ドールズフロントライン Rainbow   作:碧眼の黒猫

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下級人形達がグリフィンの人形達と助け合う。

ドルフロとのクロスオーバーで似た話があったような……。


鉄血の下級人形達

 ドラグノフは目が覚めるとカーテンの隙間から漏れている光でいつの間にか朝になっていること気付き、驚いて飛び起きると近くで椅子に座って寝ていた416がゆっくりと目を開けた。

 

「ドラグノフ?起きたのね。おはよう」

 

「こ、ここは……そうだ。二人の闘いを見ていたら寝てしまったんだった……。すまない、ベッドに寝かせてくれたんだな」

 

「床で寝かせるわけないでしょ」

 

 416は立ち上がると窓に近付き、カーテンを開くと入ってきた太陽の光にドラグノフは目を細めた。

 

「朝食を食べに行くわよ。今日は発電所に行く予定だから」

 

「発電所?指揮官が言ってたボロの?」

 

「そう、発電所の安全確保と何かあれば記録して、直せるところは皆で直すの。指揮官が残したメモに書いてあったけど、鉄血のせいでまともにメンテナンスもできないまま放置されてるらしいから、覚悟しておきなさい」

 

「了解だ」

 

「さぁ、行きましょう」

 

 416はドラグノフと一緒に食堂へ向かい、向かっている途中でナガンと合流して雑談をしながら向かう三人は食堂の前でスケアと鉢合わせした。

 

「おはよう、スケア」

 

「おはようございます。416」

 

 416がスケアに挨拶すると挨拶を返し、ナガンはまだ信用しているわけではない為、無表情で手を上げる。

 

「スケアも朝食か?まだなら一緒に食わないか?」

 

「ええ、良いですわ。ナガンがよろしければ」

 

「別に気にしとらんよ。まぁ、正直なところ不信感は持っとるんじゃが……」

 

「それでは、ご一緒させていただきますわ。416とは少しお話をしたいことがありますの」

 

 三人はスケアの発言に不思議そうな顔になると、スケアは気にせずに扉を開けて食堂へと入っていった。

 三人も後に続き、朝食のパンと牛乳を取って空いている席に座った。

 

「それで?話したいことって?」

 

「昨日、偶然ナガンが私に助けてもらいたいと言っていたのを聞いてしまいましたの。それで、私で良ければ力になりますわ」

 

 スケアの言葉を聞きながらパンを食べて飲み込み、牛乳を飲んだ416は少し考えると、持ってきていたタブレットを操作してスケアに見せる。

 

「なるほど、随分と難しいものを……。これは私でも少々時間がかかってしまいそうですが、役に立つことはできると思いますわ」

 

「そう?なら手伝って貰うわ。それと、今日は発電所に向かう予定なんだけど、貴女には鉄血の部隊を率いてもらいたいの」

 

「鉄血の部隊……何処から部隊を?」

 

「前にあった襲撃の時に回収した鉄血人形を指揮官が人形を修復する機械に入れて直していたのよ。ついでにプログラムもいじってあるそうなんだけど……」

 

 416が鉄血の人形について話をしていると廊下から騒がしい足音が聞こえ、4人が扉に視線を向けると食堂の扉が開かれ、食堂へスコーピオンが十数人の鉄血の下級人形を引き連れて入って来た。

 

「ここが食堂!ここで朝食とか、昼食とか、夕食とか夜食を食べるんだよ!」

 

「ここが食堂ですか。あ、スケアクロウ様!」

 

「おっ、416達じゃん!」

 

「スコーピオン?アンタ何して……」

 

「えっ?なんか気が付いたらよく分からない場所だったから助けてほしいってお願いされたんだよ」

 

「気が付いたら?……もしかして修復が終わったら勝手に機械から出されてた?それじゃ、少し待ちなさい。ナガン、副官としての仕事よ」

 

「ふぅ……やれやれじゃ、こやつらに基地の案内と説明をする。そうじゃな?」

 

「ええ、お願い」

 

 ナガンは残っていたパンを食べきり、牛乳を飲みきってから席を立つとスコーピオンの横に立って咳払いをする。

 

「コホン、この基地の副官を任されとるナガンM1895じゃ。ナガンと呼ぶと良い」

 

「「「はい!副官!」」」

 

「いや、副官ではなくてのう…うーむ、まぁ良いか。ワシがこの基地の案内、それから説明をしよう。スコーピオンはあっちに行っておれ」

 

「えー、あたしだって案内くらいできるよ?」

 

「おぬしじゃと何を吹き込むか分からんじゃろ。ワシの記憶が正しければ、確かスコーピオンは問題児じゃからな」

 

「それは別のあたしでしょ!あたしは違うもんね

 ~」

 

「この……無意識に挑発しおって……えぇい!大人しくあっちへ行かぬか!」

 

「嫌だね!あたしだって案内したい!」

 

 言い合う二人を前にどうしたら良いか分からずオドオドし始める鉄血人形達を見た416はため息を吐いてから立ち上がると、二人の間に入り交互に見て無言の圧で黙らせる。

 

「二人で、案内と説明をしなさい。いい?」

 

「お、おう……すまん」

 

「ご、ごめん。416」

 

「任せたわ」

 

(やはり副官は416がやった方がいい気がするんじゃがな)

 

 ナガンはそう思いながらスコーピオンと一緒に鉄血人形の案内をするため、食堂を出ていった。

 416は食堂を出ていくナガン達を見送った後、スケア達のところへ戻った。

 

「流石だ。問題の解決が早い」

 

「問題の解決じゃない、このままだとあの二人が動かないから問題を先延ばしにしただけ。また言い合いが始まるだろうけど、最低限の場所を覚えてもらえればいい」

 

 416は牛乳が入っていたコップを持って席を立つと食堂の扉が勢いよく開かれ、416は新しい問題かと思いながら扉を見るとFMGがボロボロになった赤髪の少女を背負っていた。

 すぐに緊急事態と悟った416は片付けようとしたコップを置いてFMGに早歩きで近付いた。

 

「FMG、何があったの?」

 

「救援要請をするためにここまで来たみたいなんだけど、何処から来たのか聞く前に倒れちゃって……」

 

「とにかく修復しないと……付いてきて」

 

 416は少女を修復するために食堂を出ていってしまい、残された二人はパンを食べ終えて牛乳を飲み終わった後、お互いに顔を合わせた。

 

「スケア、ミルクはまだあったよな?」

 

「ええ、ありましたわ。もう一本、一緒にどうです?」

 

「ああ、頼む」

 

 スケアがゆっくりと椅子から浮き上がると牛乳取りに行き、その間にドラグノフはコップを片付けた。

 

 二人が牛乳を飲み終わった時にスコーピオン達が案内を終えて言い合いをしながら食堂へ戻って来ると、丁度戻ってきた416に食堂で注意をされ、軽い説教が終わった後に全員で司令室に集まった。

 

「ボロボロの発電所らしいけど、まだ稼働している状態。指揮官が直接確認した記録を欲しがっているから、私達がその確認を行うわけだけど、大きいから少人数より大人数で行った方が良いわ。そこで……」

 

「我々が同行すると言うことですね。了解です!」

 

 一人の鉄血人形が笑顔で敬礼すると、周りの鉄血人形達も合わせるように敬礼をした。

 416は頷き、スケアに視線を向けるとスケアも頷いた。

 

「じゃあ、まず発電所に着いたら確認を皆で行いましょう。破損している場所や異常がある場合にはすぐに知らせること、その後の事は発電所で伝える。以上、全員準備に取りかかって」

 

「あ、あの…416様?」

 

「416で良いわ。聞きたいのは武器のことよね?」

 

「はい、我々の武器は?」

 

「指揮官が解体して資源にしてしまったらしいわ」

 

「え、えぇっ!!?」

 

 鉄血の人形達がざわめき、その様子を見た416は真剣な表情を崩して微笑むと手を一回だけ叩いて騒ぐ鉄血人形達の視線を集めた。

 

「冗談よ。緊張しなくても良い。戦闘があるかもしれないけど、少なくとも発電所は鉄血の支配下じゃないから安心しなさい。武器は保管庫にある。ちゃんと整備されているそうだから使えるはずよ」

 

「武器庫じゃと?……スコーピオン、鉄血の武器なんぞあったかのう?」

 

「えっ?知らないけど、確かあたし達の銃しか無かったと思うよ?」

 

「えっ?待って、冗談で言ったけど……まさか本当に?」

 

 冗談で言ったことが本当なのかタブレットを操作して武器庫に保管してある武器の一覧を見た416は片手で頭を押さえた。

 鉄血の武器はあったが、使える物はたったの二挺。

 しかも両方とも鉄血人形イェーガーの使う狙撃銃であり、その他はほとんどが破損状態で保管されたままだった。

 

「指揮官……本当に資源が無かったのね……。二挺だけか……仕方ない、私達の予備の銃がある。それで代用しましょう」

 

「416、それはあまり得策ではないですわ。下級人形達は君達の武器を使うようにはプログラムされておりませんの。扱いは新兵以下、下手をすれば知識がある民間人にすら劣りますわ」

 

「その通りでございます。スケアクロウ様の言う通り、我々は自分達の武器の扱いしかプログラムされておりません。使い捨ての下級人形にはそれだけで十分ですからね。ご心配なさらず、たとえ武器がなくともこの身を使って壁になることはできます」

 

 笑って胸を叩く一人の人形に周りの人形達も笑い、頷くと416は頭を押さえていた手を下ろしてタブレットを机に置いた。

 

「いいえ、壁にさせるくらいならここに置いていくわ。この基地は人手不足なのよ。武器がないならここで戦い以外の事をしてもらう」

 

「戦い以外の…ことですか?」

 

「そう、色々あるわ。警備、医療、食料調達、掃除、研究、開発、諜報とかね」

 

 鉄血人形達は周りの人形達と戦闘以外のことに対する期待と不安を話し始め、416は手を叩いて注目を集める。

 

「使える武器はイェーガーが使うスナイパーライフル二挺よ。イェーガータイプはどれくらい居るのかしら?」

 

「自分がイェーガーです」

 

「わたくしもイェーガーですの」

 

「私もイェーガーです」

 

「わたしもイェーガーですわ」

 

「えっと……わ、私もイェーガー…です……」

 

 五人のイェーガータイプが前に出てくると、その五人を見た416は何処かグリフィンの人形に似た口調をしている気がしたものの、気にせずに選び始める。

 

「貴女と貴女に銃を持たせる、他の三人は待機よ。二人は付いてきて。ナガン、貴女が副官だから予定表を見て振り分けをして」

 

「うむ、任せるのじゃ」

 

「了解ですわ」

 

「今回は譲りましょう」

 

「よ、良かった……」

 

 三人は後ろへ下がると416はナガンにタブレットを渡して、二人を連れて武器を保管している部屋へ向かった。




頑張ってR6Sの世界観を……VR訓練、精鋭の特殊部隊、分かっている情報が少なくて引き込むの難しいですが調べて頑張ります。

では、また次回!


「電子機器をスキャンする」by.IQ
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