詭弁ですよ!霊夢ちゃん! 作:名は体を表す
さあ盛り上がって参りました。
宴会だー!酒だー!
と酒を一口飲んだら、隣に霊夢ちゃんとメイちゃんが座った。
と思った瞬間、俺はみの虫のようにガチガチに縛られて宙吊りにされていた。いや何事ぉ!?
「詭弁さん。先のお言葉」
「説明してくれるわよね?」
ひゅー霊夢ちゃんメイちゃん、今日も笑顔が可愛いね!なんか別レイヤーに般若が見えるけど。
「説明と言われても……言葉通りなんだけどなぁ」
「そう、なら聞き方を変えるわ。今日何があったのか全部説明しなさい。じゃないとこの刀でアンタのお腹切るわよ」
「あれぇ!?霊夢さんいつの間に私の楼観剣持ってるんですか!?」
流石博麗の巫女だ。初めて持った刀でも振り回すのに何の躊躇いも無い。ぶった切られるのも時間の問題である。
とりあえず今日起きた事を掻い摘んで話す。
「―――と言う訳で輝夜ちゃんとレーちゃんがウチに嫁入り修業に来る事になったんだ。分かった?」
「全く分からないわ」
「俺もどうしてそうなったか分からん」
「……あの、詭弁さんはそれで良いんですか……?」
「断る理由もないし。……それにあの家は
「……はぁー。あーもーいいわ」
霊夢ちゃんが持っている楼観剣を俺に向かって振り下ろす。大変危険が危ない。
スパンっ!
俺を縛っていた縄だけを器用に切り裂いた。
「要するにそっちの宇宙人が馬鹿やらかしてるって事でしょ?」
「うん、霊夢ちゃん。俺今斬られて死んだかと思ったんだけど」
「知らないわよ」
ひょっとして妖夢ちゃんより剣術上手いのでは?
霊夢ちゃんがその楼観剣を妖夢ちゃんに投げて返す。
「大事に扱ってくださいっ!」
「まあ、詭弁は良いわ。いや良くないけど。それより……そっちよね」
霊夢ちゃんが振り向いた先に視線を送ると、鎖で縛られている輝夜ちゃんとレーちゃんがいた。その二人を、武器を持った沢山の人形たちが囲んでいる。
「今日はウサギ鍋に、デザートはタケノコと人肉のケーキにでもしようかしら」
「ひぃ、食べないでください……」
「あらら、時間を止める能力ねぇ……そこのアナタかしら?」
鎖が勝手に割れるように砕け落ち、境内にバラバラと撒かれる。
「もう、折角の宴会なんだから飲みましょ?」
「そうね。折角の宴会だし、久々に真っ赤なワインが飲みたくなってきたわ」
「もう、そんな物騒な
殺気立つ周りに囲まれても悠然と笑い佇む輝夜ちゃん。余裕が違いますよ。
「……ふふっ、全く。
「「ッ!!」」
そうして不敵に笑うかぐや姫。
「ふふふ、昨日は楽しかったわねぇ詭弁。あれだけ長い時間お喋りしたのはいつ以来かしら?」
「……蓬莱山、輝夜と言ったわね。折角だし少し
「あら、遊びの誘いなんて嬉しいわね。そちらの人形遣いも一緒かしら?」
「ふん、丁度新しい演目を考えていた所よ。
まだ宴会が始まったばかりだというのに、余興とばかりに咲夜ちゃんとアリスちゃん、輝夜ちゃんが空高く飛んでいった。うーんすぐに打ち解けた様で何より。
「いや、今の打ち解けたって言います普通?」
「レーちゃん。『ケンカする程仲が良い』ってね」
「とてもそうは見えませんが……」
「ところで詭弁さん。『嫁入り修業』とは何をするんですか?」
俺とレーちゃんの間に入り込むように妖夢ちゃんが座る。妖夢ちゃんはレーちゃんに向けて『ベーッ!』と舌を突き出す。子供か。困惑顔になるレーちゃん。
「そりゃ嫁入り修業って言うくらいだからなぁ。基本的には『家を任せられる技術』の習得だろうな」
「家を任せられる……とは?」
「『好きな人と結婚し、末永く幸せに暮らしました。めでたしめでたし』……と、物語ならそれで終わりで良いんだが、実際に
「え、えぇ……そんな時こそ『二人で力を合わせて乗り越えよう』ってならないんですか?」
「そうだな、じゃあ仮に妖怪の山を歩いて登るとしよう。『二人で力を合わせて山頂まで登りきろうね!』そう言った相手が、自分の背中にへばり付いてたらどう思う?」
「『自分で歩け』って言って叩き落とします」
「同じ事が同棲生活にも言える訳だ。『俺は朝から晩まで働いて金を稼いできた。だが帰れば家中汚い、飯も準備してない、風呂も沸いてない。嫁はごろごろしてる。だというのに人一倍飯は食う』さて、どんな美人なら許されるだろうな?人は愛に生きるが、愛だけでは生活が出来ない上に愛は金が掛かると来た」
「なんてロマンの無い……」
「『男は外に、女は家に』が基本の生活スタイルな訳だから、嫁入り修業ってのは女の子の魅力を上げるのと共に『幸せな結婚生活』にほぼ必須と言えるな。さて漸く本題だ、『嫁入り修業とは何をするか』」
空に弾幕の花が咲く。妖夢ちゃんは真剣と言った表情で俺の話を聞き、レーちゃんもしっかり耳を傾けている。酒で口を濡らすついでにチラと周りを見れば、興味の無い振りをしてしっかり耳をこちらに向けている人妖のなんと多い事か。
「『料理の技術』なるほど大事だ。男はまず胃袋を掴めと言うし、仕事から帰って来て旨そうな飯が用意されてたら間違いなく嬉しい。『掃除の技術』これも大事だ。家が汚いと単純に病気のリスクが高まるし、集中力ややる気といった精神面にも意外と直結する。同じように『洗濯技術』や『裁縫技術』もあると仕事や生活の面で便利に働く事間違いなしだ。だが、一番重要なのはそのどれでも無い」
「い、一番重要なのは……?」
「一番重要な事。それは……」
「それは……」
「セック「夢想封印(拳)!!」ズげブっ!!?」
顎が吹き飛んだんじゃないかっていう衝撃と共に意識がぶっ飛ぶ。あぁ、今日もお世話になりますぜ小町っちゃん。
「あーもう!真面目に聞いてて損したわっ!」
「お師匠様!私本当にコイツの所で嫁入り修業しなきゃならないんですか!?」
「姫様がやるって言って聞かないんだからしょうがないでしょ。イザとなったら身体張ってでも止めなさいねウドンゲ」
「嫌ですぅー!!」
「……ふん。ウチには咲夜が居るし、料理も掃除も何でもござれよ」
「お嬢様、その場合咲夜さんが嫁入りするだけでお嬢様は何も関係ないんじゃ……」
「なっ!?で、でもでも咲夜は生きてる限りずっと私と一緒に居るって言ったモン!」
「……ねえ藍?」
「仮に紫様が誰かに嫁いだとしても私は紫様の式神ですよ」
「よね!よね!大丈夫よね!!」
「ただ私が何処かに嫁いだ場合はその限りじゃありませんが」
「ちょっと!?」
「……(詭弁が帰ってきた時に『お帰りなさいアナタ。ご飯にする?お風呂にする?それとも……』『今日はお前を頂くぜ魔理沙』そして近づく唇……)」
「……魔理沙さん?」
「はぁぇあ!?な、なんでも無いぜ!!なんでもな!(ノーカン!!アレはノーカンだぜ!!!)」
「くっ……詭弁に続いて時間停止が効かない相手が居るなんて……あら?」
「……何よこの変な空気は」
「詭弁見たかしら私の実力を!貴方に見せ場を奪われたけど私強いのよかなり!って何寝てるのっ!!」
婚姻なんてめんどくさい事しないで攫っちゃえば良いのに。
そう思いながら瓢箪を傾ける伊吹萃香だった。
ほら、身体さえ良ければ離婚しないって言いますしね?
まあ私結婚したこと無いんですけど(白目)
ちなみに詭弁の収入は二、三人と言わずそれこそ頑張ればもっと養えるくらいの収入が有ります。お金持ち!男は顔とカネだよ!