東方白望記   作:ジシェ

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後の東方キャラをここで出しときます。早めに出したかった…キャラ的に


七十七話 ~ないものとあったもの~

「そういえばあの二人はどうなった?」

「向こうで…えと…」

「?」

 

何を言い淀んでいるかは分からないが、向こうに妖精が集まっているようだ。

実際見に行けばいいだけだ。

そう思い見に行くと、この場にいるほぼ全ての妖精が踊っていた。

勿論沼と水の妖精も。

その足場は花々が散り、既に夕暮れ時の空は素晴らしい情景を生み出していた。

 

「これは…フェアリーサークル?」

 

生えているのは茸ではないが、妖精が踊るようと呼ばれる円状の空間はそう呼ぶにふさわしい。

 

「私達は自由の象徴です。そんな私達でも…決めてることはあります。喜ばしいこと…楽しいこと…ただ暇でも踊りますけど、これは私達の祝福です。正に今やるべきでしょう?」

「…そうだな。働いた当人達無視じゃなければ。」

「うぅ…」

 

言い淀んだ理由はこれか。

 

「まあ回復したならよしとしよう。村についてもあの二人とあいつが原因だろうし、村には悪いがこれで解決…」

「あ!そうです!そのことなんですけど…」

 

とてとてとどこかへ駆けて行く。

戻って来た腕には何かが抱えられていた。

 

「……狐?」

「そうなんですよ!村の大きめの廃屋地下に、しかも檻に入れられて!」

「うわぁ…あの村そんなことも…」

「原因は尻尾だと思いますけど…やっぱり可哀想ですよね…」

「尻尾?」

「はい。えっと…ほら…」

 

普通の狐の尾は一つ。

だがその狐は三本の尾を持っていた。

既に妖怪化しているのだろう。

 

「まあ無事なら良かったじゃんか。野に放つかいっそお前らで育てたら?」

「……私達…この子は育てられないんです…」

「?なら森にでも住まわせて…」

「出来ません。私達妖精は…謂わば神に近い存在。望さんも知ってると思いますけど…神と妖怪は相容れない存在です。ましてここまで弱い妖怪だと…私達の霊力に充てられて死んでしまいます。」

「…成る程。となると森に住まわせるのも…」

「……」

 

困ったことにこの狐の行き先はないようだ。

捕らえられた挙げ句放置されて自由もない。

ここまで不幸なのも珍しい。

 

「…あの…この子…望さんに連れていってもらえませんか?」

「…まあいいけど…可哀想とはいえ流石にな…」

 

人なら連れ歩くのも出来なくはないが、狐…というか獣は問題が多い。

まして妖怪だと村や街にも入れないし、なつかれないと居なくなったりして探す手段もない。

旅中だと餌の収穫も難しい時はある。

 

「やっぱり難しいですよね…」

「むう……仕方ないか…」

「?何か案が?」

「頼りたくないけど…」

 

俺は懐から出した鈴を鳴らした。

紫の鈴だ。

頼りたくないのは当然だろう。

 

「……」

「…その鈴は…?」

 

鳴らした瞬間紫の隙間が現れる。

…と同時に背後から悪寒が走る。

まあ分かっていた。

三年間音沙汰なしで急に開いた隙間など俺以外あり得ないからな。

目の前の隙間とは別に開いた背後の隙間から、女性の手が俺の頭を掴む。

 

「……あの…とりあえず出てきて…」

「こうならないと思ってなかったとは言わせないわよ?」

「……謝罪の機会を―」

 

言いきる前に引き摺り込まれた。

そこで俺は悟った。

 

(ああ…死んだわ…)

 

 




そういえばダンカグswitch買いました。愛しき夜道DLCが悲しい…コンビニ行って来る♪…多分全部買うけど
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