詭弁ですよ!霊夢ちゃん!   作:名は体を表す

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ショタ詭弁にかまけ過ぎてつらい。
前の話(閑話除く)でもそうなんですけど、戦闘シーンは意図的に巻き巻きで進行してます。じゃないといつまで経っても戦闘終わらないし投稿できないからね仕方ないね。俺の嫁がこんなあっさり負ける訳ないだろ!って思う方もそういう訳ですんでご了承ください。


俺の知ってる結婚式とかけ離れたナニカですよぅぉぉ!!?

「夢想封印・散!!!」

 

 霊夢ちゃんの本気の夢想封印が周囲の空間を薙ぎ払うように放たれる。

 

「チィ……!流石霊夢だね!負けないよぉー……ミッシングパワー!!」

 

 伊吹萃香が巨大化し、狭い空間で大暴れをする。

 

「ああ鬱陶しいぜ!!マスタースパーク!!!」

 

 魔理沙の極太光線が空間を焼き尽くしていく。

 

「ははは!!!楽しくなってきたなァ!大江山颪!!!」

 

 星熊勇儀が腕を振るい、衝撃波と共に大量の瓦礫が舞い飛ぶ。

 

「邪魔よ」

 

 傘を薙ぎ払って、空間を殴り飛ばす幽香ちゃん。

 

「破壊と暴力!まさに怪獣大決戦が今目の前で繰り広げられているゥ!!!」

 

「くく……平然と空間を歪める程度の攻撃を行うなんてやはり常軌を逸している奴等だな……」

 

 霊夢ちゃんの夢想封印が幽香ちゃんに当たって消し飛ばす……と思いきや次の瞬間突っ切って霊夢ちゃんを殴り飛ばし、その砲弾の如き勢いそのまま巨大化した伊吹萃香を巻き込み飛んで行く……が、踏鞴を踏んだ伊吹萃香に踏みつぶされた星熊勇儀が殴り飛ばし、空を飛んでいる魔理沙を落とす……直前に大出力の破壊光線が連発され、周囲一帯を飲み込んでいく。

 一瞬ごとに何かが吹き飛び、その次の瞬間には何かが粉微塵となる。同じ生き物が作りだしている光景とは思えない()()()さが目に飛び込んでくる。……あ、妖怪は『生き物』としてカテゴリしていいのか?

 

 半ば現実逃避気味にふざけた光景を眺めていると、晴天だった空が陰っていく。雲……?

 

 

―――天創『スーパーセル』

 

 

 直後、雷が降り注いだ。

 空を飛ぶ人も、地に立つ妖も、総じてその()の前には抗う事は出来ない。

 

()()()を聞いて駆けつけてみれば……本当に楽しそうな催し物じゃないか!勿論『軍神』の私も参加していいだろう?」

 

「怪獣大決戦の中に『天災』まで飛び込んできたァー!?これはもう勝負がどうこう言ってるレベルじゃない!幻想郷の新参勢ではあるが、紛う事無き!守矢の軍神八坂神奈子様が天を引き連れやって来たァ―!!!」

 

 雷と共に大量の雨霰が降り注ぎ、上空から地面に叩きつけるような強風と竜巻により空と地表に甚大な被害を与えていく。気を抜けば吹き飛ばされてしまいそうだ。

 

「邪魔を……すんな!!!」

 

 そんな大荒れの天候の中、宙をふわふわ浮いている霊夢ちゃんは夢想天生を発動して神奈子様を撃ち落とさんと攻める。だが、暴風と雨霰によって放った弾幕が流されてお互いがお互いを攻撃出来ない状況に陥っていた。

 このまま膠着状態か……と、思ったが。

 

「ははは!流石霊夢ね!!今の私に対抗出来るなんて!では……()()()()()()()()()としよう!!!」

 

 

―――天造『アトモスフェア ペサード』

 

 

 巨大な雲が……否、()そのものが落ちてきたかのように迫ってくる。それは、正に『規格外』と言うしかない。神の畏れそのものが降ってくる。

 

「お……いおいおい!!!?死んだわオレら!!!!?」

 

「僅かとはいえ、信仰心を取り戻した神……流石だな。()()()()()()()()()()程度でこれなのだから」

 

 大気が震える音を響かせながら塊となって降ってくる。アレがどれほどの威力か想像がつかないが、まず間違いなくアレが地面に落ちきったらその余波で死ぬ。

 流石の霊夢ちゃんも額に汗を流しながらその様子を見ていて―――

 

 

 

 

 

「ありとあらゆるものには例外なく、根幹となり弱点となる『目』があるの。私の能力はソレを手の中に収める事が出来る。例えそれが()()()()()()()()()、私の能力から逃れる事は出来ないわ」

 

 パキィン……

 鉱石が割れるような音が響いた瞬間、落ちてきた『天』が霧散した。

 

「絶対必中の運命を持った()()()()()。詭弁はうまく被害を最小限に抑えたけど……貴方はどうかしらねぇ『神様』?」

 

 神速の紅き槍が空を駆け、一条の光を残して神奈子様の心臓を貫き消えていった。

 

「なっ……吸血鬼の……何故……。あぁ、ははっ……雲で日が隠れたからか……」

 

「ええ、そうよ。貴方が()()に来た時点で、貴方の敗北は既に運命づけられていた」

 

「ああくそ、油断したわねぇ……まぁ、仕方ない……()()、後は頼んだよ」

 

「お任せください神奈子様!!!さあ見よ!コレが風祝の起こす奇跡ッ!!」

 

 神奈子様が空中に溶けるように消えた直後、バケツをひっくり返したかのような土砂降り雨が降り注ぐ。

 

「「流水っ!!?」」

 

「なっ……コイツは!?」

 

「っ、あークソッ……こりゃ厄介な……!」

 

 飛んでいた吸血鬼二人が地に落ちていき、暴風を耐えていた鬼二人は土砂降り雨を受けて膝を付いていた。

 

「霊力と神力を混ぜ込んだ雨です!妖怪の皆さんにはさぞ堪える事でしょう!」

 

 詭弁さんの戦い方を真似てみました!と鼻息を荒くしながらシレッと力の融合してるけどお前俺がどれほど苦労して力を融合してると思ってお前……。

 

「ぽっと出てきて鬱陶しいわよ緑巫女」

 

「うおおぅ!?この雨の中でも平然と飛ぶなんて非常識な!?」

 

 幽香ちゃんが土砂降りの中でも平然と空に浮き上がり、早苗ちゃんに向けて傘を突き刺そうとするが辛うじて回避した。

 

「あら、雨でも傘を()()()問題ないのは当たり前でしょう?」

 

「詭弁さん助けてくださいこの人会話が通じない気がします!!!」

 

 俺の今の姿を見て尚それ言えるんだったら多分早苗ちゃんの方が話通じないと思うよ。

 そうして始まる緑と緑のドッグファイト。土砂降りの中でも平然と動き回れる人間とそうでない妖怪の差が現れ、白熱した戦いになっていた。……なるほど、不可避のデバフは効果的のようだ。

 

 と、その戦いを眺めていた次の瞬間、土砂降りがいきなり止んで夕焼け空が見えた。……いや、夕焼けから……宵闇に変わって……?

 

「そんな!?『奇跡』は少なくとも半日は続く筈なのに……!?」

 

「『半日』なんて永遠から見ればそれこそ瞬く間よ。僅かに欠けた月……こんな日は、()()()を思い出すわ……ねぇ、詭弁?」

 

 宵闇空に浮かぶ月を背にするように、輝夜ちゃんが浮いていた。

 

「永遠と須臾の姫蓬莱山輝夜参戦ッ!かの有名なかぐや姫までもが詭弁争奪戦に飛び入り参加ァ!!!」

 

「ふふ……楽しく遊びましょう?」

 

 そして放たれる大量の弾幕。先ほどまで降っていた土砂降りの代わりに、ソレと遜色無い程の弾幕の雨。()()って、なんだっけ。

 

 混戦に次ぐ混戦で場が荒れに荒れ、上を下への大騒ぎ。()()()()()なんてレベルではない、『見てるだけでも危険』な乱戦によって観客席から逃げ出す者も続出。

 彼女達の本気に対して、観客を守る壁は頼りなさ過ぎた。

 

「ちょっと失礼するウサ」

 

「うおっ―――」

 

「し、静かにしててください!詭弁さんの声は良く響くんですから!」

 

 突如見えない何者かに掴まれ持ち上げられた、と思ったら聞き覚えのある声二人。そのまま会場の外に運ばれていくが、誰も俺達には見向きもしなかった。

 

「……よ、よし!上手く行ったウサ!」

 

「因幡てゐにレーちゃん!?お前ら何で!?」

 

「それは、詭弁さんが結婚するって言うから……」

 

「花婿を直接奪いに来たと思ったら、なんか変なことやってたし……隙を伺ってたのよ」

 

「詭弁さんさえ居なければ結婚式も何もないですし、私の能力で姿を隠しながらうまいこと永遠亭まで逃げ切ればお師匠様の秘術で―――」

 

 

―――本能『イドの解放』

 

 

「うわわっ!?」

 

「嘘ッ!弾幕!?なんで!?」

 

「……最後に笑うのは力が強い者ではありません。頭脳が優れた者でもありません。さとり妖怪であるこの私よ!」

 

「詭弁!すぐにそのクソ○ッチ共から助けてあげるからね!」

 

雌犬(○ッチ)じゃなくてウサギよ!」

 

「そういう話じゃないウサ……」

 

 そして始まる弾幕ファイト。ウサギ組は俺を抱えてる分、飛行速度に差が出来てしまい不利に……

 

「秘技『詭弁ガード』!」

 

「詭弁さんごめんなさいっ!」

 

「謝るくらいなら止めろよ!!?」

 

 不利になることもなく、一切の遠慮なしに俺を弾幕の盾にするウサギ組。

 

「なっ……なんて卑劣な策略を……」

 

 ほら見ろ、怨霊も恐れ怯むさとり妖怪すら怯む極悪非道の諸行。こいつら人間じゃねぇ!

 

―――深層『無意識の遺伝子』

 

「『詭弁シールド』!」

 

―――『サブタレイニアンローズ』

 

「『詭弁ウォール』!」

 

「ダメだお姉ちゃん!相手が固すぎる!」

 

「貴方はもう少し詭弁に気遣ってあげなさいこいし……ッ!」

 

 お前らマジで覚えとけよ……

 そしてさっきから弾幕が直撃しまくってるせいか、俺を拘束してる鎖からピシピシ嫌な音が聞こえまくってる。もしかしなくてもコイツ砕けるのでは?

 

「……ッ!誰か来る!」

 

 

―――牙符『咀嚼玩味』

 

―――牙符『月下の犬歯』

 

 

 突然別々の草むらから飛び出してきた二人の弾幕が()()()()、俺を縛っていた鎖を粉々に砕いた。

 

「お前達、大人しくその人間を此方に渡してもらおうか!」

 

「詭弁を渡せば痛い目を見ずに済むわよ!」

 

「「……ああんッ!?」」

 

 白狼天狗の椛ちゃんと人狼の影狼ちゃんは急に現れ、息の合ったコンビプレーを見せたかと思ったら今度はお互いに睨み合っている。……縄張り争いする犬かなにか?

 

「くっ……無駄に時間を食い過ぎましたね……千里眼を持つ白狼天狗に鼻の利く人狼、ですか。こいし、更に増援が来る前に詭弁さんを連れていくわ……よ……」

 

 俺を縛っていた鎖が粉々になった、ということは俺が自由の身になった、ということだ。首間接をコキコキならしつつ、右腕を振り上げる。

 

「あー……えっとー……その、き、詭弁?その振り上げた拳を何処に下ろすつもりウサ?まさかまさかこんなに可愛いてゐちゃんの頭に落としたりは……」

 

「なに言ってるんだ因幡てゐ」

 

「そ、そうだよねー!だって攻撃してきたのはアッチの緑色のだし!私悪くないもんね!」

 

「右足を出した後に左足を出したら歩ける、くらいに当たり前の事をいちいち言う訳無いだろ?はっはっはー」

 

 ズドンッ!!!

 拳が轟音を鳴らし、因幡てゐの脳天に直撃。ちょうど膝ぐらいまでを地面に沈める程度の力加減で殴った。

 無論、()()()()()()()()である。

 

「せめて痛みを知らぬままに逝くが良い……」

 

「てゐ~ッ!!?」

 

「やたっ!詭弁!そんなクソ○ッチじゃなくて私を選んでくれるのね!」

 

「ああこいし、お前もこっちに来い」

 

「詭弁詭弁詭弁ーっ!!!」

 

「こ、こいし!ダメっ!そっちに行っちゃ―――」

 

 古明地こいしが両手を広げ抱き付いてくるが、俺は腰を屈めて剛速タックル。そして高く飛び上がり、こいしの頭から地面に叩きつけるようにフライングバックドロップ。こいしもてゐと同じように頭から地面にめり込んだ。

 

「こいし~ッ!!?」

 

「地獄直送便だ、お代は結構だぜ」

 

 ああ、イライラする。もちろん俺に向けて弾幕放ってきたこいしや俺を盾にしたてゐにもそうだが、そもそも俺の意思を無視して結婚式をめちゃくちゃにした五福のヤツも、知ってて悪乗りしたであろう名居さんと霖ちゃんも、それに観客達も参加者全員にも。

 このストレス、俺も暴れなければ収まらぬ!

 

「き、詭弁さん!旧地獄なら暴れるにちょうど良い鬼達も居ますし、一回地獄に来てからでも遅くは……」

 

「じゃらァ!!!」

 

「きゃぁっ!?」

 

 地面に埋まって気絶していたこいしをさとりに向かって放り投げ、ついでにてゐをレーちゃんに向かって投げ、喧嘩している椛ちゃんと影狼ちゃんのケツを揉んで両成敗。

 

「「 ガウッ!!! 」」

 

 牙を向かれて噛み付いてくるが顎をナデナデして封殺。

 そうだな……こうしよう、とりあえずあの祭に参加してるヤツは全員俺の嫁ということで。名案かよ。

 さあ、念仏をあげる準備を済ませておけ……

 

 と、今度は自身の両足で会場に戻ったらそこには―――

 

 

 

 

「ぐっ……カハッ」

 

「クソ……ッ!」

 

 地面に埋まっている鬼二人が

 

「ごぉ……ぐっ……」

 

「うっ……うぅ……」

 

 壁に突き刺さってぐったりしてる吸血鬼二人が

 

「くっ……ケホッ……」

 

「うぐぅ……」

 

 地に倒れ伏している蓬莱人と風祝が

 

「あー……こりゃ一歩も動けないぜ……」

 

「ゴホッ……チッ……」

 

 大の字で倒れている魔女と巫女が

 

「くっ……がァァァァ!!!」

 

 ()()()()に顔を掴まれて、咆哮を上げる花妖怪が。

 

 想像だにしてなかった()()を中心にして、皆。敗北を喫していた。

 

「な、んだよ……これ……」

 

 俺の声に反応したのか、掴み上げていた幽香ちゃんを放り投げて俺の方を向く()()()()。その、影の正体は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「答弁。結婚式を挙げるのならもっと前もって言いなさい。まずは私達の前に答弁の嫁候補を連れてきて

『お前のような何処とも知れぬ馬の骨に答弁は婿に出さん!』

 ってクダリをしたかったのよお母さん」

 

「母さん……」

 

 身長6.6尺(約200cm)、体重2俵(約120kg)、およそ女性とは思えないほどに鍛え上げられた巌のような肉体を持ち、そのような姿でありながらも()()()に収まりきれぬ程の膨大な霊力を携える者。元・博麗の巫女にして、歴代において只一人()()()()()と呼ばれた女性。

 

 『詭弁巫女』が、コロッセオの中心で立っていた。

 




 皆さんお忘れかと思いますが、結婚式の前にご両親へ挨拶に向かうのがマナーです。マナー違反には厳しい詭弁母であった……。え?詭弁の母親は死んだんじゃないのかって?いつ、誰がそんなことを言ったんです?

・詭弁巫女
 詭弁の母親にして元・博麗の巫女、鬼才
 博麗霊夢の先代にして育ての親であり、子供の霊夢に教えられる事を全て教えた後隠居生活を楽しむ……つもりだった。
 性格は……次回にでも。ただ一つ言えるのは『この親にしてこの子あり』。
 顔は美形で胸も大きいが、それ以上に目立つ筋肉。絶対強キャラや……。


次回予告!

「答弁、久しぶりね。見ないうちに本当に大きくなって……」
「母さん……いったい今の今まで何処に行ってたんだよ……ッ!」
「あっ、ちょっと待ちなさい。今そういうシリアスなのいいから。そんなことよりも、よ。この大会、貴方の嫁を決める大会みたいじゃない。私が優勝したってことは、つまり私が答弁のお嫁さんになるってこと?あらやだ、息子のヴァージンを頂くことになるなんて思っても……いや、むしろ息子のヴァージンは母親が責任もって管理するべきでは?」
「待って、なんでそんな乗り気なんです?」
「答弁。私だってね、花の二十代なのよ?若いツバメに心踊らないわけがないじゃないの」
「ソレ貴方の息子ですよ(二十代……?)」
「夫にそっくりで……いや、むしろ夫よりもカッコよくなっちゃってて、実質ノーカンね!」
「ダメだ話が通じない!」

次回!『母は強しっていくら何でも強すぎだろいい加減にしろ!』

 兄弟好きはブラザーコンプレックスでブラコン、姉妹好きはシスターコンプレックスでシスコン。じゃあ息子好きはサンコンプレックスで……サンコン?
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