独自解釈、設定ありです
何故か昔のノートにあったので上げてみました
ははっ、アホす。等と笑って頂ければ
ただしクオリティーはアレなのでお許しを
もはや、その男が生けているのは、奇跡といえた
あの日、世界が崩壊してから男は嘗ての上司の元へ幾度も向かった
だが、瓦礫の塔の最上部より放たれる攻撃によって常に阻まれた
「あの方を止めれなかったのは、副官であった私の落ち度です。何としてもお諌めせねば」
男は周囲の人間に助けられて、止める様に説得されようとも、そう言って聞きはしなかった
男は以前『ガストラ帝国』の皇帝直属の近衛隊長だった
皇帝ガストラの傍に帝国三将軍よりも早くに仕えていた。故に帝国三将軍のレオ、ケフカ、セリスよりもガストラからの信は厚く、『ガストラの右腕』と称されてもいた
だが、男には特質すべき才能はなかったのだ。レオの様な剣技を持たず、然りとてケフカやセリスの様に魔法の才も無く、唯組織運営の中核として仕え続けた
世界が崩壊する前の話だ
ガストラが帝国を建設する以前、男は若き日のガストラと出会いガストラの熱意に魅せられた
「今の不均衡な世を変えたい」
それがガストラの想いの始まりだった
男は人脈を持っており、ガストラにはそれが決定的に不足していた
ガストラの持たぬ其れを男が差し出すのは自然だった
資金を得て人を集め、私兵団としては破格なものとなった
時の政府に睨まれていたが、男の人脈とそれに伴う資金力により辛うじて威勢を保っていた
そんなある日、ガストラはとある処より一人の女性と赤子を連れて来た
女の名をカトリーヌと言った
唯の女。ガストラが連れたカトリーヌへの他の者からの評価だった
だが、ガストラの本命はカトリーヌが抱えていた赤子であった
『幻獣』
カトリーヌが倒れていた場所のすぐ傍には彼等の住まうとの伝承の残った地があった
唯の女一人、しかも赤子を連れてそんな場所の傍にいる。無関係な筈がなかった。加えるならば、この頃には政府の直轄地であり、一般人が入れる場所ではなかった。ちなみにガストラは調査団の一人として、政府から派遣されていた
赤子の母親はカトリーヌだろう。赤子をガストラが取り上げた際のカトリーヌの様子からガストラは容易に想像出来た
ならば、父親は?可能性として『幻獣』の可能性も無くはない。たとえ違ったとしても然程に問題ない
既にカトリーヌには尋問ではないが、言質を取らせる為の手を打っている
嘗て『魔大戦』と呼ばれた戦いがあった
その頃は『魔法』と呼ばれるものが存在した
だが大戦が終わった時に『魔法』と言われた力は世界から消失したと伝わっている
以前学者達は言っていた
「口伝などを調べると『幻獣の隠れ里』がある。また、『魔法』を今に残す地方もあるらしい」と
ガストラはこの赤子が鍵になる。そう直感した
その後、ガストラは科学者等を集め『魔法』に変わる『魔導』という力を手にいれた
そして、『魔導』の最初の被験者がケフカという男だった
ケフカは科学者の『魔導』の適性検査においてギリギリ適性を認められていた
ケフカは『魔導』の力を入れられた後に情緒が不安定になった為に、ケフカの補佐役としてガストラの旧知である男を置いた
男はケフカの事を理解しようと努め、何かと誤解されがちなケフカをフォローした
『魔導』を手にしたガストラは政府を打倒し、『帝国』を創り上げた
その頃にはガストラの元に人材も揃ってきており、レオ、ケフカ、セリスのいわゆる『帝国三将軍』と呼ばれる体制も出来上がった
レオは剣の使い手であり、軍団指揮に優れる
ケフカは『魔導』の使い手『魔導アーマー』という兵器を開発した
セリスはケフカの後に『魔導』の力を入れられて、『魔封剣』と呼ばれる技術を手にいれた。なお、帝国の唯一の女性幹部である
全ては上手くいっていたのだ。あの時までは
『炭鉱都市ナルシェ』
この都市は反帝国組織との繋がりがあると噂されていた
が、そこの炭鉱奥深くから『幻獣』と思われるものが発見されたのだ
帝国は直ちに魔導アーマー三騎を派遣した
兵士も三人の内二人がベテラン。ナルシェの抵抗など一蹴出来る筈だった
更に相手が『幻獣』である事を重要視したケフカ将軍は帝国の『魔導戦士』を併せて派遣した
しかし、状況は思わぬ方向に動き出す
ナルシェに派遣した三人が消息不明
『機械王国フィガロ』の突然の反帝国組織『リターナ』への協力
『帝国三将軍』の一人『常勝将軍』セリスの離反
等が立て続けに起きた
此れを受けて『ガストラの右腕』と称されていた男はケフカ将軍補佐の任を解かれ首都ベクタに帰還した
その間隙を突くかの様にドマ侵攻軍による毒による虐殺
反帝国組織『リターナ』の本拠地ナルシェに対する攻撃の失敗。責任者としてケフカ将軍がベクタにて謹慎処分となった
その後も『リターナ』精鋭による帝国首都ベクタへの直接攻撃
『幻獣』によるベクタ襲撃
一時的な帝国とリターナの関係改善が行われた
かつては『ガストラの右腕』と呼ばれた男もまた、責任を追及されて投獄された
そして、あの日
世界は崩壊した
男はベクタより解放されていた為に南方のアルブルグにて世界崩壊を見た
遥か空に座していた『魔大陸』は崩壊し、乗り込んでいたガストラ皇帝、ケフカ将軍は消息不明
レオ将軍はケフカ将軍により殺害されていた事も併せて知った
帝国は滅んだ
暫くして、首都ベクタに巨大な塔が出来ていた
そして、全世界に向けてケフカはガストラの死亡。三闘神の掌握を宣言し、逆らう者は滅ぼすと通達した
男は総てを失った
だが、かつての上司の暴走を止めようと塔に向かった
帝国が大きくなるにつれて男も多少は戦える様になっていた
が、その程度意味を持たなかった
男は最終的に右腕と左足を失った
最早ベットの上から動く事すら出来なくなっていた
近所の人間が面倒を見てくれたので辛うじて命を繋いでいた
男は世界が崩壊する前に『幻獣』やそれに類する文献を調べており、『フンババ』、『デスゲイズ』や『伝説の八竜』の知識を得ていた
帝国亡き今では無価値だったが
男の容態が急変した
医師も殆んど居ない世界となったので間違い無く死ぬ事は男にも理解出来ていた
そして、明日には死ぬだろうと思っていた時に懐かしい顔に出会った
セリス将軍だった
聞く所、周辺の住民から元帝国の人間が病に倒れているのを聞いたらしい
男は最期の力を振り絞り、持っている情報全てを話した
そして
「私は死ぬ。それは仕方ない事。今までしてきた事を思えば当たり前だ」
「ケフカ様を、頼む」
男は死んだ
セリスはその日、男の家に泊まり簡単な葬式をおこなった
近所の人間も協力してくれた為に直ぐに出来た
セリスは思う
ガストラ帝国は悪だったのだろう
ケフカも悪だろう
だが、悲しかった
と言うわけでFF6の悪役サイドの話でした
こんな小話を読んで頂きありがとうございます