東方白望記   作:ジシェ

83 / 98
実は書き溜めはもうないのです。だけど冬に近くて書く気が回復しました!まあそれでも気分投稿はなんなので10日に一話は基本変わりなく。しかし書き溜めでない分時間はまばらになるかと…今までと大差ないですかごめんなさい


八十二話 ~綴る者達~

どれだけの人を助けただろうか。

どれだけの人と共に時間を過ごしただろうか。

今までの時間全てで、何故少しもこの疑問を抱かなかったのか。

俺はこの世界に来て何を思った。

この世界が…創り物(物語)と知りながら、どう皆を受け入れた。

今俺は…彼らを人として見てるのか?

 

「……」

「…まあ君に分からないことは僕には分からないんだ。急くことでもなし。特別興味のあるわけでもない。気が向いたら教えてくれ。」

「……く…」

「ん?」

「ははは!」

「ど、どうしたんだい?急に…」

「いや…悪い悪い!何か謎が解けてさ…」

「…謎?」

「ああ。」

 

馬鹿な話だ。

疑問に思わなかったんじゃないんだ。

すぐに解ける程に簡単なだけだった。

彼らをどう思う?

そんな愚問に悩む意味はなかった。

 

「紫はな…俺にとっての執筆者だ。話を綴り、道を創り、物語を成す…そんな作家だ。でもそれは…お前もだ。」

「…僕が?」

「ああ。それどころかこの集落の人、一目しか会わなかった町の人、土蜘蛛でさえ…俺の物語、それを綴る一冊の本。それを書くのはお前達なんだよ。」

「…訳が分からないな。つまり君は本のページに過ぎないのかい?」

「そうかもなぁ……俺が皆を守るのはきっと…綴られた願いを叶えてるんだよ。だけど心があるから、一番良い形でそれを叶えてる。そう思ってるんだ。作家がいないと、物語は終わりだろ?」

「……少し僕には難しいな。結局それは操り人形だ。夢を叶えるカラクリだ。」

「でも俺はそれを望んだ。間違いなく…望んだんだ。紫という作家の夢のために、物語は綴られた。その先を…その話の完成を、願うからこそ俺は旅してるんだ。」

「…君にとっての僕達は…」

「……さてと…何かスッキリした!…気がする!からさ…一丁蜘蛛退治と洒落込むか!」

 

―――――

 

物語で死んだキャラは、物語から退場する。

だけどそれを許さないのが紫という作家だ。

なら俺も許さない。

人間だろうが妖怪だろうが必要ないなら殺さない。

だから行こう。

脅しても生かしてやる。

 

「ほ、本当に行くのかい?」

「当たり前だろ?行かないでどうすんだよ。」

「でも…妖怪相手に殺し無しで説得なんて…」

「大丈夫大丈夫。俺殺せる奴ぁ中々いねぇよ。」

「…気をつけて。」

「おう!」

 

立てた策はこうだ。

片端から全妖怪説得していく。

人間を襲わないようにと。

以前の鬼同様に。

ただそれだけ。

まあつまりは策もくそもない力業。

そんな大した準備もせず、穴に俺は飛び込んだ。

事前に準備したのは唯一…穴を閉じる仕掛けのみ。

入った穴は完全に閉じ暗がりに落ちる。

物語の章を変えるとしよう。

 




それと自分投稿してたもう1つ…2つ…の方もそろそろ書きます。こっち読んでる人には関係ないけど。要は暑いの終わって調子いいわけです今。ちなみに現在気温自分にはまだちょいと暑いです!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。