出港して2時間。艦隊はスペイン沖を進み、ジブラルタルに入り始めていた。
「なあサーニャ、宮藤、この作戦成功すると思うか?」
エイラは実戦前の緊張を和らげるために聞いてきた。
「エイラさん、思うんじゃなくて、させるんですよ。」
「そんなことは分かってるよ。ただ、こんなにも大規模な反攻は初めてで。」
「確かに私も初めてです。でも、これで多くの人が救えるなら私はやります。」
「そうよエイラ、だから、成功させるんだよ。」
「うーー、サーニャが言うんなら自信が出てきたぞ。」
とことんサーニャに弱いエイラであった。
艦隊は一時ロマーニャにて燃料等の最終補給を済ませた。そこで陸戦ウィッチを乗せた輸送船も艦隊に組み込まれた。ミーナは攻撃方法を伝えた。
「先発隊は連合艦隊の航空隊を首都まで護衛すること、終わったら、パットン陸戦隊の防空をすること。主力隊はパットン陸戦隊をストームウィッチーズと共に防空すること。上陸隊は陸戦隊の上陸を援助すること。」
皆が了解をして、艦隊はロマーニャを出港した。
エジプト近海に到着して、先発隊は航空隊を発艦させた。この日の為に各機はエンジンを換装して武装も強化された。ゼロ戦は、2000馬力のエンジンを積み、30mmを2門、20mmを4門、速度は694kmという信じられない性能を発揮する。97式艦功は同じく2000馬力を積み、15ミリを2門、後部に12.7ミリを一門、爆装も1tまで搭載できる、速度は675kmを出す。99式艦爆も2000馬力を積み、15mを2門、後部に12.7mmを1門、爆装は800kgまで搭載できる、速度は688kmを出せる。各機共に習熟訓練も済んでいた。この部隊にエイラ隊とシャーリー隊も護衛を任されている。
誘導として彩雲を先行させている。
編成はゼロ戦54機、97式艦功50機、99式艦爆45機と編成としてはあまり良いとはいえないが、ウィッチ隊の援護があるし、1回しか攻撃できないのでこの編成で攻撃を行うことに決めた。
「この部隊で首都の地上ネウロイの数を減らせるのか?」
シャーリーは尤もな疑問を言う。
「通常爆弾でも地上ネウロイは倒せると分かっているから大丈夫だろう。それに、小型ネウロイなら戦闘機の機銃でも落とせるしな。」
エイラは答えるも自分自身では不安だった。出撃前の占いは最悪だったからだ。
主力隊も遅れること30分後に全機発艦を完了した。
上陸部隊はさらに浜辺に近づく。だが、激しい砲撃を陸地の方から受ける。地上ネウロイからの砲撃だった。
「砲術長、主砲を使って殲滅せよ。」
「主砲、右20°、仰角34°、一斉掃射始め。」
大和砲術長の号令で主砲は動き始める。そして、凄まじい発射音と共に砲撃してくる方角が一斉に火柱が昇る。
「ネウロイ沈黙。」
監視員が報告する。
「さらに接近せよ。航空隊も発艦して上空より援護させよ、上陸部隊は出撃準備。」
大和艦長は矢次に指示を飛ばす。艦長の高柳儀八大佐は砲術学校を出ているだけあって接近戦の砲撃の優位性を知っている。だから、敵弾を恐れずに敵に接近していく。
「次弾装填、掃射せよ。」
次々と大和をはじめとする艦艇が砲撃を加える。航空隊も無事に発艦も終えて、生き残っている地上ネウロイの攻撃に取り掛かった。
「リーネ、逃げていくネウロイを狙撃しろ」
戦闘の指揮を執っている坂本は命じた。
「了解」
リーネは逃げていくネウロイを狙い、狙撃をした。あっという間にネウロイは拡散した。実験部隊の二人もストライカーの性能をフルに発揮して戦っている。
「上陸部隊、準備完了との事。」
副長が高柳艦長に伝えた。
「よし、上陸部隊は上陸を開始、ウィッチ隊は上陸を援助、我々は砲撃でネウロイを牽制しろ。」
上陸用端艇は次々と輸送船や駆逐艦から出撃していく。砂漠作戦は初めてだが、歴戦の陸戦ウィッチ達は上陸に成功。逃げるネウロイを攻撃して、橋頭堡を確保することができた。
「艦長、上陸は大成功です。」
副長は高柳艦長に報告をした
「各艦艇は転舵、上空のウィッチ収容後、主力部隊の合流する。」
そう言って艦長は艦橋を後にした。
その頃、先発隊の航空隊は首都目指して一直線に向かっていた。