-ドーバー海峡- 501空の基地先端の港 連合艦隊泊地
「先程、ウィッチーズ隊よりパーティの誘いがあった。」
それはミーナ中佐が他の隊員達に言われる前に連合艦隊に伝えたものだった。無論、皆の考えていることだったが。
「何時でしょうか?」
「今日の18時からだそうだ。」
「我々はともかく、パイロット達の方は喜ぶでしょうな。坂井等に言うと間違いなく『行くべきだ』というでしょうな。」
「まあ、ここの所連中も疲れているようだし。少しくらいタメを外させてやるにはいいでしょう。」
連合艦隊首脳等は皆許可を出した。この事をウィッチーズの方にも伝え、昼には連合艦隊に所属するパイロット等にも伝えられた。
「坂井さん、あの士官服の人に名前を聞くんですか?」
「当たり前だよ。一応、撃墜されたからな。」
坂井は笑顔を交えて言う。そこへ岩本が来て
「なんだお前、撃墜されたのか。こりゃお前は幽霊かもな。」
岩本も冗談を交えて言う
「はは、俺はまだ足が付いているよ。」
坂井も笑いながら言い返す。
-501空基地- ミーティングルーム
「今日のパーティーには連合艦隊の方々も出席します。いつもより賑やかになると思いますがあまりタメを外しすぎないように。」
ミーナが前に出て隊員達に説明をする。
「ええー、それじゃあ料理の方も気合をいれて作んないと。」
宮藤は袖を捲し上げて言う
(気合いれる気なかったのかよ。)
隊員達は皆がそう思う。
夕刻 17:50
皆が食堂に入り始めていた頃。宮藤とリーネは必死に料理を作っていた。これには炊事班も多少手伝って料理を並べていく。
「ふう、なんとか間に合った。」
「疲れたね芳佳ちゃん。」
「うんリーネちゃん。まさかこんなに疲れるなんて思っていなかったよ。」
そんな訳で宮藤等のがんばりによって、なんとかパーティーに間に合うことが出来た。最後に山本等の連合艦隊首脳部が入ってきた。
「これはすごい。こんなにも豪華にしてくれるとは。」
山本をはじめ参謀等は心底驚いている。
「えーー皆さん、それでは今夜のパーティーを楽しんでいってください。」
ミーナが前で伝えると皆料理を食べ始めたり、談笑したりしはじめる。そんな中で坂本と坂井はお互いが引かれ合うかのようにまっすぐに向かい。
「貴方の名前はなんですか?」
二人はほぼ同時に質問する。
「えっ?」
これまた同じタイミング。
「はっはっは。なんだ貴方も同じ考えなのか。」
坂本は笑いながら言う。
「私は扶桑皇国海軍の坂本美緒。階級は少佐だ。」
階級を聞き、坂井は敬礼をしながら。
「失礼しました。私は大日本帝国海軍航空隊の坂井三郎一等飛行兵曹です。」
「まあ、そう硬くなるな。国籍は違うが同じ海軍だ、階級はいらない。それにここは外人部隊のようなもので階級は技量の表れと思えばいい。」
「あのう、私の機銃掃射をなぜあんなにも綺麗にかわせるんですか?」
「っわ!、何だ?」
エイラは突然話しかけられたので、びっくりした表情で相手を見る。
「いえ、あの模擬戦の時に後ろに付いたのに、振り向かずに機銃をかわしていたので。」
「ああ、あの時のパイロットか。あれは私の固有魔法の未来予知でかわしたんだゾ。」
「未来予知?」
「ほんの少しの未来が読めるんだよ。」
「すごいな。じゃあ、零戦を撃墜できたのもそれのおかげ?」
「零戦? ああ、あの機体のことか。前にあの機体に触ったことがあって、そのときに装甲の薄さや補助翼が巨大だったからな。あれでは急降下から急上昇について来れるはずがないからな。」
(まさか初の模擬戦でそれを気づかれるなんて。)
パイロットは心底驚いた表情になる。
「ねえトゥルーデ、この中に好みな男性がいる?」
ハルトマンが笑いながら聞いてきたが、あいかわらず直ぐに本気にしてしまうバルクホルンは赤面して
「っな!。ハルトマン、それはどういう意味だ?」
「言ったとおりの意味だよ。」
そう言いながらハルトマンは逃げる。
「こら、ハルトマン。逃げるなーーー。」
バルクホルンは必死な形相で追いかける。
(もう、トゥルーデたら。)
ミーナは困った顔で思うっていた。
(でも、この後にはガリア解放戦が待っているのだから。)
こうして今日も平和(?)な時を過ごした双方は宿舎に帰り、睡眠を取った。