詭弁ですよ!霊夢ちゃん!   作:名は体を表す

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暑すぎて脳が溶けました。レッツメルトダウン!


妖精と幽霊とその他人妖の祭典ですよ!

 幻想郷中の花が開花して二日目。今日もリリーと椛ちゃんと行動する。

 

「い、いいか?これは仕方なく……仕方なくお前に付いていくだけなんだからな……。鬼様の命令に背く訳にはいかないからな……」

 

「そうだね!一日明けても未だに大量の弾幕で騒がしい山に戻るの怖いもんね!」

 

「怖くないし!」

 

「春ですよー!」

 

 今日は仕事が無いので家でゆっくり……といきたいところだが、折角四季の花が咲き乱れているんだ。楽しまなきゃ嘘ってモンだろう。

 里の外に出て、三人でお散歩。

 

「そう言えば花を抱えている妖精が多いな。何でだ?」

 

「それは花が不自然だからですよー」

 

 リリー曰く、自然の化身である妖精が興奮のあまり不自然に咲いている花を抱えて飛んでいるそうだ。

 

「まあ、自然現象じゃないとは思っていたけど」

 

「……?あぁ、そうか。詭弁は六十年周期の異変を知らないのか」

 

「何か知ってるのか椛ちゃん」

 

「ふふん、勿論。六十年に一度、こうして沢山の幽霊が外から流れてきて花に取り憑く。その為に季節外れの花まで開花するんだ」

 

「へー。よく知ってるねぇ」

 

「当然だ。……ふふ」

 

「んで、何で外から沢山の幽霊が流れてくるんだ?」

 

「……そ、それは……知らない……」

 

「ふーん……それと何で幽霊が花に取り憑くと花が開花するんだ?」

 

「ええい知るか!死神か閻魔様にでも聞け!」

 

 プンプン怒り出してしまった。わんわん。

 まあ、今日は特に予定も無いんだ。折角だし歩いて三途の川にでも向かってみるか。

 

 そうしてあちこち寄りながら花見をしていると、弾幕ごっこに興じている霊夢ちゃんと魔理沙を見つけた。

 

「よし、離れるぞ」

 

「春ですよー!!」

 

「あっ、バカ!」

 

 弾幕ごっこの巻き添えを食わないように離れようとしたが、弾幕を見てテンションの上がったリリーが二人に挟まるような位置に向かって飛んでいってしまった。

 勝手に飛んでいってしまったとはいえ、見捨てるのは寝覚めが悪い。リリーを守るように盾型の結界を飛ばしながら追いかける。

 

「春ですよーッ!!」

 

「ちっ!邪魔だぜ!」

 

魔符「スターダストレヴァリエ」

 

「邪魔よ!」

 

霊符「陰陽印」

 

 二人は容赦なくスペルカードを切った。相手を落とす()()()にリリーを倒そうとしてるのだろう。

 

「魔霊式『無双封陣』!!」

 

 魔力と霊力をふんだんに混ぜ合わせ練り込んだ光弾が、リリーを撃ち落とそうと迫る弾幕を掻き消していく。消しきれなかった弾幕はリリーの回りを飛んでいる盾型の結界で防ぐ。

 

「んなっ!?詭弁まで居るのか!?」

 

「あーもう邪魔よ邪魔!!まとめて退治してやる!霊符『博麗幻影』!!」

 

 霊夢ちゃんの幻が目の前に現れ、色々な弾幕を撒き散らしていく。弾幕の元を倒そうにも、幻だから攻撃が効きやしない。

 

 

「春ですよーッ!!!」

 

 

 リリーから暖かな暴風が放たれる。春一番だ。

 暴風は弾幕全てを圧し流し、換わるように弾幕が霊夢ちゃんと魔理沙に向かって放たれた。

 

「くそっ!妖精のクセに生意気だぜ!」

 

恋符「マスタースパーク」

 

「鬱陶しいのよ!」

 

霊符「夢想封印」

 

「ッチ!流石にアレらを打ち消すのは無理か!『身体強化』!『肉体活性』!」

 

 魔力と気を使って自分の身体を強化し、弾幕がリリーに届く前にリリーを抱えて戦線を離脱。

 

「ついでの最後ッ屁だ!『妖精幻想弾(フェアリーテイル)』!」

 

 リリーの放った春風に乗せて大量の米粒弾幕を放つ。風に乗った弾幕は、霊夢ちゃんや魔理沙に近づいたらパァンとはじけて、さらに近くを飛んでいた米粒弾幕に誘爆していく。

 

「だぁぁくそ!!詭弁ッ!待て!!!」

 

「待ちなさい詭弁!後で覚えてなさいよ!!!」

 

 上手いこと二人を弾幕に巻いて逃げ出した俺は、そのまま椛ちゃんと合流して離れていった。

 

「ダメだろリリー。あんな気のたっている巫女と魔女の前に躍り出るなんて、死にに行くようなモンだぞ」

 

「楽しかったですよー」

 

「全く、これだから妖精は……」

 

 笑顔のリリーと呆れ顔の椛ちゃん。

 そうして俺達は三途の川に向かって再度歩き出した。

 

 

 

 

「春ですよー!!」

 

「ンだから行くなって行ってるだろうがッ!」

 

 その後、何度も弾幕ごっこに興じている人妖の間に突っ込んでいくリリーを何度も救助し、時に相手を撃ち落としたりと色々忙しかった。

 

 

「春ですよー!!!」

 

「だから待てってば!」

 

「うぎゅぅ……」

 

「ちょっと!勝負の邪魔をしないで頂戴!」

 

「ええい流れ弾に当たる方が悪い!」

 

 妖夢ちゃんVS咲夜ちゃん

 リリーの放った弾幕で妖夢ちゃん撃墜により勝負はお流れ。

 

 

「春ですよーッ!!!」

 

「きゃぁー!?」

 

「ふぎゃッ!?」

 

「あーもー滅茶苦茶だよ!」

 

 ミスティアVSリリカ

 リリーにより同時ノックアウトでドロー。

 

 

「春ですよー!?」

 

「ちょっと通りますよぉー!!!」

 

「あやややや!!?」

 

「なっ、何事っ!!?」

 

 文ちゃんVSレーちゃん

 リリーを高速で回収することに成功し決着つかず。

 

 

「リリー、お前、いい加減にしろ……な???」

 

「あぅぅ……」

 

 リリーの頭を思いっきりグリグリしてやった。こればかりは俺は悪くないと思う。

 

「そんなに苦労するのなら見捨てれば良いだろうに」

 

「寝覚めが悪いだろうが!」

 

「ふん、お人好しめ……」

 

 めっっっっちゃ疲れた。

 

 

 

 ◆

 

 

 

 時刻はだいたい正午。お腹も空いたのでここいらで昼飯にしようと思う。

 三途の川を目指していた筈なのだが、何故かあちらこちらフラフラと移動しまくっていたので、全然目的地に到着する気配が無い。

 今は一面向日葵の花が咲き誇っている『太陽の畑』にて弁当を広げている。今日も飯が旨い。

 

「だ、大丈夫なんですか?太陽の畑といえば、あの風見幽香の縄張りでは……」

 

「別に縄張りって訳じゃねえよ、所謂『お気に入りスポット』とかそういう所だ。それに荒らしに来た訳でも無いのにビクビクすんなって」

 

「し、してないし!」

 

「ヒマワリですよー」

 

 リリーがヒマワリを指差す。辺り一帯のヒマワリ全てが俺達の方に向いていた。

 

「ひぃぃ……やっ、やっぱり風見幽香に見られてるんだぁぁ……」

 

「情けない声を出すなって、もし本当に幽香ちゃんが襲ってきても椛ちゃんは絶対助けるから」

 

「絶対ですよ!絶対助けてくださいよ!」

 

「ただのイタズラですよー」

 

 向日葵がこっちを向いているのは、太陽の畑に潜む妖精達によるイタズラだ。怖がるものでもないし、むしろ少し珍しいモンだからしっかり見とけ。

 

 そうして、もはやただのピクニックと化したお散歩に闖入者が現れる。

 

「楽しそうね!あたいも仲間にいれてよ!」

 

 突然チルノが現れ、俺の首に飛び付いてきた。

 

「あ!コレ美味しそう!いただきまーす!」

 

「そりゃぁ!」

 

「きゃー!」

 

 首に飛び付き、弁当の中の串焼きに手を伸ばしてきたチルノを片手で放り投げる。く、首が……回復魔法(ヒール)

 

「なにするのよ詭弁!」

 

「コッチの台詞だ!首折れるかと思ったわ!!」

 

 首から鳴っちゃいけないような音出たんですが。

 魔法で水の玉を生成し、チルノに手を洗わせる。

 

「今度こそ!いただきまーす!」

 

「はいはい。もー好きにしろ……」

 

 うま、うま、と串焼きにかぶりつくチルノ。リリーは俺の膝の上で寝ているし、椛ちゃんはずっと不安そうにキョロキョロしている。揃いも揃って自由か。

 そよそよ吹く春風が心地よい。

 

「なぁ椛ちゃん」

 

「な、何ですか。今周囲の警戒で忙しいんですが……」

 

「『伏せ』!」

 

「わん!」

 

 椛ちゃんが地面にうつぶせになる。

 

「……はっ!!?詭弁!私は犬じゃないと何度言わせれば!」

 

「ちょっとお尻借りるね!」

 

「きゃひぅ!?」

 

 うつぶせになっている椛ちゃんの尻に頭を乗せて横になる。うーん柔らかくて良い枕だ。

 

「な、な、な、なに考えてるんですかぁ!!」

 

「んにゅー……」

 

「こら椛ちゃん。リリーが寝てるんだから静かにしなさい」

 

「あ、すみません……じゃなくて!こ、こんな所で何を盛ってるんだ!?そういう事はせめて家の中で……

 

「ん?俺も少し昼寝しようと、椛ちゃんの尻を枕にしてるだけだぞ」

 

「っ!?こ、コイツ……ならお尻じゃなくて膝!膝なら貸してやるから!」

 

「いや、それならお腹を貸せ!」

 

「はぁ!?くっ……尻よりマシか……わ、分かった……」

 

 そうしてうつぶせから仰向けに転がる椛ちゃん。椛ちゃんのポンポンに頭を乗せる。

 

「……これで満足か?」

 

「おぅ、絶景」

 

「はぁ?」

 

 ちなみになのだが、今の俺と椛ちゃんは絶対に目が合わない。何故なら俺の顔と椛ちゃんの顔の間に大きな山二つがそびえ立っているから。良い眺めだなぁ。

 

「あたいも一緒に寝る!」

 

「……お前は膝にしろ。腹が冷えるだろうが……」

 

 そうして椛ちゃんのポンポンに俺、太ももにチルノが寝そべり、俺の脚にリリーが寝そべっている。

 

「……なんか家族みたいだなぁ」

 

「……はぁッ!!?誰が!!?誰とッ!!?」

 

「俺が父親で、椛ちゃんは母親。リリーとチルノは娘……的な……ふぁ……」

 

 心地よい春風が向日葵を叩き、さわさわと小声で鳴く。あぁ、本格的に眠く……なって……

 

「っ、おいっ!……ほ、本当に寝たのか……。母親、かぁ……あ、あなた……なんて

 

「何やってんのよもみじ」

 

「ッッッ!?ち、チルノ!お前も詭弁の横でさっさと寝ろ!」

 

「あたい知ってるよ。そーいうの()()()()って言うんでしょ?」

 

「うるさい!叩っ切るぞ!」

 

「わー!助けて詭弁とーちゃん!もみじかーちゃんが()()()()してくるー!」

 

「なっ……!かっ……だっ、誰がかーちゃんだっ!」

 

「んにぃ……うるさいぞチルノ……お前も……寝ろ……『誘眠魔法(スリープ)』」

 

「ひゃあッ!?うぁー……なん、か……世界が……まわぅ……スヤァ」

 

「……寝た、か……。全く、世話のやける奴らだよ本当に……」

 

 

 

「おやすみ、詭弁さん」

 

 

 

 

 

 数十分後。

 

「あら、あらあらあら。ずいぶんとまぁ……楽しそうなことしてるわね?」

 

「おおおお起きろ詭弁!早く起きて!!」

 

「ん~……もみじ山脈を攻略するぞ~……」

 

「んぁ……♥️も、揉んでる場合か!!?風見幽香が!風見幽香がぁ!!」

 

「うふふふ……ねーえ天狗、ちょっと良いかしら?」

 

「良くない!私は良くないっ!!詭弁ーッ!!早く起きろぉーッ!!!」

 

 それからまたしばらく。俺が目を覚ました時には椛ちゃんの姿はなく、代わりに幽香ちゃんが居た。……ぱちっ、と目を開けたら幽香ちゃんの赤い瞳に反射する俺が見えるぐらいまで近くに。

 

「おひゅッ!?」

 

「おはよう詭弁。ずいぶんとまぁ楽しそうな夢を見ていたようね?」

 

「お、お、おう……も、椛ちゃんとリリーとチルノは……?」

 

「皆帰ったわよ?」

 

 暴力的に帰らせた、とかじゃ無いことを祈るばかりだ。

 

「……ふん。イジメたりしないで、ちゃんと普通に帰したわよ」

 

「んなら良いけど……」

 

 今の俺は幽香ちゃんの膝で寝ている状態で、幽香ちゃんの両手が俺の頭に添えられてる。

 

「……ふふふ、変なこと考えたらこの手が()()()とイっちゃうわよ?」

 

「なにする気!?止めろよ!?」

 

「冗談よ」

 

 そのまま髪を整えるように頭を撫でられる。うおー止めろよー。

 

「……貴方の髪は柔らかいわね」

 

「そうかな」

 

 自分ではあまり意識した事は無いが、そう言うのならそうなのだろう。まあ、髪先まで気合いを入れれば固くなるだろうが。

 頭で幽香ちゃんの脚の柔らかさを感じつつ、微睡みながら風に鳴く向日葵の声に耳を澄ませた。

 

 

 




チルノ「とーちゃん!」
リリー「おとーさん!」
サニー「お父様!」
ルナチャ「パパ!」
スター「ぱ・ぱ♥️」

クズ「うっ……なんか鳥肌が……」



ゆうかちゃんすき(脳溶)
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