ドールズフロントライン Rainbow   作:碧眼の黒猫

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初めてレインボーシックスに触れたのが人気が無かったと言われるPS2のレインボーシックス3の筆者です。
あれはあれで面白かったんですけど、人気が無かったことには驚きでした。


緊急救助任務・スコーピオン達を救助せよ

「お願い、教えてよ……。最後に……」

 

 主人公が追い詰めた女の子にそう聞かれると、銃をホルスターに戻して肩を掴んだ。

 

「答えは自分で見つけるもの、他人に見つけて貰うものじゃない」

 

 私が言っていた台詞と同じ台詞を言い、私はそこでこの映画のことを思い出した。

 

「あ、これ私が作った映画か」

 

「指揮官様?」

 

「思い出した、思い出した。でも、この映画って軍内部だけで観られる物のはずなんだけど?」

 

 この映画は私が情報を集めて色々考えて勝手に作って、そこそこ評価が良かったから上層部が軍内部で見れるようにした映画だ。

 その映画のことを質問しながらジェリカちゃんのことを見ると、突然銃を突き付けられた。

 ついでにカウンターを警戒してナイフをもう片方の手で出して構えていた。

 

「思い出してくれないかと思いましたよ。フリーデ博士」

 

「それで?貴女は私を軍に戻しに来たの?」

 

「はい、予想外の事があったので話が早くて助かります。安心してください、殺したりはしません。半殺しにするくらいです」

 

「おお、怖い怖い。でも、残念だけど戻らないよ」

 

「貴女はお姉さんに似ていますね。頑固で曲げないところは、そっくりです」

 

「まあ、姉妹だし……ところでさ、私がただの博士だとは思わない方が良いよ」

 

「ええ、人形のことを人間と同じように見ている変人……」

 

「違う違う、戦闘技術のことだよ」

 

 ジェリカちゃんが首をかしげた瞬間に片手で銃を押さえてもう片方の手で彼女の腕の下から顎を手の平で打ち、彼女の手から力が抜けた瞬間に銃を奪った。

 ソファから立ち上がって奪った銃を両手で持って向けると、彼女は鋭い目付きで私のことを見てきた。

 

「まさか、そんな技を持っているなんて……」

 

「これでも元士官候補、あっ関係ないか。まあ、ともかく兵士になるところだった人間だし、このくらいはね」

 

「そうですか……。なら、ナイフを奪った方が良かったんじゃないですか?」

 

 彼女は立ち上がり、銃を向けられても臆することなくナイフを持って構えを取った。

 

「そうだね。この距離なら銃よりナイフの方が少し有利だね」

 

 私は銃から弾倉を抜いてスライドを引き、薬室に入った弾を抜いたら持ち方を変えて銃を鈍器に変えた。

 その様子を見ていた彼女はさっきまでの余裕そうな表情がなくなり、焦り始める。

 

「貴女に私は殺せない」

 

「軍人を……舐めるな!」

 

 ナイフを持って近付いてきた彼女に私は構え、振られたナイフをかわして銃で顎を狙って殴り、足をかけて彼女を床に倒す。

 

「この…!」

 

 すぐに立ち上がってきた彼女の一撃をかわして後ろに下がり、彼女は深呼吸をして心を落ち着かせようとしていた。

 

「あー、私が武器を持っちゃうと強すぎるかな?素手で戦うよ」

 

 私が銃を手放して何も持たない状態になると、煽るつもりが逆効果なってしまったらしい。

 

「ふっ、ありがとうございます。わざわざ武器を手放してくれて」

 

 さっきよりも余裕が出てきたジェリカちゃんに私は苦笑いをしていたけど、ガスマスクをしているからわからないだろう。

 ゆっくりと近付いてくる彼女の動きをじっくり観察する。

 

「様子を見るのは良いことだけど、その間は相手にも時間があるってことだからね」

 

「助言、ありがとうございます。では行きますよ」

 

 宣言通りにナイフを振ってきた彼女の一撃をかわし、素早く次の攻撃をしてきた彼女の腕を受け止めて素早く足をかけて、もう片方の手で顎を押し上げて床に倒す。

 

 本当に殺すつもり無いのか疑うほど首近くを切ろうとしてくる。

 

「くっ……まさか、博士にこの私が遅れを取るなんて……ありえない」

 

「才能って奴だね。だけど、才能だけじゃ生き残れない。私も努力と経験を積んでる。言ったでしょ?貴女に私は殺せない」

 

「くっ……」

 

 再びお互いに様子を見る状況になっている時、タブレットにメールが届き、気になった私は机に置いてあったタブレットを手に取ってメールを開いた。

 

「緊急任務のことで話がある。これから繋ぎたい?」

 

 まさかのタイミングで独身おばさんから会議のお誘いが来てしまった。

 このタイミングで繋いだら問題だらけなんだけど、どうしようか。

 

 そう思っていると横からナイフを振ってきた彼女の一撃をかわして、ついタブレットで頭を殴ってしまった。

 

「あ、ごめん!つい手に持ってたから……」

 

「くっ、この!」

 

 会議があるから早く終わらせようと思い、再びナイフをかわしてタブレットで手首を殴ってナイフを落とさせ、タブレットをソファに投げてから彼女を背負い投げして流れるように首を両腕で強く絞める。

 

「ごめん!ちょっと眠っててね!」

 

「ぐうぅっ…くっ……ぅ……」

 

 彼女を無理矢理眠らせた私は急いで彼女をソファに寝かせて下敷きになったタブレットを引っ張り出して机に置き、毛布を彼女にかけて会議の準備を済ませた。

 

「よし、接続開始っと」

 

 接続が始まり、大きなディスプレイに独身おばさんが現れた。

 

『指揮官、急ですまないが緊急事態だ。後方支援をしている人形達が鉄血の待ち伏せにあった。貴官の人形もその中に含まれている。すぐさま救助部隊の編成をしてほしい』

 

「了解です。すぐ準備します」

 

『頼む。他の指揮官にも伝えてあるから、貴官が出撃する必要はない』

 

「あの、私だって戦えますよ?」

 

『最低評価で戦闘試験を抜けた指揮官が何を言っているんだ。とにかく、貴官は出撃するな。グリフィンにとって貴重な人材を無くすわけにはいかない。わかったな?』

 

 釘を刺された私は戦えると言ってみたものの、身分を偽るためと後方支援に流れるようにと考えて戦闘評価をギリギリのラインで調整して通ったことを思い出し、仕方なく諦めることにした。

 

「了解です」

 

 通信が終り、私はすぐに司令室に置いてある手錠で彼女を拘束して出撃の準備をした。

 ヘリパイロットがいないこの基地で、ヘリを動かせるのは私だけだから仕方ない。

 タブレットに音もなく届いていたメールを確認しながら、すぐに出撃準備を終えて留守番だったDPを連れてヘリを飛ばした。

 

「えっと、とりあえず416を拾った後にスコーピオン達を拾いに向かうか。そう考えるとあっち行ってこうで……よし!」

 

 大雑把に行く道を決めてなるべく低空でヘリを飛ばし、近くではぐれている人形が居ないか確認を行いながら416が待つ前線基地へ向かった。

 

 

 ~416の指揮官~

 

 

 指揮官がヘリで向かっている頃、医療キャンプのそとにある箱に座ってヘリを待つ416は隣に座るドラグノフと雑談をしていた。

 

「そういえば、その腰に下げているのはなんだ?見たことがない」

 

「これはアクティブ・ディフェンス・システム。長いからADSって呼ぶけど、グレネードや小型の榴弾を撃ち落としてくれる物よ」

 

「ほぉ、便利な機械だな。誰が作ったんだ?416か?」

 

「いいえ、指揮官よ」

 

「そうか、指揮官か……。どんな指揮官なのか、聞いても良いか?」

 

「ええ、そうね。なんと言えば良いのか……」

 

 416は何処から話そうか悩んでいる時、指揮官の素顔を思い出して、その感想を言おうと考えた。

 

「綺麗ね。顔が」

 

「顔?」

 

「そう、凄く綺麗でいい顔なのよ。これこそ美人って感じのする顔ね」

 

「へぇ、私のところのラッキーボーイとは違うようだ」

 

「それから、手先が器用で頭の回転も早い。何でもこなす、完璧な指揮官。と言って良いのか分からないけど、明るくて時々馬鹿なこともする面白い指揮官ね」

 

「ふふ、面白い指揮官か……」

 

「貴女の所の指揮官は?」

 

「わ、私の指揮官か……?」

 

 ドラグノフが困ったような表情になると少し考えた後、暗い表情で聞こえない程の小声で何かを言った。

 416は聞こえなかったと言いづらい状況にどうすればよいか考えを巡らせていると、少し笑ってドラグノフは416と目を合わせた。

 

「おかしな奴さ、頼りないしな。416の所にいる指揮官とは全然違うな」

 

「そうなの。でも、そういう人間って変な特技を持ってたりしないかしら?」

 

「変な特技?……変な…か……うーん」

 

 ドラグノフは前を向いて少し考えた後、目を閉じて必死に思い出そうとしていた。

 

「そう…だな。ああ、オモチャを作るのが好きだったな。子供がよく使って遊んでいる車のオモチャとか、水風船とか、あとは何だったか……」

 

「へぇ、やっぱり指揮官って変な人間が多いのかしら」

 

「そうかもな、416の指揮官と会ってみたいものだ」

 

「ああ、それなら多分もうすぐ会えると思うわ」

 

 416の言葉に首をかしげたドラグノフはヘリの音が聞こえてくることに気付き、音が聞こえる方へ目を向けると一機のヘリが上空からゆっくりとヘリポートに着陸しようとしていた。

 

「あのヘリを操縦してるのが私の指揮官よ」

 

「ヘリを操縦できるのか?」

 

「ええ、もしかしたら戦車も動かせるかもね」

 

 そう言って416は着陸しようとしているヘリへ向かい、ドラグノフはその後ろを付いていき、綺麗な顔をしている指揮官と聞いていたドラグノフはどんな顔なのか期待していた。

 

 ヘリが着陸すると操縦席からガスマスクをした人物が降りてくる。

 ドラグノフはその人物の姿にヘリパイロットにしては研究員のような服装をしている人間だと思いながら見ていると416が敬礼をした。

 

「お疲れ様です。指揮官」

 

「迎えに来たよ。416」

 

「し、指揮官?……416?」

 

「ええ、このガスマスクをした変人が指揮官よ」

 

「失礼だな~。変人なのは否定しないけどね」

 

 予想外の姿に驚きを隠せないドラグノフは、驚きながらも敬礼して挨拶をする。

 

「ドラグノフ狙撃銃だ。えっと…よろしくお願いします。指揮官」

 

「そんなに畏まらなくて良いよ?」

 

「いえ、そういう訳にはいかないんだ。礼儀はしっかりしないとな」

 

 ドラグノフは喋り方が少しおかしくなりながら指揮官にしっかりと敬礼をすると、指揮官はガスマスク越しにドラグノフの全身を下から上へと舐めるように見た。

 

「偉いね。礼儀正しいのは良いことだよ。でも、私はそういうのお堅いって思っちゃうからね~」

 

「指揮官は礼儀とかマナーとか、無縁そうね」

 

「必要の無い礼儀とマナーを無視してるだけだよ。私はそういう人間なの」

 

「そうですか、それより指揮官。急ぎましょう、早くしないとスコーピオン達が危ない」

 

「おっと、そうだった。ドラグノフちゃんも手伝って欲しいんだけど、良いかな?」

 

「ああ、指揮官の命令ならエリートである私が力を貸そう」

 

「命令じゃなくてお願いのつもりなんだけど……まあ、いいや!それじゃ二人とも乗って、416は兵員室に乗って、操縦は私がするから」

 

「了解」

 

 指揮官達はヘリに乗り込み、急ぎスコーピオン達の元へと向かうのだった。




指揮官が無駄に強い、複雑な機械作れて、資料も少ない状態から道具を作ったりして、料理できて、ヘリを操縦して戦闘もできる。

この指揮官、映画の世界から出てきたのかな。

ここまで読んでいただきありがとうございました。
次回も頑張って書きます。


「後ろに隠れていろ」by.モンターニュ
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