「協力してほしいことは正直に言えばいくらでもありますが…まずはどう共存するか、その方法を見つける必要がります。」
「その目処も立ってないとは言わないだろうな…?」
「……能力を利用するきとは考えています。私の能力なら、可能ではあります。しかし問題もあります。」
「可能?」
「はい。」
(可能…一番の可能性なら俺と同じ創造か…それとも断絶か…契約、空間支配、交渉術とかか?)
共存というなら精神支配の能力は許されないだろう。
その点契約なら人を襲わないということも、交渉術なら強制力はない代わりに精神の支配にはならない。
軽い洗脳の可能性はあるものの、本人の意思に任せて勧誘が出来る。
空間支配、断絶なら、その場に認識出来ない空間を創り出すことも出来る。
俺と同じ創造なら、者の勧誘はあるものの、場の問題はないに等しい。
「能力は教えてくれないのか?」
「残念だけどまだ信頼は出来ない。貴方が洗脳系の能力を持たないとも限らないですもの。」
「……そうだな。」
お互い信頼はないようだ。
こっちはともかく…信頼してないなら何故頼る。
「何でも屋でしょう?貴方は。」
「……」
心を読まれるのは俺の能力なのか。
初対面でも分かるのはもはや能力並みだろ。
……諏訪子とか香苗にも初対面で読まれてた。
「そ、それで何すりゃいいんだ?」
「とりあえずですが…神々との敵対は絶対に避けなければなりません。私と協力関係にあることを伝えてもらえますか?それからは追って連絡します。」
「分かった。今はそれだけか?」
「いえ、能力上共存を望む方がいなければなりません。私に協力してくれる方の勧誘をしてくださると助かります。」
「勧誘か…神連中は駄目なのか?」
「私が目指すのは人妖の共存。ですがそれが最終目標ではありません。私が目指す先は、全ての生きる者達が、共に暮らせる理想郷。」
「うわー…」
「何が言いたいか分かる分ムカつきますね。」
「悪い悪い。」
それこそ神の所業だろう。
この世界に存在する神のではない。
この世界を創った神のだ。
以前この世界の神…月読らをゲームの神と例えた。
天使らは製作者、ならば
この妖怪は、天使の側へ近付いている。
自らの生きる世界、そこに済む
創作の存在が、現実の存在へと成り上がろうとしている。
だからこそ、俺は協力を拒まない。
プレイヤーがNPCと世界を越えるなんて…
(面白いじゃないか…!)
無理難題は確実に出来ないことではない。
これを達しようとする俺の考えも、望みの形なのかもしれない。
―――――
「てことだからさ…」
「私らは無理だね。」
「私も…急に言われても…」
「私はいいよ~望もいるんでしょ?」
「さあな。少なくとももっと先だな。俺はまだ旅がしたい。」
「そっか…」
諏訪子はいいらしいが、他の二人は難しそうだ。
なんなら全員まだあの妖怪を信頼出来てない。
香苗は分からないが、神奈子は他の神との交流もある。妖怪と協力関係などは処刑でもおかしくない。
本来諏訪子も駄目なはずだが…
「…?」
「……」
この顔は…まるで無邪気な子供が無意識に悪事を働いて、あまつさえ『何かした?』と問いてくるような顔だ。
つまり頭空っぽとゆう意味だが。
おそらく諏訪子の頭の中では国民もろとも妖怪に協力する、ということだと思っているなだろう。
香苗が無理というのは逆に、自分と神二人だけが乗るというのが駄目なのだろう。
共通でその妖怪に敵対心はない、というのがせめてもの救いだ。
「分かった。近々旅に出るつもりだし、他を勧誘しよう。」
「え…」
「旅…?」
「うん?まあまだ先ではあるけど…旅はする気だったぞ?勧誘にも時間は掛かるだろうし…百…もしかしたら千年以上旅を続けると思うぞ?」
(課題のこともあるしな…)
「そ、それなら…!まだ行かないよね!?」
「近々って言ってもまだ十数年先の話しだって。」
「よかった…」
俺もこいつらとまだまだ騒ぎたい。
十数年もあれば大体何でも出来るだろう。
香苗のことも気になる。
香苗を失った後の諏訪子も…
二人が正常に生きていけるよう、見守る必要(まあ結局は自己満足でしかないが)がある。
「俺には目的があるんだ。絶対に達成しなきゃいけないことが…場合によっちゃあの妖怪の計画以上に難しい…実態も、達成感もないような曖昧な…」
「だから旅を…?」
「ああ。だからこそ…俺は自由でなきゃいけない。自由ってのが旅ってのは…ちょっと安直かもな…」
「そうさね。安直だ。」
「でも、いいと思います。」
「何もなければ付いてきたいな~…まあ無理だけどね。」
旅が自由の表れなら、立ち寄る国も旅の醍醐味。
自由でいたいなら、好きに生きるが人生だ。
ただひたすらに好きに生きる。
望みを見つけるために。
なら今は、ここに留まるのが俺の自由だ。
課題について触れてない理由なんですが、忘れてた…わけではなく、ちゃんと考えてます。というか触れるタイミングなかったので…予想してみて下さい。