乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまったのに...さらに破滅フラグが舞い込んでしまった!? 作:オタクさん
今回はソフィア視点となります。
どうして...どうして...!こんな状況なのに......!!
「お兄様とカタリナ様の仲が進展しないのですか!?」
クロウカード騒動はロマンス小説顔負けのハプニングであり、どれもドキドキする状況です。お兄様の魅力を以てすればカタリナ様を落とせるはずなのにー!やはり...お兄様だけではなく全員が参加しているからでしょうか...。でも...皆様で力を合わせないとクロウカード騒動を乗り越えられないですし...どうすればお兄様との仲が進展するのでしょうか...こういう時は本を読んで落ち着きましょう。
そう決めた私は書庫に行き、立って読むのでは行儀が悪いと思っていたけど、そのまま立って読んでしまう。なんとなく手に取った本の最後が......
「この物語の続きはあなたが創って下さいって...これはクロウカードですわ!」
まさかのクロウカード!
創(クリエイト)のカードが我が家の書庫に紛れ込んでいるとは思いもよりませんでした!明日朝一番にクラエス邸に行ってカタリナ様に封印をしていただきましょう。でも...なんだか...このまま持って行くのはもったいない気がしますわ。創(クリエイト)のカードは書き込まなければ危なくないですし...このカードで何かドキドキする状況を作れないのかしら...。うん...?待ってこの案でしたら......!
ある案が思い付いて心が弾んだ私は、スキップしながら自室に向かいクロウカードを自分の机の上に置く。
あの案でしたらカタリナ様をときめかせることができて、クロウカードを使ったとしても他人に迷惑をかけることはありませんわ!
決めました!この方法でカタリナ様を落としてみせます!
「お待ちしておりました。カタリナ様、キース様、ケロちゃん」
「えっと...ソフィア...。随分と余裕があるけど大丈夫なの?」
「大丈夫ですわ。創(クリエイト)のカードは夜にしか活動はできず、本に書かなければ騒動は起きません。ですが...クロウカードを持ち歩いて、万が一何かあった時のことを考えると不安でしたので、念には念を入れてお二方に来てもらう形にさせていただきました」
私の答えにキース様は納得していただいたようでほっとため息をついていました。
「早速封印致しましょう。カタリナ様」
私はクロウカードが置いてある自室にカタリナ様を招き入れたのでした。
「この本ね...ほんと普通の本にしか見えないわね」
私の机の上にある実体化したクロウカードを見詰めるカタリナ様。
知っているのと現物で見るのでは違いますからね。気になる気持ちは物凄くわかります。
眺めること数十秒経つとカタリナ様は鍵を取り出してました。
「闇の力を秘めし鍵よ。真の力を我の前に示せ。契約の元、カタリナが命じる。封印解除(レリーズ)!」
黄金色の魔方陣が輝き出すと、カタリナ様は直ぐ様本に向かって杖を振り下ろす。
「汝の在るべき姿に戻れ、クロウカード!」
甲高い音と共に、実体化していた本が淡く光元のカードの形に戻っていく。
「やりましたわ!カタリナ様!」
「それもこれも教えてくれたソフィアのお陰よ!ありがとねソフィア」
「いいえ、封印できたカタリナ様のお陰ですわ」
私達はお互いに褒め合いました。
お兄様とキース様も少し離れた位置で立って待っていたのですが、カタリナ様が無事に封印を終えるとお二方も私達に近付いてカタリナ様を労りました。
「カタリナ、ご苦労だったな」
「義姉さん無事に封印できて良かったね。ソフィアも見張ってくれてありがとう」
照れたカタリナ様を中心に和やかな雰囲気に包まれる。
事を終え、タイミングを伺っていた私は口を開く。
「カタリナ様、キース様。せっかく来て下さったのにすぐに帰るのは勿体ないですし...少しお話をしませんか?」
「どうしたの?ソフィア。急に畏まって」
「そうだよ。いつも通りに話せば良いじゃないか」
急に態度を変えた私を心配するカタリナ様とキース様。お兄様も心配そうに見詰めてくる。
皆様心配をかけてごめんなさい。でも...私にとってとても大事なことだから譲れません。そう...今こそが──
お兄様とカタリナ様をくっ付けられる最大のチャンスなのです!!
皆様関わっていますが、本来クロウカード騒動は危ないので関わってはいけません。それでも関われるのは現場に居合わせたからです。幻(イリュージョン)の時は止める人が多ければ多いほど良い、カタリナ様以外危害を加えないと言う点で例外になりましたが...基本的には出会わせない限り関わってはいけません。関われるのは封印ができるカタリナ様、知識のある私、ケロちゃん、親族であるお兄様とキース様。
このルールを利用してライバルであるジオルド様、メアリ様、アラン様を遠ざける...カードの知識がある私だけが使える作戦。キース様だけは遠ざけることはできませんが、対策は既に考えております。
上手く事が運んでできた微笑みを利用して私は話を進める。
「ありがとうございますカタリナ様、キース様。お話と言うのは実は...今はクロウカード騒動の影響でロマンス小説を読む時間が少なくなりました。そこで...私たちでロマンス小説を作りませんか!?」
「私達でロマンス小説を書くの?良いわねそれ!だけど、私に...ロマンス小説なんて作れるのかしら?難しそう...」
「みんなでロマンス小説を作る...?良いと思うけど、どうやって作るの?」
私の提案に嬉しそうにしたものも不安がるカタリナ様と、本を作るということに疑問を感じるキース様。お兄様はじっと私のことを見詰め、ケロちゃんだけは何故かげんなりとしておりました。
...どうしたのでしょう?ケロちゃんも体調が悪くなる時があるのでしょうか?
「ケロちゃん。顔色が悪いのですが、大丈夫ですか?」
「い......嫌や!!現実でもカタリナの取り合いを見せ付けられておるのに、わざわざ小説を書く必要なんてないんや!遊ぶなら別の遊びにしてくれへんか!!?」
まあ...カタリナ様は鈍感ですからね。現にカタリナ様はケロちゃんの言葉がわからなくて、きょとんとしております。恋愛に興味のない方からすればうんざりすることもあるのでしょう。ですが...私にとっては大事なことなので、ケロちゃんには悪いと思っておりますがここは譲れません!
ケロちゃんの無事を知り、他の皆様は私の話に聞く体勢になっていることに嬉しくなった私は、さらに気分が上がって早口で話をしてしまいました。
「大丈夫です!文を書くのも道具を用意するのも全て私がやります!皆様には登場人物とストーリーを一緒に考えて下さい!ぜひ皆様でロマンス小説を書きましょう!」
これが私の作戦です!
ロマンス小説作りに便乗をして、カタリナ様に略奪愛の素晴らしさを伝えて乗り気にさせ、カタリナ様が好きな台詞をお兄様言ってもらったり、ラブシーンを再現してカタリナ様に意識してもらったりと...完璧ですわ!家族贔屓なしでも魅力的なお兄様に、ロマンス小説の真似していただければ、鈍感なカタリナ様でもいちころですわ!
「ソフィア...。おまえさんはわいにとって数少ない味方だと思っておったのに...」
私はケロちゃんの味方でおりますが、それとこれは別です!お兄様がカタリナ様と歩む未来は誰にも渡しません!
「一口にロマンス小説と言っても色々とあります。婚約者がいる相手を振り向かせるもの、純愛もの、同性愛もの、歳の差のもの、身分違いもの、人と違う種族のものなどと...様々な分野があります」
私の説明を聞いているキース様が顔を赤らめたり、指を絡ませたりしてもじもじとしてとおりました。
...何か言いたいことがありそうですね。想像はつきますが、認めませんよ。
「あ、あの...!血が...繋がっていない姉弟ものは...!」
「そのような分野はございません」
「...あれ?それと似たようなものを聞いたことがあるような...」
「それはカタリナ様の勘違いでございます」
「そうかしら?」
「はい、そうです」
「やっぱりあるじゃないか!」
「そのようなものは一切ございません」
「じゃあ...!一から作るのは!?」
「それでは時間がかかりすぎます。唯々でさえ、本を作るのは難しいことです。新しい分野を一から作るのには時間が足りません。既存のものを真似するだけで精一杯でございます」
思い出そうとしているカタリナ様には気のせいと伝え、感情的に訴えるキース様の意見を、私は淡々とばっさりと切り捨てました。
最終的にキース様は一旦引き下がって下さりましたが、もう自分で作るしかない、と諦めていない様子でした。...流石に自分で作ると言われては止めることはできませんね。ですが、カタリナ様とロマンス小説の仲の私の方が有利です。そこを利用をすれば負けることはないでしょう。
「......カタリナ。お前はどんなロマンス小説が作りたいんだ?」
「せやな...。こいつらに決めさせようとしたらいつまで経っても決まらへんし、無駄な争いしかせいへん。カタリナに決まらせた方があいつらも納得するしな。無駄な争いは見たくないし。それに...カタリナにも......」
少し離れた位置でお兄様とケロちゃんが、呆れながらこちらを見ておりました。
もう!ケロちゃんはともかく、お兄様はカタリナ様にアピールできるチャンスですから気を抜かないで下さい!ケロちゃんよりもカタリナ様を見ていて下さい!こうなったら...
「カタリナ様は魔性の伯爵シリーズが好きですよね!でしたらその作品をモチーフにして書きましょう!」
カタリナ様が好きな作品を使って、こちら側がついてくれるように誘導します。何よりも魔性の伯爵はお兄様に似ているとお墨付きですからね!
...あれ?先程まで乗り気でしたカタリナ様が静かにしています。どうかしたのでしょうか?皆様の視線がカタリナ様に集まった時話し出しました。
「う~ん...私の意見ではなくて...。ソフィアも、キースも書きたい内容があるみたいだから、ソフィアから書き方を教わって、みんながやりたいように書けば良いと思うの。それに!一冊だけではなくて、みんなが書いた作品を読んでみたいし、色んな作品があった方が面白いと思うわ!」
あちゃー...。争っていたらカタリナ様に別の方法を提案されてしまいました。これではお兄様だけに意識を向けられません。
「そうだよね義姉さん!別々で作品を作った方が良いよね!」
キース様も必死にカタリナ様の同意を得ようとしますし...
「ええ!そうしましょう!キースの書いた物語りも読んでみたいわ!」
カタリナ様もキース様の意見に賛成してしまいました。
「そうするべきだよね義姉さん!ソフィア、書き方の指導よろしくね」
キース様はカタリナ様に賛同してもらった後、私が有無を言う前に指導のお願いをして流れを作られてしまいました。
...完全にやられてしまいましたわ。でも、キース様はカタリナ様から見ればただの弟にしか見られておりません。その点お兄様は異性として見られております。こちらの方が有利で焦るほどではありません。
お兄様に意識してもらうため、カタリナ様が好きな台詞をお兄様に言ってもらおうとしたところ、キース様の質問というなの邪魔をされて上手くいきませんでした。
「昨日はとても面白いことをしていたのですね」
あれから上手くいかないまま終わってしまい、皆様に昨日の出来事を包み隠さずお話をするカタリナ様。
あーあ...バレてしまいました。せっかく、お兄様とカタリナ様の距離を近付けるチャンスでしたのに...キース様も私と同じことを考えていたようでがっかりとしておられました。
ジオルド様とメアリ様は笑顔でありながら目は笑っておらず、カタリナ様に気付かれないように器用に怒りながら私を見詰めておりました。
「ソフィア。今回のクロウカードは、封印しても暫く様子を見ていないといけないほど危ないものだったのですか?」
今回の出来事を面白くないと感じているジオルド様は咎めるように質問をする。
カタリナ様が皆様に話をすることをある程度予測していたので、私は予め用意しておいた言葉で答えました。
「今回実体化したカードは夜にしか活動はできず、実体化している本に文字を書き込まない限り、特に問題はありません。ただ、念には念をいれて、何が起きても可笑しくないので持ち歩きたくなくてカタリナ様に来ていただく形になりました。...せっかく、来ていただいたのに、すぐに帰ってしまうのは惜しかったので私が引き留めました。ジオルド様やメアリ様が私の立場でしたら、同じことをすると思いますよ」
私の説明にジオルド様とメアリ様は納得していただけました。
「ぅぅ...。ソフィア様は狡いですわ」
「僕も...カタリナを守るために訓練を続けているのに、こんな時に役に立てない自分が情けないです」
「ジオルド様もメアリもがっかりしているなんて...みんな!ロマンス小説を作ってみたかったのね!大丈夫よ。今日はソフィアが教えてくれるから!」
カタリナ様がまた的外れなことを仰りました。どうしてそのような考えに至ったのかは私には理解できません。
考えてもわかりませんが、ジオルド様のさりげないアピールが効かなかったから良しとしましょう。
「ロマンス小説を作る...。良いですね。題材は王子と、お転婆で、鈍感で、ロマンス小説と畑作りが好きな婚約者の恋愛ものにしましょう」
「いいえここは!女性同士の同性愛のラブロマンスですわ!植物を育てることが得意な令嬢と!畑を作ることを趣味にしている令嬢との愛の逃避行を......!」
「お、俺は......!」
作品作りと乗じてジオルド様とメアリ様はカタリナ様は必死にアピールをする。
当のカタリナ様は気付いてなく......うん?ちょっと待って下さい!恋を自覚していなかったアラン様がアピールをしようとしている!?そんなどうして!?いつ自覚したのですか!?ライバルが増えるのは困ります!アラン様は異性でありながら、私たちの中で一番カタリナ様と距離が近い男性。厄介な相手が目覚めてしまいました!こうしてはいられません!どうにかしなくては!
「カタリナは誰の本を読みたいのですか?」
「みんなが書いた作品ならどれも読みたいわ!」
「...カタリナらしい答えですね。カタリナはどんなロマンス小説を作るのですか?」
「カタリナ様も同性愛ものにしましょう!禁じられた恋故に、周囲の人達から反対されてしまい、身分を捨てることにより生活は苦しいものになってしまいますが、それでも、愛の逃避行は素晴らしいですわよ!自分たちを縛るものはなくなり、好きな時に起きて食べたりすることができて、行ったことも見たこともない場所に行けるようになるのですわ!」
「う~ん...私は...。せっかく魔法のある世界に生まれたのだからファンタジー要素も入れたいわ!」
私が考えている間にも積極的にアピールをするジオルド様とメアリ様。
ファンタジー要素ですか...。...あ!閃きましたわ!
「復習を予て、カードキャプターさくらの話をロマンス小説にしてみます!」
私の大声に吃驚して静かになる皆様。
うふふ...これでしたら...。クロウカードを使用できるカタリナ様が必然的にヒロインにできます。勿論、小狼君の立場はお兄様ですわ!
視線が集まって静かになっている間に、カタリナ様を巻き込んでいきます!
「早速ですがカタリナ様!イメージしやすいように私が言ったことを再現させていただけませんか!?」
「えっ!?私!?」
「当然ですわ!クロウカードを使用できるのはカタリナ様だけです。カタリナ様以外に桜ちゃんの役が務まる方はいません!」
私の発言と勢いに戸惑っていたカタリナ様でしたが、納得していただけると笑顔で了承して下さりました。
「わかったわ...!で、ソフィア。私は一体何をすれば良いの?」
「そうですわね...小狼君との出会い...小狼君が桜ちゃんを睨み付けたり...カードを奪おうとする小狼君と、桜ちゃんが必死に守ろうとするシーンなどやりましょう!お兄様が小狼君の役です!」
「ちょっと待って下さい!勝手に役を決めるのは可笑しいですよ!」
「ジオルド様の言う通り、勝手に決めるのは駄目じゃないか!ここは公平に話し合って決めるべきだよ!」
「こ、ここは...ほら...その、あれだ...」
「男性だけではなくて、女性だって小狼君の役をやっても良いのでありませんか!?」
「ソフィア...。勝手に決めるのはどうかと思う」
お兄様は私を咎め、ジオルド様、キース様、メアリ様は必死に小狼君の役を狙い、アラン様も顔を真っ赤に染めながら恥ずかしそうに意思を表示しておりました。
「う~ん...。ニコル様が小狼君の役かあ...。性格的に似ているのはアラン様なんだよね。同じツンデレだし...」
まさかのカタリナ様からの否定!
カタリナ様からの指定に、皆様は先程以上驚かれていました。指名されたアラン様は口を大きく開けて固まり、熱心にアピールしていたジオルド様、キース様、メアリ様は物凄く落ち込んでおられました。
「私とさくらちゃんとの共通点はクロウカードが使えるだけだし...。再現するなら性格も似ている人の方が良いと思うわ!」
そんな理由ですか!?
確かに、この中で言い争いをする男性はアラン様だけです。ですが!お兄様だって小狼君のように助けて...アラン様も助けてくれるお方でしたわ!
「ということでアラン様!ソフィアのロマンス小説作りのためにも協力して下さいな!」
「あ、ああ...。お、お前がそこまで言うなら、協力してやっても良いんだぞ...!」
「やった!ありがとうございますアラン様!では先ず、初めて出会った時、さくらちゃんが選ばれたことが気に食わなくて睨んでいたので、アラン様も私のことを睨んで下さい!」
「お、おお...こうか...?」
「全然違いますわ!あの時の小狼君は顔を赤くしておりません!目付きをもっと鋭く、目線は最後まで外さず、親の敵のように私のことを睨むのです!」
誰かが止める間もなく、カタリナ様が勢いで私のために、アラン様とのお芝居を始めてしまいました...。
ジオルド様とメアリ様が私のことを親の敵のかのように睨んできました。...私だってこんな展開望んでおりません...。
「...全然駄目ですわ...もう睨むのは止めて!こうなったら本の取り合いをしましょう!今ここに封印の本はないので、代わりにこの本で再現しますわ。さあ!アラン様!私からこの本を取って下さい!」
「お、おお...わかった...」
「また駄目ですわアラン様!もっと力を入れて下さいませ!それでは触れているだけですわよ!」
カタリナ様が本を取りやすい位置にしても、カタリナ様への照れと配慮から上手くいかないアラン様。
そんなアラン様にカタリナ様は痺れを切らしました。
「もう!アラン様ったら!ただ力を入れることさえもできないのですか?」
「...!!ああ!わかったよ!こうすれば良いんだろ!」
「そうですアラン様...あ、あ、ちょっと...!」
その言葉にかちんと来たアラン様は思い切り力を入れて本を奪いました。
なんの前振りもなくやってしまったものだから......
カタリナ様は前に転びそうとなり、転びそうになったカタリナ様を支えようとしてアラン様は前に出る。だけど不安定な体勢だったから......
カタリナ様を支えることができず、カタリナ様がアラン様を押し倒すような形で倒れてしまいました。
アラン様は顔を真っ赤に染め、カタリナ様は唖然になって動かないまま、見詰め合うことになってしまった二人。目の前の光景にショックが強すぎた私たちには、呆然と眺めることしかできませんでした。この良くない事態を収拾してくれたのが、ジオルド様の怒りを含んだ声でした。
「......アラン」
「い、い、いや!その!こ、これは!わざとではなくて...」
「言い分けなんて聞きたくありません」
アラン様が勢いよく壁の方まで逃げて、ジオルド様が恐怖を刻むかのように恐ろしい笑顔で迫る。
私がジオルド様の笑顔に怯えていると、誰かが私の肩を軽く叩きました。...なんででしょう...後ろを振り向きたくありません...。
「ソフィア様。お話があります」
「そ、そんな...。お兄様!助けて下さい!」
「...自業自得だ。少しは反省すると良い」
「そんな~!」
「では、私たちも、場所を変えてゆっくりと女性同士でお話をいたしましょうね」
こうして私もメアリ様に連れていかれてしまいました...。
お兄様とカタリナ様のラブロマンスを望んでいただけなのに...私だってこんな展開望んでいませんわ~!