東方白望記   作:ジシェ

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前回のあらすじ。
指導→休憩→指導を繰り返していたら一月。
同じく指導をしていたら月読に呼ばれる。
まさかの妖怪侵攻。

望「ということで前回のあらすじを適当に…これいるか?」
夜「メタいから疑問に思わない方がいいかも…」
永琳「作者の自己満足で書いたんだからどっちでもいいでしょう。」
望「そうだな。そもそも書いたっつってるしな。」
作者「望以外の出番そろそろ減るんで喋らせとこうかと思いまして……」
夜・永『え?』
作者「えーと…さよなら!」
三人『………(゜ロ゜)』


十二話 ~覚悟は死ぬ時だけじゃない~

妖怪が攻めてきた。

あまりの出来事に驚いてしまった。

妖怪の侵攻という何年もなかったことが今、起こってしまった。

妖怪の大規模な侵攻は、今まで一切なかった。

それこそ俺が来る前から、せいぜいが十人程度で制圧出来る程度が最高だったらしい。

 

「待て…何で今なんだ?侵攻する機会なんていくらでも…それに戦力が増えた今だと妖怪の方が被害が出るかもしれないだろ?今する意味なんて…」

「妖怪達の筆頭になっているのは…鬼じゃ。」

「鬼…?それが何の…」

「鬼は戦が好きなんじゃよ。それこそ、偶然見かけた同種も、それと戦っていた人間も、皆殺しにする程にの。」

「!」

「鬼は希少じゃ。そうぽんぽん生まれるものでもない。しかし過去の目撃情報では、命からがら生き延びた者がこう語る程じゃ。」

 

月読は一呼吸おいて口を開いた。

 

「『妖怪達の王』」

 

―――――

 

「………」

 

『お主は戦える準備をしておいてくれ。過去の妖怪とは違う。殺す覚悟をするのじゃ。』

『……』

『……民とともに逃げることも出来る。人間でなくとも、生物を殺すのは躊躇いが出るものよ。元々この国の者でないお主に頼むこと自体間違いなのじゃ。それでも…儂らには余裕がない。無能なトップですまない。』

『……』

 

「……くっ!」

 

俺は壁を思いきり叩いた。

ある程度強固な造りであるその壁は地面にクレーターを作るほどの殴打でもびくともしない。

しかし俺がそれ程の力で殴った時点で、その心境は分かるだろう。

 

(殺す?俺が?生物を?無理だ…そんな簡単じゃない!)

 

『殺す覚悟』。

それは記憶を失っているとはいえ、平和な日本で生きたただの高校生には、あまりにも難しい。

虫や動物の死に会うことは確かにある。

しかし人間が死ぬところは?

人間程の大きさの生物が死ぬところは?

それ専門にでもならなければ、生物の死などそうは見ない。

まして鬼は姿形は人そのもの。

違うのは角の有無程度。

『殺す』という一言は、それだけで人を蝕む。

今の望は、どうにもならない葛藤を続けていた。

 

―――――

 

「……儂はなんて無力なのじゃ…」

 

若い者に戦いを頼み、自らが戦う気もない。

いや、戦えない。

神として儂の力は強い。

伊達に三神などと呼ばれはしない。

故に、こと戦闘を行うことは禁止されている。

神が人間を導くことは許されても、人間に力を貸すことは禁じられている。

せいぜいが人の少し上程度の力が限界。

その程度では、結界を張ることだけで精一杯。

どれだけ民を思おうと、その禁忌に抗う術はない。

戦いを嫌う望に、殺しの覚悟など、本当はさせたくない。

 

「……父様よ…儂は何故かくも無力なのじゃろうか…」

 

神であるが故に戦いに参加出来ない月読は、それこそ神頼みをすることしか出来なかった。

 

(望の選択がどちらでもいい。あの者に戦いを強いることなど出来ん…だがもし戦うのなら…)

「父様よ…せめて…守ってくれ…」

 

―――――

 

望を呼んでから三時間、月読の執務室は月読を含めた六人のトップ達の会議が行われていた。

 

「月読様!兵は保って二時間です!それまでになんとか対策を……!」

「……もう手段はない。計画を早める。」

『!』

「まさか…月への……!?」

「無謀です!まだ何年も先の計画…この場にいる者を除けば、永琳様しか知らないような計画ですよ!?」

「行く方法も確立されない今、それは自殺にも等しい!今行うのはあまりにも無謀過ぎます!」

「確立は出来ておる。豊姫の能力『空間を繋げる』あの能力は、月へ繋げるのも不可能ではない。」

「しかしそれでも…未熟な子供にそれだけの力は使えないでしょう!?」

「儂の力を使う。能力などの制限があろうと、もとより備わった神力の使用に制限はない。制御も力も、全て儂が担えば、民が逃げる時間は使えよう。」

「確かにそれなら……」

「………そのための時間はどう稼ぐおつもりか?」

『!』

「よもや全ての民が逃げる間、妖怪どもが待つなどと思いはしていませんな?」

「…それにこの都市の兵器や研究を放置していいとは思いません。例えその方法で月へ行こうと、これはどうにも……」

「なら一人で妖怪を抑えて、核でも持って自爆させればいい。」

『!』

 

その場にいないはずの者の声がした。

扉に佇むその者は、普通なら出来ないであろうことを、さも当然のことかのように言って退ける。

そこにいたのは紛れもない、望だった。

 




他小説でのストーリーだとロケット乗って月行く途中爆破とかが多いと思う…まあ自分が読んでた奴だけなのかな?まあそう思うので変化をつけたかったのでこうなりました。さて、次回から永琳や夜、ついでと言ってはなんですが訓練生達も出番一旦お預けです。月行くまでの期間が短いと思うのは望視点なのにその話しが望にいかなかったからです。元々ありました。他小説との違いが気になる人は申し訳ありませんがこのまま進行させて頂きます。自分の癖みたいなのですが長文失礼しました。
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