詭弁ですよ!霊夢ちゃん!   作:名は体を表す

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ダークネスの方頑張ってたら疲れたよパトラッシュ


俺の魂ってどーなってん!?

「前が見えねェ」

 

「『前が見えねェ』程度で済んでるアンタの方が驚きだよアタシゃ……」

 

 今の俺は温泉に肩まで浸かりながら真っ暗な空……地底の場合なんて言えばいい?天井?……を見上げながらゆっくりしてる。もうダメかと思ったよ。

 

「お姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃん!!」

 

「こいし、包丁持ったまま抱き付いてこないで。危ないわ」

 

「お空、アンタ何食べてんだい……?」

 

「うにゅ?温泉卵だよ。お燐も食べる?」

 

「いや、そうじゃなくて何処から……いや、いいよ……」

 

「ふぅん、ヤマメもコイツに()()()かけたの」

 

「ああそうさ、全く。人食い妖怪を何だと思ってるのかねぇ」

 

 まあ俺の現状よりも気になるのは今この温泉の中に美女が全裸で揃っているって事だよな酒池肉林かようひょー!

 

「あ、詭弁お前顔のタオル外したら三歩必殺だからな?」

 

 桃源郷が目の前に有るのに見ざるはひじょーにつらいぞごすずん……。先ほどのように是非とも全裸美女の全身をモミモミしたい所存。

 

「そういえば割と聞きたい事があるんだった。なぁ星熊勇儀、俺を誰と間違えて地霊殿に襲撃しに来たんだ?」

 

「ん?あぁ……別に誰かと間違えて襲撃したわけじゃない。少し前に萃香のヤツがふらっと地底に来てな、その時に『人間でありながら鬼の様に強い』ってお前の事を延々自慢してくるモンだからずーっと悶々とした日を過ごしてたんだ。それで漸く待ちに待った日が来たから……つい、な」

 

「『つい』で住む家を襲撃される身にもなってくださいよ勇儀さん」

 

「わりぃわりぃ。んで、件の人間を見つけりゃァアタシの()()()()()()に顔がソックリと来た。何千年もアタシを放っておいてノコノコと現れたヤツに、思わず手が出ただけさ」

 

「俺にソックリの古い知り合い、ねえ。俺の先祖的な?」

 

「さあね。アイツは今のお前みたいに()()()()()()()に好かれてたけど、誰かと子を成したなんて聞いたことないし」

 

「……成程、勇儀さんみたいな()()()()()()()に好かれていると」

 

「あ”?」

 

「こんな場所で止めなさいよ貴方達。ああ妬ましい妬ましい」

 

「チッ…………まあ、少なくともその()()()()とアンタは無関係じゃなさそうだ。()って言ったか?ソイツ出しな詭弁」

 

「んぃ……召喚『《陰》』!」

 

 いつものように、俺の身体の中に収納されている《陰》を引き出す……あれ、出てこねえ。

 

「……出てこないぞ?」

 

「オカシイなぁ。召喚『《陰》』!」

 

「《陰》は出たくないから何度も呼ぶなって!」

 

 代わりに《陽》が生えてきた。いや、出たくないってお前……。

 

「わお、おっきいのからちっこいのまでより取り見取りかよ」

 

「シッ!!!」

 

「HEY包丁は投げるもんじゃねえぜ!それじゃあの」

 

 投げられた包丁を掴み取り、戻っていく《陽》。おい、お前だけ堪能してズルいぞ。見た記憶を寄越せ。

 

「詭弁さん……」

 

「詭弁は良いけど()()()はダメだよ!!!」

 

「悪いが()()()も『俺』なんで」

 

「……ねぇ詭弁、その《陽》とか《陰》とかって何なんだい?どうにも普通の()()とは思えないんだけど」

 

「分身と言えば分身なんだけど……ん~俺にもよく分からん。俺の魂を三つに分けたモンの内の一つって事ぐらいしか」

 

()()()()()?人間が?そんな事出来るのかい?」

 

「……あのねぇ詭弁。同じ分身使いとして言わせてもらうけど、普通の人間は……というか魔女でも妖怪でも、『意識』を分ける事は出来ても()()()()()なんて事は容易く出来る物ではないわ。それこそカミサマでもないとね。ああ妬ましい」

 

「何が違うのかサッパリだぜ」

 

「例えるなら、普通の分身は右手で絵を描きながら左手で字を書く様なモノ……難しいけど()()()()()じゃないし、簡単な動作の繰り返し程度なら比較的簡単に出来るわ。……魂を分けるって事は、つまり『自分でありながら自分とは違う存在を生み出す』事よ。だって元は同じ魂でも、分けるって事は()()()()()()()という事なのだから」

 

「ま、それこそ『神様』なら分霊(わけみたま)っていう様に魂を分割しても問題無いんだが、普通なら人間が魂を分けるなんて事する必要ないしな」

 

 それほど魂の分割なんて異常な事なのだろうか。はて、紅魔館の図書館で『分霊術』に関する本を読んだ記憶があるな。

 

「アタイは生霊にゃ詳しくないけど、怨霊なら詳しいよ。ま、霊は霊さ。そんなアタイから言わせてもらえば、『霊』ってのはそれ自体が一つの『個』なのさ。神様みたいにドデカい霊なら幾ら分割しても大丈夫だろうけど、普通の人間程度の霊を分割しようものなら『霊』としての形を保てなくなるねぇ。……普通なら、だけど」

 

「つまり?」

 

「普通の人間が霊魂を分けようもんならスグサマ昇天……どころか霊力の残渣にでもなって輪廻転生も出来ないかもねぇ」

 

「こっわ」

 

 あの世にも行けないとかこっわ。分霊術って何だよ。

 

「あぁもー話が逸れた。とにかくアタシは《陰》に用があるんだ。本当にアタシの知り合いかどうかを確認するためにな」

 

「そう言われても。《陽》も《陰》もある日突然現れたというか生えてきたというか……いや、前触れはあったけども。ともかく元が()()魂だから古い知り合いじゃぁないと思うんだが」

 

「それでもさ、一応確認しておきたいからな」

 

「んにぃ……少し待て」

 

 そう言って俺は()()()()()に言葉を投げる。《陰》《陽》共に召喚せずとも自身の内にいる間はこういう形で会話する事も出来る。

 そういうわけで星熊勇儀を以前から知っているか?

 

『……生憎だが()が生まれたのは春雪異変の時。それより前の記憶も意識も『本体』と共有している以上の物は無い。……だが、勇儀を見ていると少し懐かしい気分になる』

 

 との事。俺はその言葉をそのまま星熊勇儀に伝える。

 

「春雪異変……ってのは知らないが、要するに詭弁が生まれてから起きたって事だろう?…………いや、まさかな」

 

「んで、その古い知り合いってのはどういう奴なんだ?」

 

「ん、あぁ……そうだなぁ……()()()は、色々と規格外の『人間』だった。アタシの知る限り、戦いにおいて()()()()()()()()()()()()。相手が同じ人間だろうが、妖怪だろうが、果ては神だろうが……な」

 

「へぇ、一度も敗北した事が無い……ねぇ?本当にそんな人間が居るのかしら、妬ましい」

 

()()とはかけ離れていたが、一応間違いなく『人間』だったな。人妖神問わず色んなヤツから好かれていたな」

 

 霊夢ちゃんみたいだな、と漠然に思った。

 

「アタシが()()()に出会ったのは、アタシがさとり位に小さかった頃だ。その時からそれなりに腕に自信があったアタシは、当時から無敗を欲しいままにしていた人間に会うために喧嘩を売りに行ったのが始まりだ」

 

 星熊勇儀の幼女時代。なんだろう、全然想像がつかない。やっぱり、その大きなおっぱいも古明地姉妹並だったのだろうか。

 

「そう思えば私達の将来も楽しみだと思いませんか?」

 

 ぽそっと耳打ちする古明地さとり。顔は良いから将来が楽しみかもしれないが、多分星熊勇儀並みに成長する頃には既に俺は骨になってると思うんだが。ふと500年幼女吸血鬼を思い出す。……期待はしないでおくか。

 

「ちょっと、どういう意味ですか」

 

 妖怪は成長が遅いからねぇ。

 

「アタシは()()()に初めて会ってすぐに喧嘩を売ったんだが、アイツは歯牙にもかけなくてな。手に持った武器を振るうこと無く、『声』だけでアタシをあしらったんだ」

 

「うん?それは勇儀姐さんを言葉巧みに騙したって事かい?」

 

「いいや、文字通り『声』だけさ。その時から怪力乱神の力を持ってたアタシがだよ?」

 

 『声』だけ、か。勿論俺にも心当たりがある。少し前に星熊勇儀の()()が物理的な破壊力を持って古明地さとりを襲ったのは記憶に新しいし、俺自身も喉と肺を気力や霊力で強化すれば『声』だけで木っ端妖怪を倒せるし、本気で『声』を張り上げれば物理的な破壊力を持たせられる。

 とは言えそれはあくまで相手が木っ端妖怪ならの話だし、物理的破壊力と言えどもたかが知れてる。少なくとも地底に蔓延る鬼達を相手に声だけで何とかする気は起きない。今より弱かっただろう星熊勇儀相手とはいえよくもまあ声だけであしらったもんだ。

 

「たかが人間に、それも『声』だけであしらわれたアタシは悔しくて悔しくて、それから延々とアタシはアイツに向かい続けた。……だが、アタシは終ぞアイツから本気を引き出す事は叶わなかった」

 

「へー……『鬼の四天王』星熊勇儀を、まだ幼かったとは言え声だけで退けるとはねぇ。人間でそれだけ強ければ有名になりそうなモンだけどねぇ」

 

「ああ。アイツは天涯孤独故か、その名前を知る者はアタシ含め誰も居なかった。ただ誰かが言いだしたか分からないが、その二つ名だけが知れ渡っていた」

 

 ―――『魔王』……と。

 

 

 

『お前『魔王』とか呼ばれてたんか!!!!』

 

『知らん!!!絶対知らん!!!』

 

『よっ!『双両撃手(デュアル・ウェポン)の魔王』!』

 

『止めろォ!!!』

 

 控えめに言って大爆笑の二つ名。えー?《陰》が魔王ー?

 

「我が腕の中で息絶えるがいい!!」

 

『陰じゃなくて闇纏ってる方だソレ!』

 

「魔王……『常戦不敗の魔王』ですか。よく覚えていないですが誰かの心的外傷(トラウマ)で見た記憶がありますね」

 

「知ってるのかお姉ちゃん!!」

 

「ええ。その名の通り、常に何者かと戦い続け、敗北した者を配下に加え続け、そうしていつしか百鬼夜行の主となった……という噂を能力で見た記憶があります」

 

「ん?魔王って言ったら『神斬鬼滅の魔王』じゃないのかい?私が地上で大暴れしてた時にゃぁダレがその魔王を見つけるか競争してたモンだよ」

 

「魔王……まさか『葬槍無双の魔王』?数多もの人間を持っている槍で葬り去ったというアレかしら?妬ましいわ」

 

『『常戦不敗(インフィニティ・ウォーズ)の魔王』に『神斬鬼滅(イマジンキラー)の魔王』に『葬槍無双(デス・ランサー)の魔王』か……随分と有名だなぁ』

 

『ぐわあああああ心当たりが一切無いのに頭痛があああああ!!!!』

 

 楽しそうだなお前等。まあそれだけ強かったって事なんだろう……二つ名にしてはまぁ大層なモンだけど。

 魔王と呼ばれるだけあって恐らく魔法使いだったのだろう。それなら『捨虫の術』を覚えてたのかもしれん。

 

「アタシが最後にアイツと戦ったのは、アイツが皺くちゃのジジイになってた頃だ。……その時になって、漸くアイツの武器を振るわす事が出来たくらいアイツは強く、アタシはまだ弱かった。結局、アタシはアイツに一度も傷をつける事が出来ずに勝ち逃げされちまった」

 

 あ、これは『捨虫の術』は覚えてませんね間違いない。

 

「……《陰》がその魔王なのかは分からないし、そもそも詭弁と関係あるのかも分からない。けどさ、《陰》、聞こえているんだろう?……出てこないってんなら、好き勝手言わせてもらうよ」

 

 

「アンタのお陰でアタシはここまで強くなったし、これからも強くなる。ありがとうな」

 

 

『……本体、勇儀に伝えてくれ。『強くなる理由を忘れんなよ』ってな』

 

『いやお前が直接言えよそれくらい』

 

 同感。人をメッセンジャーかなんかだと思いやがってこの魔王。

 

『おま、お前ェ!今そういう雰囲気だっただろうが!!!』

 

『今更どうカッコつけたって『魔王』の汚名は雪がれないゾ☆』

 

『ブッコロ』

 

 おうこれからもヨロシクなマオちゃん。

 

『よーし本体テメェ月の出ている夜ばかりと思うなよチクショー』

 

「『強くなったらまたタイマンでやろう』ってさ」

 

『全力で言って無いんだがァ!!!?』

 

 

 

 ◆

 

 

 

「……で、勇儀。何時になったら私は自分の家に帰れるのかしら」

 

「ン?あぁ、とりあえず子鬼達を遣わせてるが、どうも完全に崩落しちまってるみたいでねぇ。新たに地上までの道を掘った方が早いんじゃないかってくらいだそうだよ」

 

「……つまり?」

 

「旧都の建物を直すのとはワケが違うからねぇ……まあ大体一ヶ月くらい掛かるかな?」

 

「ンな待てないわよ妬ましいッ!!!」

 

「自身の住処()を守れなかった可愛い橋姫ちゃんはココですか?」

 

「その口閉じないとブッ殺すわよ詭弁!!!」

 

 おお、怖い怖い。正に()()()()()形相をしているであろうパルスィちゃん(少し前に自己紹介してもらった)に対し肩を竦める仕草をする俺。いやー顔についてるタオルが有る所為で見えないわー。鬼のような形相してるパルスィちゃんが見えないわー。見えたらもっと怖いかもしれないのになー。

 

「……外してはいけませんからね?」

 

「チッ」

 

 時計の様な舌打ちの音が温泉に響く。めのまえにらくえんがあるのにみれないのはつらいぞごす……ん?これさっき似たような事思ったな。

 

「詭弁には私が居るじゃない!」

 

 あーはいはい。分かった分かった……ん?そういえば俺は古明地こいしと『シンクロ』することで星熊勇儀に打ち勝った。その際に自分の無意識を十全に操る事が出来るようになった訳だが……妹のこいしが『シンクロ』出来るのなら姉のさとりも出来るのでは?

 

「っ!」

 

 勿論あの時は俺の()()すら攻撃に移していたから、身体に残った()()()に乗り移る形でこいしがシンクロ出来たのかもしれないが、まあそれならむしろ俺の()()に乗る形でさとりとシンクロ出来る筈だ。何故ならさとりは相手の心を読む妖怪。こいしが無意識を操るのなら、さとりは意識を操るとも言える……筈。

 よし、物は試しだ。あの時こいしは俺の身体に()()というのがキーだった。ならばさとりも同じだろう。白く濁った温泉の中でさとりに向けて手を伸ばす。……さとりは、手を握り返した。

 

(意識)のシンクロ』!!

 

 ……多分成功……して、る?

 今、俺の視界には闇に浮かぶ七つの光の玉が見える。俺のすぐそばにある二つの玉は間違いなく古明地姉妹だろう。その隣にある二つの玉はお燐ちゃんとお空ちゃんだろうか。そして俺の正面に見える、周りに比べて少し大きい玉は星熊勇儀……か?そしてその両隣にヤマメちゃんとパルスィちゃんと。

 うーん……てっきり俺にも心を読む能力が使えるかと思いきや、実際には目隠しされても周囲の気配を読む事が出来るくらいだとは。それくらいなら別に()を使えば出来る―――いや、待てよ?なら更に()を使って気配を探ればどうなる?

 深呼吸を一つ。気力を用いて周囲を探ると、先程まではまるで闇に浮かぶ星の様な光景だったのがじわりじわりと変わってくる。具体的には今浸かっている温泉、温泉を囲む岩、周囲の地面、そして温泉に浸かる者達の()()()()体形。それらが俺を中心に360°、モノクロームの世界で頭の中に浮かび上がる。

 うむ、間違いない。さとりとシンクロすることで俺にも心を読む能力が使えるのだろう。そしてその能力は本人の知覚によって効果が変わるのだろう。今視覚を縛っている俺が相手の考えている事が見えるのではなく、相手の『(意識)』の位置が理解できるようになっている。

 手を握っているさとりに意識を集める。光の輪郭はさとりの身体を正確に描き、その考えている事を浮かび上げた。

 

『やはり詭弁さんはかなり人間離れした事を行えるというか今私の体形が詭弁さんに筒抜けなんですけどこれはかなり恥ずかしいというかいや詭弁さんなら見られても良いのですけどやはりもう少し段階を踏んでからああ今私の考えてる事が筒抜けになっています!!???』

 

 別に子供体形で興奮しやしないから落ち着け。

 

『あ”?詭弁さんを子供体形でしか興奮できない変態(ロリコン)にしても良いんですよ?』

 

 凄まれても全く怖くないのだが。さとりの頭をグシグシ撫でる。

 

『あっひゅぅ』

 

 謎の言語を発声した後に温泉に沈んでいったさとり。それと同時に視界が元の暗闇(目隠し)状態に戻った。チッ、もう少し気配察知の精度を上げれば俺の真正面に居る美巨美の六連団子(意味深)を拝めたというのに……。

 突然透視能力に目覚めろ俺の眼よ!

 

「地上までの路が無いから詭弁も帰れないねぇ~、あー残念だ残念だ」

 

「うにゅ?それってつまりもっと一緒に居られるって事?やったー!」

 

「こらこらお空、ヒトの不幸を喜んじゃダメだよ。幾ら本当の事でもね」

 

「うん?地上にすぐ行きたければ間欠泉でも使えば良いんじゃないのかい?」

 

「あ、バカ」

 

 成程、そういえば妖怪の山にも秘湯と呼ばれる場所があった事を思い出す。当然秘湯には源泉があるだろうし、源泉がこの地底に繋がってても何らおかしくは無い。良い事を聞いた。

 

「あーあ、勇儀姐さんの所為で詭弁が帰り道に気付いちゃったじゃないか」

 

「わ、悪い」

 

 それなりに居心地の良い地底にいつまでも居たいという心も無いわけではないが、それでも地上に帰りたいという心の方が大きかった。帰る事が出来るのなら、俺は地上に戻る事にする。

 

「えー?詭弁地上に帰っちゃうの?」

 

 お空ちゃんが抱き付いてきて引き留めてくる。あー生パイがむにゅって、むにゅぅって。俺もうちょっと此処に居ようっかなー。

 

「……三歩必殺食らいたいようだねぇ」

 

「やっぱり今此処でバリバリ食ってやろうか……」

 

「ああ、良い嫉妬ね。本当に……()()()()()だわ……!」パルパル

 

 正面三方向から凄い殺意がビンビン。いやぁホントモテル男は辛いなぁ……!

 顔に結ばれてるタオルを引き剥がし、正面三人に投げつける。

 

「わぷっ、ま、待て詭弁!!!」

 

「逃がさないよ!蜘蛛『石窟の蜘蛛の巣』!」

 

「嫉妬の糧にしてあげる!花咲爺『シロの灰』!」

 

 一瞬見えた桃源郷を振り払うように脱衣所に向かって逃げる。あークソ、じっくり見たかった……じゃなくて。流石に一ヶ月家を空ける訳にはいかない。また俺の素敵本が焼却処分されてしまう。地底にはまた来れるが素敵本に関しては幻想入りした物も多くコレクションしてる。つまり一期一会!ロストしたらそれっきり!そういうわけでサラダバー!

 

「あー逃げられたッ!」

 

「くっ、逃げ足の速い……妬ましい!」

 

「チィ!こうなりゃ地上までの道を突貫で―――」

 

 速攻で服を着た俺は脱衣所から出て再度温泉に走る。だってよく考えたら源泉に一番近い場所ってやっぱ此処なんだもん!あーすみませんすみません!大変なおっぱいすみません!その身を隠す一切のモノが無い光景がすみません!!!ばるんばるんのたゆんたゆんヤッター!!!水の滴る良い女ぁー!!!あなたは狂喜して叫んだ。『ナイスおっぱい!』行きがけの駄賃とばかりにおっぱいを揉んでいく。素晴らしい感触だ素晴らしい。

 ドボーン。俺は温泉の源泉に向かって飛びこみ、熱湯の水流に逆らいながら深く深く潜っていく。熱いは熱いけど灼熱地獄に比べれば余裕ヨォ!防熱の魔法を重ね掛けしておくのを忘れずに。

 あっという間に地中の源泉溜まりに到着。その中で地上に繋がってそうな所を選んで向かう。さらば地底、また会う日まで。

 

「……やっぱアイツ殺す!!」

 

「勇儀ィ!さっさと地上までの道を作りなさい!!!」

 

「言われんでも!!!」

 

 ギャーギャー!

 

「うにゅぅ……詭弁行っちゃったぁ」

 

「……そう言う割にはあんま悲しそうじゃないねお空。まぁ、確かに今生の別れって訳でもないかぁ」

 

「そうだねー。それに詭弁って地上だと有名らしいし、地上まで行ける様になったら詭弁の家の場所聞けば良いかなって」

 

「……お空、アンタ意外と頭良いね」

 

「でしょー?」フンス

 

 

 

 

 

 

 

「確かに俺は勢いよく間欠泉の中を移動していた。その移動に合わせて偶々間欠泉が噴出しだしたのも確認した。……だからってさぁ。まさか出口が妖怪の山の頂点付近で、しかも分厚い雲を突き抜ける勢いで飛び出すとは思わないじゃん」

 

「あの、何を言っているのですか?何故人間が天界まで来れたのかの説明になっていないと思うのですが……」

 

「ンなもん俺が知りたいわ!!!」

 

 俺はまだ地上には帰れないらしい。雲よりも高い所から紐無しバンジー……死ねるぜ。誰かタスケテー!!!!

 




ダークネスの方書いてたのですが、どう頑張っても美鈴とくっ付きやがらない(R-18回避表現)のでコッチが生えてきました。どうして(電話猫)
いや、略奪愛に熱心な方がね……湧いて出てきてね……どうして(二度目)
やっぱメインヒロインは防御力がダメだなごすずん!

はい、美鈴メイン回ガンバリマス。


魔王

遥か昔から存在が確認されている推定人間。霊夢並の才能を持ち、努力を厭わず、戦いの道を選んだ結果強さランクで言えば某日の呼吸の使い手並。要するにブッ壊れクラス。現在は鬼籍に入っている。
星熊勇儀(幼女)に付き纏われながらも世界中を旅し、なんやかんや色々あって世界を救ってる(適当)
魔法(物理)の使い手でもある。色んな意味で魔術師キラー。


少し前に気が付いたのですが詭弁の身体データが実質《イケメン》しか無いのは色々問題なのでは?
何が問題かっていうとね。ほら……詭弁ですよシリーズの二次元化にね、ちょっとね……支障があるっていうかね……。
読者のみんなー!!!オラに『これぞイケメン』ってキャラを教えてくれェー!!!
ついでに評価もくれェー!!!
ここすきを忘れないでくれェー!!!
あと感想くれェー!!!(乞食感)
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