異次元、そして   作:橘花

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空戦

空は戦闘が起こっているとは思えないほど青く澄んでいた。

 

「全機、散開して敵の接近に備えて。」

 

ミーナの指示で全員が散開する。下のほうでは輸送船と戦車揚陸艦がノルマンディーの海岸に乗り上げて陸戦ウィッチと機甲師団が上陸をした。上陸部隊はネウロイの巣がある、レンヌ目指して進軍を開始した。

 

「敵出現。艦隊前方から敵航空ネウロイ出現。」

 

坂本の報告でウィッチ等は一斉に向かった。

 

「岩本さん、どうしましょうか。」

 

「我々も行くよ。でないと、出撃した意味が無い。」

 

そう言って岩本機が旋回して、僚機もそれに従う。

 

「敵は小型航空兵器。ラロスと思われる。後ろには爆撃兵器を従えて接近してきている。」

 

「艦隊にも知らせて。」

 

ミーナの指示が零戦隊の無線機に入り、艦隊に伝えた。

 

 

「長官、敵が来ました。艦隊の前方です。」

 

「全艦、対空戦闘用意。戦艦部隊に主砲を発射させろ。」

 

山本の指示が上陸作戦参加した全ての艦に届き、対空戦闘の用意に入った。

 

「主砲、一斉掃射用意、目標、敵ネウロイ。  撃ーー。」

 

全ての戦艦から対空弾が放たれた。

 

「ミーナ隊長、後ろから何かが来ます。」

 

宮藤の報告に全員が後ろを向く。黄色い砲弾が飛翔してくるのが見えて。

 

「全機、回避して。」

 

後ろを飛行していたリーネは間一髪で避けれて、他も全員が回避した。そのまま砲弾がネウロイの所へ行き、炸裂した。

 

「すっごーい。」

 

宮藤が歓声を上げるのも無理が無い。なぜなら、大量の航空ネウロイが一瞬にして半分以下にまで減らしたのだから。

 

「全機、残存ネウロイの殲滅を開始。」

 

まず最初に飛び込んだのが、意外にも零戦隊だった。

 

「一気に敵に突入して機銃を連射、その後は急降下速度を利用して上昇しろ。」

 

零戦の制限急降下速度を無視できるのは、ブリタニアにて機体の装甲を性能に支障がでない程度に改造したからである。加えて、岩本の得意な一撃離脱戦法

 

「ネウロイの戦闘機部隊は焦っていますね。」

 

「当たり前だ、いきなり半分に減らされるなんて思っているわけが無い。」

 

零戦の機銃が火を吹き、混乱するネウロイに追い討ちをかけた。だが、幾つかのネウロイは零戦の後ろにつき、機銃を放っている。

 

「どっ、どうしましょう。ミーナ隊長。」

 

「ネウロイを落として、彼等を助けましょう。」

 

それを聞き、ウィッチ等は零戦の後ろへついているネウロイに迫った。

 

「後ろをがら空きにするとは、敵ながら哀れな奴だ。」

 

坂本はそう言って、機銃の引き金を絞り、命中させた。ネウロイは翼がもげて落下していく

 

「すまない、助かった。」

 

助けた零戦は坂本の横に付き、風防を開けてパイロットがお礼を言う。

 

「残るは爆撃兵器のみ。」

 

ネウロイの戦闘機は全て撃墜して、残るは未だに進撃を続ける14機の爆撃機だけになった。

 

「1人一機ずつ落とせばいいだろう。」

 

そう言って、バルクホルンは一番前を飛ぶ爆撃機に突っ込んでいった。

 

「仕方が無いな、大方間違ってもいないし。」

 

そう言って坂本も突っ込んでいく。他のウィッチと零戦も続いた。

 

「祖国を爆撃したネウロイだ容赦など無用。」

 

両腕のMG42を撃ちまくった。爆撃機の中央上部に何発も命中して、積んでいる爆弾が剥き出しになった。その後も機銃を撃ち続けて爆弾に引火し、大爆発を起こして落ちていった。

 

シャーリーは機体下部の爆弾倉に集中して撃ち続けている

 

「くそ、硬いなこいつは。」

 

そこでシャーリーはネウロイに接近して、持ってきた爆薬を仕掛けた。

 

「くらいな。」

 

仕掛けた爆薬に向かって機銃を放った。こちらも大爆発をして落ちていく。

 

「全機撃墜成功。」

 

艦隊には一機も到達できずに海へ落下した。

 

「岩本さん、坂井機が何処にもいません。」

 

「なんだと!?」

 

無線を聞いたウィッチも周囲を探した。そして、海面ギリギリを煙を吐きながら飛行する零戦を見つけた。

 

「坂井!。」

 

坂本は見つけるなり急いで坂井機に向かった。それをウィッチ等が後に続き、その後ろには零戦隊が続いた。

 

「坂井、しっかりしろ。」

 

坂本は坂井機の横につき、風防を開けようとするが、途中で引っかかりあけることが出来ない。機銃を撃って割ろうにも史実と違い、厚い防弾ガラスのため、20mmクラスでなければ割ることができない。

 

「坂本少佐、離れてください。この機はもう持ちません。」

 

坂井の声が無線に入るが、坂本は無視して機体の下部に入って支えようとした。宮藤とバルクホルンも機体を支えようとして下部に入った。

 

「赤城へ、坂井機が被弾。現在、ウィッチ3名に支えられて帰還中。」

 

岩本が赤城に知らせてから、坂井機の横につき

 

「坂井、もう少しだからがんばれ。」

 

岩本の言葉に涙を流しながら答えた。赤城が見えてきて、一同は安心をする。だが、

 

「車輪が出せない。」

 

坂井機は被弾で車輪を出すことが出来なかった。バルクホルンは無理やり車輪を下ろそうとするが、固まっていて下ろせない。

 

「先に岩本さん等が降りてください。」

 

「分かった。死ぬなよ。」

 

指示通りに坂井機を除く全ての零戦が着艦した。そして、坂井機は甲板少し前で

 

「もう離れていいぞ。支えてくれてありがとう。」

 

ウィッチ等は離れて、坂井機は着艦体勢に入った。正確には胴体着艦なのだが。

 

坂井は着艦寸前にエンジンを止めた。これは、もし着艦に失敗しても燃料が漏れにくくて甲板、機体が炎上するのを防ぐためである。

 

坂井機は甲板に着地するなり、機体を甲板に擦り付けて速度を落とした。そして、飛行甲板ギリギリで静止した。風防を5人で無理やり引き剥がして坂井三郎を救出した。

 

「よく着艦の時に風防を開けずにできたな。」

 

普通、着陸や着艦の時には風防を開けて、パイロットが下を確認しながら着地するのが基本である。

 

「まぐれかな。」

 

坂井は惚けてみせた。

 

「まっ、生きてて良かった。」

 

パイロットは笑いあいながら待機所へと向かった。その後、ウィッチ等も無事に着艦してきて、坂本、宮藤、バルクホルンは坂井の様子を見ようと待機所へと向かった。

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