ゼロワンが最終回だったのでこの時間帯に更新させていただきました。
前回からの続きとなります。
巨大怪獣が合体した怪物。
多数の種類の生物が合わさったその姿はレッド達の乗っているジャスティスロボよりも遥かに大きく、その四肢を氷の大地に突き刺しながらも敵対している俺達に憎悪と苦痛に歪む瞳を向けてきていた。
その姿は、脅威というより痛々しい。
「オオオッ」
「ッ」
背に生えたサソリを思わせる巨大な棘のついた尻尾が鞭のようにしなり、俺の乗るルプスギガントへと迫る。
飛行しながら、旋回と加速を使いこなしながら尾の一撃を回避し、両腕のガトリング砲を連続して放つが、それも奴の再生能力の前には意味がない。
外皮そのものは特別硬いわけではないが、その常軌を逸した再生能力の前には多少の傷は即座に再生されてしまう。
『カツキ! 背中の棘が!!』
「チィ!」
怪物の背中の棘の根元に火花が散る。
ミサイルのように棘が空を飛びこちらへ迫るそれらを、撃ち落としながら対処していくと眼下の怪物に向かっていく赤いロボットの姿が映り込む。
「醜い怪物が! 死ねぇ!!」
レッドが操るジャスティスロボが前腕から伸ばした赤熱する刃を怪物の胴体へと突き刺し、滅多切りにし始める。
血がジャスティスロボの赤い装甲をさらに深い赤色に染めていく。
「レッド!? そろそろ帰ってきて!?」
「なんと……醜い顔だ……」
「ブルーも引っ張られてる……!?」
倒せる相手だ。
動きも遅いし、速さもそうでもない。
このまま戦っていればいずれは確実に勝てる相手だろうけど、俺達が戦うべき本命はこいつじゃない。
「ジャスティスクルセイダー! こいつは足が弱いぞ!!」
「右の前足に火力を集中させる!! イエロー! 武器を!!」
「はいなっと」
レッドに声をかけ、空から下降しながら怪物の顔と足をロックオンし、翼に展開させた誘導型のミサイルを打ち出す。
連続して誘爆したミサイルは足元から爆発し、怪物の視界を阻害させる。
それと同時に、勢いと共に飛び込んだジャスティスロボが、エネルギー状の刃を発生させた斧を怪物の大きな足へと叩きつけ、その真ん中から斬り飛ばした。
『オオオ!! オオオ!!』
「レッド! 今がとどめを刺すチャンスだ!!」
「うん!」
体勢を大きく崩し、地響きと共に転び頭を地面へと叩きつける怪物。
その頭に、ジャスティスロボが電撃を纏わせた両刃の斧を叩きつける――が、返ってきたのは肉が裂ける音ではなく、硬い何かに激突する音であった。
「これは!」
何かを察知したのか、その場から離れるジャスティスロボ。
怪物を見れば、明らかに先ほどとは異なる姿へと変貌しているのが見えた。
「氷の、鎧?」
いつの間にか怪物の身体を覆っていたのは、氷の鎧であった。
その巨体を覆う刺々しい氷の装甲は、怪物の断ち切られた足を補うかのように足の形を成し、無理やりに怪物を立ち上がらせた。
背には、氷と肉で形づくられた翼までもができており、空まで飛べるようだ。
『ガ、オォォ、オオオ!!』
肉塊同然の怪物が、今や鎧と冷気を纏っている。
さらに力が増していると見ただけで分かる強化だが……さすがにアレは厄介そうだ。
「凍土のなんちゃらがこいつを強化したみたいだね……!」
「それじゃあ、本体が近くにいるかもしれへんね。ブルー、索敵は?」
「もうやってる。……周辺の気温を空間別に識別、相手の能力からして一番気温が低い場所に隠れているだろうから……っと、見つけた」
周辺の環境を調べたブルーがルプスギガントにもデータを送ってくれる。
視界内に映し出されたのは、この氷の大地で最も寒く、吹雪が酷い場所。
恐らく、そこに倒すべき敵がいる。
「だけど……」
その丁度間に立ちふさがるように怪物がいることが問題だ。
あれを倒している間に、逃げられてしまう。
いや、よしんば逃げないとしても、倒してしまったら逃げてしまうだろう。
「プロト!」
『なに?』
「レッド達に力を貸してあげてくれ!!」
俺の声にプロトは、数秒ほど静かになる。
暫しの沈黙の後に、意を決したようにプロトが声を発する。
『分かった! ジャスティスクルセイダー!!』
「うん!?」
『追加の合体するから!!』
「ええ!? 今!?」
ルプスギガントが分離し、飛行機型のブラック4と車型のホワイト5に分かれる。
ホワイト5からバイクで飛び出し、氷の大地へと着地した俺は、背後の空間でジャスティスロボの周囲を旋回する二機のビークルを見る。
『
「———! なるほど! そういうことだね!! イエロー! ブルー!!」
「任せとき! エネルギーフィールド展開!!」
「各部接続一時解除・姿勢制御・エナジーコア連結を確認」
ジャスティスロボを基本としたまま、パーツごとに分離したブラック4の翼部分が背部に、上半身の各部にブースターとミサイルポッドが金属音と共に装着される。
左腕には二連装のガトリング砲、右腕には大口径のエネルギー砲、胸部、肩部を守るようにホワイト5から分離されたアーマーに覆われていく。
大地に降り立ったのは、五つの色を持つ巨大ロボット。
その背に黒色の翼を新たに携えた巨人は、右腕から金属音と共に剣を展開させながら、怪物と相対する。
「ここからが本番だぞ」
ドスの利いた声と共に巨人が怪物へと襲い掛かる。
ガトリング砲を連射させながら、真正面からの突撃をかましたレッド。
「弱いぞォ!!」
怪物が繰り出す冷気攻撃そのものを無視しながら力任せに右腕のブレードを頭へと突き刺し、そのまま同じ腕に装備されているエネルギー砲をゼロ距離から叩き込み始める。
怪物の頭部が弾け、肉片と血がスーパージャスティスロボの表面を赤く彩っていくが、それでも怪物は息絶えず頭を振るいながらロボを振り払う。
「ブルー!!」
「右腕部エネルギー砲パージ。ウィングボックス開封“拡散EN砲”」
役目を終えたエネルギー砲が右腕からパージされる。
一旦距離を取ったスーパージャスティスロボの翼に装備されたコンテナの一つが破裂し、内側から先ほどパージされた装備よりも大きなエネルギー砲が現れる。
右腕を翼へと回し、新たなエネルギー砲を装備させたスーパージャスティスロボは、もう一度怪物を殴りつけ——、
「寄せ集めの合体ごときが!!」
近距離からの射撃を叩き込んだ。
常軌を逸した攻撃に、巨体であるはずの怪物の身体が大きく揺らぐ。
「力を合わせた私達に敵うはずがない!!」
「オオオ!!」
煙を噴き出しながら頭部を再生させた怪物が、その幾重にも枝分かれした舌を空を飛ぶスーパージャスティスロボへと向ける。
それらをブレードの一振りで切り落とし、手で掴み取る。
「その舌を切り取ってやる!!」
そのままジェットの加速と駆動に任せて、舌を力任せに引き抜き地上へと投げ捨てる。
「行くよ、カツキ君!! 君と一緒ならこの程度の怪物楽勝だよ!!」
『カツミはいないよ』
「なんで!? え、じゃあ、今プロトちゃんだけなの!?」
『ウン』
「すっごい不満そう!?」
彼女達ならば大丈夫だろう。
俺は、凍土のアリスタとかいう侵略者を倒す。
「待ってろよ……!!」
戦闘が始まった時から不思議な高揚感が俺の身を包んでいる。
以前からこうだったか。
それとも今回の戦闘からそうだったのかは、分からない。
ただ悪くない気分だった。
「……」
記憶は戻って来ていない。
でも、なにかが変わったような気がする。
俺が自覚していないなにかが。
「ここか」
背後で戦闘音が響いてくる中、到着したのは一層に吹雪が酷い場所。
周辺気温を見れば、ブレイクレッドフォームでなければ即座に活動限界に至ってしまうほどの極限環境の中を、俺は炎を纏わせたフレアカリバーⅡを振るい、周囲の吹雪を薙ぎ払う。
「まさか一人で来るとはな、地球人」
「——」
声が聞こえると同時にルプスストライカーのアクセルを全力で回し、声のする方へ体当たりを叩きつける。
しかし、その体当たりは声を発したであろう人物、全身を半透明の氷で形作られている男に防がれる。
「本当に地球人というのは無礼だな」
「……」
「私は凍土のアリスタ。全てを凍てつかせ、星を飲み込むオメガ。他の失敗作とは違う、完璧なそんざ――」
話を聞くまでもなく、俺は全力の蹴りを氷の壁へ叩きつける。
一撃で氷に罅が入り、割れた破片が奴の頬を傷つける。
「ッ、まだ話は終わっていないと」
「ゆっくり話していてもいいぞ。その間にお前にはくたばってもらう」
「情報とまったく性格が違うじゃないか!」
慌てた様子のアリスタが手を翻す。
すると、俺の周囲にいくつもの気配が現れる。
「!」
周囲から何かが飛んでくると察知し、その場を飛び下がると先ほどまで俺のいた場所には氷で作られた剣のようなものが突き刺さっていた。
それを投げつけてきたのは……。
「氷の人形?」
氷で形作られた武器を持った人型の兵士。
それらは意志を感じさせない瞳で俺に武器を向けている。
「我が忠実な
「……いくらでも?」
「ああ。だから君は、力尽きるまでずっと戦っているといい。ああ、そこらの雑魚と一緒にするなよ? 人形たちは序列でいうと50位くらいの強さを持っているから」
お喋りな野郎だな。
壁から離れ、もう一振りのフレアカリバーⅡを出現させ二つの剣を手に持ち、周囲を見る。
際限なく現れる氷の兵隊。
普通なら怖いだとか、勝てるか、とか不安になるわけだがこの時、俺はそんな心配など微塵も抱かずにただただ心を落ち着けたまま、相手の動きを待っていた。
「やれ!!」
号令に合わせ、四方から襲い掛かってくる氷の兵隊たち。
俺自身も動き出すと同時に、手近な二体を炎の剣で切り裂く。
「燃えろ、ブレイクレッド……!!」
この生物が生きていくことすら困難な冷気の中で、身に纏う赤の姿は際限なく炎を吹き上がらせる。
自身の限界を想像すらしていない懐かしい感覚を胸に宿しながら、迫る氷の兵隊を悉くを溶かし、切り裂く。
――そうだ、戦い続けろ
拳で人形の胴体を貫き、液体へと還らせる。
次の人形がやってくる。
――その先にお前の求める強さの形がある。
剣を投げつけ、突き刺さると同時に柄を握りしめ、周囲を纏めて薙ぎ払う。
次の人形がやってくる。
――お前ならできる。
無限に湧き続ける人形。
耳元で囁き続けるルインの声。
無心のまま、ひたすらに氷の人形を破壊しては繰り返していく。
――まだ限界には程遠いだろう?
「うるせぇ!!」
――!
「ルイン!! 俺の限界を決めるのは、
怒る理由はなかった。
それでも声を荒らげてしまいながら、それでも戦いを続けていく。
しかし、それでも数の差で圧倒されている事実は変わらない。
次々と破壊、復活を繰り返しながら襲い掛かってきた人形は、雪崩のように俺へと押し寄せ——いつしか、数えきれないほどの人形に囲まれていた。
「押し潰せ!!」
アリスタの声により全ての人形が飛び掛かってくる。
迎撃しながらも押し寄せてきた奴らが群がってきて、視界が一時的に制限される。
「ふ、ははは!! 威勢がいいのは最初だけじゃないか!! 押し潰されてくたばるのはお前の方だ!!」
奴は気づいてはいない。
この身から溢れる炎が氷の人形を近づけてさえいないことを。
奴が気付けるはずもない。
この俺の腕の中で輝く、強さの証を……!!
『
手の中に出現させたミックスグリップを発動させ、周囲に群がる光の人形の全てを蹴散らす。
二つの色の特殊なエネルギーフィールドが展開された中心に立った俺は、
『
『
「限界は、俺が決める!!」
頭の横に構えたミックスグリップをバックルの右側へと差し込み、新たな姿への変身を試みる。
二色のエネルギーフィールドが赤と黄色の二重模様へと変わり、それらは混ざり合っていく。
『
宙に浮きあがった二色のアーマー。
右側の赤、左側の黄と、斜めに区切るように色別されたアーマーはパズルのように組み合わされていく。
『
頭部に新たに追加される角。
肩、腕、胸部に増設されたアーマー。
腰に装着された二色のマント。
『
ミックスフォーム。
二つの属性を組み合わせ、大幅な強化を経た新しい姿。
「そのような虚仮脅しを!! もう一度囲んで倒せ!!」
俺の姿を目にしたアリスタは動揺しながらも人形に指示を出し、襲い掛からせようとする。
使い方は既にシロに教えてもらった。
後は、この場で真の力を発揮すればいいだけの話だ……!!
『
右手に出現させた斧“ライトニングクラッシャー”を力任せに振るい、電撃と――炎を溢れださせる。
「二つの色で二つの力!! そして、そのパワーも大幅アップ、だ!!」
全身から電撃が迸り、炎による熱気が近くにいる氷の人形を触れもせずに破壊。
さらにフレアカリバーⅡも左手に出現させ――アックスフォーム由来の高速移動で、次々と人形を破壊しながらアリスタへと着実に進んでいく。
赤の姿の炎、黄の姿の雷の力。
それらを合わせた力と武器の威力は、これまでとは一線画したほどにまで強化されていた。
「さっさと片付ける……!」
ミックスグリップのボタン部分を一度押してから、バックルを叩く。
『
『
「ハァァ!!」
勢いのまま空高く跳躍し、勢いのままに地面に斧を叩きつける。
『
地面を電撃が伝い、空気を炎が焼き尽くす。
広範囲に渡って電撃と炎が放射状に放たれ、吹雪と共に人形を一掃される。
「人形では俺は倒せないぞ」
「ッ、舐めるな!」
氷の壁の内側に引きこもっていた。
アリスタが姿を現し、その半透明の身体をさらに氷で覆っていく。
両腕は槍のような鋭利な矛へと変わり、全身を氷柱のような鋭利な氷の鎧に身を包ませたアリスタは、二回りほど大きくなりながら、俺の前へと着地する。
「この姿になった私を見た者は、誰一人として――」
「悪いが」
この期に及んでまだ無駄な言葉を交わそうとする奴に力の限りの斧を叩きつける。
それを両腕の刃で受け止めるアリスタに、俺は静かな声で語り掛ける。
「お前の口上なんて興味ない」
「き、貴様……!!」
「とっとと、くたばれ」
こいつがその気になれば地球という星を容易く滅ぼすことができる。
寒さで生き物は凍え死に、生き延びたとしても食料そのものが駄目になる。
ここで逃がさず、確実に葬る。
「蛮族が!!」
力負けしたアリスタがその身に斧の一撃を受けながらも後ろに下がると、吹雪と共に姿を隠しながら高速で動きはじめる。
俺自身も全身から電撃を迸らせながら、その場で高速移動を行い攻撃を仕掛けてくるアリスタと高速移動下での戦闘を開始させる。
「俺からしてみれば、侵略してくるお前の方が蛮族なんだよ……!!」
「ただ搾取されるだけの星の猿が!」
数度の激突。
その刹那に動きを見切り、斧をアリスタに投げつけ怯ませた後に飛び膝蹴りを顔面へと叩き込む。
「ガッ!?」
「その侮りと慢心で、お前は終わるんだよ!!」
『
斧の後に出現させたブレイクアローの刃とフレアキャリバーの二刀流を連続で斬りつけた後に、ミックスグリップに手を伸ばし、グリップ部分を引いて押し込む。
ミックスグリップのルーレットが回転し、新たな色を決定させる。
『
『
黄色だった部分が青色のアーマーへと変化。
感覚が鋭敏化し、敵の姿をしっかりと視認しながら、両手に取り出したリキッドシューターを放ち追撃を与える。
本来青色のエネルギー弾を放つリキッドシューターは炎を纏い、その威力と弾速も大幅に強化されている。
「く、くそ!」
全身に罅をいれたアリスタ。
俺を相手に分が悪いと判断したのか、能力で吹雪を強化し視界を遮りながらの逃走を試みた。
「逃がさないぞ」
青の姿で遠ざかるアリスタの姿を補足し続けていた俺は、出現させたルプスダガーをリキッドシューターに接続させる。
『
銃に炎を纏わせ、接続されたダガーの矛先をこちらに背を向け逃げるアリスタへと向け――ー引き金を引く。
瞬間、接続部分から炎で作られた鎖を伸ばしたルプスダガーが高速で射出され、既に数百メートル以上距離を離していたアリスタの胴体を貫いた。
「ァ、アアアア!?」
アリスタの悲鳴が木霊して聞こえてくることを確認し、炎の鎖を引き寄せる。
火花を散らしながら引き寄せられていくアリスタを視界に映しながらも、スーパージャスティスロボと氷の鎧を纏った怪物との戦いも佳境に入っていることを確認する。
「こっちも終わりにする……!」
『
『
グリップを引いて押し込み、赤と黒の姿へと変える。
力に任せて、リキッドシューターとルプスダガーを繋ぐ鎖を引き寄せ、空へとアリスタを打ち上げながら、一切の躊躇もなく――必殺技を発動させる。
『
『
グリップを押し込み、バックルを三度叩く。
右半身を炎が、左半身を黒いオーラに覆われながらも、左手を宙へと浮かぶアリスタへと向ける。
「なっ、か、身体が、能力も……!? そ、存在そのものを固定したのか!?」
重力で奴を空中へと縫い留めながら、ゆっくりと左足を後ろに引く。
深紅に染まった右足に炎のエネルギーが凝縮し、その場を軽く跳躍———ワームホールでアリスタの頭上へと転移しながら全力の蹴りを放つ。
「お、お前も、オメガなのに……なんだ、なんなんだ、お前はぁぁぁ!!」
「ただの人間に決まっているだろうが!! これでッ、とどめだ!!」
ミ M I X ッ D U A L ク B R E A K ス デ ュ ア ル ブ レ イ ク |
胴体のど真ん中に蹴りが直撃。
凝縮された炎のエネルギーが炸裂し、その全ての衝撃を叩き込まれたアリスタは炎と共に内側から爆発。
「……倒したか」
地面に着地し、後ろを振り返りながら吹雪が完全に止んだことに気づく。
この氷の大地を覆っている冷気の壁も徐々に消えてきていることからアリスタを倒して、能力が解除されたのだろう。
『永きに渡る苦しみ、その苦痛から! 今! 解き放つ!!』
『オ、オオオ!!』
レッド達の方ももうすぐ決着がつきそうだ。
氷の鎧も消え失せ、追い詰められた怪獣と、止めを刺そうとするスーパージャスティスロボを目にしながらそう考えていると――、
「ックション!」
くしゃみが出てしまう。
心なしか寒気に襲われた俺は身震いをしながら首を傾げる。
「うぅ、風邪引いたかも……」
とりあえずは今回の侵略も防げた。
あとは、船に戻って温かい飲み物でも飲みたいところだ。
必殺技演出にゼロワン感を出してみました。
なるべく文字が崩れないように調整しましたが崩れていたらごめんなさい……。
スーパージャスティスロボ。
見た目のイメージとしてはジェットファイアーと合体したオプティマスみたいなものです。