ドールズフロントライン Rainbow   作:碧眼の黒猫

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平和です。お風呂があるので、また指揮官は酷い目にあってしまうことに。




賑わう歓迎会

「はーい、皆集まったかな?今日はスケアの歓迎会をしたいと思いまーす!」

 

「「いえぇぇぇい!!」」

 

 元気よく大声を出す二人のSMG以外の人形達は拍手をしてスケアに視線を向ける。

 始めての状況にスケアは周りを見てこの基地にいる全員が集まっていることに驚いていた。

 

 悲しいほどの人形の少なさに。

 

「これで……全員ですの?」

 

「うん、これで全員だよ。墜落現場で助けた彼女も意識が回復したし、今日は楽しみましょう!」

 

「ちょっと待ってください!指揮官様!」

 

「うん?」

 

 指揮官が声を上げた包帯を所々に巻いた少女に視線を向けると、その少女は恥ずかしそうに顔を赤くして顔を背けながら口を開いた。

 

「あ、あの……どうして!……どうして鉄血の人形が居るんでしょうか?」

 

「拾ったから?」

 

「説明になっていませんよ、指揮官様。私は、何故鉄血の人形がここに居るのかを聞きたいのです」

 

「うーん、仲良くしたいから拾ったって言うのが一番簡単なんだけど、それだと納得しないかな?」

 

「………理解できません。鉄血と仲良くなんて……」

 

「貴女は鉄血に殺されかけたから、無理もないと思う。許せないだろうし」

 

 指揮官はスケアを睨むように見ている少女の隣に行くと、スケアに手招きをして椅子を引き、スケアを少女の隣に座らせた。

 

「二人でお互いのこと話してみて、無理にしなくてもいいよ。でも、銃を使ったり殴り合いは無しだよ?」

 

「……わかりました。指揮官様がそう言うのでしたら……」

 

 まだ納得できない少女だったが、指揮官のお願いということで個人的な感情を抑えると決めた少女は手をスケアに差し出し、その手をゆっくりと握ったスケアと握手を交わした。

 

「私はジェリカ・アンドラッサ。よろしくお願いします」

 

「鉄血の下等人ぎょ……」

 

「スケア。自虐は止めた方が良いわ」

 

「……はぁ、鉄血人形のスケアクロウですわ」

 

 名前の言う前の自虐を416に止められ、ため息を吐いて少女と顔を合わせて挨拶をやり直すスケアクロウに少女は微笑み、スケアの手から手を離した。

 

「貴女達鉄血の事を許すつもりはありませんが、憎んでいるわけではありませんし、指揮官様が仲良くしろと言うのであれば、私はそうします」

 

「ちょっとちょっと~、それじゃ命令で言ったみたいじゃん。自由だよ、仲良くなっても良いし、距離を置いたままでも良いよ」

 

「いいえ、人形達が仲良くしているのに私だけが嫌っていたら雰囲気が悪くなってしまいますから。指揮官様のために、私も仲良くなれるように努めます」

 

「うーん、まぁいっか!とりあえず、皆で食事を食べよう!」

 

「サソリはもう食べ始めていますわ」

 

「んん?あー!!フライングだよ!スコーピオン!」

 

 待ちきれなかったスコーピオンが先に食べ始めていたことに指揮官は慌てて自分の食べたい料理が食べられてしまう前にと並べてある料理を取り始めた。

 

「じゃあ皆!私の料理を召し上がれ!」

 

 指揮官の掛け声と共に人形達が用意された料理を手にとって席に座り、各自が自由に食事を始める。

 指揮官は料理を取ってテーブルに置くと、一旦食堂から出ていった。

 

「指揮官の料理が旨い!いくらでも食べられるね!」

 

「そんなに急いで食べずに味わって食べたら?」

 

 料理を素早く平らげていくスコーピオンの隣でゆっくりと味わって食べているステンがスコーピオンに言うが、スコーピオンは手を遅くすることは無かった。

 

「SIG、看病お疲れ様」

 

「ありがとうございます。416」

 

「ジェリカさん?あの方とお話とかはされましたか?」

 

「えぇっと、少しならしましたわ。G3もあの方が気になりますの?」

 

「ええ、早く仲良くなりたいですから」

 

「おーい、416!ウォッカを持ってくるんじゃ!」

 

「そんなのあるわけないでしょ。冷蔵庫を見てきたけど、ビールぐらいしかないわ」

 

「何でもよい。酒を持ってくるんじゃ!」

 

「私のも、お願いね~」

 

「仕方ないわね。行ってくるわ」

 

「「行ってらっしゃい」」

 

 二人と話す暇もなく416はナガンとDPに酒を要求されて席を外し、SIGとG3は416が戻るまでの間、G3はスケアクロウと416の戦いの感想をSIGに聞せ、SIGは熱心にG3の話を聞くのだった。

 その様子を密かに気付かれないようにカメラで激写するFMG。

 

「スケアは良い後輩だから、仲良くしてあげて欲しいな」

 

「K2さん、すみません。私はまだあの恐怖が忘れられなくて……」

 

「無理に仲良くなる必要なんてありませんわ。私達は敵同士ですから。もしかしたら、ここから出ていって情報を漏らすかもしれませんわ」

 

「ここにはそんな重要な情報ないでしょ?」

 

「……それはどうでしょう」

 

 周りを見て指揮官を探すスケアだったが、食堂に指揮官が居ないことに気が付いたが、気にせずに紅茶をゆっくりと飲み干すのだった。

 その様子を気付かれないように遠くから激写するFMG。

 

「き、緊張しますね。指揮官、音楽が途中で止まったらどうすれば……」

 

「大丈夫、私を信じて。機器は問題ないから、あとはワルサー次第。頑張ってね」

 

「……わかりました。指揮官の言った通り、私は私のやりたいこと、やらせていただきますね」

 

 扉の向こう側ではワルサーがマイクを持って皆の前で歌う心構えをしていた。

 指揮官がワルサーの用意ができたことを確認すると、食堂の扉を勢いよく開けて食堂にいる全員の注目を集めた。

 

「皆!歌があったら盛り上がると思うでしょ?今日はワルサーが特別に!歌を歌ってくれるそうでーす!」

 

「ステージが私を、呼んでいます!今日は皆さんに楽しんで貰うために!精一杯、歌いますよ~!」

 

 料理に夢中になっているスコーピオン以外はワルサーに拍手を送り、指揮官の用意した携帯できるスピーカーからドイツ音楽のエリカが流れ始め、ワルサーが歌い始めるとワルサーの歌を聞きながら食事をするスコーピオンと手を止めて聞き入るステン、迷惑にならない程度に手を叩くSIGとG3、静かに416が持ってきたビールを飲みながら聞き入るDPとナガン、416はL85と一緒にスケアクロウ達の近くに座って歌を聞き始めた。

 

 その様子をワルサーの近くで見ている指揮官と至近距離から激写しまくるFMG。

 

 音楽が終り、拍手が送られてくると緊張していたワルサーは気分が乗り始め、次の曲を流し始める。

 

 主にドイツの軍歌や民謡などが流れるが、ワルサーのアレンジで柔らかくなっているおかげか、変な空気になることはなく、良い雰囲気だったが乱入してきたナガンとDPがソ連の民謡や軍歌などを歌い始める事態が発生し、それに続いてステンもたった一人でイギリスの軍歌を歌い始め、挙げ句の果てにはSIGとG3に引っ張られて強制参加させられた416達を加え、ドイツ、ソ連、イギリスの順番でそれぞれが好きな軍歌か民謡を歌い出す事態となった。

 

 近くで激写していたFMGはその様子を色々な角度から撮影する為に素早い動きをしながら撮影していた。

 

「指揮官!おかわり!」

 

「まだですの?早くしないと歌が終わってしまいますわ」

 

「はいはーい、ちょっと待ってね~」

 

 その時、指揮官は歌を聞いているスケアクロウ達の為に指揮官特製の即席旨い飯を作っていた。

 

 想定外の事態になったものの、ワルサーをセンターに行われた合唱は全員が満足する形で終りを迎え、全員で後片付けをしたあと、全員でお風呂に入ることとなった。

 

 全員が脱衣所で服を脱ぐ中、ガスマスクを外そうとしない指揮官とヘルメットを脇に抱えて浴場に入ろうとするDPの二人にスケアクロウとジェリカは心の中で困惑するのだった。

 

 そして、また指揮官は涙目になる状況となる。

 

「指揮官、ベルリンの壁みたいですね」

 

 ワルサーが笑顔で指揮官の胸を見て言ったことをきっかけに、416とナガンが必死に話題を変えようと努力するものの、最悪な状況の方へと行ってしまう。

 

「大丈夫だよ、指揮官!ほら、あたしも似たようなもんだし!」

 

 スコーピオンは慰めのつもりで言ったのかもしれないが、その言葉で指揮官は傷付いていた。

 指揮官は周りを見て更に傷付く、ワルサーは壁ではない程度にあり、AR達はSIGが少し小さいと感じる程度で、基本的には大きく、ステンはSIGに引けを取らないくらいに大きく、スケアクロウとジェリカも当然のようにあり、DPは普段着でよく見ている為大きいことは知っている指揮官だったが、この状況では胸が大きい人形達を見て思うことは自分は絶壁のままなのだろうかという絶望感だった。

 

「くうぅっ!わ、私は気にしないし……き、気になんて……」

 

「指揮官、大丈夫です。私が居ますから」

 

 そう言いながら寄り添って頭を撫でてくれる416だったが、良いものをお持ちの416の胸の感触を感じた指揮官は悲しさから親指を立てて湯船の中へと沈んで行った。

 その様子をカメラに収めるFMG。

 

「しまった!私が何をしても逆効果だったわ!」

 

「何をしとるんじゃ!おぬし!指揮官!早まるなー!!」

 

 早まったわけではない為、すぐに浮上してきた指揮官の側へ近付いてくる人形がいた。

 

「ここの指揮官とは仲良くなれそうね」

 

「おや、45ちゃん。初めまして」

 

「初めまして、指揮官。仲良くしましょう」

 

 突然現れたUMP45の挨拶と共に差し出された手を指揮官は平然と握り、UMP45は心の底から嬉しそうな表情で握手を交わした。

 彼女の後ろには泳ぐUMP9と湯船の中で寝ようとするG11を怒りながら起こし続けている416が居た。




そろそろ今いる人形達を書いた方が良いと思うので、人形達とその他をここに書いておきます。

アサルトライフル(AR)

HK416・K2・SIG-510・L85A1・G3

サブマシンガン(SMG)

スコーピオン・ステンMk-2・FMG-9

ハンドガン(HG)

ナガンM1895・ワルサーP38

ライトマシンガン(LMG)

DP-28

その他

指揮官・鉄血人形スケアクロウ・墜落現場の生存者、ジェリカ

今はこんな感じです。
徐々に増やしていく予定ですので、がんばります。

では、また次回。


「全て作戦通りにやれば、誰も怪我はしない」by.パルス
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