今話は、作者の趣味と性癖をぶち撒けました。
気に入ってくれれば幸いです。
では、どうぞ。ごゆっくり!
ゴジラを解除した両者が衝突する。
最初の巨大戦艦や軍隊による戦いや先程の巨大怪獣同士の戦いに比べると見劣りするが、流石は世界最強同士。
両者共に一つの武を極めた者のみが到達出来る境地に至っている。
LORDが徒手空拳で挑み煉獄の女王も同じように徒手空拳で返している。
攻撃を躱し躱され、受け止め受け止められ、相手を投げ投げられ、技を返し返され、衝撃を流し流され、手から氷の弾を出すも弾かれ炎の弾を出すも弾かれる。
互いの攻撃が音速を超えて瞬間移動にも似た動きで戦闘が続いている。
人間の目では到底追えない速度で行われる戦闘は、大気を震わせ攻撃の余波だけで突風を巻き起こしている。
拳の衝突、蹴り技の衝突、肘打ち、その全てが人知を超えている。それほどの戦い。
その数秒後に首元を狙った相手の右手を己の左手で掴んだ状態で二人の動きが一度止まった。
「……」
「……」
余計な言葉を交わすことなく相手の手を止めたまま静かな睨み合いが続いている。
やがて10秒ほど続いた睨み合いは、両者が同時に後ろへ跳ぶ事で終わった。
「アイス
「鏡火炎!!」
LORDの放った氷の怪鳥に対して煉獄の女王が炎の壁を作り出すことで相殺した。
「アイス
「火遁・業火球の術!」
続いて放たれた無数の氷製の矛が巨大な炎の弾に防がれる。
「
「
煉獄の女王が炎の息吹を放つとLORDも氷の息吹を放つ事で相殺した。
「フレイムセイバー!」
「氷獄の剣!」
息吹の衝突で巻き起こった水蒸気を掻い潜るように煉獄の女王とLORDが同時に駆け出し呼び出したお互いの武器をぶつけた。
「やるじゃん」
「ありがとう」
火花が飛び散る程の鍔迫り合いの最中にどちらかが声を掛けて相手もそれに答える。
また後ろに一歩跳んで、それぞれが己の得物を新たに作り出し再び衝突する。
その後の戦いもやはり筆舌に尽くしがたい物となった。
LORDの攻撃を受け流したはいい物の武器を弾き飛ばされた煉獄の女王がLORDに八卦を込めた掌底突きを喰らわせる。
その一撃を後ろに跳んで流すも武器を破壊されたLORDがコートの下からスローイングナイフを取り出して投げた。
スローイングナイフが当たるよりも先に、それを避けて煉獄の女王が拳に炎を纏わせてLORDに肉薄する。
しかしLORDも簡単に懐に潜らせるほど甘くない。すぐさま相手との間に氷の壁を作り出し距離を取る。
煉獄の女王がその壁を一秒足らずで破壊しLORDに迫るが肝心のLORDが居ない。
「ッ!!」
上空から降りた影に上を見るとLORDが巨大な氷の怪鳥となり遥か上空…とまでは行かないが上空100メートルの地点から全身にM61バルカンを生やしガトリング砲による連射を始めた。
煉獄の女王が豪雨のように振り掛かる弾丸を躱しながら片手に
消えない炎、『
『ギュアアアアア!!!?』
下から飛んでくる矢をM61の銃弾で相殺しようと試みたが
しかし、すぐさま巨大怪鳥からLORD本体が離脱して巨大怪鳥の亡骸を煉獄の女王に向けて落とした。
「狐火流・焔裂き!」
煉獄の女王が己に迫っていた消えぬ黒炎を纏った氷の巨大怪鳥を炎諸共切り裂いた。
そして滑空してくるLORDに新しく作成したフレイムセイバーを構え居合の形で一気に引き抜いた。
ガキィィィィィィィン!!
「へぇ…?」
それを見越していたLORDが氷獄の剣で迎え撃った。
「チッ…!」パキッ!
だが、ほんの僅かコンマ数秒だけ反応が遅れて笑顔仮面に斜めの傷が入り、LORDの口元が露わになる。。
軽くを舌打ちをしてから遠くに着地したLORDが氷獄の剣を地面に突き立て、体内に収納してあった一振り時価4億の日本刀を三本取り出し、一本を右手、一本を左手、一本を割れた笑顔仮面の口元に咥えて三刀流の構えを取る。
「九山八海一世界…」
三本の日本刀に夥しい量のエネルギーを流し入れ、一人で詠唱(?)を口遊みながら煉獄の女王に向かって大地が割れる程に強く踏み込んで駆け出す。
「マズイね…」
LORDの気迫とこれから撃つであろう一撃を予想した煉獄の女王も迎え撃つ準備を進める。
「千集まって小千世界…」
煉獄の女王が構えを取ったついでに放った火球を躱しながら更に速度を上げた。
「なら…
「三乗結んで斬れぬ物なし!」
煉獄の女王の放った太陽の如き火球をコートを燃やしながらも真っ二つに切り裂き更に力強く踏み込んだ。
「斬った!?マズッ!」
「一大・三千・大千・世界!!!」
まさかそのような対応をされると思っていなかった煉獄の女王がほんの少しだけ反応が遅れてフレイムセイバーを引き抜く。
LORDがその僅かな隙を見逃すはずもなく、一気に煉獄の女王をフレイムセイバーごと斬った。
「カハッ…!!!」
LORDの渾身の一撃により煉獄の女王の体が袈裟斬りに切り裂かれ口から血を吐いた。
「はぁ…はぁ…グッ…!!?……コフッ!!」
技を放ち終えた体勢からゆっくりと立ち上がったLORDは、完全に油断しきっていたせいで煉獄の女王の形成した
「ハァ…ハァ…」
煉獄の女王が膝を突いたまま胸から血を流す。
「フゥ…フゥ…」
LORDも流し込まれたエネルギーに耐え切れず自壊した日本刀を捨て口から血の代わりの液体を流した。
「「……」」
両者共に回復が追い付かないダメージを負ったせいで体力が底を尽きかけている。
「そろそろ決着と行こう…」
「その意見にだけは賛成ね…」
LORDの言葉に煉獄の女王が返した。
少しだけ黙り込んでから右手人差し指をを相手に向けて同時に口を開く。
「「これで終わらせる…」」
まったく同じ台詞を同時に発した二人は、指先にエネルギーを集中させる。
「……」
LORDは、自分の指先に夥しい量のエネルギーを集中させて球体状のエネルギーの塊を形成する。
そのエネルギーの奔流は、更地となった街の地面を絶対零度の冷気で凍らせながら抉り始めた。
「……」
煉獄の女王は、LORDと同じように自分の指先に夥しい量のエネルギーを集中させて球体状のエネルギーを形成する。
そのエネルギーの奔流は、更地となった街の地面を超高温の熱でドロドロに溶かしながら抉り始めた。
人知の及ばない最強同士の戦いに決着が着こうとしている。
人類は、固唾を飲んでその様子見守るしかない。
互いの放ったトドメの一撃。
片や相手を存在ごと凍らせて消滅させる一撃。
片や相手を存在ごと焼き尽くし消滅させる一撃。
文字通り終わらせるために放たれた一撃。
正面衝突すれば周囲100キロが完全に消し飛ぶであろう可能性を持つそれが正面衝突した。
否、衝突しようとした。
それが第三者の介入によって防がれた。
「困るんだよ…この世界を滅ぼされたら」
上空から聞こえた声にLORDと煉獄の女王が同時に視線を向ける。
その視線の先では、一人の男が浮いていた。
全身を黒いライダースーツで覆い両手に黒いグローブを着け黒いサイレントブーツを履いている。
黒い髪をショートカットにして切れ長の目をした黒目の男。
その男の名は…
「闇の帝王…」
闇の帝王.
裏社会を牛耳る巨悪の一人。
それと同時に世界最強の一角を担う化物である。
「知り合い?」
「まあ…そうだな」
LORDの呟きに反応した煉獄の女王が近づいて質問を投げかけた。
「ふ~ん…」
LORDがそれに答えると煉獄の女王が警戒心を露わにした。
「強いの?」
「昔の俺と互角…って言えば分かるか?」
「めっちゃ強いじゃん」
「やばいな」
再度投げ掛けられた質問にLORDが答え、その答えに煉獄の女王が警戒心MAXで構えを取った。
「闇の帝王!なぜここに来た!」
「あ?う~ん、なんて言うかな…」
空中に浮かぶ闇の帝王へとLORDが質問すると面倒くさそうに頭を掻いた。
「理由は………三つだ!」
地面に降り立ち少し考え込んでから指を三本立てて説明を始めた。
「一つ!お前達の首にそれぞれ500億ドルの賞金が懸けられたからだ!」
「国家予算並の賞金が?」
「世界も本気で私たちを消そうと重い腰を上げたのね…」
闇の帝王の言葉に二人共それぞれの反応を見せた。
「二つ!お前達が世界を滅ぼしたら俺の
「やっぱりか…」
「隠す気なんてあるの?」
二つ目の理由を聞いた二人が呆れたように肩を竦める。
しかし一切の警戒を解こうとしない。
「三つ!…この世界は、俺が滅ぼすって決めてんだ。邪魔すんなら殺す!」
「そうか…」
「そう…」
最後の理由を聞いた二人は、特に大した反応も見せず納得してように頷いた。
「主な理由は、三つ目だろ?」
「良く分かってんな?で、邪魔するか?」
闇の帝王の質問にLORDがゆっくりと口を開く。
「そうだな…実を言うと家族が出来たんだ」
「へぇ…?」
「ほぅ…?」
突然の家族が出来た宣言に闇の帝王と煉獄の女王が珍しい物を見たような反応をする。
「まだ、ほんの1年と少しくらいの付き合いだが…それでも大切な家族だ」
「ほほう…それで?」
「………」
そう口にしたLORDに闇の帝王が質問を投げかけた。
煉獄の女王は、彼の返す返事を分かっている。だからこそ黙って何も言わない。
「お前にこの世界を滅ぼさせる訳には行かないな…」
そこまで言って初めて人前で笑顔仮面を外した。
「それは…世界最強のヴィラン.
「その通り。いや、間違えた…
闇の帝王の質問に答えたLORDが己の手に持つ笑顔仮面を破壊して獰猛な笑みを浮かべる。
「フッフッフッフッフッフ…お前一人で俺を止めようってのか?」
LORDの宣言を聞いた闇の帝王が悪役風に笑ってから本当に一人でやる気かと問うた。
「ああ、俺が止める」
「何言ってんの…?」
LORDの言葉に重ねるように煉獄の女王が口を開いた。
「俺"達„でしょ?」
「
「さっさと
「はぁ、しょうがねぇなぁ…あいよ!」
煉獄の女王…改め
「フッフッフッフッフッフ…面白れぇ。さあ、来い!」
それに対して闇の帝王が愉快そうに笑ってから一気に走り出した。
作者の個人的に好きな展開。
強者同士で戦う→更なる強者の乱入→乱入者を相手に共闘する(利害の一致)→次回へ続く。
この胸アツ展開が最高に好きです。
感想を貰えれば作者のテンションがバカみたいにブチ上がります。
それでは、また次回!