詭弁ですよ!霊夢ちゃん!   作:名は体を表す

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宴会の時間だオラァ!!
宴会を書くという事は、一場面当たりの喋るキャラクターの数が多いという事!書き分ける事なんて出来る訳ないだろ!!


宴会ですよ!

 博麗神社の中で宴会が始まった。なお俺は縁側に転がされ放置されている。おい。

 ……まあ、霊夢ちゃんや魔理沙が寝転んでる俺に態々食べ物や酒を持ってくるような優しさを見せたら、それはそれで怖いので良いのだが。

 霊力を練って回復術を起動し、同時に魔力を使って回復魔法(リジェネ)を使う。どちらも効果的にはあまり変わらないが、併用することで早く怪我が治る。ただ霊力の回復術は何故か消費が激しいから中々使えないのだが……。

 

「詭弁さっ……だ、大丈夫です……か?」

 

「おーメイちゃん。まあ、見ての通りぴんぴんしとるぜ」

 

「どう見ても瀕死なんですけど……」

 

 メイちゃん(紅美鈴)が縁側に寝ている俺の横に、酒と小皿に持った料理を持ってきて座る。部屋の中を見れば吸血鬼と咲夜ちゃんの他に紫色の魔女?とおっぱいのデカい悪魔が居た。

 

「あぁ、あちらはお嬢様のご友人のパチュリー様とその使い魔の小悪魔ですね」

 

 (おっぱいデカい)悪魔を使役してるのか……少なくとも俺より遥かに凄い魔法使いのようだ。

 悪魔を使役する事は魔法使いのステータスの一つだと聞いた事がある。とはいえ俺の知ってる魔女二人はどちらも悪魔を使役してないし、俺は召喚しようにも妖精レベルの子であるインプしか召喚できなかった。出来る事も子供レベルだったから一晩で送還した。……やましい事はしてないよ!

 と、小悪魔を見てたら視線が合い、ニヤニヤしながらコッチに近づいてきた。

 

「あふふ、こんばんはぁ♥」

 

 こいつはヤベェ。一瞬で察せた。

 

「へぇ~、この方が()()門番さんをたった一晩で落とした男ですかぁ~。顔は確かに良いですねぇ♥」

 

「メイちゃんを倒したのは魔理沙だぞ」

 

「そういう意味ではないと思います……」

 

 うん、知ってる。

 さて、インプよりか何段かは格の高そうな小悪魔だが、何でも主人であるパチュリー・ノーレッジが住む大図書館の司書をやっているそうだ。

 

「パチュリー様が()()ですからねぇ、私は男に餓えてるんですよぉ。あふふ♥」

 

 その言葉を聞いたメイちゃんがさりげなく俺と小悪魔の間に移動する。あー、気を使う程度の能力ってそういう……。

 

「そう警戒しなくても門番さんから盗りはしませんよぉ♥」

 

「盗っ!?そ、そもそも詭弁さんは誰のモノでも無いですし!」

 

「あら、じゃあ私が()()()も良いんですかぁ♥」

 

 フシャーッ!と威嚇行動をするメイちゃん。小悪魔はニヤニヤと「冗談ですよぉ♥」と嗤う。うーん実に悪魔的。

 

「あふふ、それはともかくですねぇ♥どうです詭弁さぁん、飲んでますぅ?」

 

「あぁどうもどうも」

 

 図書館(ウチ)特製のワインですよぉ、とグラスに注がれた赤色の液体を渡される。()()()というのは聞いた事はあっても初めて飲むのだが、中々果物感のある香りだ。

 ゴクッと一気に飲み干す。ん~、渋い。

 

「……躊躇なくいきましたねぇ。普通、悪魔から渡される物に警戒とかなさらないんですかぁ?」

 

「女の子から出された飲食物を躊躇するとか失礼だろ」

 

「……あふふ♥面白い人ですねぇ♥」

 

 小悪魔はニマニマと笑いながら立ち上がり、「余裕があればパチュリー様ともお話してくださいねぇ♥」と言って去っていった。スッと来てスッと帰っていったな。

 そうしていると宴会の匂いか声に釣られたのか、妖精や妖怪が神社に寄ってきた。

 

「美味しそうな匂いがするぞー」

 

「アタイ見参!!」

 

「だ、大丈夫かな……あの巫女の居る所だよ……?」

 

 宵闇妖怪ルーミア、氷の妖精チルノ、大妖精の三体がフワフワ飛んでくる。

 

「おっ、詭弁じゃん!なにしてんの?」

 

「酒飲んで飯食ってる」

 

「アタイものむ!」

 

「手洗ってからな。お前等も」

 

 わー、と神社の手水舎で手を洗う三体。

 

「うーん、あの氷の妖精が素直に言う事を聞くなんて……」

 

「まあ一応顔見知りだからな」

 

 勿論チルノだけでなくルーミアと大妖精もだ。

 手を洗い終わったのかピューと飛んできて俺の腹にダイレクトアタック……が成功する直前に守護術(ブロック)で腹を守る。

 

「おい、俺は今怪我してるんだから止めろ」

 

「もう!女の子を抱きとめるくらいのカイショー見せなさい!」

 

「なら()()()まで成長してから出直しな」

 

 『見た目だけ子供』とかならまだしも、中身まで子供なのだから始末に負えない。

 

「貴方は食べても良い人類?」

 

「全然食べもしないだろ」

 

「私グルメだもん」

 

「小食の事をグルメとは言わないぞ」

 

「そーなのかー」

 

 そのままルーミアとチルノは部屋の中に入っていき、大妖精はビクビクしながらチルノ達の後ろについて行った。

 

「子供にも好かれてるんですね」

 

「お子ちゃまに好かれてもなぁ。俺はやっぱコレくらい育ってた方が……」

 

「ひゃっ!?」

 

 メイちゃんのおっぱいをぷにっと指先で突っつく。うん、大きい事は良い事だ。

 そうして酒を飲みながらメイちゃんをイジっているとお子ちゃま吸血鬼が横に来た。

 

「誰がお子ちゃまよ、失礼ね」

 

 レミリア・スカーレットの一部分とメイちゃんの一部分を見比べる。

 

「お子ちゃま」

 

「また私の槍に貫かれたいのかしら?」

 

「謹んでお断りいたします」

 

 手に持った酒の残りを飲み干す。

 空を見上げれば僅か欠けた月が浮いていた。

 

「知ってるか?月には絶世の美女が居るんだと」

 

「何よそれ、昔話?」

 

「んぃ、『かぐや姫』。知ってるか?」

 

「田舎の物語なんて知ったこっちゃないわよ」

 

「田舎て。まあ幻想郷は閉じた世界だからなぁ。ところで吸血鬼ってのはどういう妖怪なんだ?」

 

「ふん、まあ特別に教えてあげるわ。吸血鬼(わたし)は人間の血を吸い、目にもとまらぬ速度で空を飛び、岩も簡単に砕く力を持ち、一声掛ければ一山幾らで悪魔を自在に呼び出せるの。それに首を落とした程度じゃ死なない再生力も持っているわ。凄いでしょう?」

 

 うーん、嘘の感じがしない。つまり本当に言った通りの強さを持っているんだろう。

 

「でも霊夢ちゃんに負けたんだ」

 

「う”っ……そ、それは霊夢が強すぎただけよ。どれ程弾幕放っても掠りもしないし……」

 

 まあそれは仕方ない。霊夢ちゃんはこと弾幕戦において次元違いの強さを誇ってるし。

 

「……そういえば、なん―――」

 

 なんで『弾幕ごっこ』で異変解決を許したのか、そもそもなんで異変を起こしたのか。そう聞こうとした直前、その小さな人差し指で口を塞がれた。

 

日本(ココ)にはこういう諺があるみたいね。『壁に耳あり障子に目あり』。それと『好奇心は猫をも殺す』……だったかしら?」

 

 言外に、死にたくなければ余計な探りを入れるなと言うレミリア。

 

「異変を起こした理由は……そうね、ただ太陽が煩わしかったからよ」

 

「……そうか」

 

 まあ、どうしても知りたいという訳でも無い。この異変について阿求嬢に話をする際に知っておいた方が良いかな、程度のモンだし。

 そもそも妖怪の賢者が噛んでいるんだ。下手な探りを入れるより、さっさと忘れたほうが良い事だ。

 

 まああのこと(おっぱいとパンツ)は絶対忘れないけどね!!!!

 

 

「……変な人間ね、貴方」

 

「なんか割と言われるな……そんな変か?」

 

「ええ。霊夢とはまた違った変わり者……そう、咲夜とも違う。貴方は一体何なのかしら?」

 

「自分が一体何なのか、難しい問題だね。……まあ今言える事は、『女の子大好きな普通の人間』……かな?」

 

 魔理沙が言うには『幻想郷では普通でいるのも難しい』らしい。まあ二つ名が『普通の魔法使い』なだけはある。

 

「……やっぱ貴方変な人間ね。霊夢のように誰にでも平等な訳でも無い。妖怪を『畏れ』てるのに、死は『恐れ』ていない。それは何故?」

 

「死ぬ事よりももっと怖い事があるだけさ。おっと、それが何かは内緒だぜ?知りたかったら好感度をもっと上げてからな!」

 

 はははと笑いながら料理を摘まむ。お、この卵焼き美味しい。

 

「……貴方は……ふふ、そうね。私の従者になる気はないかしら?今なら執事の席が空いてるわよ?」

 

「えー……あの真っ赤な館で働くのはなぁ……」

 

「何よ、紅くてカッコいいじゃない!」

 

「目に悪いわ」

 

 あの紅い館で執事?嫌だなぁ……。

 

「今なら咲夜を好きにして良いわよ?」

 

「マジか!?」

 

「お嬢様……」

 

「あら、中々に良い相手じゃないかしら咲夜?」

 

「……お嬢様がそう望むのなら」

 

「満更でもないでしょうに」

 

 く、今の生活を捨てて咲夜ちゃんとイチャラブ生活……割と有りな気がしてきた……!だけどあの真っ赤な館で執事生活……ぐぬぬっ!なんて選択を迫りやがる、この悪魔っ!

 と本気で悩んでいたら陰陽玉が凄い勢いで飛んできて俺の頭に激突した。

 

「ちょっとレミリア!私の丁稚を勝手に持ってくな!」

 

「俺博麗神社の丁稚だったの!!?」

 

 結構飲んでいたのか、顔を赤くした霊夢ちゃんがズカズカ歩いてくる。

 

()()は私のよ!勝手に手を出すんじゃないわ!」

 

「やだ、イケメン……」

 

 霊夢ちゃんが俺を抱きしめ所有者宣言。これは惚れざるをえない。

 

「霊夢ちゃん大好き!」

 

「私も好きぃぃ!!」

 

 ぎゅうううっと強い抱擁(ハグ)。あーこれは霊夢ちゃんルート確定しましたわー。

 そしてそのまま持ちあげられ、神社の境内に投げ飛ばされた。

 

「いやなんでぇ!!!?」

 

「うるさい!いっつも色んな女の子にフラフラ言い寄って!!御仕置きよ!!」

 

 霊夢ちゃんはいつの間にか手に持っていた大麻(おおぬさ)を思いっきり俺の頭に振り下ろしてくる。それ打撃武器じゃないと思うんですがぁ!?

 ブンっ!と風を切る音まで聞こえてくる始末。転がる様に避ければ、今度は蹴りが飛んでくる。弾幕戦が得意だが打撃戦が苦手と誰が言ったァと言わんばかりの拳打の嵐。

 ちょ、誰か止めて!!俺怪我人なんですけど!!!身体がグシャグシャなんですけどぉ!!?

 

「あーまたやってるぜ。詭弁がどれだけもつか賭けようぜ!」

 

「ふふ、霊夢のあの猛攻に5分でも持てば良い方でしょ?」

 

「お、じゃあレミリアは5分未満だな?私は10分に賭けるぜ!」

 

「あふふ、じゃあ私は5分以上10分未満に賭けますね♥」

 

「賭けとる場合かァァァ!!!助け、たすけてメイちゃんっ!!!」

 

 半泣きになりながらメイちゃんに助けを求める。メイちゃんなら、メイちゃんなら何とかしてくれる……!

 と一縷の望みを懸けてメイちゃんを見れば、『私怒ってます!』と言わんばかりに頬を膨らませて睨むメイちゃん。えぇ……。

 

「詭弁さんなんて知りませんっ!!」

 

 そしてプン!と顔を背けて立ち去ってしまった。なんでぇ!?

 

「アンタが誰にでも好き好き言うからでしょうが!」

 

 大麻(おおぬさ)の一撃が腕を掠める。ひぃ、身体に巻いてた包帯が切り裂けたぁ。

 全身がバッキバキで動くのも億劫なのだが、もう泣き言は言ってられない。魔力を使って自分自身を人形のように操り、自身の肉体の限界以上を自己暗示で引き出す。避けられない攻撃は守護術(ブロック)で弾き、時折言葉を使って()()()()()()

 

「くっ、『右』ィ!!『下』ァ!!『守護術(ブロック)』!!」

 

「このっ、いい加減に……霊符『夢想封印 集』!!」

 

「割と酷い本気出さないで!!?『混合障壁(ダイヤシールド)』!!」

 

 魔力と霊力を多量に混ぜ込んだ障壁に俺の能力(ちから)を込める。前方の空間にキラキラ輝く障壁が現れた。

 障壁に霊夢ちゃんの夢想封印が全弾当たるが、障壁の輝きは曇らない。

 

「ふぅーっ!危ねぇなぁ!」

 

夢想天生

 

 障壁なんて知った事かと言わんばかりに、半透明になった霊夢ちゃんがそのまま障壁を通り抜けて弾幕(拳)を直で放つ。

 あ、死んだ。

 

 

 

テーレッテー テーレッテー テーレッテー

 

 詭弁、夜闇に散るッ!!!

 

 

 

「あふふ♥時間は……9分52秒。残念でしたねぇ魔理沙さん♥」

 

「ちぇー、もうちょいねばれよな詭弁!」

 

「……パチェ、今の見たかしら?」

 

「ええ……本当に()()()()()ね」

 

 言葉だけで()()する能力……研究し甲斐がありそうね、と密かに笑う七曜の魔女だった。

 




混合と金剛を掛けたギャグ。ルートはまだ確定してません。


霊力と魔力、異なる二つを掛け合わせれば爆発的に強化されるなんて当たり前ですね!!(強弁)
更に詭弁には妖力、神力と進化の余地を残している……これがどういう意味か分かるか!

え?普通の人間が妖力扱ったら妖怪化待ったなし?神力を使えるのは神様だけ?アーアー聞こえなーい。
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