詭弁ですよ!霊夢ちゃん!   作:名は体を表す

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あの子が欲しい、あの子じゃわからん。
この子が欲しい、この子じゃわからん。
全員だそう、そうしよう。


花見は何回やっても良い物……かなぁ?

 ライブは大盛況に終わり、幽霊たちは満足して帰っていった……訳ではなく、単に里以外の場所に移動したらしい。

 

「それは根本的な解決に至っていないのでは?」

 

「ま、霊夢ちゃん達が何とかしてくれるさ」

 

 まあ里から幽霊たちが離れていったのは間違いないので、落ち着いて今回の異変の顛末を稗田家にて、阿求嬢と慧音先生に教える。

 

「……ふむ、つまりその妖怪桜を満開にさせる為に幻想郷中から春度なる物を集めた……と」

 

「それで詭弁さんはなんで冥界に?」

 

「ん?そりゃあ春度を集めてた子が可愛い女の子だったからホイホイ付いてって―――」

 

 そう話した瞬間、阿求嬢の目のハイライトがスッ……と消える。怖い。

 

「ええ、やはり女性がらみでしたか。そうではないかと思っていましたよ」

 

「あーえー……あっ!そう!その妖怪桜が最後に集めた春全部をぶちまけた様な弾幕を放ったんだって!俺丁度そん時の記憶ないからさぞ美しかったんだろうなぁハハハ!」

 

「そうですか。ところで詭弁さん今晩は空いてますか?空いてますよね?私の家に泊まっていきませんか泊まっていきましょう」

 

「ハハハ今日はちょっとアレが男の子の日なんでちょっとアレでアレしますんでそれではさよなら!」

 

 稗田家から飛び出すように去る。阿求嬢はドストレートにひん曲がった好意をぶつけてくるのだが、いかんせん幼すぎる。もうちょっと大人になってからどうぞ。

 

 さて、里から幽霊達が去り、幻想郷に春が完全に戻った。そうすると行う事は……お花見である。あれ、また?と思うかもしれないが、何せこの前の異変、『春雪異変』の所為で折角の花見シーズンが短くなってしまった。なら短い間に花見の宴会を何度も行うのは……不思議じゃないな!

 と言う訳で今日も酒屋で大量の酒を調達。この時期になると酒屋は酒を大量生産し、安く売ってくれる。まさに薄利多売。

 ……ん?何で俺は宴会をやると決まってもいないのに大量に酒を買ったんだ?……ま、いいか。とりあえず博麗神社に持っていけばなんとでもなる。

 もはや俺の身体の一部と言っても過言ではない程に使いこんだ大八車に大量の酒を乗せて里を出発。その道中に二尾の黒猫が俺の肩に飛び乗ってきた。橙か。

 

「にゃーん」

 

「どうした橙。この大八車は人里発博麗神社行きだぞ」

 

「なぅー」

 

「なるほど付いていくと」

 

「いや何故貴様猫語が分かる」

 

 声に振り返れば、藍ちゃんがジト目で俺を睨み付けていた。

 

「やほ。猫語が分かるのは単にフィーリングだよフィーリング」

 

「……はぁ。貴様も大概頭のおかしい側の人間だな……」

 

「頭のおかしいとは失礼な。俺の何処を見ておかしいと感じるのか」

 

 言いながら藍ちゃんの前掛けとロングスカートをたくし上げる。

 

「貴様は言動と行動が一致してから同じことを言ってみろ」

 

「藍ちゃんのスカート捲るね。で、俺の何処が頭がおかしいって?」

 

「貴様のそういう所だ」

 

 ふーむ、白……白は清潔感の色。ところでロングスカートをたくし上げると内側から良い感じの熱気がムワッてきません?

 とか思ってたら顔を蹴られた。

 

「長い。いい加減に離れろ」

 

「つまり短かったら中を見てよいと」

 

「いいから離れろ」

 

 良し。いま『良い』と言質頂きました。ぐへへ……痛っ!?

 

「フシャァー!」

 

「俺の脚は爪とぎ柱じゃありませんことよ橙っ!!」

 

 ああ、俺の脚がズタズタに……回復魔法(リジェネ)

 と、橙と藍ちゃんと一緒に博麗神社に向かう。

 

「んで、なんで今日は博麗神社に向かってるんです?」

 

「……」

 

「もしもし?」

 

「ん?あ、ああ……何となく……かな?」

 

「橙もか?」

 

「なぅん」

 

 そんな話をしてると、博麗神社へ続く長階段の下に辿りついた。

 

「相変わらず貴様は飛べないのか。不便な奴」

 

「いやぁ、何でか空を飛ぶことが出来ないんだよねぇ……。空を吹き飛ぶ事なら出来るんだけど」

 

 ちなみに空を吹き飛ぶとは、魔力やら霊力やらで爆発して吹っ飛ぶ事である。コレを俺は緊急脱出(ベイルアウト)と呼んでいる。使う事はまずない。

 

「ふん。貴様は地を這う方がお似合いだ」

 

「嘘ばっかり。一緒に空を並んで飛びたいってなんで素直に言えないのかしらこの狐様」

 

「出鱈目を言うな!」

 

 ぎゅぅぅと頬を抓られる。めっちゃ痛い。

 ぷんぷん怒って階段を飛んで行った。

 

「……やれやれ、お前の主人は気性が荒いなぁ」

 

「んにゃー」

 

 橙を肩に乗せたまま、大八車を博麗神社まで引き上げる。

 よいしょぉーと階段を上がれば、なんとそこには沢山の妖怪達の姿が!

 

「ん?おー詭弁!丁度呼びに行こうと思ってたところだぜ!」

 

「んにぃ。どうした魔理沙この集団は」

 

「いやーなんか集まってたぜ。んで、折角だし宴会でもやるかってなってな……おっ!お前酒大量に持って来たのか!おーい皆ー!酒が来たぜー!」

 

「にゃー」

 

 そうして何故か始まるお花見宴会。うーんただの偶然……か?

 

 

 そして全員に酒が程よく入ってきた頃に『奴等』が現れた。

 

「ちょっと、宴会するなら呼びなさいよ藍」

 

「ゆ、紫様!?起きてらっしゃったので!?」

 

 空間を()()現れたのは紫色を基調とした衣服を身に纏った少女、『八雲紫』。

 

「……フン。しばらく見ないと思ったら、幽霊なんかと仲良くしてるみたいね詭弁」

 

「げぇ、幽香ちゃん」

 

 カツカツと日傘を携えて境内に入ってきたのは緑髪と赤いチェック柄が特徴の少女、『風見幽香』。

 ちなみに幽香ちゃんは辺りを一瞥した後、俺以外に興味を失ったように一直線に俺に向かって来る。ひええ目がマジですぜ……。

 と思った次の瞬間、俺の前に二人の女の子が立ち塞がった。

 

「……誰かしら?」

 

「どうもお初にお目にかかります。私の名前は紅美鈴」

 

「私は魂魄妖夢です」

 

「そう、退きなさい。私は詭弁に用があるの」

 

「そんな殺気を隠さない相手を、詭弁さんにさせる訳にもいきませんので」

 

「そちらこそ、退かねば斬る」

 

「……ふぅ、困ったわねえ。ザコの相手をしている暇は無いのだけど」

 

 

「殺せば詭弁が出てくるかしら?」

 

 

 ゴウッ!!!

 

 突風が吹いたような、巨大な獣が雄たけびを上げたような、爆音が博麗神社の境内を突き抜ける。

 

「殺すのは無しだぜ幽香ちゃん。少なくとも、俺の目の前じゃあ誰も死なせやしねえ」

 

 幽香ちゃんの傘の一撃を、如意陽輝棒で受け止める。

 

「あら、女の子の後ろに隠れるのは止めたの?」

 

「冗談。そんな情けないマネ出来るかっての」

 

 傘を弾き飛ばし、妖精手甲と炎のエレメンタルで最大に強化した爆炎を御見舞いする。

 ド派手な花火が撃ち上がり、幽香ちゃんを強制的に吹き飛ばした。

 

「詭弁さん……!」

 

「守ってくれてありがとうなメイちゃん、妖夢ちゃん。だが悪いね、コレは俺の喧嘩だ」

 

 如意陽輝棒を軽く振り回し、身体の調子と気を整える。ニヤリと、不敵に笑う。

 

 あ”あ”あ”あ”ぁ”ぁ”!!!腕いてええええええ!!!!!!

 もげるっ!!腕もげるっ!!!!回復魔術(リジェネ)回復術(ヒール)

 幽香ちゃんの本気の一撃を受け止めた両腕が粉々になりそうだ。陽輝棒無かったら間違いなく両腕の原形なくなってた。ぴえん。

 

 などと言う事を一切表情に出さない為に不敵に笑い続ける。

 炎塵に包まれていた幽香ちゃんが無傷で歩いてくる。この圧倒的強キャラ感よ。

 

「……ふふふ、しばらく見ない間に凄く強くなったわね。期待、しちゃうわよ?」

 

「ハハハ!今日こそ幽香ちゃんに土つけてやるさ!」

 

 陽輝棒が燦々と輝きだす。今の俺はかつてない程に絶好調だ、という暗示を繰り返す。

 ザリッ。境内の玉石を踏みにじる音が聞こえた。次の瞬間、幽香ちゃんが目の前に迫り、その傘を振り下ろしてくる。

 

「『大地の加護(グラブレス)』!!」

 

 妖精手甲が重く、硬く変化し、振り下ろされた傘の一撃を無傷で受け流す。受け流した力で円を描くように如意陽輝棒を振り、幽香ちゃんの首を強かに撃った。

 

「くはっ……!良い、良いわ!」

 

 血が滾って来たと言わんばかりに目を見開き、その赤い目を更に紅く染める。

 そして至近距離であるにもかかわらず大量の弾幕を展開してきた。

 

「『昇陽発揮(ライジング・サン)』!!」

 

 陽輝棒を幽香ちゃんに向かって振り回しながら、展開される弾幕を撃ち落としていく。傘の一撃を陽輝棒で迎撃し、弾幕に弾幕を返し、魔法を魔術で落とされる。

 その戦いは、空の上で行う弾幕勝負とはまた違った()()()を魅せた。

 そして追加で放たれる大量の弾幕。それを潜るように体勢を限りなく低く保って回避する(グレイズ)。弾幕の壁を突破した先には、僅か驚愕に目を開いていた幽香ちゃんが隙を晒していた。

 

「ここで決める!『雷轟一閃(サンダーランス)』!!!」

 

 雷のエレメンタルを全て使って全身に雷を纏い、幽香ちゃんに突撃する。

 雷速となった俺は陽輝棒と共に、槍のように一直線に幽香ちゃんを撃ち抜いた。

 

「……ふふ、お見事」

 

 突き飛ばされた幽香ちゃんは境内を突っ切って、神社横の林に消えたと思えばすぐに戻ってきた。いや嘘でしょ。

 

「もっと本気出すわよ?」

 

「待って?」

 

 雷速となっている俺でもギリギリ反応出来るくらいの速度で駆け寄り、その傘を振り回す。一撃一撃が空間を引き裂くような音と共に衝撃波が放たれる。身体が割れそうだ。

 幽香ちゃんの動きを予測し、先の先を読み当て続けなければその傘は俺の身を突き斬るだろう。やばみ。

 そして雷轟一閃(サンダーランス)の効果時間はもうじき切れる。あ、詰んだ――

 

「終わりよ、詭弁」

 

「――なっ、死……」

 

 幽香ちゃんの拳が、俺の腹を()()()

 

「詭弁さんッ!!!?」

 

「……?手ごたえが……」

 

 次の瞬間、俺の身体が()のように黒く染まり、霧散した。

 

「っ!?これは――」

 

「――変わり身の術、つまり影分身さ!!」

 

 《陰》と入れ替わり、俺の影から()()()俺が出てくる。さあ第二ラウンドの始まりだ!

 

「『斜陽陰気(トワイライトブラック)』!!」

 

「やっほぉー!」

 

「……参る!」

 

 《陽》が空から弾幕を張り、《陰》は氷のエレメンタルで出来た棒を持って俺と共に幽香ちゃんを攻撃する。

 幽香ちゃんは、急に増えた手数に慌てる……かと思いきや、二人に増えて攻撃に対処しだした。

 

「増える程度誰でも出来るわよ」

 

「嘘だぁー!?」

 

 あっという間に《陽》が落とされ、《陰》は吹き飛ばされ、俺は殴り飛ばされて気絶した。

 

「……増えたら弱体化したわよ貴方」

 

 その一言は気絶している俺に届いていない。

 

「くそっ!本体がやられた!弔い合戦だ!」

 

「……本体が気を失ってるのに分身は元気なのね?」

 

「ふ、それは当然!何故なら俺は本体から完全に自立した《陽》!例え本体が寝ていようとも俺はピンピンしてるぞ!なあ《陰》!」

 

「弔い合戦なら一人でやれ《陽》」

 

「なんだよノリが悪いな!」

 

「ノリとかそう言う問題じゃないでしょうに……」

 

「まあいいや、ほら幽香ちゃんも折角なんだしお花見参加してけよ!かくし芸大会!一番歌います!」

 

「……アレっていつもああなのかしら?」

 

「今日はテンションが低い方だな」

 

「……そう」

 

「詭弁さん!詭弁さん!大丈夫ですか!?」

 

「気絶してるだけよ。……半霊の貴方」

 

「わ、私ですか?」

 

「そうよ。()()()()()()()()()()、もっと強くなることね。今の貴方じゃ、本気になった詭弁の足元にも及ばない」

 

「っ!?」

 

 

 

 はっ。と目を覚ませば、俺はメイちゃんの膝の上で寝ていた。そのまま辺りを見回すと、凄い目で睨んでくる霊夢ちゃんが……えぇ……。

 

「詭弁起きたわよ!さっさと退きなさい!」

 

「いやいや、まだ治療中ですから……」

 

「こんな傷ツバ付けとけば治るわよ!詭弁!アンタもいつまで膝の上でごろごろしてんの!」

 

「待って霊夢ちゃん、今俺は膝枕から見上げるおっぱいの素晴らしさについて考えてるところだから邪魔しないで」

 

「夢想封印!!!」

 

「えちょ、待っ」

 

「私までー!!?」

 

 

 それからというもの、近接戦闘を主体に置いた弾幕ごっこが少し流行るのだがそれはまた別のお話。

 

 




で、全員出すのに後何話必要ですか?
私にもわからん。
コウモリだけが知っている。

詭弁の成長速度はAと言ったところか。
さて、どうやって萃香といちゃいちゃ()させようか。


ところで話は変わりますが、皆さん感想ってご存知ですか?何、ご存知ない?なるほど。
感想というのは読んだ方が思った事を何でもよいので作者にぶつける事です。するとどうなるって?作者のモチベーションが上がります。
また、作者は内容を推敲しますが所詮素人目線なので、第三者目線から物語を見る事によって感じ取れる事を作者に伝える事でより良い作品になるんです。どうです?良い事だらけでしょう?
ほら、貴方も感想を書いてより良い作品にしましょう。
感想、書くでしょう?

何?感想を書かない?……ははは、面白い冗談だ。

何?感想を書かない?……ははは、面白い冗談だ。

何?感想を書かない?……ははは、面白い冗談だ。
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