東方白望記   作:ジシェ

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遅くなりましたがあけおめことよろです。三十は仕事だ…三十一も仕事だ…ならここしか投稿出来ない。お察し下さい。


八十五話 ~獣の瞳~

人間は嘘吐きだ。

妖怪だって嘘吐きだ。

嘘を吐かない人なんていない。

もう私は騙されない。

たった一人…最愛の妹さえいれば、他の誰も必要ない。

本当はこんな動物達だっていらない。

ただ妹のために飼ってるだけ。

だから私から離れないで。

貴方のお姉ちゃんはきっと…壊れているの。

 

―――――

 

「いやぁ~修理がこんな速く終わるのは初めてだ!便利な能力持ってんじゃねえかよ!」

「にしたって多いわ。手作業よりは楽程度だったぞ。」

「壊したのはあんただろう?」

「そりゃ…何も言えねぇ…」

 

家の創造くらいは出来るようになった。

だから修理は…というか再建だがかなり速い。

とはいえそんな複数同時に造れるわけでもなし。

五分そこらで終わるわけでもなし。

結局全て修理するのに丸一日がかりだった。

一日で終わるだけましだが。

 

「まあもう終わりにして、宴会でもしようぜ?」

「金なんてないぞ。」

「出すから安心しな。」

「…いや遠慮する。そも酒得意でもないしな。それに一度上行かないと…事情説明に。」

「そういやそうだな…」

「まあ宴会は遠慮するよ。館の方気になるし、上から直行する。」

「そうか。今度は吹き飛ばすなよ?」

「無限落下がなければやらねぇよ。」

 

すっかり仲良くなった狼男と一度別れ、地上に向かう縦穴に向かう。

そして穴の下に向かい霊力を放出。

無事真っ直ぐ地上へ出られた。

 

―――――

 

「成る程…それならそのことを紫さんに伝えた方がいいかもしれないな。」

「うむ…紫殿の求む世界になら、必要やもしれんの。幸い話は通じる上、人喰いも一部…共存の足場とし丁度いいかと。」

「となるとまた…」

 

大分高頻度だが呼ぶしかないようだ。

 

―――――

 

「まさか一週と経たず呼ぶとは…そんなに私に会いたかったの?」

「分かってて言ってるだろ…萃香達以外の共存出来そうな妖怪が見つかったんだよ。」

「あら?この村にいて何を見つけたのかしら?」

「お前がこれ聞いて分からない馬鹿とは思ってねぇよ。この村の下は結構な規模の町が出来てたんだよ。」

「へぇ…既に話は?」

「これから行く。とりあえず規模がでかい。受け入れることが出来るか聞きたくてな。」

「そうね…数百人規模の町としたら、流石に土地がないわね…それに人間と妖怪の数に差が大きいと近くで暮らせば人間が死ぬわ。」

「だよな。ならここと同じように地下は…」

「彼らが納得するなら地上を人間の、地下を妖怪のと…区分けは出来るわね。まあ地上に妖怪の領地を造らないと妖怪の暴動が起きるだろうし、また問題ね。」

「…まあ任せる。」

「それから管理者が必要よ。人間の里の方でも村長というのはいるからね。妖怪と人間の争いを避けるために、村の法を守る者が必要だわ。下にはそういうのはいるのかしら?」

「…………一目置かれてる…といえばいる。管理者とかじゃなくて館に住んでるだけだけど。」

「…まあ妖怪の法なんて期待はないわ。でも…館ね…頭として据えるのなら…これから育てることも可能かしら…」

「少なくとも人間を襲うことはないらしい。それは保証する。それと話を聞く限りだと可哀想とかの印象らしいな。妖怪なのに…何にせよ頭にするには難しいだろ…」

「他の妖怪から可哀想とか思われてるの…?確かに難しいわね…誰か心当たりは?」

「…萃香達じゃ駄目なのか?妖怪の代表みたいなもんだし、管理者ってなら適任だろ?」

「そうね…話してみましょう。ただ正直…鬼は自由過ぎるからねぇ…」

「間違いない。まあその辺の話お前が直接言ってくれ。下の連中の勧誘もな。」

「貴方も手伝いなさい。」

「分かってるよ。」

 

―――――

 

「それでここに来たのか。」

「おう。つーことだし紫、話は任せた。」

「ちょっと望?どこ行くつもり?」

「館。」

「…そう。(逃げる気ね…)…まあいいわ。」

「じゃな。」

「次は飯くらい付き合えよ!」

 

逃げることは許されたようだ。

とかく館までは遠い。

逃げるからでは決してないが走ろう。

 

―――――

 

「でか…」

 

改めて見ると大分大きい館だ。

この時代で考えるとかなりおかしな装飾だが。

ここに住むのが二人と数十匹とは考え辛い程だ。

というか…

 

『にゃ~』

『ワフっ』

『チッチッ』

 

何種類いるのだ。

犬猫は分かる。

ペットと言えばだし。

鳥も分かる。

なんで逃げないか不思議だけど…誰もいないのに。

でも馬やら羊、蛇狼亀兎…一緒に飼ってて無事なのが不思議過ぎる。

こんな日光もないとこじゃ病気もかかりやすいだろうに…ここの主はどれだけ動物好きなんだ。

 

「…あれ?こんなところに人間なんて珍しい…貴方はだぁれ?」

 

雰囲気は変わらないが…いや少し印象が違うが…そこには、第三の目を開いた古明地こいしが立っていた。

 




どこかで望の酒事情書いたっけ…?忘れたから苦手といいつつ普通な程度にします。缶ビール三本までは余裕くらいで。
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