ドールズフロントライン Rainbow   作:碧眼の黒猫

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鉄血人形達はハイスペックですから、全員が普通にダイヤ行きそうだと個人的に思っています。
グリフィンの人形では違いが出てきそうですね。
416はプラチナ辺りで、スコーピオンはシルバーかゴールド行けるか行けないか辺りだったり。


カカシと指揮官

 416は初めてのオンライン対戦で延長戦まで何とか持っていったが、最後の最後で処刑人のスーパープレイによって自分を含めた味方全員がやられ、試合に敗北してしまった。

 

「ど、どうして……何がいけないの……?」

 

 放心状態で416は天井を見上げたまま独り言を呟く、416は負けた瞬間のことを思い出すと悔しさをバネにして再びキーボードとマウスに手を置き、クイックマッチを選択した。

 

「私は完璧じゃないといけないの。だから、もっと練習を重ねて……いつか、アイツを越えてみせる……!」

 

 狂ったような声を出しながらプレイをする416を様子を見に来たナガンが少し開けた扉から見てしまい、そのままゆっくりと閉じてナガンは何も見なかったことにして部屋の前から離れるのだった。

 

 

 ~その頃、処刑人は~

 

 

「ハハハハハ!!やってやった!やってやったぜ!ハッハハハハハ!!」

 

 処刑人は勝利した喜びに声を上げ、達成感と高揚感を感じていた。

 久しぶりの達成感に浸っていた処刑人は突然目の前が真っ暗になり、目を開けると何処か廃墟の中のソファで寝ていた。

 

 突然のことに処刑人は周りを見渡し、埃っぽい空気とソファの柔らかさ、自分の体や部屋にある自分の武器を見て現実へ帰ってきたことを理解し、処刑人はゆっくりと立ち上がり、自分の武器を取って廃墟の扉を開け、外を目指しているとスケアクロウから通信が入ってきた。

 

「スケアクロウか、何か……」

 

『鉄血人形SP65スケアクロウ、もはやお前に抵抗する術はあるまい。今すぐ降伏すれば、きれいなまま回収してやろう』

 

 処刑人が何かわかったのか聞こうとすると、通信から聞こえてきた声はスケアクロウではなく人間の女の声が聞こえてきた。

 

『フッ、こんな結末を迎えるなんて……』

 

 後から聞こえてきたスケアクロウの声にスケアクロウが追い詰められたことを察した処刑人は、歩きながら黙ってその会話を聞くことにした。

 

『諦めろ。お前にどんな考えがあろうと、もう終わりだ。スコーピオンはとうに救出したし、お前に教えたのもすべて偽の情報だ』

 

『偽の情報?そうとも限りませんわ。グリフィンの人形にそんな高度なAIは備わっていないでしょう……』

 

『何が言いたい……』

 

『グリフィンの人形のAI構造は理解していますわ。あの劣悪な人形たちが嘘をつくときは、本当の情報に適当な嘘を混ぜて、順番を入れ替えているだけってことを。ですから、たとえ虚偽の情報だとしても、必ず真実が混ざっているのですわ。そんな偽の情報を3つほど集めて分析し直せば、隠された共通点を見つけ出せる―――つまり、本当の情報よ』

 

『……。それはAIのプログラムに関わる機密情報だ!それをなぜお前が知っている?!お前は一体……何者だ……』

 

『ただの鉄血からやってきた……下等人形にすぎませんわ……。それでも、人間の意志に服従するだけの道具とは違いますの。分からないでしょうね……基地に引きこもって、映像でしか姿を見せようとしない人間どもには……』

 

『ほざいていろ。どのみちお前の作戦は失敗だ。何を知っていようが、仲間に伝えるのはもう無理だ』

 

『……実はね…………まさに今、伝えているんですの。プロセスナンバー……8354……9266……0223』

 

 スケアクロウからM4A1の座標が送られてくると、処刑人は会話を聞きながら座標を確認した。

 

『最後になって、やっと割り出せましたわ。M4A1の座標を……』

 

『……座標?座標とはなんだ!鉄血の人形め、誰と通信してやがる!』

 

「……聞こえたぜ、スケアクロウ。よくやった」

 

 握り拳を作りながら処刑人はスケアクロウに称賛の言葉を送った。

 

『ええ……あとはお任せしましたわ。では、さようなら……』

 

『何をする気だ、やめろ!くっ……自爆するつもりか!総員退避!急げーーッ!!』

 

『またお会いしましょう。エクスキューショナー……』

 

 その言葉を最後に通信が途絶え、処刑人はため息を吐きながら廃墟の外へ出ると空を見上げる。

 

「……やれやれ、もっと可愛がってやるべきだったぜ。だが少なくとも今は、オレらのことを妨げる奴はもういないはずだ……。M4A1の奴め、何処に隠れてやがる。ここまでしてやっと見つけたんだ。がっかりさせるなよ……」

 

 処刑人は送られてきた座標へ走って向かい始めた。

 

 

 ~その頃、指揮官は~

 

 

 車で回収する人形の元へ向かっているとグリフィンの人形達が何かから離れて伏せたまま、一切動かずにいた。

 

 皆うつ伏せに倒れているから爆発から身を守るためだろうけど、動けない原因は車に載せている私が作ったシグナルディスラプターの試作品のせいだろうね。

 

 ジャミングされて動けない人形達には同時に偽物の映像を送って流しているから、私が回収しようとしている人形が自爆したと向こうは勘違いしていることだろう。

 

「良いタイミングですわ……君……」

 

「やぁ、スケアクロウちゃん。機密情報は役に立ったでしょ?はい、飴ちゃんをお食べ」

 

 地面で寝ている鉄血人形のスケアクロウちゃんに近付き、口にM4ちゃんに撃った薬をキャンディにした棒付きキャンディを入れてあげた。

 

「屈辱ですわ……本当に、私は下等人形ですわね……」

 

「ハハハ、そんなことないよ。私は人形のプログラムの機密情報を教えただけだからね。ちゃんと座標は正確に当ててたし、スケアちゃんは優秀だよ。さぁ、早くここから離れないといけないから大人しくしててね」

 

「その呼び方……やめてほしいですの……」

 

 大破寸前まで追い詰められたスケアクロウちゃんに肩を貸して車に乗せ、彼女が寝ていた場所に爆弾を置いて車に戻って走らせ、スイッチを押して爆弾を爆発させると後ろから爆発音と破片が車の屋根に当たる音が車内に聞こえてきた。

 

「君は……グリフィン側の人間なのに……面白いですわ……」

 

「そう?そう感じるならそうかもね」

 

「ええ、良い友人に……なれそうです……」

 

「お友達は大歓迎だよ」

 

「ふふ……そんなことを言うのは、君だけだと思いますわ」

 

 彼女と知り合ったのは処刑人のデータを貰って彼女を誰も来ない廃墟に置いてからすぐに通信をした時だ。

 初めは私のことを警戒していたけれど、なんとか彼女に私は信頼できる人間であることを説得して、信じる条件としてグリフィンの人形について機密情報を教えてほしいと頼まれた。

 何に使うかは聞かないでということだったので、すぐに情報を送った。

 

 その時彼女から返ってきた言葉は「まさか、本当に送ってくるとは思いませんでしたわ」だった。

 次にスケアちゃんが危ない状況になったら必ず助けに行ってあげると言うと、丁寧に断られて通信を終えた。

 

 飴を舐めながら口に含んでいる飴が気になっている様子のスケアちゃんをルームミラーで見ていると、スケアちゃんと目が合った。

 

「その飴、気になるでしょ?来る途中のグリフィンの基地に寄って作らせてもらったんだ。あとその基地の情報もこっそり貰っちゃったりしたけど……」

 

「お互い、手癖が悪いようですわね」

 

「ハハハ、まあバレなきゃ良いのさ。人間は嘘つきばかりだからね。グリフィンの人も信じられるか、私はまだ疑ってるし、情報も本当とは限らないからね」

 

「情報と言えば、君は何処までグリフィンと鉄血の情報を覗きになりましたの?気になりますわ」

 

「全部、と言えるけど違うかな。興味ないことは流してたからね」

 

「そうですの……君は、侮れない人間のようですわ」

 

 彼女の表情と口調で本気でそう言っていることは伝わってきたけど、私はそんなに侮れない人間じゃないと内心思っていた。

 でも、もしかしたら外側から見た私はそうなのかもしれない。

 

「あ、スケアちゃん」

 

「その呼び方はやめてほしいと…聞いていませんの?」

 

「えー、じゃあカカシちゃんが良い?」

 

「いえ、呼び方は何でも良いですの。でも、その呼び方が気に入らないだけですわ」

 

「馬鹿にされてるように感じる?じゃあ、ちゃんに付けしないでスケアって呼んだ方がいい?」

 

「その方が良いですわ」

 

「分かったよ。じゃあ、スケア。ゲームに興味ない?」

 

「ゲーム?チェスなら……」

 

 どうやらボードゲームと思っているようだけど、スケアはチェスが好きなのだろうかと一瞬気になったが、今は違うことを伝える為に気にしないことにした。

 

「ボードゲームじゃなくて、昔のオンラインゲームだよ」

 

「オンラインゲーム……気になりますわ。詳しく聞かせてくださる?」

 

 彼女の返事に喜んでオンラインゲームの説明をして、ゲームの説明やちょっとした小技なんかも教えてあげたりした。

 スケアから質問をされ、それに答えて行く内に自分が誘導尋問されていることに気付き、まだプレイもしていない彼女にゲームを理解させるのに十分な情報を与えていた。

 そんな会話をしていると基地に着き、私は堂々とスケアを入口に連れてきた。

 

「あ、お帰り指揮か……ひょえぇぇぇぇっ!!?」

 

「うるさいですわ。また尋問して差し上げましょうか?」

 

「えっ?またって何?もしかして別のあたしを尋問したとか?」

 

 基地の入り口で片付けをサボって踊っているスコーピオンがスケアを見るなり、素っ頓狂な声を上げ、スケアの言葉に質問をしていた。

 

「というか何で鉄血の人形がここに?」

 

「ハハハ、拾ってきちゃった」

 

「そうなんだ。へぇ、分かった!スケアはミュートだね!」

 

「いきなり何を言い出しますの?」

 

 訳の分からないことを言い出したスコーピオンにスケアは困惑していたが、そんなことはお構いなしにスケアの手を引っ張って基地の中へと連れていった。

 

「何処へ連れて行くつもりですの?」

 

「宿舎だよ。ゲームして遊ぼう!指揮官!良いよね!?」

 

 スコーピオンは無邪気にそう聞いてくるが、スケアからは助けを求めるような視線を向けられた。

 

「うんうん、勿論だよ。楽しんでねスケア」

 

「……孤立無援では、どうすることもできませんね。ゲームとはオンラインゲームのことですの?」

 

「えっ?いや、分かんないけどゲームはゲームだよ」

 

「そうですか、君が使えないということは分かりましたわ」

 

「何を!良いよ!じゃあゲームで勝負だ!そんなこと言ったことを後悔させてやる!」

 

「君みたいな劣悪人形には負けませんわ」

 

 二人ともやる気に満ち溢れながら宿舎へと向かっていったけど、私は今にも火炎瓶やらビットやらが飛び交うのではないかと冷や汗をかいて見守っていた。

 

 喧嘩だけはしないでほしいな。

 そう心の中で私は思うのだった。




最近、MP5が色々持てるキャラクターになってしまうので、どうしようかと考えています。

ここまで読んでいただきありがとうございました。
では、また次回。


「ジャマー設置」by.ミュート
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