詭弁ですよ!霊夢ちゃん! 作:名は体を表す
天高く馬肥ゆる秋。
普段から馬車馬のごとく働く俺は成長期なので、身体の成長と日々の活動に食べた分のカロリーを全て消費するために太るなんて事はない。イケメンな俺は体型も常にイケメンなのだ。パーフェクトボディー!
そんな感じで一部の人間達を敵に回しつつ、ここのところは秋の収穫祭に向けての準備を手伝っている。
博麗神社がここ最近の妖怪達の溜まり場なら、人里の俺の家はここ最近の変人達の溜まり場と化していた。
輝夜ちゃんの嫁入り修業騒動が終わっても、巫女や魔女、メイド、半人半霊、蓬莱人、ウサギと割と節操のないメンツである。
「里の人間達はずいぶん忙しそうね」
「そりゃぁ収穫祭もすぐそこまで近づいてるしな」
「収穫祭ですか。そういえば今まで一度も人里の収穫祭に参加したことはないなぁ」
「おっ、妖夢ちゃん収穫祭に参加する?」
「あー、収穫祭に参加するのはやめとけ妖夢。酷い目を見るぜ?」
「酷い目って……そんな、お祭りに参加するだけじゃないですか……」
「おうそうだぞ。祭りに参加するだけなんだからここにいる皆も一緒に行こう!なっ!」
「あら、面白そうね」
「姫様ぁ……何か嫌な予感がするから止めておきましょうよ……」
「なんで?美味しい料理、楽しい屋台、その他諸々の出し物!時間を忘れるくらいに超楽しいぞ!」
「その代わり褌一つで参加するんだろ?」
魔理沙の一言で若干前のめり姿勢だった妖夢ちゃんと輝夜ちゃん二人が元に戻る。
「「詭弁(さん)……」」
「褌一つの何が悪い!伝統ある祭り衣装なんだぞ!?」
「去年から突如始まったと聞いているけど」
咲夜ちゃんの一言で全員の視線が刺さる。お、俺は悪くねぇ!そりゃぁその時の勢いで祭りの衣装を褌一つに統一しちゃったのは俺の一言だけど!
「詭弁さんのせいじゃないですか!」
「最終的に決定権持つのは里の『長者会』だし!」
長者会とは人里の長を筆頭に名家の大黒柱達が集って様々な里のルールを作る会の事だ。勿論俺も実力ある人間として末席に就いている。
やってることはゴミ捨てのルールとか決める位だけどな!
「ともかく冗談半分で起案したらなんか通っちゃった……」
「やっぱり詭弁さんのせいじゃないですか!」
「んぃ……で、でも参加した子供達や男衆には評判は良かったぞ!」
「その代わり女の子の参加者が一人も居ないから差し引いてマイナスだったんでしょ」
「慧音先生は参加しても良いだろ!長者会で決まったんだから!!!」
勿論慧音先生も『長者会』の一席に就いている。まあ収穫祭の祭り衣装の投票では普通に反対派だったのだが。
「……誰が参加するのよそんな祭りに」
「えっ?そりゃ勿論主賓の『秋姉妹』とか……」
「罰当たりが過ぎる」
ちゃんと説得してから褌一丁にさせたからセーフ。静葉様はまあともかく、穣子様は大変眼福でした……。『不幸だー!』とか言ってた気もするがまぁ気にしない。
なお流石に褌一つで上丸出しは問題だらけだったので、祭の本番では二柱とも上に普通の法被を羽織ってもらった。
「まぁ、冗談は置いといて……。今年の祭り衣装は
そう言って祭り衣装の原案が書かれた紙を見せる。下は褌だが、上にはサラシと法被を重ねた至極マトモなモノだ。法被は白を基調として紅葉を散りばめたようなオシャレなもの。これなら皆着てくれるに違いない!
「褌の代わりにスパッツや短パンもあるし、慧音先生も『まあこれなら……』って賛成してくれた奴だからジッサイアンゼン!」
「ふぅん……まあ、普通……ね」
「うーん……何か裏があるような……」
「だから大丈夫だって!ちゃんと呉服屋で素材から厳選した良い布使ってるんだから肌触りも抜群!祭りの雰囲気爆上げ!皆コレ着て収穫祭盛り上げようぜ~」
「……まあ、お祭りに参加すること自体は吝かではないのですが……」
「良いんじゃないの?永琳も呼ぼうかしら……」
「勿論何人で来ても良いよー!里中央の呉服屋で配ってるから適当なサイズ見繕って持っていってね!」
「……実物あるの?」
「勿論。収穫祭までもう時間もないしな」
「……ねえ詭弁、それなら貴方用のは既に持っているんでしょう?ちょっと見せなさいよ」
「むむ……疑り深いなぁ霊夢ちゃんは……」
「当たり前でしょ?アンタが原案って時点でもう
「……俺だってちゃんと真面目に働く時だってあるんだからさぁ……」
そう文句を言いながらも俺用の祭り衣装を持ってくる。ついでに着替えてきた。
「ほら!普通にオシャレでしょ!?」
「ま、まあ普通ね」
「(詭弁さんの腹筋ッッッ……!)」
「(うぅ……この前の事が頭によぎる……)」
従者三人組の熱視線が突き刺さる。良いぞ。
「まあ、中々似合ってるんじゃないか?」
「そうねぇ、良いんじゃないのかしら?白が多いのがちょっと気になるけど……」
魔理沙と輝夜ちゃんは簡単に評価する。よしよし好印象。
「皆もコレ着て収穫祭に参加しようぜ!」
「……詭弁、ちょっと良いかしら?」
「んにぃ?どうしたん霊夢ちゃん」
霊夢ちゃんは一言そう言って立ち上がり、台所から水を持って来て俺にぶっ掛けようと―――
「待て待て待て!?な、な、なにすんの!!?」
「いいから黙って水掛かってなさい」
「いきなり水掛けてこないで!?えっ!?なんで!?ちょ、止めい!」
「魔理沙、咲夜、詭弁押さえてなさい」
「え、お、おう……分かったぜ……」
「どうしたのよ突然……」
「待って!ちょ、霊夢ちゃんストップ!!!きゃー!」
そうして霊夢ちゃんに水をぶっかけられ、水も滴る良い男。いやん。
「……えっ、透け……?」
「……やっぱりそんな事だろうと思ったわ。『白』が多いから変だと思ったのよ」
そう!何を隠そうこの法被の生地とサラシは呉服屋と共に製作した『水が掛かると魔法のようにスケスケになる白い布』なのだ!収穫祭でテンション上がった女の子達から滴る汗によってどんどん透けていき、気が付けば大事な所が丸見えッ!!!という算段っ!俺ってば天才ねっ!!!
「まあバレたんだけどねっ!!?」
この場から逃げ出そうと部屋から飛び出した……瞬間、俺は全身を縄で縛られて部屋の中央に転がされていた。
「すとっぷうぉっちゃー……でしたっけ?アレが無いと『時間停止』に抗えないみたいね」
「ひぃん。着替えてきたのが裏目に……」
「ちなみになんですが詭弁さんの褌は透けないんですか?」
「ヤダ妖夢ちゃんむっつりスケベ……」
「あっ、なっ!?違っ!!?」
「『褌』は普通の布だから透けないよっ!ただしスパッツと短パンは透けるんだ!やったぜ!!」
「
「
「
「
「
「話せば分かる」
「問答無用!」夢想封印(連撃)
こうして収穫祭の衣装は
そしてスケスケ法被の主犯格である俺と呉服屋は、慧音先生によって二人揃って逆吊りの刑に処されていた。
「くぅ……オレ考案の『弾ける汗でスケスケ』計画が……」
「……まあ、逆に考えてオッサンのスケスケ姿を見る事にならなくて良かったと思うか」
「それな。……で、詭弁。オレ達はいつまで里のど真ん中で逆吊りにされてればいいんだ?」
「収穫祭が終わるまで……で、済めば良いなぁ」
「安心しろお前達。収穫祭が終われば私直々に
「許してください慧音先生……オレはこの馬鹿と違って普通の人間なんです……」
「すみません慧音先生。先日頭に受けた傷が開きそうなので、俺の代わりにこの馬鹿が二倍受けるそうです」
「おい詭弁、お前は逸般人なんだからむしろオレの代わりに頭突きを二倍受けろよ」
「何言ってんだお前その空っぽの脳味噌がクッションになるんだから痛くないだろお前が二倍受けろ」
「はっはっはなんて美しい友情だろうなぁ、先生感動したよ。よしそれぞれ合わせて四倍頭突きしてやる。泣いて喜べ」
「慧音先生の御慈悲に思わず感涙だよ……」
「明日の朝日を拝めればいいなぁ……」
そうして収穫祭の終わりに里全体に鈍い大きな音が何度か鳴り響いたのは、また別のお話……じゃ、ないか。
唐突なオリキャラ!!!
ま、詭弁が女の子しか友達が居ないというのも変な話ですし。
・五福 助兵衛
詭弁の男友達。霊夢に対する魔理沙みたいなポジ。なお今後登場するかは未定。
詭弁に負けず劣らずスケベ。
今後登場する予定が未定なので全然設定が決まってないというある意味最強に便利なキャラ(白目)
きっと次に登場する時は新たな設定を持ってくるんだろうなー。
設定に矛盾があれば最新話に準拠という原作リスペクト。
霊夢「……ところで、去年の祭り衣装は褌一つって言ったわよね。詭弁も着けてたの?」
クズ「んぃ、勿論。発案者の俺が着ない訳にもいかないだろ?だから祭りの間はずっと褌一つだけだったぞ」
霊夢「ふーん…」
文「あややー!清く正しい文々。新聞のお届けですよー!」
霊夢「ちょうど良いわ。文、去年のバックナンバーってある?」
文「え?無いことは無いですけど……」
霊夢「なら一部寄越しなさい」
文「はぁ……」
咲夜「私も一部」
アリス「私も」
妖夢「あ、じゃあ私も……」
輝夜「ウチにも寄越しなさい」
クズ「んにぃ……急に奢るとかどういう風の吹きまわしだよ?」
文「まあまあ硬い事言わずに!ちょっとしたお礼ですよ♪まあその代わりと言ってはなんですが、暫くの間密着取材おば……」
クズ「んぃ。別に構わねえけど……」
文「ありがとうございます!(ぐふふ……詭弁さんのセクシーショットを撮って大儲け……)」
クズ「???」
文々。新聞の明日はどっちだ!
乾燥わかめって美味しいですよね。私アレ生で食べるのが好きなんですよ。
……ん?