ドールズフロントライン Rainbow   作:碧眼の黒猫

14 / 48
ゲームをプレイしている風はとても辛い……。
頑張ってなんとか書き上げました。


416の初めてのオンライン対戦

 鉄血の襲撃から数時間後、鉄血の人形を回収した人形達は休息に入り、416が指揮官の指示を全員に伝えて朝になるまで待機していることになった。

 その間、ゲームをする人形や武器のメンテナンス、ガジェットの確認などするなど各自が自由に待機していた。

 

 その頃、416は宿舎ではなく自分用の個室を指揮官から与えられた為、部屋の中にパソコンや机と椅子、ADSの調整、製作のための作業台などを部屋に入れていた。

 

「これで完璧ね。部屋が広いのは助かるけど、基地が小さいのに人形一体に部屋を与えるなんて……」

 

 独り言を言いながらパソコンを起動できるか確認し、起動ができることを確認した416は指揮官の指示通りにゲームを開き、疑似オンライン対戦ができるか確認を行った。

 まずはクイックマッチを行う為、マッチングを試すと数秒でマッチが開始された。

 ユーザーが居た時は途中参戦する場合もあったというデータがあるらしく、そういうのも取り入れて不利な状況から、有利な状況から始まるようにしたシステムも導入しているらしい。

 

 それらが正常に作動しているか、AIが意思を持っているかのように動くか確認するのが、416に与えられた指示……というよりはお願いだった。

 

「ここは……民家ね」

 

 初めてのオンライン、と言っても味方も敵もAIなのでオンライン対戦というより一人テロハントと同じでオフライン対戦だが。

 最初は攻撃側から始まるらしく、416は初心者に優しいと言われているオペレーターを思い出す。

 

「まずは……Ashだけど……」

 

 Ashは初心者でも使えるユニークガジェットを持ったオペレーターだ。

 Ashの持つグレネードランチャーから放たれるブリーチング弾は壊れる壁に対して中心に撃ち込めば立って通れる程の大穴が空く。

 

 武器も使いやすく、そして強いため初心者でも使えるが416はR4-Cという名前の武器を見て選択を止めた。

 理由はなんだか気に入らないから。

 G36Cもあるが、最初の武器を見たせいで選択する気が無くなってしまい、416は次のオペレーターを考えてみることにした。

 

 416は次に使うオペレーターを考えてみるとSledgeが浮かんでくる。

 

 スレッジは一人でできることが多く、ユニークガジェットは補強されていない壁を壊すことができるブリーチングハンマー、武器はショットガンのM590A1とL85A1の改修型のL85A2だが、マップの構造がわかっていない416はショットガンを使うべきではないと考え、使うならL85A2を使うことになるだろうと考える。

 

「でも、何も考えずに穴を開けすぎると敵の通路や射線が通るようになってしまったり、自分で動きにくくしてしまう危険性がある……」

 

 自身がマップを理解していないせいで道を作りすぎると自分にも味方にも危険が及んでしまう為、冷静にマップを理解していない自分が使うべきオペレーターを考えると、あるオペレーターに行き着く。

 

「Twitchね。Twitchなら電気を飛ばすショックドローンでマップにあるカメラを破壊してチームに貢献できるし、マップを覚えていなくてもドローンで味方の支援のついでにマップの構造も覚えられる。武器も使いやすいFAMASだから撃ち合いにも強いし、ショックドローンを使っていればカメラの位置も覚えられるはず、決まりね」

 

 416はTwitchを選択し、試合が始まるまで味方の装備や相手の名前を確認したり待機していた。

 416は相手側の名前が鉄血のハイエンドモデルの名前であることに気が付き、味方の名前を見るとグリフィンの人形の名前になっていた。

 

 

 ~電脳内ゲーム~

 

 

 処刑人が目を覚ますと目の前に燃えている警察車輌と家が写っている画像が浮かび上がり、左右にオレンジチームとブルーチームの表示がされ、下へ爆弾解除、マルチプレイ、クイックマッチ、という表示が出てきた。

 

「……なんだこりゃ?オレは……」

 

 自分の置かれている状況が理解できないまま、固定された防衛場所が表示され、強制的に似ていたり、異なる人間を選ぶ画面に進む。

 

「あぁ?……あー、なんか選べってか?……とういうかどういう状況なんだ……?」

 

 選ぶということは理解できても自分が何故こんなことをさせられているのか理解できなかった処刑人はまず、思い出すことから始めた。

 

「確か煙の中を突っ切ろうとして、息止めて走ってたのに意識が朦朧として、なんか黒い奴の前で倒れたんだったか?」

 

 段々と記憶が鮮明になってきた処刑人は、倒れた自分の体を回収したあのイカれた人間が自分の体に何かしたのだという答えになると、処刑人はため息を吐いた。

 

「クソ……あの野郎、何しやがった……ん?」

 

『爆弾を防衛しなさい』

 

 処刑人が記憶の整理を行っている内に画面が変わり、五人の人間が表示されると一瞬のロード画面を挟んでトレーニング用のサンドバックやベンチプレスなどがある部屋に飛ばされ、代理人の声で爆弾を守れという命令が下される。

 

「爆弾?爆弾って……このガスボンベみたいな奴のことか?」

 

 視点を動かすとガスボンベのように見える爆弾を見て処刑人が呟く、しかし返事は返ってこない上に周りの人間達が壁に爆弾を投げて穴を開けたり、壁や床に見たことのない装置を設置したり、壁を補強して鉄の壁に変えたりと作業を始めていた。

 

 何がなんだかわからない状況の中、処刑人はこれが現実ではないことはなんとか理解した。

 

「チッ、どうやったら抜けられるんだ?こんな所に居られるかよ」

 

『爆弾が見つかりました。用心しなさい』

 

 何とか抜けようと処刑人は電脳内であらゆる操作をすると処刑人の操作するキャラがカメラのようなものを取り出し、その装置が心音のようなリズムの音を出しながら何かを探し始める。

 

「んん?なんだ?……余計わからなくなっちまった」

 

 処刑人が次にする操作を考えていると何処からか爆発の音が響き、銃声が鳴り響いた。

 戦闘が始まったことを知った処刑人は先程した操作をして装置をしまうとどうするかを考えた。

 このまま待って終わるまで待機しているか、それともこのよくわからない状況の中でも戦いに行くか、処刑人はどうするか考えていると操作するキャラが電撃に襲われて小さな悲鳴を上げた。

 

「ああ?なんだ?」

 

 処刑人が電撃を受けた方へ視点を動かすと床を移動するオモチャのようなものが挑発するかのように電撃を飛ばしてきていた。

 

「この……待ちやがれ!」

 

 処刑人はキャラが持っている銃で壊そうと撃ってみるものの腰撃ちでは当たらず、逃げられてしまった。

 

「クッソ!許さねぇ!何処行きやがった!そもそもこいつ走らねぇのかよ!」

 

 処刑人は操作を手探りで覚えながら自分を挑発してきたドローンを探し始める。

 走り方がわかった処刑人は走って家の中を駆け回り、ドローンを探し始めるが、ビリヤードルーム、キッチン、二階の子供部屋を探しても何処にもドローンはいなかった。

 

「畜生、覚えてやがれ……」

 

『デュフューザーの設置を確認。爆弾の解除を阻止しなさい』

 

 処刑人が自分が元々いたトレーニングルームへ戻ろうとするとディフューザーが設置されたことが知らされる。

 処刑人はいつの間にか自分だけになっていることに気付き、ため息を吐いた。

 

「……仕方ねぇ、やってやるか。憂さ晴らしにな」

 

 処刑人は自身が持っていた道具を思い出し、再び装置を取り出して敵を探し始める。

 キッチン近くで装置を下に向けていると装置に赤い点を囲う白い輪が表示され、装置が敵を発見したことを知らせた。

 

「そこか、待ってろよ」

 

 処刑人は装置で敵の位置を確認しながらゆっくりとキッチンの近くにあった階段から下へ下りていき、反応が少し動くような素振りを見せ始めたが処刑人は装置をしまって銃を構えながら味方が開けた穴からガレージに入るとこっちを見ていた青い服装の敵と目が合う。

 処刑人が射撃すると同時に敵も射撃をしてきたが、敵の頭に偶然弾が当たり、瀕死で視界の色が薄くなりながらも敵を倒すことができた。

 

「へっ、お前の居場所を知ってるオレが負けるわけがねぇ。……で、このうるさい音はどうすりゃ止まるんだ?」

 

 敵を倒してうるさい音を止めるために処刑人は倒した敵の近くにあるディフューザーを見つけ、近付くと解除する操作が出てきた。

 徐々に音が大きく、速くなっていく中で処刑人は解除を始めると時間切れまであと少しのところで、解除に成功した。

 

『デュフューザーの停止を確認。勝利です』

 

「勝った?……へぇ、勝ったか。そうかそうか、オレの勝ちか……。フフ、ハハハハハ!面白いじゃねぇか!次も勝ってやるぜ!」

 

 一度の勝利で気分が乗ってきた処刑人はキャラを選べる画面になると、何も考えずにRookを選んだ。

 

 その頃、416は負けたことが非常に悔しくて半泣きになりながら、再びTwitchを選ぶのだった。




416VS処刑人なんですが、処刑人がドローンを追いかけ回してたので戦闘は最後だけ、という設定です。
自分の場合は三人とか残ってる場合が多いんですが、処刑人は味方が優秀だったようです。

ここまで読んでいただきありがとうございました。
では、また次回。


「俺はこのトラウマプレートが秒速490メートルの357マグナム弾を止めてくれると信じている。自分は身動きせず、怯まないと信じている。チームメイトを信じている。彼らも俺を信じている」by.ルーク
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。