詭弁ですよ!霊夢ちゃん! 作:名は体を表す
宴会から明けて翌日……の筈なのだが、何故か俺は三途の川は賽の河原に立っていた。なんでスグに理解できたかと言えば、単純に何度か
「……はて、死にかけた記憶は無いのだが……なんで?」
まさか急性アルコール中毒?いやいやそんな、幻想郷にその概念はまだ入って来てない……何言ってんだ俺。
「うわ、サボりに来たのに嫌な奴が居るよ……」
「その声と乳は……おっぱい神!」
「死神だよ私は……はぁ~、で?今日はなんで此処に来たんだい?」
後ろから声を掛けられ、振り向けばおっきいおっぱい。揉まねば(本能)。
「だから挨拶ついでに揉むんじゃないよ」
「そう言いつつ揉ませてくれる
「生憎幽霊に触れられても一切感じないからねぇ……はぁ、せめてアンタの肉体があれば……」
「えっ、肉体があればヤラせてくれるって!?」
「ま、考えておくよ。いい加減離しな」
「ああんもうちょっと」
「刈るよ」
「ごめんなさい」
ぱっとおっぱいから離れる。流石に魂を死神に刈られちゃ敵わない。
どっこいしょ、とその辺に転がってた大きな石の上に座る小町ちゃんこと死神小野塚小町。
「しかし……しばらく見ない間に随分変わったねぇアンタ。だいぶ男前になったんじゃないか?」
「ははは、それは生まれつき」
「違いない。……ん?アンタ最近死んだ……?いや、この感じは……」
「んにぃ?どうしたん小町ちゃん?おっぱい揉む?」
「もういいだろ。ふーむ……魂の力が上がってる?精神もか。アンタどっかで修行でもしてたのかい?」
「心当たりはないけど毎日が修行みたいなもんだぜ……あ、少し前にひと月ほど死んでたわ。あんまり実感ないけど」
「生者がひと月死んだ実感沸くもんかい。まあ何でかよく分からないけど、今のお前さんの魂は実に常人の三人分以上はあるね」
「……ほう?つまり……どう言うことだってばよ?」
「さあ?一つの身体に魂が三人分も詰まってる事なんて早々ないし、あたいは今まで見たこと無いね。だからどうなるかは知らない。まあ、死んだら運賃は三倍貰うけど」
「変な所でデメリットあるなぁ三人分の魂」
「ま、三人寄れば文殊の知恵と言うだろう?ソレをどう活用するかはお前さん次第さ」
「……ちなみに三人分の魂全部抜け出したらどうなる?」
「今のお前さんの状態その物だろ。ずっと長く続いてると本当に
「えぇ?それはマズい。生きて小町ちゃんに会わねば!」
「じゃあさっさと帰りな。サボりの邪魔だ」
「次会った時は挟んでいい?」
「あたいがサボって無ければな」
それは逆にダメなのでは?と思ったが、働いてる最中にするセクハラもまた良しと思ったので口を閉じる。
意識を現世に集中させる。臨死体験から戻るテクニックなんぞ何故身についたのか……まあそれほど死にかけているという事なのだが。
小町ちゃんに手を振りながら現世に戻る。小町ちゃんも手を振り返しているのを確認したら、意識がまた一度消え去った。
◆
目を覚ませば、全身包帯まみれだった。イッツ何故?
と思って、包帯男となっている俺の横で何故かニマニマして座っていた小悪魔に聞いてみる。
「あふふ♥それはですねぇ―――」
……小悪魔曰く、俺は泥酔しながら無意識に霊体(陽・陰)を出して何だかんだしつつ、本体の俺は神社の裏で幽々子ちゃんとメイちゃん二人を半裸にまで脱がして、致す直前に霊夢ちゃん筆頭に女性陣からとても口に出すのも恐ろしいあふふ♥という目に合わされたのだとか。いや何それ。
「クソっ、今日ほど酒に弱い俺自身を呪う日は無いぜ!なんで幽々子ちゃん&メイちゃんという二大おっぱいの半裸を思い出せないんだ!!」
「あふふ♥それはもう詭弁さんの頭部をしこたまぶん殴っていた巫女達の所為ですねぇ♥」
「いや何してんの霊夢ちゃんズ!?」
いいか?人は頭を殴られただけで死ぬ。覚えておけ。いやまだ死んでないけど……や、一回死んでたわ。
「と、言うか……え?俺無意識に霊体出してたって?」
「はい♥」
そんな事ある?と思いつつ、
「おっす!オラ詭弁!なんか知んねえけどオラわくわくすっぞ!」
「我が名は詭弁答弁。闇を従えし者!」
「なんだろう。キャラが違うのになんか俺って分かるのが悔しい」
多分二人とも冗談で言ってるのだろう。いや、自分自身の事
「おい下手に増やそうとするな。陰の俺の気が減る」
「陰の気が減ると当然
「ええい騒がしいな。まあ俺だから仕方ないか」
「そうだな、俺だしな」
「さすが俺。騒がしさに掛けて右に出る者が無い!」
「……あふふ。なんですかこれ」
陰気と陽気を戻す。うーんこれは単純に戦力三倍加と考えていいのか……?詳しい事は要検証。しかし増える事って意外と簡単に出来たな……。
「そうか、増えるとしたらそれぞれの武具を揃えないとな」
「要りますかぁ?」
「あれば役に立つかもやんけ」
それぞれの
「よしそうと決まれば香霖堂に行ってくるか!」
「あふふ♥良いんですかぁ?詭弁さんって先の異変で一度死んでいたんですよねぇ?助けてくれた方々にお礼、しなくていいんですかぁ?」
「んに……ん……まあ、確かに……」
宴会の事で頭から抜けてたが、確かに俺は一度死んだ。それを助けてくれた皆に礼を返す前に、私事に向かうのは良くない。
「ふぅー……よし、ちょっと気が逸ってたみたいだ。ありがとうね小悪魔」
「あふふふふ♥良いんですよぉ……っ!?」
小悪魔の赤い髪を撫でる。つやつやのサラサラ髪だ。
「よし、そうと決まれば皆の所に行ってくるわ。よく考えたら皆に心配かけまくりだったじゃん俺」
巻かれている包帯を剥いで服を着る。身体の節々が痛いが、まあ回復魔法掛けてればその内治るさ。
「さて……じゃ、行ってくるわ!」
小悪魔にニカッと笑いかけ、寝ていた部屋から出る。よく見れば此処博麗神社だったわ。皆はまだ残っているかな?
「……むぅ、
博麗神社の境内に出てみると、死屍累々という言葉がこれ以上ない程に似合う惨状だった。大半の妖怪が地べたで酒瓶や酒樽を抱いて眠りこけ、里の人間達も腹を出して眠っている。肝が太くてもありゃ風邪ひくな……。
しかし、よく考えたら博麗神社にこんなに集まるなんて珍しい事もあるもんだ。何か神事を行うにしても妖怪も人も集まりはしないのに……。ま、いないよりかマシか。
「……それで、確か霊夢ちゃん達はコッチ側だったっけな~っと……」
境内を回っていくと、良く見知った一団がグッタリ倒れていた。
「うぅ~ん……」
「うぐぐ……飲みすぎたぜ……」
「すぅ……すぅ……」
倒れるまで飲むようなイメージの無い奴等も普段から倒れるまで飲むような奴等も揃って地面に倒れていた。地面に倒れていなかったのは咲夜ちゃんと、恐らく咲夜ちゃんの手によって避難されたであろうレミリア・スカーレットのみ。それでも神社の中で倒れていそうだが。
……ふむ、寝ている内に胸を揉んでも……バレへんか!
いや、いや。俺は何しに来たんだ。礼を返しに来たんだろう。おっぱい揉んでる暇が……いや、少しくらいなら……。
くっ!やっぱりおっぱいは悪魔か!
目の前の禁断の果実を我慢し、境内で寝ている皆を取り敢えず神社の縁側に並べる。
……おっぱい大きい順に並べる。むむむ……やはりメイちゃんと幽々子ちゃんが飛び抜けて……パチュリーちゃんももっとスタイル出る服を着れば良いのに……。
「一応聞くけど……何をしているの?」
「あ、咲夜ちゃん」
魔理沙と妖夢ちゃんのおっぱいを並べて比較していると、咲夜ちゃんが後ろから声を掛けてきた。
「咲夜ちゃんは下から数えて……」
「それ以上余計なことを言うとその口縫い合わせるわよ」
「ぴえん」
咲夜ちゃんに冗談が通じねぇ。
「そういえば皆何故か凄い飲みまくってたよね」
「ああ、確かに。久々の宴会で羽目を外しすぎたのかしら」
「久々って……まぁ久々か」
忘新年会の宴会が最後だから、もう大分前だ。
「うーん……例年ならもっと何回かお花見してたんだが、今年はお花見自体少なくなるかなぁ」
「あら、そうなの?」
「んにぃ。例年なら里でも博麗神社でも、わりと引っ切り無しに宴会をやっててな。当然そんなだから、里の酒屋とか春に向けて酒を大量に作ってて俺も何度も手伝わされた」
「お酒作りもやるのね……」
「なんでもやるよぉ」
咲夜ちゃんと話していると、日もどんどん高くなっていく。そろそろ皆を起こすか……。
「あ、咲夜ちゃん。今度一緒にデートしようか」
「……はい?」
「何だかんだでこの前咲夜ちゃんに助けて貰ったわけで、まあ感謝の気持ち的な?勿論奢るからさ」
「……はぁ、貴方という人は……残念だけど、お嬢様が許可するかは分からないわよ?」
「昨日この事レミリア嬢に言ったら『咲夜に休暇を取らせましょう』って言ってたぞ」
「お嬢様……」
「ほらほら、お嬢様が許可してるんだから」
「分かった、分かったわよ……もう。そのかわり、完璧なエスコートをしてくれるんでしょうね?」
「勿論!食事から買い物、ベッドの上まで完璧なデートプランをお見せしましょう!」
「ベッドは余計よ」
「えっ……ふ、風呂の中で?」
「そういう意味じゃないわ」
咲夜ちゃんをいじり倒していると、絶不調な皆が順次起きてくる。皆に水を渡した後、咲夜ちゃんが事前に作ってた大根粥を食べる。
「中々美味しいわね」
「二日酔い飯って感じだな」
中にはウンウン唸りながら縁側で寝転んでいた者もいたが、おおむね皆お粥を食べていった。
「はぁー……何であんなに酔っ払ったのかしら……」
「そう言えば昨日の酒ってなんか変わった味しなかった?」
「あぁ、里の酒屋の新商品だよ。なんつったっけな……ボトカ?」
「へぇ、ボトカ……ん?もしかして蒸留酒?」
「んぉーそうそう。なんか煮てアルコール度数を上げるんだと」
「ウォッカじゃない!」
「んぃ?あぁ、なんかそんな感じの名前」
「ねぇちょっと、外見てみなさいよ」
「どうしたの?」
「ん?どうし……うわぁ」
外を見ると、いくつもの人魂がふわふわ飛んでいた。
「……幻覚かしら?」
「んにぃ、じゃぁ目を覚ますためにキスを―――」
「夢想封印!」
「ギャー!」
人魂の群れに向かって吹き飛ばされる。うん、こうして間近で見たら、幻覚じゃぁ無いなぁ。
「幽霊が冥界から脱獄してるぞー!」
「脱獄て。皆、現世を観光してるだけですよ」
「あら、そう言えば幽明結界が壊れてたわね。アイツに治して貰わなきゃ」
「つまり……異変ね!」
「異変……かなぁ?」
◆
霊夢ちゃん達は幽明結界とやらに向かい、幽々子ちゃんは別口で何とかすると言って何処かに行った。
俺は一応里に悪い影響が無いかを確認するために戻ると……
「うへぇ、幽霊まみれだ」
里には、博麗神社で見た数よりもさらに多くの霊がふわふわ飛んでいた。
飛んでいる幽霊に驚き腰を抜かして怪我をするような年寄りが居たくらいで、大きな実害は無さそうだな。
「慧音先生ー!」
「ん?おお詭弁か」
「大丈夫ですか慧音先生、幽霊に風呂とか覗かれてないですか?」
「お前みたいな幽霊が早々居てたまるか」
頭上に幽霊が飛び交っている中で始まる井戸端会議。春が戻ってすぐにこの幽霊騒動、里も中々に混乱しているようだ。
「そういうわけで何とかしたいが……相手が幽霊だからな」
「うーん……やっぱり餅は餅屋と言うことで……幽霊楽団の皆様に来ていただきました」
「よろしくー!」
「よろしく」
「よろしくねー」
「……いや、何故」
「いやぁ、まあ同じ幽霊ですし。何で里にこう人魂が集まってるのか分からないし。取り敢えず何とかするために幽霊楽団に協力してもらおうかと」
「と言うわけで、里でライブをやるわ。冥界ではお花見くらいしかやること無かったから、皆娯楽に飢えてるの。だから満足したら、そのうち冥界に戻っていくわ」
「そういうわけで便利屋さん、ステージ設営お願いねー!」
「それとヴォーカルもお願い!」
「ステージ設営は流石にノウハウが無いなぁ」
まあ、依頼ならやるのですけど。実害が無いとはいえ、幽霊がこう多く居られると鬱陶しい。幽々子ちゃんみたいなのだったら大歓迎なんだが……。
春になって、乱痴気騒ぎはまだまだ続く。
あちこちでお花見を行っているかと思えば、里のど真ん中で幽霊が集まってライブを行い、遥か遠くは冥界の入り口では弾幕ごっこの花が咲く。
「『新人騒霊ヴォーカリストの《陽》です!今日はプリズムリバー三姉妹改めプリズムリバー四姉弟のライブに来てくれてありがとォー!!』」
「……詭弁が……増えた……だと?」
「あ、アイツは俺みたいにセクハラはしないんで警戒しなくてもいいですよ慧音先生。今日は赤か……」
「流れるようにスカートを捲るな!」
ゴシャァッ!!!
今日もまた、桜の花が風に踊る。
いっそ強引なまでに詭弁の強化フラグを推し進めていく。
さて、詭弁《陽》と詭弁《陰》の武具は何にしようかな。
あ……感想ください。評価もおくれ。
ほら……な?分かるだろ?俺だって4、5千字書いてるんだからさ。感想なんて高々100文字くらいだろ?な?くれるよな?な?な?な?
書け(豹変)
《陽》
分霊の名前はもう適当に決めた。
詭弁から限りなくセクハラ要素を抜き、パリピ感を足したようなヤツ。
《陰》
詭弁から限りなくセクハラ要素を抜き、闇感を足したようなヤツ。
ただ元が詭弁なので基本的にノリは良いし、気分でふざけ倒す。
《陽中陰・陰中陽》
詭弁の身体に憑いている魂。《陽》と《陰》が抜けても本体が動ける要因。
これが抜け出ると詭弁の本体は動かなくなり、《陽》と《陰》が本体に戻っても《陽中陰・陰中陽》を戻さないといずれ死に至る。
ボトカ……もといウォッカ、ヴォトカとも
詭弁「里に最近幻想入りした外国の外来人が作った酒だ。清酒とはまた違う味わいで、ガツンと来るアルコールが特徴だな。ただアルコールが強すぎて、里の極一部の若者にしか売れないと嘆いていたぞ」
霊夢「まあ、悪くは無かったわよ。ただすぐ酔っぱらって何が何だか分からなくなるのはダメね」
詭弁「まあ俺みたいなヤツがすぐ悪用するからな!泥酔させてお持ち帰り……ぐへへ」
霊夢「夢想封印」