり得るはずもない。

 であれば、答えは一つ、()()()()。正体と共に、彼の行使する超能力についても伝えられていた彼女は、真っ先にそこへ辿り着いた。そして、確信する。

 それは余りにも、自分の知る零からはかけ離れた行動、つまり今の彼は、()()()()()()()()()()

 未だ胸のどこかで燻っていた躊躇が完全に消失し、瞳が倒すべき敵を見据えるものに切り替わる。

 

 彼女は誰よりも早く、その覚悟を決めた。

 

 そして、残る装者たちも―――

 

 

 「―――死ぬぞ」

 

 その言葉が発されると同時、弾かれた様に戦闘態勢に入った。一切のズレ無く各々の武器を構え、油断なくゼロを見据える彼女達の目に宿るのは、揺るぎない意志。

 

 ―――殺す気でやらねば、こちらが殺られる。

 

 今の一撃は、最大限の譲歩。腹を括らせるための牽制に過ぎなかった。

 

 次は無い、と、そう理解させるために。

 

 それを、立花響ですらはっきりと認識してしまったのだ。先刻までの困惑と動揺は跡形も消え失せている。当然だろう、そんな感情(モノ)を持ち込む余裕など、一ミクロンだって存在しないのだから。

 

 彼女たちの様子に、しかしゼロは、なんの感情も見せることはなかった。それもまた、ありえぬ行為だ。

 彼の意図が何処にあるにせよ、彼の気性を考えれば、人の固めた決意の前に、何らかの反応を見せるはず。だが、その神自ら趣向を凝らしたが如き美貌は、能面のように動かず、変わらぬ無機質さで己に相対する戦姫達を見据えていた。

 

 ―――そして、この戦場で、(ゼロ)が言葉を発することは、もうなかった。

 

 

 吐く息すらも軋むような緊迫感に満たされた静寂に、終わりを告げたのは、ゼロ。

 その銀影が、握られた光刃の僅かな煌めきだけを残し、かき消える。 

 

 一足で突破される音の壁。

 馬鹿げた加速は限度など知らぬとばかりに継続され、あっという間に装者たちの強化された五感を振り切った。

 

 嗅覚?味覚? そんなものがなんの役に立つ。

 触覚? 触れられてから気づいた、では死ぬ以外に道などない。

 聴覚? 相手は音など置き去りだ、まだ先に述べた感覚(モノ)の方がマシな域。

 頼みの綱の視覚も、此度は影を捉えることすらできぬ無用の長物と成り果てている。

 神速、と呼ぶ他ない速度で振るわれた刃が一直線に向かう先は、立花響の首。彼女の目は未だ、視界から消えたゼロを探し彷徨っていた。

 故にこの一撃を、致死の刃を、彼女が躱せる道理など無い。

 コンマ零一秒の間に彼我の距離が詰められる。一切の前触れ無く眼前に出現した銀色に、響は目を見開くと同時に、直後の絶命を悟った。

 

 (間に合わ……)

 

 薄刃が、薙がれた。

 彼女はそれを、躱せない。

 

 ―――だとしても

 

 たとえ五感では届かなくとも、戦場(ここ)にはまだ、最後の手が残されていた。

 すなわち、直感。第六の感覚。それを担う器官は人体には存在せず、科学的根拠も無いに等しい、余りにも曖昧な、人体の機能とはとても呼べぬ代物。

 

 「ぐっ、うぅ……」

 

 しかし確かに、彼女は()()()()

 鳴り渡ったのは、甲高い金属音。

 口の端から苦悶の声を漏らしながら、それでもしっかとゼロの一閃を受け止めて立つのは、蒼き戦姫―――風鳴翼。

 迫る凶刃と響の首の間に、彼女は紙一重で己が得物を割り込ませたのだ。交錯によって弾けた衝撃に全身を叩かれ、紙切れの如く吹き飛ばされた響の首は、確かに繋がっている。

 

 だが、それまで。

 その一瞬の拮抗が、彼女の為せる限界だった。

 

 渾身の力を両の手に込め、青い刀身を押し込んでなお、零が片手で握る刃と鍔迫り合うのが精一杯。押すことは叶わず、少しでも力を抜けば、間違いなく叩き斬られる危うい均衡状態に焦りを見せる翼に、しかしゼロは容赦なく追撃を行う。

 空いた右手にまばゆい光が収束し、新たな光刃が生成される。一切の淀みなく振るわれた翠緑の薄刃が、ヒュッ、と空気を裂いて、翼に迫り―――

 

 「だらあっ!!」

 

 ―――再び、彼の刃は阻まれる。翼の生み出した猶予は、確かに一瞬。ゼロと翼の交錯に割り込むには、間違いなく足りない。

 しかし、彼女は、天羽奏は信じていた。()()()()()()。長く戦線を離れていた彼女に、相棒に匹敵する程の並外れた直感は無い。だが同時に、彼女は二年間の間ずっと、翼の戦う様を見続けてきた。ゼロとの稽古に励む彼女を見てきた。

 だから知っていた。二人の強さを。ゼロが視界から消えたことを認識したとき、すでに彼女の頭には、彼の一閃を食い止める翼の姿が思い描かれていた。彼女以外には、止められるはずが無いと、確信していたのだ。

 故に、天羽奏は追い付いた。エクスドライブの影響で、更にその大きさを増した槍を握りしめ、彼女は不敵な笑みを眼前の銀影に向ける。

 私は帰ってきたぞ、と、ゼロに、そして隣に立つ片翼に、宣言するかのように。ギリギリと火花を散らす両者の得物、その間から覗く奏の瞳に、しかし彼は何の反応も見せることなく距離を取った。

 

 「まだだんまり決め込むのかよ!」

 

 その様子に、業を煮やした奏が怒号と共に、退る彼に追いすがる。先刻の神速に対応する術を持たない彼女にとって、距離を離されることは敗北に等しい。

 獲得した飛翔能力にブースターの加速。それでも届かない、そう判断した彼女は、槍を片手に持ち替え投擲した。

 凄まじい速度で飛来した凶器を、ゼロはまるで予知していたかの如く弾く。

 

 (ここだ!!)

 

 無論彼女は、たかだか槍を投げつけた程度でゼロの意表をつけるとは思っていなかった。むしろ間違いなく防がれると、確信していた。

 故に、二段構え。奏は投擲の反動による減速を利用し、自分に追いついた翼と、互いの足裏を突き合わせた。そして蹴りだされることでゼロとの距離を詰め、武器を用いない拳撃で不意を打とうという心算だった。

 だが、彼の前ではそれすらも甘かったらしい。

 当然のように、彼は握りこんでいた拳を打ち出さんとしていた奏の横っ面に、強烈な回し蹴りを叩き込んだ。

 

 「かはっ……!?」

 

 腕を振り上げた体勢であったがために、その蹴撃の威力はさほどでも無かったが、それでも女性としては大柄な彼女の体躯を浮かせる程の勢いで以て、的確に彼女の顎を打ち抜いた。

 顎骨から伝わった振動が、脳とそれに連動する視界を揺らす。この状態で受け身など取れるはずもなく、奏は戦線からの一時離脱を余儀なくされた。

 尤も、追撃を試みようとしたゼロを妨害した翼がいなければ、彼女は戦線どころか世界からも永久に退場していたのだが。

 

 「せぁっ!!」

 

 無防備に宙を舞う奏目掛け放たれた光刃を、翼の投げた小太刀が間一髪で弾き飛ばす。そのまま距離を詰め、彼女は振り上げた刀を大上段に構え切りかかった。

 ギィン、という硬質な交錯音を響かせ、ゼロが翼の一閃を受け止める。―――と同時、翼は先程の意趣返しとばかりに、生成していた二本目の刀を振り抜いた。

 刃を握る右手は、初撃を防いだがために動かせず、左手は得物を投擲したばかりで、新たな武器を創り出す余裕は無い。

 ならばどうする。

 答えは、単純だ。素手のまま止めればいい。

 

 翼の超速の抜き打ちを、ゼロは人差し指と中指のみで挟み止めてみせた。白刃取り、とは言うものの、その難度は見た目より遥かに高い。

 平手で行うよりも許されるタイミングはシビアになるし、何よりも力が要求される。たかだか二指の力と長さでは、起きる摩擦がしれているからだ。それを容易く成し遂げるなど、それこそ人外の所業であろう。

 その神業を目の前で見せつけられて尚、翼は動じず捕らえられた得物を手放し、刀を両手で握り直した。しかしすでに、先手を取ったことによる優勢は消え失せている。

 

 「くぅっ……」

 

 技を使う余裕など微塵もなく、翼は馬鹿正直に刀を振り下ろす。小細工を入れたところで、ゼロには通用しないと理解している故の一撃だが、結果はどのみち変わらない。

 速さで競り負け、重さで打ち負け、無論威力でも押し負ける。両腕ごと大きく弾かれ、体勢を崩した翼が致命的な隙を晒した。対するゼロは、仰け反る様子を見せることすらない。

 交錯の衝撃は腕どころか全身に伝播し、翼に疼痛と痺れをもたらしていた。いくら脳が動けと命令しようとも、六感が死の危機に悲鳴を上げようとも、彼女の身体は回避に足る行動を起こせない。

 

 (ここまで、か……)

 

 ―――せめて目だけは閉じるまい。それが、防人の意地だ。

 

 その意地を、中途半端だと自嘲しながらも、彼女は瞳を開いたまま、己が首を断つ翠緑を待った。

 

 

 

 

 「だあああああああっ!!」

 

 ―――させない、させてたまるか。

 

 あの人を、殺される訳には行かない。

 あの人に、殺させる訳には行かない。

 

 だって私は、二人のことが、大好きだから。

 

 

 絶叫が、響いた。断末魔ではない、折れかけた心を奮い立たせるための、雄叫びが。

 漸くここで、立花響の意識が、繰り広げられる戦闘に追いついたのだ。彼らの命のやり取りは、濃密にして、一瞬だった。

 ただ直感で食らいついた翼と、それを予期していた奏のみが生み出すことのできた、僅かな猶予。それを逃すまいと、響はもう一度拳を握った。

 ゼロが追撃に移ろうとするその瞬間、千載一遇の好機が訪れる。その黄金の左眼は、油断なく迫る純白を捉えていたが、いかんせん体勢が体勢だ。

 踏み込む際に後ろに引いた足では、当然迎撃など行えまい。打ち合った反動を利用しての斬撃故に、同じ側の手もすぐには動かせない。

 彼女の拳撃は、完璧に彼の不意を打っていた。これ以上ない、絶妙なタイミングで。

 だからその一撃は、間違いなくゼロを捉える。そして大きな損傷を与えるということを、響は確信していた。

 胸に去来した刺すような痛みを、彼女は折れそうな程に食いしばった歯の隙間に押し込める。拳の勢いを、一切緩めることなく、最後の距離を詰める。

 痛みは消えず、むしろ強まるばかり。針で突かれたよう鋭利なものから、もっと鈍くて不快な何かへと変わっていく。

 それでも彼女は怯むことなく、その痛みを黙殺した。そして射程範囲に入った瞬間、躊躇なく拳を振るい―――

 

 ―――あれ?

 

 

 (なんで……、届かな―――)

 

 そこで漸く、彼女は違和感に気づいた。と言っても、その頃にはもう、手遅れだったが。

 

 

ベキリ

 

 

 体内から、骨と、ソレよりももっと硬い何かの、不気味な破砕音が鳴り響いた。

 

 「ぐぼっ……?」

 

 困惑に震える喉をせり上がる鉄錆臭い液体が、口内を深紅に染め、外にまで溢れ出す。先刻からずっと心臓を苛んでいた激痛は、精神(こころ)ではなく肉体(からだ)が発するものだった。

 しかし、それに気づけなかったことを責めるのは、流石に酷だろう。一体誰が、力を抜いたばかりの足が反発する磁石のごとく跳ね上がり、あまつさえ空中で直角に曲がるなどという現象を想像できようか。

 まあ、つまりは、相手が悪かった。ただそれだけのことだ。

 

 異次元めいた軌道を描いて、響の胸元に突き刺さったゼロの爪先は、容易く彼女のボディスーツを引きちぎり、内部に到達していた。

 表皮は潰れた筋肉と脂肪に埋め込まれ、内部で無数の破片となって飛び散った骨は、いくつかの内臓に取り返しの付かない損傷をもたらした。心臓に至っては、直撃のショックで停止してしまっている。

 逆流した血液が気道に入り込み、肺臓を犯した。機能不全に陥った各種器官は、急速に響の体から力を奪っていく。

 

 ―――それはもう、致命傷と呼んでなんら、差し支えの無い深手であった。

 

 ずざり、と、乾いた音を立てて、彼女は受け身も取れず地面に落ちた。土に塗れ、ボロ切れのように転がるその身体はもう、ピクリとも動かない。

 引き裂かれた胸からは、口からこぼす量に数倍する血液が流れ出し、赤い水溜りを創る。唇は青ざめ、目から光が消える。死へと、向かっていく。

 

 

 「……あ」

 

 そんな彼女の凄惨な姿に、翼は絶句し、次の瞬間―――

 

 「立花あああああああぁっ!?」

 

 ―――泣き出しそうな顔で、今度こそ、絶叫した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 

 
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