東方白望記   作:ジシェ

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デジモンサヴァイブクリアした~…バッドエンドだよあんなん…次はハッピーエンドにしたいな…


五十三話 ~邂逅したのは海の上~

苦節二年…そう…更に二年だ…海に出た。

妹紅は更に成長し、頼りになる助手になってくれた。

さて海を渡る方法だが…飛び続けるより楽な方法を思いついた。

飛ぶことは変わらないが、海を消滅させながらなら楽ではないか。

簡単に言えば着地、一部消滅、壁の創造、一休み。

この工程を踏めば休憩が出来る。

こんな簡単なこと早く気付けばよかった。

無駄に疲労し続けたのが悔しい。

まあ気付いたのも妹紅だけど。

…馬鹿で悪かったな。

 

「さてと…行くか。」

「うん。」

 

俺はいつも通り空へ。

妹紅は…俺とは違い、炎の羽を形成して飛んでいる。

霊力は不形不重、故に空気のように自由自在に形を変え、空間に漂っている。

体内にある霊力も固定されているわけではなく、空気となんら変わりない。

もし体内の霊力を操れるようになったら。

水に浮く船のように浮力を与えられるなら。

霊力の量は必要になっても、風船のように浮かぶことが出来る。

俺がやらない理由は、単純に出来ないからだ。

体内の霊力など扱えない。

放出して操作する方が楽だ。

見えない力を操作するために集中するより、うっすら見える力を感覚で操作する方がましだ。

多分性格的に向いてないのだろう。

俺のやり方も、妹紅には出来なかったしな。

本人曰く…

 

『左右で同じ力じゃなきゃ変に飛ぶし、勢いとか…あと霊力減り過ぎても分からないよ。』

 

だそうだ。

バランスにスタミナ、妹紅はそうゆうのは苦手そうだ。

能力が後天的に得られたことから、体内で完結する力の使い方は、感覚で分かるようだがな。

タイプは違えど、割りと俺と妹紅は似てるのかもしれない。

 

―――――

 

「そろそろ降りる?」

「そうだな…妹紅はあとどれぐらい飛べる?」

「二十分くらい。」

「ならもう少し飛ぼう。」

 

既に十日程飛んでいる。

一日飛んでは一日休む。

だから実質五日程度か長くて七日程飛んでいるが、未だに島は見えない。

前は一月ぶっ通しだったが、妹紅が太陽の位置や水の流れから方角を示してくれる分、前より直線に飛んでいる。

俺には本当に分からない。

方向音痴ってのは方角すら分からないものさ…

 

「よし…降りるぞ。」

 

海の消滅なぞ簡単だ。

水のある空間を削るだけ。

そこに能力で削った跡に沿って空間を作って、水の流れない休憩地点の完成。

飛び立つ時に沿って張った壁を取り払えば水が流れて元通り。

能力で作った壁は飛ぶのに放出し続けるよりはるかに効率がいい。

回復の方が早い程度に力を抑えられる。

妹紅はしっから休めるから、次に飛ぶのに憂いはない。

 

「それじゃ、しっかり休めよ。」

「うん…うん!?」

「どうした?」

「後ろ…」

「……うお!?」

 

人がいた。

海のど真ん中に、船も近くになく。

しかし…

 

「よく見ると…足が魚?…人魚って奴か…」

「人魚?」

「ああ。俺のとこじゃそう呼んでた。昔話や伝説といった類だったけど…まさか実在したのか…」

 

『――!―……――!……』

 

何か喋っている。

しかし相手は水の中、壁もあるせいで全く聞こえない。

それに気付いて少し落ち込んでいた。

まあ別壁を消すだけだが。

 

「聞こえるか?」

 

穴を開けて声をかける。

頷いているから聞こえているだろう。

 

「話してみたいから上に上がってくれるか?人間は水の中じゃ生きられないんだ。」

 

流石の俺も呼吸困難になったら死ぬ。

人魚は急ぎ目に上に向かってくれた。

 

「話出来るの?」

「理解はしてるみたいだな。言語は同じなのかもな。」

「……怪我。」

「え?」

「あの子…怪我してた…何かあったのかも…」

「…話してみないとな。」

 

―――――

 

「さて…とりあえず聞きたいのは…人魚で合ってるか?」

「陸でどう呼ばれてるか知らないけど、おそらくそう。」

「俺の知る伝説上の人魚は、こんな浅瀬にはいないと思うんだが…何でこんな所に?」

「……貴方達が何者か知らないけど、早く立ち去った方がいい。」

「何で?」

「私達の…戦に巻き込みたくない。」

「戦?」

 

 

 

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