一京のスキルを持つ悪平等と転生者な僕   作:カステラプリン

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圧倒からの惨敗。


敗北

さてさて、とは言ったものの糸島くんと百町くんは鍋島さんと冥利くんと硬直状態。そして、今やここは僕の知る知識の範囲外であって、僕の行動一つが大きく原作を壊す可能性がある。いくら覚悟を決めても、とてつもなく大きな原作改変は僕の有する知識、というメリットを失う事になりかねないので気をつけないとね。

 

 

「って、まあ、ここまで目立てばもうどうにもならなそーだけ……どっ!」

 

 

「……っ!?」

 

 

傍観スタイルから一転。全力で走った。狙いは原作知識にて一番安心な筑前ちゃん。スキルの詳細は把握してる。筑前ちゃんの視線は他を向いており、高千穂くんのパンチは髪で防げても、傍観スタイルから不意打ち気味に転じた僕の最速のパンチには対応できなかったようで、お腹に拳が突き刺さった筑前ちゃんの表情が苦痛に歪み、そして、意識を失った。

 

 

場にいた全員が、急に動いて、裏の六人を瞬時にして倒した僕に驚いた様子で各自リアクションをとる。それを僕は確認する間もなく、次に狙いをつけて行動していた。

 

 

次の狙いは上峰さん。原作知識で把握している部分と原作での行動から推測するに銃弾等の飛び道具系統を口でキャッチするのが主流。他にもいろいろあるのかもだけれど、それを出されて窮地に陥るのはごめんだ。

 

 

そして、原作の流れで周りの窮地を周りがカバーする裏の六人だってのも知ってる、ので。上峰さんに狙いをつけて最速で走る僕を阻もうと立ちふさがる湯前さんを、スキル幻の幻覚にて生み出した僕の分身と対峙させ、未だ壁際にいた上峰さんを右の拳を振り抜き、壁にめり込ませる。

 

 

 

「こいつ……いい気になるな!」

 

 

上峰さんを殴った僕の背後、鶴御崎くんが原作にて名前が出ていないほぼ、詳細不明のスキル。おそらく、指先で物を溶かすスキルを振り下ろす。

 

 

が、自動操縦にて体の軸をずらすだけで難なく躱して、僕は軽く跳ぶとかかと落としを彼の頭にお見舞いしてあげた。人間強度、古賀ちゃんのスキル、と併用している僕の身体能力でのかかと落としは思いのほか強烈で鶴御崎くんは地面に頭をめり込ませて意識を失っている。

 

 

これでスリーダウン。残るは幻覚に対峙させていた湯前さん。湯前さんは幻覚の僕があくまで足止めの為のもので殺傷能力がない事を見切って、だるそうにしていた。

 

 

ので、瞬間移動のスキルにて幻覚の僕と重なり、頭に触れてそのまま、先程、古賀ちゃんや名瀬ちゃんに披露した新技、直接版幻の幻覚を発動し、意識を失わせる。

 

 

「っと、こんなもんかな」

 

 

呟いて辺りを見渡すと唖然としている面々。ただ、冥利くんに異常が違うと、評価された糸島くんと百町くんは余裕そうに顔色一つ変わっていない。

 

 

……本格的に詳細がわからないけど、このまま立ち去るのもあれだし、仕掛けよーかな。

 

 

「さーて、君達の異常はわからないけど、挑ませてもら……」

 

 

そこまで言いかけて、僕の口が止まる。今まで感じた事のない気配を感じたからだ。

 

 

振り返る、とそこには螺子を持った黒い学生服の青年。

 

 

『へー、面白そうな事してるねっ』『僕も混ぜてよ!』

 

 

「……球磨川 禊……」

 

 

『うん?』『僕の事知ってるの?』『……あ、思い出した!』『君、あれでしょ』『霧島 響弥!』

 

 

!? なんで僕の名前を……! いくら原作を壊し始めてるとはいえ、まだそんなに崩壊してはないはず……!

 

 

『あは』『驚いてるね』

 

 

驚いた僕の不意をつき、球磨川くんは瞬時にして、複数の螺子を、僕に突き刺した。

 

 

「っ!?」

 

 

自動操縦も得ている僕が反応できなかった……!? というか何時の間にか、壁に固定されて……!

 

 

慌てて、螺子を外そうともがく僕だが、球磨川くんはそんな様子を見て、一言。

 

 

『ふうん』『安心院さんから聞いてた程でもないね』『あ、でも、騙されたって事は安心院さんに負けた事になるのか』『また勝てなかったや』

 

 

言いながら、球磨川くんが取り出すは螺子。そして、それを身動きができない僕の胸にーー突き立てた。

 

 

「がっ……!?」

 

 

『おいおい、そんな顔しないでよ』『僕を恨めしげに見つめたってーー』

 

 

『僕は悪くない』

 

 

その言葉を最後に僕は意識を失い、視界は真っ暗になった。

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