東方白望記   作:ジシェ

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以前二ヶ月空きましたね…今回もです。二千文字以下の話じゃなかったら読み返すことも出来ない…そういう意味で短くしてるんですけどね~…文字数増やすか悩んでます。


六十三話 ~共存の形~

「彼はもう人間ではないのかしらね…」

「だ…れだ…?」

「そんなに警戒する必要はないわ。望が呼んだのよ?」

「望さんが!?」

「ええ。最も…『友人』なんて…近しい間柄じゃないけれど…」

「!…望さんの宛って…」

「?何か聞いてたのか?」

「望さんが…協力してくれそうな人がいるって…」

「そうね…どんなことでも、彼に協力するのは吝かではないわ。それも…見るに貴女のためのようね。」

「あ…そうですよね…一から説明します。」

 

―――――

 

「成る程ね…」

「協力…してもらえますか…?」

「そうね…私も慈善事業じゃないしね~…」

「!…そう…ですよね…」

「だから対価が必要ね。」

 

彼女は私に顔を近づけ、嬉々とした声でそう言った。

それに対して反発したのは、私ではなく妹紅さんだった。

 

「今の聞いて…協力しない選択肢があるか!望の知り合いなら…なんで全部見捨てるなんてこと出来るんだよ!」

「あら?貴女は何か勘違いしているわね…」

「何が…」

「私は妖怪(・・)よ?」

「!」

 

そうだった。

妹紅さんや望さんは、妖怪でも人間でも接し方を変えない。

だからこうして頼ることが出来た。

だからこそ…信じることが出来た。

しかしそれは二人だから…人間(・・)の二人だったから。

人間は他者を考える思考を持つ。

しかし妖怪は、一人で生きる生物だ。

彼女のように望さんと行動を共にしても、考え方まで同じになるはずがない。

妖怪にとって他者を助けるのは…自分の利になる場合のみ。

そして今利益を得るとしたら…

 

「貴女達…私に従いなさい。」

「……」

 

私達の全てを奪うことだろう。

 

―――――

 

どれ程の時間が過ぎただろう。

一時間か一日か…はたまた一ヶ月か…

自分に殺され続けるとは夢にも思わなかった。

それは奴も同じだろう。

目の前で、もはや塵と化した吸血鬼も、同じことを考えているのではないか。

早く来てほしいものだ。

 

『こんなことする必要あった?』

『檻が必要だったんですよ…生半可じゃ壊されますし…』

『まあ分かるけどね~…自分巻き込まない方法は?』

『内側から更に力を放出し続けてるから…』

『大体もっと準備しなさいよ。先に力貯めた護符でも作ればよかったのに。』

『………(反論出来ない…)』

(さっきから煩ぇ…退屈しないけども…準備する時間なかったんだよ知ってんだろ…)

『当然!』

(くそ殴りてぇ…)

『今のあんたに殴られたら私でも死ぬわよ。』

(はぁ…紫早くしてくれないか…?)

 

―――――

 

「従う…?」

「ええ。正確には協力関係だけれど。」

「協力?」

「私は妖怪と人間が、共に暮らす世界を夢見ている。そのための準備も着々と進めているわ。」

「……」

「不可能と思うのでしょう。馬鹿らしいと吐き捨てるのでしょう。それでも…それが私の願いよ。」

「…何すればいいんだ?」

「既に試験的に、そういう地域をいくらか作ってあるわ。そこに住んでくれればいい。どのみち吸血鬼のお嬢様は…もうここで暮らせないでしょう?」

「……分かりました…こちらとしては得しかありません。でも…父も一緒でなければ…その約束はしません。」

「強かね…勿論助けるわ。…ついでに望もね。」

「なら早く行けよ。正直…あんたと一番共存出来る気がしないよ。」

「あら…相性が悪いのかしらね?ふふ…」

「…行けよ。」

「ええ。」

「お願いします。」

 

―――――

 

『……来たわね。』

『はい?』

 

天使が何かいう前に、俺の体は引きずり出された。

見覚えのある目玉空間。

ある種不快感にも似た感覚を過ぎた目の前には…

 

「よぉ…いつぶりだっけ?」

「相変わらず変わらないわね。」

 

数年ぶりの旧友の姿があった。

 

 




一応次で吸血鬼は終わり。文字数増やしてもいいんですけどね…何気に毎回二時間とかで書いてますし。読み返すの面倒いんでやっぱりこのままで。空くのは許して…
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