やっぱり文章書くのって難しいですね。
俺たちはそんな他愛ない話をしていると、学校に近づいていているかなのか否か、我らが本校の生徒がちらほらと増えてきた。
自分の家と高校が駅を挟んでいる立地にあることも関係していることもあり、このあたりから人が増えはじめる。今日に限っては、丁度電車の時間も重なったようでそこそこ多い。
俺たちの住むこの地域は、一般的に田舎と認識される立ち位置で電車も一時間に1本のみと言う不便極まりない場所である。まぁ通学と帰宅の時間帯に関しては、本数が増えているが。
しかしやはり駅から出てくるの人は、ある程度纏まって出てくるようで今回はそれに当たったようだ。
すると、その人混みの中から人を掻き分けこちらに寄ってくる人影が見えた。
「よう、佑斗に達也。おはようさん!」
「ちょっと待ってよー!一輝ぃ~!速いよ~~」
そう声をかけてくる二人組。
この二人は、高校からの友達で最初に声をかけてきたのは斎藤一輝。こいつは筋トレ趣味のガチムチ野郎。
その次に声をかけてきたのは、少し背が低く小動物のような装いの奴は橘巧巳。この二人は俺たちのように幼馴染のようで、よく一緒にいることが多い。そのせいかクラスの女子(腐敗臭のする)の妄想を加速させていたりしているとかなんとか。
「あぁ。おはよう。二人とも」
「ん?どうした?相棒が唸っているようだけど...」
「んー?まぁいつものやつだよ。」
一輝の問いにまだテストの事を引きずっている
「あ、そうか。今週末テストだもんね」
「そういうこと。」
「でもそういう古賀くんも大丈夫なの?」
「まぁ、今回のテストに関しては期末テストもないし、範囲は狭いから授業をしっかり聞いていれば大丈夫だよ。こいつと違って」
「そうだよね...ははは...」
困ったように頬をかく橘。
それもそうなのだ。別に大きなテストでもないので、授業をしっかりと聞いていれば先生がどこがテストに出るかなどヒントを出してくれているわけで、
(なんでこいつは、運動はできるのに勉強に関しては不器用なのか...はぁ。)
しかしそんなことは付き合いの長い俺が一番わかっていることであり、補習にならないために俺にすがってくることも知っている。そのせいかノートのまとめ方がうまくなったなんてとんだ笑い話だが、他人に教えることにより、より一層理解が深まるのである意味良い関係なのかもしれない。認めたくはないが。
そんなことを考えながら一輝と巧巳とテストの範囲を確認しながら学校に向かっていると、突如後頭部を殴られたようなそんな衝撃を感じた。
フラッとする頭、白く霞む視界。
体から力が抜ける感覚を感じながら、まるでボールの中に入れられ思い切り振られているそんな感覚を覚えながら、意識を手放していく――――。
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ここは....?どこだ?
眩む視界から必死に情報を掴み取ろうとする。
見える人影は6人。他には何もない。そう『何も』ないのである。
そこには、日常という枠組みから自分たちだけが切り取られているようなそんな場所。
ここにいるだけで方向感覚どころか上下の感覚まで狂いそうになる。今まで感じたことの無い感覚に脳の処理が追い付いてないのか、はたまた目が覚めたばかりで状況が読めていないだけなのか。
だけど脳が覚醒するにあたって分かることは、ここには何もないと言うこと。
白。シロ。しろ――――。
全くもって見渡す限りの白。まるでここに居る自分たちのほうが異常に思えるほどの白。
「お、おい。佑斗大丈夫か?」
ふと隣から声を掛けられる。そこには見慣れた幼馴染が心配そうにしていた。よく見れば先ほどまで話をしていた一輝と巧巳もいた。他には自分と同じクラスの女子の3人もいた。
一体どれほどこの状況を理解する為に放心していたのであろう。もはや時間という概念があるのかもわからないこの場所で。
『やぁ。お目覚めかね?』
唐突に脳に響く声。その声はどこかで聞いたことのあるような、しかし初めて聞くような不思議な声だった。
『驚くのには無理はない。何せここは現実ではないのだから。』
(何を言っている?現実ではない?じゃあここは、この場所は何だと言うのだ?)
ただただ不安しか感じられない。見えないものから声をかけられているのだ、落ち着けというには無理がある。
『それについては、夢の中にいるような物だと思ってくれて良い。』
「っ!?なんで分かった!?声には出してないはずだ!」
思わずそう叫んでしまった。それは不安感からくる怒りなのか、音のない場所なのに声だけが脳に響いてくる違和感からなのか、しかし叫ばずにはいられなかった。
少しでもこの違和感を消すために。自分の心を保つために。
『それについては、君の心を読んでいるからだよ。』
「こ、心を...?」
『そうだよ。しかし君は心のバランスを取るのが上手のようだ。ここに来る人の子は大抵自分の置かれている状況を理解する事に精一杯だからね。』
「そんなことはどうでもいい!ここはどこなんだ!?」
『まぁまぁ、そんなに急ぐこともないだろ?まぁここがどこかと言えば神々が集う場所、人間が言うとこの天界とでも言っておこう。』
「天界?神?じゃあ自分は神だとでも言うのか?」
『そう捉えてもらって構わないよ。』
なるほど、この神?によればここは天界らしい。たしかにこれほど現実離れしている場所であれば納得しざるおえない。
「あ、あの!!じゃああなたは神様で、ここが天界なら!わ、私たちは死んでしまったのでしょうか!?」
そう神に問いかけるのは、同じクラスの委員長である本城史織。
肩まで伸ばした黒髪に左側に飾り気のない黒いゴムでサイドテールをしている少女。
その目には不安と恐怖に涙を浮かべているが、確かに芯の強さを伺えるそんな光があった。
『それについては君たちはまだ死んではいないよ。仮死状態と言えばいいのかな?この天界と繋がるための処置だね。まぁ次に目を覚ました時には夢を見ていた、そう思うだけだよ。』
「そ、そうですか....」
委員長はどこかほっとした顔をした。
「なるほど大体ここがどこなのか分かった。じゃあなんでここに連れてきた?」
『確かにそれが1番大切なことで、聞きたいことだろうね。』
先ほどまで黙って聞いていた一輝が口を開いた。
『君たちをここに呼んだのは他でもない。頼み事があるからだよ。』
「その頼み事とは?」
『ある世界の調整―――かな?』
「調整?」
『そう。その世界にはモンスターと呼ばれる生き物が住み、それを狩る人の子が住まう世界。しかしその世界は不安定でね、どうしてもバランスを取るのが難しい。その為人の子に神託を与えた。』
「神託?何を言ったんだ?」
『新大陸を目指せ、そう一言伝えた。それにより人々には新たなる生活圏が広がり、モンスターの理解が深まることによる共存への道を。』
「じゃあその新大陸への進出を手伝うことが頼みってことか?」
『理解が早くて助かる。』
まぁ頼みはそれだけではないがな、とそう付け加える神。
『真の頼みと言うのは、その開拓において君らの後に送る人々の居住環境の確保である。』
「じゃあ俺たちの後にも異世界人を送る気なのか」
『左様。因みに送るのは、君らの通う学校の者を使うものとする。その方が知らない者と関わるよりも楽であろう?』
(あぁこれじゃまるで俺たちは、実戦配備する前に試しで送られる1番槍ってことかよ)
『仕方ないだろう?安全を確認出来ていないのに悪戯に死んで貰っては困る。』
「じゃあ俺たちのいいのかよ?」
『それについては安心してほしい。世界のバランスを崩さない程度に私から加護を与えてやろう。』
そういうと自分の体から温かなものを感じた。
『その加護はその世界の住人とは別に与えられる加護。その世界とは別に働く加護である。さらに目的を見事達成した暁には、なんでも褒美をあたえる。』
そしてこの神が言うには、
その世界は元々人の子が作った遊戯を参考に作った世界であり、ここの住人はそこそこ頑丈であるため、それに合わせて俺たちの体も調整してくれるらしい。
さらに死んでも日に10回までなら復活でき(異世界人のみ)その際復活するのは、日の始まりになるとのこと。
『では、人の子よ。我が世界の繁栄の為に尽力を尽くすことを期待しておる。』
その言葉を最後に俺たちは再び意識を手放した――――。
ぬわぁ~つかめたも~ん。
やっぱ他の人に比べると文字数少なくない。なくなくない?
しかも展開が進まないとか、あ ほ く さ。
もうやめたくなりますよ~。
感想欲しいけどこんなんじゃ駄目ですよね。はい。
頑張ります。