詭弁ですよ!霊夢ちゃん!   作:名は体を表す

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家にゲジゲジが住みつきだしたけど私は元気です。


あの世の連中によろしく!

 あれからまた数日。未だに幻想郷は花と幽霊で溢れかえっていた。

 

「何度シバいても一向に働かないのよあの死神!」

 

「あのサボリ魔にも困った物ね」

 

「まぁいずれ落ち着くって話だし、もう少し様子を見ようぜ」

 

 早くもこの花の異変に飽きはじめた人妖は各々の生活に戻り、異変解決に向かった少女たちはこうして何故か俺の家に上がり込むようになった。不思議。

 

「詭弁さん時間です!次は私の番!さあ早く替わってください咲夜さん!」

 

「あら、私の時計ではまだ時間になってないわ」

 

 自身の膝をパンパン叩いて膝枕アピールする妖夢ちゃんと、フンフン鼻歌を歌いながら膝に俺の頭を乗せて裁縫をしている咲夜ちゃん。

 どうしてこうなった。

 

 話は少しだけ前に遡る。

 俺が幽香ちゃんの膝枕を堪能している所にブン屋の文ちゃんがやってきてその光景を新聞に載せたのだ。それだけならまあよくある事なのだが、その新聞をきっかけにひっそりと『膝枕ブーム』が始まったのだ。ちょっとそこは分からない。

 それからまあ色々すったもんだあって、結論を言うと今俺は膝枕をする側でありされる側になっている。

 今は咲夜ちゃんの膝に頭を乗せ、寝ている俺の脚を魔理沙が枕にしている状態だ。

 

「……詭弁、お前の脚硬くて寝辛いぜ。何とかしろ」

 

「無茶を言うな」

 

 魔理沙は俺の脚を枕にしながら、俺が紅魔館の図書館から借りている『猫でも分かる詠唱呪文と魔法陣呪文の違い』という本を読んでいる。超行儀悪いぜ。

 

「はぁ、このままだと本当に『異変解決もしない巫女』って言われそうだし、またあの死神の尻でも叩きに行こうかしら」

 

 むしろ霊夢ちゃん達が頻繁に戦いを挑んでくるから仕事が進まないのではないかと思ったが口には出さないでおく。

 遂に無言でぐいぐいと俺の頭を引っ張り出した妖夢ちゃんを片手で抑えつつ、今日の晩飯は何にしようかと頭を巡らせる。

 

「……」

 

「……」

 

「……っ!」

 

「……ふっ!」

 

「やぁっ!」

 

「おいお前ら、さっきから詭弁の頭でキャッチボールするんじゃないぜ。脚が揺れて気持ち悪くなる」

 

「頭がダイレクトに揺れてる俺はもっと気持ち悪くなるとは思わんかね?」

 

 吐き気がしてきた……。キャッチボールというか、もはやただの取り合いである。

 首がミシミシ言いだしてきたので強制的に二人を止める。……ふむ、今日は二人とも白――

 

「スカートを捲るなっ!」

 

 ナイフが眉間に突き立てられるがもはや慣れたモノ、結界を張ってナイフを防ぐ。目の前で結界とナイフから火花が散る。

 

「当たったら死ぬぞ流石に」

 

「いっぺん死ねば良いのよ」

 

「残念、もう既に一回死んでるんだよなぁ!」

 

「笑えないわね」

 

 流石にいつまでもゴロゴロしてると本当に床の住人になりそうなので起き上がる。魔理沙が膝から転げ落ちた。

 

「おい、起きるなら一声掛けろ」

 

「お、スマンな」

 

 外を見れば日も傾きだした所だ。丁度良いし夕飯用に買い物にでも行くかなぁ。

 

「という訳で解散、解散。まあ夕飯食ってくってんなら別だけど」

 

「むむ……幽々子様を置いてご同伴する訳にも……」

 

「私はお嬢様達が待っているから遠慮しておくわ」

 

「霊夢ちゃんと魔理沙は?」

 

「まあ久しぶりに詭弁の飯でも食ってくかな」

 

「萃香は……まあほっといても大丈夫ね」

 

「んにぃ。じゃ三人分の食材買ってくるわ」

 

 そうして三人での夕食が決まった。……ふむ、思えばこの三人で夕食をつつくなんて何時以来だろうか。最近は博麗神社も騒がしくなってるし。

 外に出れば、未だに数多もの花が咲き誇っているし、妖精も飛び回ってるし幽霊も飛び回っている。そして食材を買いに行くついでに酒も買おうと酒屋に行けば店先で見知った赤い髪の死神が呑んでいた。

 

「『小町っ!また貴方はこんな所でサボって!!』」

 

「きゃん!すみません四季様っ!!……ありゃ?」

 

「よぉーす小町っちゃん」

 

「な、なんだい詭弁の声真似か……心臓が止まるかと思ったわ……」

 

「へえ、死神も心臓が動いてるんだ」

 

 確認するために小町っちゃんの胸を触る。……ふむ、柔らかな胸から仄かに感じるトクトクとした鼓動が――

 

「刈るよ」

 

「ごめんなさい」

 

 俺の首に大鎌が触れる。流石に魂を死神に刈られちゃ敵わない……ありゃ、デジャブ?

 

「油断も隙もあったもんじゃない……」

 

「油断しきった小町っちゃんも好きよ」

 

 ロングスカートを捲り上げて中身確認。むっちりと肉のついた太ももを被う白いオーバーニーソックス、そして更に上には赤いレース生地の

 

「危なっ!!?」

 

「ちっ、仕留め損なったか……」

 

 小町っちゃんの大鎌が首に向かって振るわれたが紙一重で回避する。うーん言葉通り危機一髪。髪の毛が一本持ってかれた。

 

「こんなとこで流血沙汰になったらどうする気だよ」

 

「安心しな、そん時はあたいが責任もってトドメを刺してから彼岸まで運んでやる」

 

「おかしいな。小町っちゃんは魂を刈る方の死神じゃないと聞いたんだが」

 

 なんとか小町っちゃんをなだめる。

 

「というかこんな所で油売ってて良いのかよ。未だに幽霊達溢れかえってるぞ?」

 

「良いんだよ。この休暇があたいの仕事効率を上げるのさ」

 

「どうして仕事全然してないのに効率とかあるんですか?」(電話猫感)

 

「そ、そりゃ一度バリバリと働きだしたら一気に仕事が終わるようにさぁ……」

 

 夏休みの宿題最後まで取っておくタイプだなオメー。

 

「なあ小町ちゃん。いい加減そろそろ真面目に仕事しないと本当に首切られるぞ?」

 

「ぐ……」

 

「まあ本当にそうなったら俺が養ってあげるさ!」

 

「あんたに養われるのは負けた気がするからよしとくよ」

 

「そう思うのなら遊んでないで仕事をしなさい!」

 

「きゃん!」

 

 首を向ければ、映姫様が悔悟棒を今まさに小町ちゃんに振り下ろそうとして居る所だった。

 

「ちょ、四季さ――」

 

「昼間からお酒を呑むとは、なんて大した労働意欲なのかしらね!」

 

 ドゴン!と大きな音が鳴り響く。

 

「何が『負けた気がする』ですか!労働に対してなら詭弁の方が遥かに真面目に働いてますよ小町!!そもそも――」

 

「映姫様、映姫様。コイツ聞こえてないって」

 

 目を回して地面に倒れ伏す小町ちゃん。惜しい人を亡くした……。

 

「い、生きてるよ……」

 

「ならさっさと仕事をしなさい!」

 

「ひぃ!すみません!」

 

 小町ちゃんはバッと立ち上がり、凄まじい速度で三途の川方面へ消えていった。

 

「全く……小町のサボり癖も困ったものです」

 

「そうだね!説教しに回ってるのに、当の部下がサボってると説得力ないからね!」

 

「ぐぅ……」

 

 図星を突かれたせいか、眉間にシワを寄せる映姫様。部下の教育不足は上司の責任だぞぉ?

 

「ええ、分かっています……はぁ、最初に会った時はもっと真面目な性格だと思ったんですがね」

 

「まあ上司が真面目すぎる分、部下がうまくバランスとれてるから良いんじゃない?」

 

「限度があると言うことです。……詭弁が死神になってくれませんかね?」

 

「ははは、死んでから考えるわ」

 

「貴方は少し楽観が過ぎる。死後の事を考えるのは生きている内でなければ意味が無いでしょう」

 

「えー……じゃぁ死んでまで働きたくないから、死んだら冥界でぐーたら過ごすね」

 

「怠惰は罪です」

 

「それ要するに死んでも死神として働けって言ってるでしょ」

 

 生きてる今めっちゃ働いてるんだから、死んだらゆっくり休みたいね。

 

「あーそっか。それで小町っちゃんは普段からサボってる訳だ」

 

「アレはもはや性分だと思いますが……。ともかく、死後の事を真面目に考える事。それが貴方の出来る善行です」

 

「はいはい。死ぬ時には渡し船に乗りきらない程の渡し賃用意しておくからね」

 

「だから真面目に考えろと……まあ、期待しないで待ってますよ」

 

 そうして映姫様とも別れ、夕飯用に食材と酒を買い込んだ。

 

 

 満開の春は、もうじき終わりそうだ。




こまっちゃんは誰も見てない所なら詭弁に色々自由にさせるぞ!恥ずかしがり屋だな!
そしてえーきっきは詭弁と一緒に働ける日を待ち望んでるぞ!モテモテだな!(なお幻想の少女達が素直に詭弁を死なせるかと言うと……)


膝枕小異変

萃香「霊夢ー、膝枕してー」
霊夢「……はぁ、はいはい」

レミリア「咲夜ー、膝枕ー」
咲夜「はい、どうぞ」

幽々子「妖夢ー、耳かきしてあげるからこっちいらっしゃい?」ポンポン
妖夢「こ、この前したばっかじゃないですか!」

魔理沙「うーん……詭弁より寝心地が悪いぜ」
香霖「そりゃ僕は彼程鍛えてないからね」


最近暑すぎて脳に搭載しているスーパーコンピューターがダウンしました。今では2bitしか働きません。

感じるままに
想うままに
くだらないことを書いて
レスを待つ今日この頃なんですけども。
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