詭弁ですよ!霊夢ちゃん!   作:名は体を表す

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まだStage5なのに漂うラスボス感。


そこ来る巫女ォ!?待て待て待て待て!!?

 時刻は……もう分からん!大体深夜!

 さて、目の前に佇む大きな屋敷。これは一体……?

 

「迷いの竹林の奥地に誰か住んでるなんて聞いた事無いな。妹紅先生はもっと入口に近い方に住んでるんだけど」

 

「私の勘がココに犯人が居るって言ってる!行くぞー詭弁!」

 

「ああもう、はいはい。ふむ……もしかしてここにかぐや姫が住んでいる可能性が……」

 

「かぐや姫?」

 

「んにぃ、まあ中に入れば分かるか。ノックしてもしも~し!お邪魔しまーす!」

 

「入るまでほぼノータイム」

 

 屋敷の入り口を開け中に入る。中は純和風と言った感じの、古き良き日本みたいな作りだった。

 

「おー、懐かしい作りだねぇ。……だけど、まるで()()()()()()みたいだ」

 

「新築特有の匂いが強いな……ん?こっちから女の子の香りが……」

 

「犬かお前……」

 

 失礼な。女の子を五感で関知する術に長けているだけだ。

 長い長い廊下を駆けると、長い薄紫色の髪の少女が立っていた。うさ耳、ブレザー、ミニスカート。満貫!

 

「遅かったわね。全ての扉は封印したわ、もう、姫は連れ出せないでしょう?」

 

「姫?俺的には君を連れ去りたいのだけど」

 

「おいおい、『人攫い』は鬼の役目だぞぅ」

 

「なっ!?私を連れ戻しに来た!?」

 

「何言ってんだコイツ」

 

「一番言ってる事分かんないのお前だからな?」

 

「……って、よく見たら妖怪じゃない。そうよね、ここまで来れるはずが無いし……心配して損したわ」

 

「えぇ……妖怪に間違われるのは困る」

 

「よく言うよ。『服剥ぎの妖怪』だか『二枚舌の妖怪』だか言われてるクセに」

 

「『二枚舌の妖怪』は《陰》の仕業だからセーフだし」

 

「それで、こんな夜中に何の用?」

 

「心当たりが無いとは言わせないぜ?悪い事は言わないから早く月を――」

 

「――懐かしい気配を感じたと思ったら……貴方は誰?」

 

 突如現れた長い銀髪のおっぱい……じゃなくて変な格好のおっぱい……あーもーおっぱいしか情報が入ってこない。何なんだこのヤベー力を感じるおっぱいは。

 

「これが乳トンの万有引力……」

 

「ニュートン?なにを言ってるのかしら?まあ良いわ、知り合いじゃなさそうだし……ウドンゲ、ここはお前に任せたわ。間違っても姫を連れ出されないようにね」

 

「お任せください。閉ざされた扉は一つも空かせません」

 

「閉ざされた()を抉じ開けたくなるのは男のサガか……」

 

「開けるなと言われちゃ開けたくなるのも鬼のサガ」

 

「私を無視し過ぎよ!いい?この廊下、催眠廊下は私の罠の一つ。真っ直ぐに飛べないお前達は私の力で跡形も無く消え去るのよ!」

 

「そもそも飛んでないんだが?」

 

「お前の力を借りなくても跡形も無く消え去れるぞ?」

 

「もー水を差すな!」

 

 ウドンゲ、と呼ばれた少女を軽くおちょくってると、後方から凄い勢いで見知った気配が近づいてくる。

 

「異変の黒幕は此処ねっ!!あれっ、詭弁じゃないの」

 

「萃香までいるじゃない。何よ貴方達暇なの?」

 

「暇だから詭弁誘って異変解決に来た!」

 

「一年の半分を寝て過ごす忙しい賢者様には分からないでしょーねー()の『暇さ』が」

 

「人間が忙しかろうが暇だろうが知った事じゃないですわ」

 

「それで忙しすぎて月を欠けさせたって訳?」

 

「そーそー。おまけに一日が24時間じゃ足りなさ過ぎて夜も止めちゃったぜー」

 

「馬鹿にして!」

 

「霊夢、詭弁が月を欠けさせた犯人な訳無いじゃない。アッチの方が犯人に近い匂いがするわ」

 

「もう、面倒ね!詭弁も鬼もそこの兎も纏めて退治よ!」

 

「ついで扱いで倒される気分はどうだいウドンゲちゃんや?」

 

「地上の人間風情が気軽に私の名を口にするな!私の目を見ても、まだ正気で居られると思うなよ!」

 

「太陽無くして月は輝かない。()()()()()()()知るがいい!」

 

「それを言うなら『その身を持って』だろ?……まあ詭弁ならそれで間違いでも無さそうだけどさ」

 

 そして始まる5人入り乱れての大乱戦。広い廊下とはいえ、流石に5人の弾幕が張り巡らされると超狭い。

 時に壁や天井に張り付くことで弾幕を避け続ける。

 

「いや、もうそこまでするなら素直に飛びなさいよ!!?」

 

「知らないのか?幻想郷の一般人は空を飛べないのが常識だ」

 

「天井に張り付いてる方が非常識よ!!幻波『赤眼催眠(マインドブローイング)』」

 

 そして波状に広がっていく弾幕。ウドンゲちゃんの目が妖しく光った瞬間、弾幕が()()て不思議な移動をした。

 

「ンだありゃ?」

 

「ふむ……弾幕が()()みたいに透過した?()()た?多分そんな感じだな」

 

 そしてその後再び弾幕が元通りになり広がっていく。あーはいはいなるほどね。一瞬で理解したわ。

 

「つまりあの弾幕が()()た瞬間を狙って……」

 

「紫達に弾幕を放つってか!」

 

「……うん、お前はそれでいいんじゃないか?」

 

 天井を駆け回りながらウドンゲちゃんの弾幕を避け、霊夢ちゃんや八雲紫の弾幕も避け続ける。

 

「ちっ、鬱陶しいわね!霊符『夢想妙珠』!」

 

 霊夢ちゃんから放たれる『ありがたい光』がウドンゲちゃんの弾幕やらをかき消していき、俺や伊吹萃香にも向かって来る。

 俺は天井や壁、床を跳ね回り『ありがたい光』を振り切る。

 

「キモっ!?黒い虫みたいにカサカサ動き回るな!」

 

「言い方気を付けろよお前ェ!?」

 

 黒い虫ってお前……。あーもー優しい詭弁さんも流石に頭に来ました。雷のエレメンタルを使い、ウドンゲちゃんに怒りの一撃を撃つ。

 

「鳴符『爆鳴気(エレクトロイボム)』」

 

 ウドンゲちゃんに向けて大量の水弾を放つ。水弾はウドンゲちゃんの近くで漂うように停滞し、辺り一帯を埋めていく。

 

「やばっ……紫!一旦離れるわよ!!」

 

「どうしたのよ急に……?」

 

「あれば……なんかヤバそうだね」

 

「こんな弾幕大したこと無いわ!所詮愚かな地上の民ね!」

 

「油断大敵って月の寺子屋で習わなかったかぁ?」

 

 パシッ!と鋭い音が鳴り、ウドンゲちゃんの周りに在る水弾が消え失せる。

 

「っ!?何を……」

 

 

 

「さあ、爆竹祭りの始まりだ」

 

 

 

 再びパシッ!と鋭い音が鳴る。その直後、廊下を埋め尽くすような大爆音が鳴り響いた。

 

「あぐっ!!?お、音響兵器っ!!!?」

 

「そぅらまだまだ続くぞぉ!」

 

 続けてパシッ!と鋭い音が鳴り、辺りの水弾が消え失せる。

 

「ちょ、待って待って!!」

 

「ゴキ○リ扱いされて怒らない奴が居るとでも!?口の悪いウサギさんにはキツいお仕置きをしましょうねぇ!!」

 

 そして再びパシッ!と鋭い音が鳴り、直後に廊下を埋め尽くすような大爆音が鳴り響く。その音に堪らず両耳を塞ぐウドンゲちゃんに駆け寄り、隙だらけの身体にキツい一撃を叩き込む。

 

「うぐぅ!」

 

「ヒャッハぁー!危険な危険な爆弾祭りじゃぁ~!!」

 

「五月蝿いわ!!!」

 

「へげぶっ!!!」

 

 突如俺の目の前の空間が()()、中から謎の標識が突き出てきて俺の腹に叩き込まれる。腹が裂けそう……。

 腹を抱えて蹲っていると霊夢ちゃんに尻を蹴られ、倒れているウドンゲちゃんの横に蹴飛ばされた。酷い。

 

「詭弁っ!あんた()()使うなって言ったでしょ!!!耳壊れるかと思ったじゃないの!!」

 

「ふぐぐ……だってぇー」

 

「だってもかっても無いわよ!!次やったら割るわよ!?」

 

「何を!?」

 

「さて、図らずも詭弁がお邪魔虫をどけてくれたし、私達は異変の黒幕を追うわよ、霊夢」

 

「……分かったわ。詭弁!あんたが何でこんなトコに居るのか知らないけど、さっさと家に帰って大人しくしてなさい!」

 

「あー待って待って!私も黒幕退治行くぞー!」

 

 そうして霊夢ちゃんに八雲紫、伊吹萃香は銀髪のおっぱいさんを追いかけるように奥へ奥へと向かっていった。

 

「ぐぬぬ……こんなところに置いて行きおって……」

 

「くっ……地上の妖怪を三人も通しちゃうなんて……まあ良いわ。お師匠様ならあの程度簡単に……」

 

 すると後方から複数の妖気を感じた。あー……まさか……。そう思って振り返ると……。

 

「ええい邪魔よ亡霊!異変を解決するのはこの私、レミリア・スカーレットよ!」

 

「うふふ、ここまで来たのに引き下がる訳には行かないわ」

 

「きっと今の爆音は詭弁さんが戦っている音!異変が終わる前にせめて黒幕の顔だけでも拝まなきゃやってられないわ!」

 

「どうせ異変解決したら神社で宴会やるんだ!その時に黒幕の顔を拝めば良いぜ!」

 

「そう思うのなら貴方も引き下がりなさいよ」

 

「詭弁に借りを返すまで引き下がれる訳無いじゃない!」

 

 吸血鬼亡霊半人半霊白黒魔女メイド七色魔女が入り乱れて弾幕を広げながら競うように飛んできた。

 そして廊下の隅で転がってる俺達に気がつかずに通り過ぎて、そのまま凄い勢いで奥へと向かっていった。

 

 ……大量の弾幕を残しながら。

 

「のわぁー!」

 

「きゃぁぁ!」

 

 転がってた俺達に対し突風のように襲い掛かって来た弾幕は、木の葉のように意図も容易く纏めて吹き飛ばしていった。

 風に煽られる木の葉の気分を味わった後、さっきの弾幕で()()()()()()()襖の奥に折り重なるようにして叩き込まれた。

 ……白は清潔感の色()()()

 

「う、う~ん痛たた……うぅ、更に六人……九人に囲まれたら流石のお師匠様も……いや、お師匠様なら……」

 

「唸るのは俺の上から退いて、股を閉じてからでも遅くは無いんじゃないのかな?」

 

 一応カメラで開けっ広げになっている白い布と内腿をパシャッとな。

 

「……へっ?」

 

「ほぅ、尻尾はパンツから出してるのか。……ということはお尻に穴が開いてるのか?わざわざ開けてるのか」

 

「……え」

 

「そして匂いは……うん、ちょっと酸っぱめというか刺激的というか。もしかしてさっきの音爆弾にビックリして漏ら」

 

「漏らしてないわよ!ちょ、もう退きなさい変態っ!」

 

「だからお前が俺に乗っていると言ってるだろうに」

 

 唐突の出来事についていけないのか、それとも腰が抜けたのか、キャーキャー騒ぐ割には俺の上から退かないし脚も閉じない。これはもう脱がすしかないか?

 

「……因幡が変態男相手に盛ってるわ」

 

「はぇ!?ちょ!誤解です姫様!!違いますっ!!」

 

 そして暴かれた襖の更に奥から、いつぞや見た『かぐや姫』が現れた。

 

 永い夜が、もう間もなく明ける気がした。

 




次回!えーりんの危険がピンチ!(適当)

イタズラ好き(好意的表現)の詭弁ですが、本気で怒ったら相当容赦無くなるタイプです。女の子だからって優しくしないぞ★
だからみんなも気を付けようね!
『詭弁ですよ!ヤオヨロちゃん!』から読んでいただいている読者の方々はお察し戴けると思いますが、こっちのウサギキャラと向こうのウサギキャラには共通点があります。さて、なーんだ?

話は変わりますが、皆様は「ここすき」機能をご存知ですか?説明するのめんどいので各自調べて使ってください。はよはよ。
あっ、例のアレは勿論書いてくれますよね?ね?
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