詭弁ですよ!霊夢ちゃん!   作:名は体を表す

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感想が絶えず来るとモチベーション向上に繋がるよなぁー。
そしてその状態が続くと、感想来なくなったらモチベーション駄々下がりするんだもんな。


冬は長引きますよ!

 宴会の準備といっても、料理や酒の準備をするだけだ。

 台所は女性の領域……ということで外で火を炊きながら包丁を振るって、結界の上に乗せた猪を捌く。

 

「へぇー、豪快に捌くわね。咲夜にもやってもらおうかしら」

 

「人間をか?」

 

「そんなわけ無いでしょ!」

 

 猪を解体しながら鍋の準備をし、事前に用意していた調味液を入れる。

 今日は大ぼたん鍋だ。

 

「ずいぶん手際良いのね」

 

「まあな、鍋料理は作り慣れてるんだ」

 

 なんせ具材を鍋に突っ込むだけでバリエーション豊かな食事が楽しめるからな!鍋のダシも違えば更にバリエーション豊富!

 

「コイツ気を抜くと三食連続で鍋とか平気でやるんだぜ」

 

「うるせえキノコ食主義者」

 

 鍋を準備していると、アリスちゃんや霖ちゃん、メイちゃんと残りの紅魔館勢がやって来た。

 

「お、いつも誘っても来ない奴がようやく来たぜ」

 

「うるさいな……年に一回くらいは参加しようかなと思っただけだよ」

 

「ほー、詭弁に説得されたか?」

 

「さてね」

 

「メイちゃん!さぁ俺と再会のハグを!」

 

「少し前に会ったばかりですよねっ!?」

 

「詭弁ー!久しぶりねー!」

 

 赤色の弾丸が俺の腹部に突っ込んでくる。当たる寸前で避けるっ!

 と跳んだ瞬間、ホーミングしてくる七色の宝石のような翼。

 

「ほグゥッ!?」

 

「あ、力加減間違えちゃったわ」

 

 お、お腹がミンチになりそうですわ……。回復魔法(リジェネ)

 俺のポンポンに悪質タックルかましてきたのは悪魔の妹、フランドール。くそぅ、コレだから子どもは……。

 

「次は気を付けろよっ!!!」

 

「ごめんなさい」テヘペロ

 

「可愛いから許す!」

 

「なにやってんのよ……」

 

 呆れた顔をしながら歩いてきたのはパチュリーちゃん。運動不足解消してるぅ?

 

「余計なお世話よ」

 

「あふふ♥️詭弁さんがパチュリー様と夜の大運動会してくれると解消し―――」

 

「ロイヤルフレア」

 

 ボォッ!!!と燃え上がり、吹き飛んでいく小悪魔。惜しい奴を亡くした……。

 

「全然惜しくないわよあんなの」

 

 じゃあ俺にくれ……とは冗談でも言えないなぁ。なんか本気で押し付けられそうだし。

 

「アリスちゃんも来たんだね!さあ再会のキスを!」

 

「上海としてなさい」

 

 うーん人形の感触。じゃなくて。

 

「全く酷いご主人様だよなー上海?」

 

「シャンハーイ」

 

「もうちょっと分かりやすくデレてくれてもいいのになー上海?」

 

「シャンハーイ」

 

「良い年した男が人形遊びするんじゃ無いわよ」

 

「それは性差別と言うものだよアリスちゃん。外の世界では男も女も関係なく人形遊びしてるそうだぞ?」

 

「そうなの?」

 

「なんでも等身大の人形を抱いて遊ぶとか……」

 

「それもしかしなくても一般的な()()じゃ無いでしょ」

 

「へい上海。ご主人様の一人遊びの回数を教えて?」

 

「聞くな」

 

「ヘイキンデ、シュウニ―――」

 

「言うな」

 

 さてさて、そんなことやっているうちに儀式の準備を終えた霊夢が戻ってきた。本格的に儀式を始めるのは新年明けてから午前中の内らしい。じゃぁそれまで飲んで騒ぎますか!

 

「と言うわけで幹事役ぅ!」

 

「おう!これから忘年会兼新年会を始めるぜ!適当に飲んで騒いで食い尽くせ!かんぱーい!!」

 

「「「 かんぱーい!! 」」」

 

 そして始まる宴会。どんちゃん騒ぎに釣られたのか、妖怪や妖精もひっそり集まってきた。

 

「藍様!もう始まってますよ!急ぎましょう!」

 

「こらこら、引っ張るんじゃないよ橙」

 

「あやや、博麗神社に妖怪が集まってきました!これはスクープの匂いがするわ!」

 

 妖怪達が霊夢に挨拶していくのを霖ちゃんと眺めながら酒を飲む。

 

「やれやれ……あんなに一気に飲んだら折角の酒の味が分からないだろうに……」

 

「HAHAHA、あれは酒を楽しんでるんじゃなくて、()()を楽しんでるのさ!美味しいに越したことはないけど、友達と一緒に飲むのに酒の味を気にするのは野暮だよ野暮」

 

「……なるほど」

 

「しかしやっぱ霊夢ちゃんは妖怪達に人気だねぇー」

 

「彼女は誰にでも平等だからね」

 

「……そうだねぇ……あっ!藍ちゃん居るやん!」

 

 ぴょんと飛び跳ねて八雲藍の尻尾にまっしぐら。

 

「やあ霊夢。相変わらず元気なようだな」

 

「藍、そう言うアンタもそれなりに元気そうね。紫は?」

 

「紫様は冬眠中だ。まだしばらくは起きないだろう……そして詭弁、お前は何を狙っているんだ?」

 

 九尾のモフ尻尾に向けてダイブした瞬間、藍ちゃんがクルっと一回りして尻尾を離す。あー勢い良すぎて止まれないー。

 ぽふっ。幻想郷おっぱい番付堂々の一位を誇る豊満な胸に着陸。あ~これはあきまへんわぁ~、人をダメにするおっぱいですわぁ~。良い匂いしゅる。

 

「俺一生藍ちゃんのおっぱいに埋もれて生きたい」

 

「じゃあそのまま永眠させてあげるわ。夢想―――」

 

「待て霊夢。私ごとぶっぱなそうとするな」

 

 顔全体が埋もれるほどに大きなおっぱいはまさにおっぱい。このおっぱいを前にして無事でいられる男なんておりゅ?これが傾国レベル……!詭弁君の詭弁国が傾きました、責任を取ってください。

 

「―――夢想封印」

 

「ア"ッー!!!」

 

 気軽に奥義を放つ霊夢ちゃんまじ博麗の巫女。そなたは美しい……。

 

「ふんっ!!!」

 

 その細腕からは考えられないほどの豪腕でもって神社の屋根まで投げられる。すげぇー、人って空を飛べるんだー。

 そうして投げ飛ばされた屋根の上で、登って降りられなくなった猫の如く震える。助けて。

 

「自業自得だな」

 

「藍っ!貴方のその駄肉毟って鍋の具にしてやるわ!」

 

「ひっ!?怖いこと言うなっ!?」

 

 霊夢ちゃんが捕食者のように駆け出し、藍ちゃんは草食動物のように逃げまわる。

 そんなやり取りを屋根の上から見下ろす。女の子って怖いわー。

 

「みゃー」

 

「んにぃ、橙か。……ほれほれ」

 

「にゃぅん」

 

 二尾の黒猫、橙の頭の先から尻尾まで全身くまなくワシワシ撫でる。前に猫モードじゃなく人型モードの時に全身ナデナデを所望されたが、絵面がアレなのでNG。

 ここがええのかーええのんかー。

 

「私も撫でてっ!」

 

「ぐへぇ」

 

 猫に嫉妬して本日2度目の突進を行うフランドール。ガキは帰りな。

 

「むぅー、撫でてくれないんだ」

 

「……頭だけで我慢しろ」

 

「……♥️」

 

 仕方ないのでフランドールの金髪を撫でてやる。あーあ、これがエチエチボディの女の子ならなぁ。……?

 

「……フランドール、お前猫耳なんぞ生えてたか?」

 

「猫耳くらい生えるよ、魔法少女だもん」

 

 魔法少女とは?はぁー……可愛いかよ、許す。

 さて、そんな魔法少女?が横に来て、アイデンティティーが崩壊しかけた黒猫は黙っていられない。人型に変化したと思ったら俺の腰に抱きついてきた。

 

「フシャァ!詭弁は渡さないよっ!」

 

「なぁに貴方?」

 

「詭弁の妹ポジションは私の物なんだからっ!」

 

 そんな猫耳生えた妹を持った覚えはありません。

 

「なに言ってるの?既に妹キャラが浸透してる私の方が妹にふさわしいでしょ?」

 

 キャラが浸透とか言うな。どこに浸透してると言うのか。というか猫キャラに妹キャラとか欲張りセットやめろや。

 あ、でも霊夢ちゃんなら妹に欲しいかも……痛たたた!

 

「爪を立てるなお前ら!痛いわぁ!!!」

 

「「ふんっ!」」

 

 息ピッタリか。

 

「良いわ!弾幕ごっこで決着を着けてやる!」

 

「上等!マイナーな猫妖怪が吸血鬼に勝てるわけ無いでしょ!」

 

 幻想郷じゃ吸血鬼の方がマイナーでは?俺は訝しんだ。

 とか考えている内に両者はフワッと浮き上がり、博麗神社上空で弾幕ごっこの花を咲かせた。

 

 その綺麗な花を眺めながら、よっと屋根から降りるとレミリアが丁度目の前に来た。

 

「元気なもんでしょう?妹のフランは」

 

「元気すぎて太陽かと思ったぜ」

 

「……元々地下室から積極的に外に出ようともしなかったわ。でもね、貴方と出会ってからフランは()()した」

 

「んぅ、そりゃ霊夢ちゃんや魔理沙が何とかした事だ。俺はなんもしてねぇぞ」

 

「それでも貴方が切っ掛けなのは間違いないわ。だから礼を言わせて?」

 

「礼はいらない。あ、でも咲夜ちゃんは欲しい」

 

「絶対渡さないわよ……でも貴方が仕えるのなら美鈴も咲夜もあげるわよ?」

 

「欲しいものは自分の手で取るのが俺のやり方さ。仕えんでも自分で口説き落とすまでよ」

 

「自信家ね」

 

「伊達に顔で生きちゃ居ないさ。HAHAHA!!」

 

 紅魔館から持ってきたという、血のように赤いワインを飲む。うーん……美味しい。

 空を見上げれば、フランドールと橙の弾幕ごっこも佳境に入っている。フランドールが優勢だ。

 

「あの子も手加減が上手になったわねぇ」

 

「あのくらいの子供なら何教えてもスポンジのように吸収するからなぁ」

 

「……一応言っておくけど、フランも私も貴方の何十倍生きてるのよ?」

 

「俺が15歳だとして、正確に何倍か言えるか?」

 

「………………ちょっと待ちなさい。えーと……ひのふの……さ、30倍……くらい?」

 

「お子ちゃま」

 

「ちょっと!!納得いかないんだけど!」

 

 そうこう言ってると弾幕ごっこの決着が着いたのか、空から降りてくる妖怪二人。

 

「ま、負けたぁ」

 

「私の勝ちよ!詭弁お兄様!」

 

「お、おにっ……!?詭弁!どういう事よ!!」

 

「何か気がつけば妹ポジションを奪い合っててな」

 

「何か気がつけばって当事者でしょアンタ!ちょっとフラン!こんな奴を兄と呼ぶなんて―――」

 

「そうか、フランドールが妹なら、レミリアも必然的に妹になるのか」

 

「っ!!?み、認めないわよ!!っていうかなるとしたら貴方が弟でしょ!年齢的に!!」

 

「俺が『レミリアお姉ちゃーん』ってか?……あほくさ。うぅ、言ってて鳥肌立つわ」

 

「このっ……くっ、フランっ!とにかくこんなのを兄と呼ぶなんて許さないわ!」

 

「お姉様に詭弁お兄様の呼び方を決められる謂れは無いわ!」

 

「ところでフランドール、495年生きてるお前と15年生きてる俺は何倍差ある?」

 

「え、33倍差でしょ?何言ってんの?」

 

「だとよレミリア嬢。何言ってんの?」

 

「むきゃぁーッ!!!姉より優れた妹なんて居ないわ!フラン!勝負しなさい!!ついでにこんな奴を兄と慕う性根をへし折ってあげるわ!」

 

「ふん!いつも咲夜が付きっきりじゃないと何もできない癖に!ボコボコにぶちのめしてバラバラに刻んで太陽の下に晒してあげるんだから!」

 

「怖っ!?なんで此処まで殺意満々なのよ、このシスター!!?」

 

 シャッ!と空高く飛びあがる吸血鬼シスターズ。……まあ、仲良さげで何より。

 ぎゅっと服の裾を橙に掴まれる。その目は涙に滲んでいた。

 

「……」

 

「……橙、妹の座は取られても、義妹の座は開いてるぞ」

 

「っ!」パァァ

 

 泣いたカラスがもう笑う。涙の痕は持ってたハンカチで拭いてやった。

 

「そうだ!義妹なら結婚も出来るね詭弁!」

 

「えぇ……」

 

 する気は無いぞ。と言う前に、橙は手を振りながら去っていった。なんかややこしい事になったが……まあいいや。

 

「いや待てよ?橙が義妹になるという事は、藍ちゃんが俺の妻……?」

 

「いや、そうはならんだろう」

 

 後ろから現れた藍ちゃんに頭を引っ叩かれる。いい音が鳴り響いたなぁ。

 

「橙を泣かせたときは八つ裂きにしてやろうかと思ったが……まあ、良い」

 

「いや、良くない。ここで俺と藍ちゃんが婚姻することで名実共に橙を義妹にしよう」

 

「しないと言ってるだろう。貴様、本当にいずれ背中を刺されるぞ……」

 

「夫の心配をするなんて、藍ちゃんは凄い良いお嫁さんだなぁー」

 

「勝手に関係を進めるな」

 

「何でダメなんだよ!藍ちゃんは橙の笑顔が見れる!橙は俺の義妹になる!俺は藍ちゃんのおっぱいと尻尾を心ゆくまで堪能する!WIN&WIN&WINじゃないか!」

 

「そもそも私と婚姻した所で橙がお前の義妹になると?」

 

「そういう事にしておいた方が皆ハッピーじゃない?」

 

「私がハッピーじゃないんだが」

 

「なんで!?毎日油揚げ食べさせてあげるよ!?」

 

「……油揚げに釣られる九尾の狐ではない」

 

「今ちょっと良いかもって思ったくせに。こうなりゃ実力行使だ」

 

「ほう?私に勝てると?……ふっ、良いだろう。私に勝てればこの身を好きにするといい」

 

「よぉし良いだろう、勝負だ。愛してるゲーム』でなぁ!!!!」

 

「……ん?」

 

 説明しよう!愛してるゲームとは、相手に向かって『愛してる』と様々な言葉で伝え、それに照れたり笑ったりしたら負け!という簡単なゲームである!弾幕ごっこより実際平和!

 

「……詭弁、お前酔ってるだろう……」

 

「酔ってない!俺が勝ったら藍ちゃんを嫁に貰う!藍ちゃんが勝ったら俺を婿に貰う!これで対等!」

 

「結果が変わってないのだが」

 

「じゃあ藍ちゃんが勝ったら俺の貞操を捧げよう!」

 

「結果がそれほど変わってないのだが」

 

「じゃあ俺が先行な!『愛してるゲーム』スタート!」

 

 藍ちゃんの身体を優しく抱きしめ、その金色の瞳を覗き込みながら―――

 

「『愛してる』」

 

「ッッ……ふん、その程度か?」

 

「むむ、照れない……だと?ぐぬぬ、次は藍ちゃんの番だよ」

 

「ふ、軽いお触りは有りか……なら」

 

 藍ちゃんは着ている服の胸元を緩め、大変なおっぱいの谷間を大変強調しながら俺の耳元で囁く。

 

「『愛してる』」

 

「……」

 

「……ッチ、反応しないだと?」

 

 あ、すみません。余りの衝撃に神経がぶっ飛んでただけデス。だが耐えた、次は俺の番だ。

 藍ちゃんの両手を握り、目を見て言葉を伝える。

 

「藍ちゃんはキチンと仕事をこなして、凄くカッコいいよ。『愛してる』」

 

「ッッッ~~…………ふぅ、そんなものか?では次は私の番だ」

 

 藍ちゃんがその胸に俺の右腕をうずめ、耳元で息を吐くように囁く。

 

「『あ・い・し・て・る』」

 

「もう一回ー」

 

「も、もう一回だと!?『愛してる』!」

 

 予想外の一言に慌てたのか、二回目は少し早口で言いきった。

 くそ、『もう一回』の決め撃ちを考えて無かったら今のでヤられていたかもしれん……!流石は傾国の美女、一筋縄ではいかぬ……!

 マズいな。藍ちゃんは頭がとても良いからすぐにこのゲームの攻略法をモノにしてしまう。その前に決着をつけるしかない……!

 藍ちゃんの目も、『次で仕留める』と雄弁に語っていた。なら、全てを出し切るしかない。ここで今、俺の全てを!!!

 

 藍ちゃんを多少強引に神社の壁に押し付け、その顔の横に手を突き、金色の瞳に自分の顔が映っているのが見える程に顔を近づける。もう少しでも近づけば唇同士が当たる距離だ。

 

「藍、俺のモノになれ!『愛してる』!!」

 

「ッッッ~~~!!!」

 

 パチン!パチン!と藍ちゃんから何かが弾けるような、電気が空中に放電されるような音が聞こえる。何の音?

 スゥっと藍ちゃんの瞳の中が縦に裂けていき、まるで蛇のような捕食者の―――

 

 パヂン!!

 

 藍ちゃんの頭から電気が放たれたと思えば、いつの間にか藍ちゃんによって押し倒されていた。

 

「フーッ、ふ、ふふふ……今の言葉は()()()ぞ、詭弁……♥約束通り貴様の嫁になってやる……ただし人間と婚姻するつもりは無いがな……」

 

「え、えーっと……ドウイウコトデショウ」

 

「ふふ……人間が妖怪と何度も何度も交わる事で互いの()を交換し合い、そして互いの境界が曖昧になる。すると人間は『人』という枠から外れ、妖怪も『人』に近づいていく……まあ、私程の妖怪であれば貴様を更に()()()()にしたところであまり変わらないがな……♥」

 

「あー……んー……えー……つ、つまり?」

 

「分からないか詭弁?つまり―――

 

 

 

交合(セッ○ス)の時間だ♥

 

 

 

「夢想天生」

魔砲「ファイナルマスタースパーク」

「グランギニョル座の怪人」

火水木金土符「賢者の石」

彩符「極彩颱風」

メイド秘技「殺人ドール」

 

 

 弾幕の雨と言わず、()が押し寄せてくる。あ、死んだ―――。

 

 

 と思ったら生きてた。

 地面に突然出現した()()()に吸われるように落ち、俺と藍ちゃんは謎の空間に投げ出された。

 

「急に藍の『式』が剥がれたから何事かと思ったら……いや、本当に何があったのよ……」

 

「かくかくしかじか」

 

「四角いムーブ……って喧しいわ」

 

 冗談は置いといて、普通に何があったかを話した。

 

「100%貴方の所為じゃないの……」

 

「いやぁ、ついどうしても藍ちゃんが嫁に来てほしいという心が暴走してしまって」

 

「じゃあ自分の言葉の責任は自分で負うのね。神社に戻してあげるわ」

 

「待って、今戻ると弾幕の雨に撃ち抜かれる未来しか見えな―――」

 

 スッ、と音も無く謎空間から落ちていく。おのれ。

 そして案の定落ちた先の博麗神社で全員にボコボコにされたのだった。いやなんでぇ?

 

 

 

 

 

「……それで、本当に『言葉だけで』式が剥がされたの?」

 

「え、その……はい……彼の言葉に惑わされないように耐えてはいたのですが……彼の『愛してる』に思わず……♥」

 

「頬を染めるんじゃないわよ。一大事なのよ?」

 

「そこまで、ですか?」

 

「ええ、そうよ。貴方の式が言葉だけで剥がされたという事はつまり、『詭弁の言葉が遥か格上にも通じる様になった』という事。()が憑けた()()()()()()()よ?……人間の成長というのは、恐ろしくもあり、楽しみでもあるわね……ふふふ」

 

「……はあ(紫様の考えてる事は相変わらず分からん)」

 

 




ヒント1.詭弁の声は遠くまでよく聞こえる。
ヒント2.詭弁は割とすぐ酔っ払う。酔うと声が大きくなりやすい。
ヒント3.仮に神社の裏手に居て、表側がメイン会場だったとしても物理的な距離には限界があるとは思わんかね?


こたえ.愛してるゲームの声が全員に届いていた。


前回の次回予告で年明けまでと書いたな。あれは嘘だ。(正確には嘘に()()()
オカシイな。書いてるうちに藍しゃまが暴走したぞ?
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