東方白望記   作:ジシェ

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復活宣言直後に風邪引いて蓄膿症なるとは自分も予想外だよ…まだ何か飲み込むと耳ぶつぶつ聞こえる…


八十三話 ~過去の災害~

先の蜘蛛は姿を消して、襲われることなく落下していた。

別に五感が特別優れてるわけでもない俺は何も見えないし何も聞こえない。

そもそもこの深い穴で太陽の光も差し込まないなら、生活は不可能だろう。

音も匂いも何もない。

落下する風の感覚のみ。

…それはそうと不便だから明かりは付けることにした。

眩しくならないくらいの光度で、視界の邪魔にならない斜め後ろくらいに光球を配置する。

空間固定は俺の体を指定のため場所は固定される。

ここまで十秒程…早くなったものだ。

 

「…こんな長かったっけ?」

 

前回糸で邪魔された以上今回はもっと速く落ちるはず。

なのにまだ付かないのはおかしいだろう。

 

「…狐火。」

 

最小限の威力の攻撃技がないため作った技だが、使い道があってよかった。

小さい火の玉を下に向かって三つ放つ。

…やはり下が見えない。

 

「……加速してみるか。」

 

普段空を飛ぶのと同様背後に霊力を放つ。

まるでミサイルのように超速度で下に行く。

結論…これが無間地獄…脱出不可能な無限回廊か。

下がない。

おそらく上もないのだろう。

何か…何か既視感を感じるが…まあ対策は簡単だ。

要は何らかの能力を受けているわけだ。

そして能力者は必ず俺を見ている。

正確にはこの穴をか。

能力者ごと吹き飛ばす。

まとめて全部。

壁ごと穴を破壊する。

 

「森の時の倍集めてやるよ…」

 

一時停止して手元に空間を。

そしてその中を風で満たす。

更に威力を高めるため鉄塊を多量に。

手を真下に向けて背後に壁を創り解き放つ。

 

「吹き飛べ!」

 

まるで竜巻…それは壁を削りながら虚空へ向かう。

そしてその風は予想外にも…地面に当たり拡散した。

 

「え…?」

 

つまりこの無限は俺だけがかかり、能力はそもそも貫通ということだろう。

そしてあの威力だ。

もしそれが本当に地面に当たり、もし見えた通り拡散されたとしたら…

ヤバいと思ってすぐに落下を始め、ついでに加速した。

もしもあの威力の風が、しかも鉄塊を含んで何かに当たったら…

 

「……………」

 

案の定能力は解けていた。

着地は出来た。

そして…大惨事…いやむしろ大災害が起きていた。

地底は妖怪の住む場…地上から終われた妖怪達の安住の地。

そこは生活のため明かりがあり、地下とは思えない明るさをしていた。

そして…生活感のある家屋は全てぼろぼろ。

住民らしき妖怪達は生きてはいるが皆重症の上意識なし。

極め付けは地面すら抉り家の建て直しすら出来ないだろう。

成る程あの威力だとこうなるのか。

森でやったら皆殺しだったろう。

さて…ここからどう交渉しろと?

 

―――――

 

「酷いなこりゃ…やったの俺だけど。」

 

無傷なものがどこにもない。

以外と広い分見渡しても端が見えないのがせめてもの救いか…

せめて端の方でも無事な者がいればいいが…

 

「これじゃむしろ脅す方が楽だな…」

 

そもそも人間を襲わないなら住むことは構わないのだ。

最悪共存の道は出来ずとも、戦争にならなきゃそれでいい。

なら手っ取り早く恐怖政治しか…もうこの状況では無理では?

本当…誰でもいいから話を聞いてくれ…

そう思いながら歩いていると、一つ川が見えた。

まあ橋は粉々だが…流された者は幸いいなさそうだ。

周りに誰も倒れてないし血痕もない。

そしてこれまた幸運…幸運(?)なことに、橋の向こうには無事な場所があった。

橋の手前側はぼろぼろだが、既に修繕作業に入っている妖怪の姿を発見した。

やっと見つけた住民に安堵し、声を掛けようとしたその時、顔の横を何かが通り過ぎた。

どうやら刃物…しかもかなり大きいようで、髪が少し持ってかれた。

その正体は大鎌だった。

目の前には赤髪の女性がふらつきながら浮いていた。

 

「はあ…はあ…外…した…か…」

 

息絶え絶えに鎌を振り上げ、再び攻撃体制に入る。

中々戦い辛い相手だ。

 




原作キャラが出るの割りと三人目くらいじゃね?
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