東方白望記   作:ジシェ

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fgo周回してたら書くタイミング失った。書きながら周回してますけど。遅くなった理由は一回執筆消えたからだけどさ…


九十二話 ~再会の約速~

「それじゃまたな。」

「はい。」

「絶対すぐ会いに来てね!」

「分かってるよ…でも生憎直近は無理かもな。紫が言ってた通り旅してるからな。…本当に悪いとは思うが、数ヶ月単位で迷うことも珍しくなくてな。まあ迷ったら来るから、意外に早く来るかもな。」

「お待ちしてます。早く会えることを願って…」

「迷うことを祈るよ!」

「勘弁してくれ。」

 

こんな別れの言葉中々ないだろうな。

とにかくまずは町の方へ。

そっちの別れも済ませたら次は地上でまた挨拶。

どうにもいた時間は少ないくせに、深く関わり過ぎたようだ。

でも別れは惜しまない。

また会う約束はもうしたのだから。

 

―――――

 

「そうか…あの二人が…やっぱり俺の勘は間違いなかったな。俺からも礼を言うよ。」

「…しかしやっぱり疑問なんだよな…」

「何が?」

「お前だよ。そもそもあの二人を助けるのを妖怪が頼むか?世話になった相手ならとも…か…く……」

「気付いたか。そうさ。俺はあそこの元ペットだよ。長生きし過ぎて妖怪になったのさ。だから偶然は恐ろしいよ。何せここに来たのがお前で、話掛けたのは俺が最初。こういうのを運命っつーんだろうな。」

「成る程な…そりゃ助けたいと思うし多少詳しいよな…他の妖怪の常識ではやっぱりねぇんだろ?」

「おう。俺含め周り何人かだけさ。それ以外興味すら持たねぇよ。」

「…それはそれで何で出てったんだよ?」

「…俺が二人を苦しめる。そう形が変わったからさ。あそこのペットは長生きな奴ばかりさ。だから妖怪になるのもおかしくない。大事に飼われてたからな。そりゃいたかったさ。だが…苦しむ顔は見たくない。」

「…お前以外の妖怪化したペットは…」

「…五匹。内三匹は自害した。一匹は…さとり様が眼を潰した日から見ていない。」

「…そうか…」

 

これは想像でしかなく、実際のことはは分からない。

ペット達が人の姿になるのに、一番の願いは二人と同じ形をとりたい…または言葉を交わしたい…共に過ごしたい。

そんな願いが人の形を生み出した。

そんな妖怪にしたのだ。

なら…それほどの想い人に、拒絶されたなら?

人間なら心を病む。

それこそ自殺を選びかねない。

耐えられたのが、たった二匹だけだったのだろう。

それでも彼は信じたのだ。

いつかその愛を、再び自分に注いでくれると。

そのために、助けてくれる誰かを探したのだ。

 

「つくづく根っからの忠犬だな?」

「その通りさ。まあ今の今まで何も出来なかったんだ。忠犬っつーには…些か無能だな。」

「犬っころの浅知恵が、事実願いを叶えたんだ。誇っていい。お前はよくやった。」

「…そうさな…だが…まだ会えない。二人には時間が必要だ。…と思う。」

「ほう?それも勘か?」

「ああ。だがお前に誓う。もう二度と同じことが起きないことを。俺が護り続けると。そして必ず、笑顔の二人を拝んでやるってな。」

 

―――――

 

「もう行くんだね…」

「おう。ここは紫に任せるし、時が来るのを待つってこったな。だから…またな。」

「ああ。いずれ紫さんの創る理想郷で会おうじゃないか。」

「望様は確かに予言の通りでありました。此度の恩を決して忘れません。どうか良き旅路を…」

 

結局こいしとさとりには鈴を使えば会える環境にした。

だから俺は旅に戻り、後は狼男に任せることにした。

依存し過ぎはまずいって…もう分かったんだ。

回復の兆候が見られたなら、俺の役目はここまでだ。

 

「そういや…狼男の名前聞いてねぇな…」

 

そう思いながら、俺は村を飛び立った。

 

―――――

三月後…

―――――

 

「またかよ…」

 

しっかり海で迷子になっていた。

 

 




サブタイトルは漢字ミスじゃないです。
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